何もかもが滑稽

何もかもが滑稽

映画、漫画、アニメなどが好きで、その事についての感想、思ったことなどを書いています。 それ以外の事も時々書きます。

映画「マジック・ツリーハウス」感想 子供向けというのはわかるけど ちょっと雑すぎると思う

f:id:kiitsu01:20190809110023p:plain

どうもきいつです

アニメ映画「マジック・ツリーハウス」観ました

1992年から発行されているアメリカの人気児童書を
日本のアニメーションで映画化
気の弱い兄のジャックとおてんばな妹アニーの
兄弟の不思議な冒険を描いた
2012年のファンタジー映画

監督は劇場版のドラえもんなどの
多くのアニメ映画を手掛けてきた
錦織博が務めています

 

あらすじ
本と勉強が好きな兄ジャックと
冒険好きの妹のアニーは
ある日、森の木の上に不思議な小屋を
見つける
その小屋は時空を超えてあらゆる場所に
移動できる魔法のツリーハウスだった
2人はそこからさまざまな時代や場所をめぐる
冒険へ旅立つ

 

感想
子供向けアニメ映画なのは十分わかるけど
それにしても雑すぎると思う
子供向け=稚拙ではない

 

たまたまテレビでやっていたのを観ました
なんとなく存在は知っていたけど
原作がアメリカの児童書だったとかは
全く知りませんでした

子供向けだからと
別に構えることもせず
軽い気持ちで観ていたんですが
これがなかなか酷かった


普通につまらないと思った

これは子供向けアニメだから
大人が観たらつまらない
というわけではないと思う

子供が観たとしてもつまらなく感じそうな
映画だったと思います


そもそも僕は子供向けだからといって
偏見があるわけではないし
大人になった今でも
子供向けのアニメや特撮なども
いろいろチェックしたりもしてる

そういう作品を観る時は
もちろん大人目線で面白いかどうかを
判断しますが

子供が観たときどう感じるか
というのも考えながら観たりします

 

そんな見方をした上で
本作はどうだったのかと言うと

当然、大人が観たら全然面白くない

アニメのクオリティはテレビアニメと
変わらないような出来だし
ストーリーも全然面白くない
キャラクターにも魅力が無いです

アニメ映画として全く魅力が無い作品
だったと思います


そして、この映画を子供が観たとしても
すぐ忘れてしまうと思う
こんな映画は記憶に残らないですよ

 

絵はすごく無難な画風で
第一印象は可愛らしく思いますけど
当たり障りが無さすぎて印象に残らない

いかにも子供向けの絵だとは思うけど
個性とかは全く無く
ただ可愛く描きましたってだけ

子供の印象に残すにも
やっぱり可愛いだけじゃ駄目だと思う
ちょっと毒があったり
独特な絵柄だったり
そういう個性が必要だと思います

あまりキャラクターデザインに
力を入れてなかったのかな
とか思ってしまう
子供向けだからこんなもんで良いだろ
って感じで作ってそう

 

ストーリーに関しても
あっさりし過ぎで面白みが無い

子供たちが大冒険する物語なのに
ワクワク感がちっとも無い

いろんな時代、場所でメダルを集める
と言う話なんですが
そのメダル集めがすごくトントン拍子で
あまり主人公たちが努力してるようにも見えないし
困難を乗り越えてるようにも見えない

一応、何かしらのトラブルは発生するけど
ただ運の良さで乗り越えてるだけ

そんなのがずっと続くので
最後の方になってくると
どうせまた運良く助かるんだろうな
とワクワク感なんて全く生まれません

実際に最後まで運とか奇跡で
全部丸く収まってしまうし


ジャックの心の葛藤とかも描かれますが
その葛藤も唐突で
取って付けたような展開になってしまってます

急に悩みだすんですけど
なぜ悩むのか原因が曖昧だし
立ち直る時もそのきっかけがよくわからない

とりあえず葛藤を入れてみた
ってだけのようにしか思えない

なので、感情移入なんてできるわけもなく
終始キャラクターがフワフワしてる

そもそも、キャラクターに全く魅力が無い
っていうのが問題だとも思いますが

 

ラストの展開も酷かったと思う
主人公たちがすごく追い込まれて
どう収拾つけるのかな
と思っていたら

なんだかよくわからない奇跡で
全部片付けてしまう

奇跡的にイルカが助けてくれる
奇跡的に高いところから落ちても無傷
奇跡的に銃弾がコインにはじかれて助かる
奇跡的に割れたコインがもとどおり

そんなのばっかりなんですよね

主人公が知恵を絞りだしたり
勇気を出して立ち向かったり
で切り抜けたりもせず

兄妹が力を合わせて
敵に立ち向かうわけでもない

ただなんとなく上手くいっているだけ

こんなんじゃ応援する気持ちも湧かないし
達成感も感じれない


魔法使いのモーガンが
ネズミから元の姿に戻ってからの
エピローグもすごくしょうもなかった

こんなしょうもない理由で子供たちを巻き込んで
最後は良い話みたいになってるのには
ちょっと気持ち悪さを感じました

 

ストーリーがつまらなくても
子供が楽しめればいいと思うけど

ストーリー以外もショボすぎるんですよね
世界観の作り込みとかすごく甘いんです


恐竜の時代では
それっぽい森の中に恐竜が2体だけしか
出てこなかったり

西洋の城もそれっぽい城を探索するだけ
ポンペイの街並みは殺風景すぎ
海賊や海賊船は全てがテンプレで
全く何のひねりも無いですしね

とにかく全部がテキトーに作っているように
見えてしまう
って言うか、たぶんテキトーに作っている


子供も馬鹿じゃないので
こんなテキトーな作品にワクワクしないと思う
つまらない映画だと感じているでしょうね

この程度の映画は子供の記憶にも
残らないですよ


自分の子供の頃を思い返すと

「もののけ姫」なんて
全く子供向けの内容じゃないけど
映画館に観に行ったことを鮮明に覚えてるし

「新世紀エヴァンゲリオン」とか
全く意味わからなかったけどすごく印象に残ってる


子供向けのアニメだからって
ただ幼稚にすれば子供が喜ぶってわけでも
ないと思うし

子供向けだからこそ
しっかりと作り込んでクオリティが高ければ
きっと子供の記憶にも刻まれるはず

それが多少意味がわからなかったり
難しい内容だったとしても
大人になった時に作品を思い出して
もう1度観てみようって気持ちが生まれると思う


本作は大人になった時には忘れてるだろうし
覚えていても
もう1度観ようとは絶対にならないですよ

この映画は子供向けだから稚拙でかまわないだろう
って気持ちが溢れ出ていたと思います

 

読んでいないからわからないけど
たぶん原作は人気児童小説ですし
映画よりは面白いんじゃないかと思う

本を読んだ方が想像力が養われるし
こんな中途半端な映像を見るよりは
よっぽどためになるでしょうね

本を読みましょう

 


マジックツリーハウス はじめましてセット(1~5巻)

 

 

映画「劇場版 ONE PIECE STAMPEDE」感想 20年間の歴史を詰め込んだお祭り映画 単純に楽しかった

f:id:kiitsu01:20190810181540p:plain

どうもきいつです


アニメ映画「劇場版 ONE PIECE STAMPEDE」観ました

尾田栄一郎による原作漫画、アニメともに大人気を誇る「ONE PIECE」の3年ぶりとなる劇場版
世界の海賊たちが集う海賊万博を舞台に
ルフィたちの激し戦いを描いた劇場版のオリジナルストーリー

原作者の尾田栄一郎監修の下
監督は数々のテレビアニメや劇場版アニメに携わってきた大塚隆史が務めています

 

www.nanimokamogakokkei.com

 

あらすじ
海賊の海賊による海賊のための祭典“海賊万博”
それに招待された麦わらの一味は海賊王の遺した宝探しで
世界中の海賊たちとのお宝争奪戦を繰り広げる
そんなルフィたちの前に
元ロジャー海賊団ダグラス・バレットが立ちふさがる

 

感想
ストーリーなんてほぼ無く
ただ戦ってるだけの映画だけどめっちゃ楽しかった
ファンなら最高に思えるであろうお祭り映画でした

 

最近は少し「ONE PIECE」離れしていて
今はそんなに詳しくもないし
熱もそんなに無かったんですが
劇場版はいつも観に行ってるし今回も観に行ってきました

一時ほどは熱が冷めてるとは言っても
いまだにストーリーは追いかけてます
それなりにワンピースは好きです

で、今回の劇場版なんですが
ワンピースが好きなら最高だと思える20周年記念で作られたお祭り映画

って感じでした


原作に登場したキャラクターが山ほど出てきますし
劇場版ならではのスペシャルな演出や展開もてんこ盛りでした
原作のセルフオマージュなんかもたくさんあって
ファンなら感慨深いものもあると思う

とにかく
今までのワンピースを詰め込んだような20周年ならではの特別な映画に仕上がっていました

 

まず、ストーリーの話をすると

内容なんて全く無かったです

海賊万博に招かれたルフィたちが
急に現れためちゃくちゃ強い海賊バレットとただひたすら戦ってるだけの話

ドラマも何もない
ただ最強を決めるために戦ってる
って感じです

良く考えると話の整合性も良くないし
敵の目的や思惑もなんかすごくフワッとしていて曖昧

正直言って1本の映画としては
つまらないでしょうね
それに、ワンピースに思い入れが無い人が観るとそんなに楽しめないと思う


でも、それでいいんですよ

この映画はそもそもワンピースが好きなの前提で
ファンのために作られたような映画
20年の積み重ねがあっての本作です


これはこの前の「劇場版 仮面ライダージオウ Over Quartzer」や
去年公開されてた
「ドラゴンボール超 ブロリー」とかと同じですよ
とにかくファンを楽しませるための映画です


そういう意味ではこの映画は
大成功だったと思います

個人的に好きだったのは

序盤の最悪の世代たちが大集合の
お宝争奪戦と
そこからの全員で共闘してのバレットとの戦い

最悪の世代が全員集合っていうのが個人的にとてもワクワクさせられた

それに序盤の海賊たちのお宝争奪戦は
昔の劇場版デッドエンドの冒険を思い起こされる
デッドエンドの冒険も好きだったし
今回はスペシャル感がさらに増してテンションがめっちゃ上がります

最悪の世代が共闘するって展開もすごく熱いし気持ち上がりますね

敵同士でバラバラの連中が
1人の敵に立ち向かうって展開は単純に好き

これだけで気持ちが昂りました

 

他にも
この映画ならではのレアな組み合わせも
なかなか面白かった

ローとクロコダイルのツーショットなんて
なかなか見ることないし

サボとスモーカーのやり取りも面白かったですね
2人の性格の違いでかみ合ってないのも面白いし
アラバスタ篇でのエースとスモーカーを
思い起こされるような演出で
ファンならちょっと嬉しい組み合わせだと思う

サンジVSスモーカーもレアなバトルで良かったですね


ゾロVS藤虎のガチバトルも激しくてカッコよかった
さらにそこにミホークがいるというのがレアです

ミホークが船を真っ二つにして登場するシーンは
原作でのミホーク初登場時と同じで
なかなか粋な演出でしたね
もともとあのシーンが好きなのもあってテンション上がりました


バギーとハンコックのギャグ的なやり取りも笑えるし良かったです
2人ともギャグ要員ですけど
原作では全然絡んでなかったですしね


それと、これは狙ってるのかどうかは
わからないですけど
ラスト付近でゾロとサンジがクロコダイルとロブ・ルッチを食い止める場面は熱かったですね

今までルフィが苦戦してきた相手に
ゾロとサンジが対等に渡り合えている
すごく気持ちが昂りました


そんな感じで
オールスターだからこその特別な演出や組み合わせなど
ファンなら楽しめる要素がたくさんです

終盤の「ウィーアー!」の曲の入れ方もめっちゃ盛り上がります

 

ただ、もっとできたんじゃない?
って思うところもあります
ここまでできたなら
もっと面白くできたように感じる

既存のキャラでのオールスター的な盛り上がりは最高なんですけど
ちょっと敵のバレットが微妙

設定は悪くないと思うけど
バレットの戦い方や能力の見せ方にひねりが無さすぎて面白みが無い

ただ殴るだけの単純な戦闘方法だし
悪魔の実の能力も周りの物を吸収して巨大になるだけだったり

それに巨大化した時のデザインも
他の作品なんかでもよく見るような
あまりのシンプルさでオリジナリティが無い


今までに無いほどの強大な敵のはずなのに
いまいちバレットの魅力に欠けるんですよね

他にテンションが上がるものが多いだけに
バレットの存在が埋もれてしまってる
他に埋もれてしまわないほどの強烈なインパクトが欲しかった

既存のキャラへの想いはこもっていたけど
映画オリジナルのキャラには
あまり想いが込められていなかったのかもしれませんね

 

そして、戦闘シーンが単調過ぎなのもちょっと気になってしまった

ルフィが猪突猛進にぶつかっていくのは
全然良いんですよ
むしろそうじゃなきゃルフィじゃない


でも、他のキャラの攻撃もなんか単調で
観ていてあまり面白みが無い

もっとそれぞれの個性を生かした
攻撃を見せてくれても
良かったんじゃないかと思いました

唯一ウソップくらいですよね
個性を生かした戦い方をしていたのは

他のキャラは単純な攻撃の繰り返しで
せっかくの共闘にあまり意味が無いように思ってしまった


それに、バギーがただのギャグ要員で
終わってしまったのもちょっともったいない

あの情けない姿がフリで
最後に一発すごい活躍を期待していたんですが
結局最後まで何もありませんでした

最後はバギーが良いとこ全部かっさらうくらいでも良かったと思うんですけどね
バギーの使い方が中途半端でした

 

あと、ラストのサボとエースのシーンですよ
このシーン自体はすごく良いと思うけど

ここでわざわざ悪魔の実の能力で
エースの幻影を見せるって説明は全くいらないと思う

単純にルフィだけにはエースの姿が
サボにかぶって見えた
ってだけでも全然納得できるし

そこでサボがエースの幻を作ってくれと言うのはなんか余計ですよね

登場人物がわざわざ感動を演出してるのは
すごく冷めてしまいます


この演出は最後の最後で
ちょっと邪魔だったように思いました

 

もっと面白いものができたんじゃないか
という思いもありましたが
基本的にはすごく楽しめる映画
ファンなら最高に気持ちが昂ると思います
20周年に相応しい作品

 


【Amazon.co.jp限定】ONE PIECE Log Collection “ZOU"(特典1:オリジナルアクリルチャーム+特典2両面A4クリアファイル・メーカー特典) [DVD]

 

 

映画「スクリーム2」感想 面白いけど やっぱりマンネリ

f:id:kiitsu01:20190808220312j:plain

どうもきつです


ホラー映画「スクリーム2」観ました

1996年のホラー映画「スクリーム」の続編
前作の事件から2年後
大学生になったシドニーは
新たな殺人事件に巻き込まれていく
狂気の連続殺人を描いた1997年のホラー映画

監督は前作と同じくウェス・クレイブンが
務めています

 

www.nanimokamogakokkei.com

 

あらすじ
恐るべき連続殺人から生き残ったシドニーは
大学生になり新たな生活を始めていた
そんな彼女の前に
再びマスクを被った殺人鬼が姿を現す
生き残ったシドニーを狙い殺人ゲームを仕掛け始める

 

感想
前作同様ハラハラドキドキさせられて
とても楽しめるホラーでした
真犯人の正体も予想外で良かった
でも、やっぱりマンネリ感は否めない

 

前作「スクリーム」がなかなか面白かったので
続編の本作も観てみました


前作で面白く楽しめたものを
本作でも期待通り見せてくれた

前作とはストーリーが
かなり直接的に繋がっているので
1作目を観ていなかったら
あまり意味がわからないところもあると思う
なので、本作単体で観てしまうと
ついていけないかもしれませんね

とは言え
この映画も1作目同様で
ほとんど中身がカラッポなホラー映画なので
そんなに支障はないかもしれません

 

というわけなので
やってることは前作とほぼ同じ
ハイテンションなホラー演出が盛りだくさんです

ストーリーに関しても
前作で生き残ったシドニーが
再び謎の殺人鬼に狙われるという
ほぼ変化の無い話になっています

だからこそ
軽い気持ちで観ると楽しめる
何も考えなくてもいい映画です
あんまり怖すぎないホラーコメディですね

 

だから、あまりに前作と変わらない内容なので
感想と言っても特に言うことが無い…
前作の「スクリーム」とほぼ同じような感想しか
思い浮かばないです


ただ、ホラー映画の続編ならこうなるだろう
というメタ的な目線での犯人捜しは
面白かったですね

続編だからできたやり方だろうし
「スクリーム」だからこそできる目線で
とても面白い

しかも、それがミスリードにもなっていて
真犯人の正体にも驚かされました

真犯人に関してはちょっとズルい気もしますが…
さすがにあの人は存在感薄すぎるし
そりゃわからないだろう
とは思います

 

結局は全体的に前とやってることが同じで
マンネリな映画にはなっていました

お約束を求めている自分もいますが
それでもやっぱり物足りなさは感じます

殺しのパターンも似てるし
ミステリー要素も犯人は違えど
流れはほぼ同じでしたし
1作目ほどのインパクトも感じれませんでした


良い部分も前作と同じで
悪い部分も前作と同じだったって印象で

せっかくの続編なら
前作で雑だった部分を
もう少し丁寧に作るとかでも
よかったんじゃないかと思う

前は勢いで雑なとこや粗いところは
そんなに気になりませんでしたけど
それに慣れてしまった2作目では
やっぱり雑さが目立っていました


冒頭の映画館での殺人シーンなんか
さすがにあんな所で人殺してたら
絶対誰か気づくだろうし


シドニーを筆頭に
登場人物の行動もちょっとバカすぎる

ゲイルの携帯電話に犯人から
電話がかかってきた時は
ゲイルを1人にして他の2人が犯人を捜していたけど
そこは3人で行動しろよと思ってしまうし

デューイが足が悪いにも関わらず
1人で犯人を追っかけて行ったり

シドニーも車で衝突した時に
犯人が気絶するという最大の隙を見せているのに
なぜかスルーで逃げるのを優先している
あそこで犯人を縛るとか殺すとかできただろうに
今さら人が殺せないとか言える立場じゃないしね
シドニーは犯人を殺せる女ですよ


犯人の動機や目的に関しても
なんかよくわからないですね

ミッキーもなんかグダグダと
捕まっても自分は大丈夫とか言ってたけど
確実に死刑でしょうし

真犯人も復讐ってのはわかるけど
あんなに大量に人を殺す理由がわからない
復讐以上に人殺してるし
メリットなんかないと思うけど

結局あいつらは何をしたかったんでしょうね?


そんな細かいことにツッコみだしたら
きりが無いようにも思うし
この映画自体の全否定にもなってしまいますが

1作目は勢いで粗さが気にならなかったのが
本作ではすごく目立っていた

それは、やっぱり明らかに前作より
勢いが落ちてしまってるってことだと思う
マンネリのせいで
作品の細かいところまで目がいってしまいます


あと、前作でも思いましたが
尺が長いと思う

勢いだけのハイテンションホラーの割に
2時間となかなか長い

正直言って2時間のかけるほどの
内容は詰まってないですよ

ただでさえ続編でマンネリ気味なのに
この長さじゃちょっとしんどいですよね
終盤に近づくにつれスタミナ切れしてると思う
退屈に思う瞬間が出てきます

勢いを保つなら90分くらいが
ちょうどいいんじゃないでしょうか


映画の中で続編は失敗すると
メタ的なジョークもありましたが
本作も他と同じく勢いが少し落ちていましたね
失敗というほどではないと思いますが

 

前作同様に楽しめる作品で
全然悪くはないと思いました
お約束ってのはやっぱり求めてしまう

それでも続編ならではのマンネリで
勢いは落ちている

これは2作目でここから3、4と続く
シリーズなんですが
これ以降の作品がどうなのかと
すこし興味も湧きます

マンネリが続くのか
新しい進化を見せてくれるの

 


スクリーム トリロジー スペシャル・バリューパック(初回限定生産/3枚組) [Blu-ray]

 

 

映画「累 -かさね-」感想 天才的な演技を演じることって無理があると思う

f:id:kiitsu01:20190807233402p:plain

どうもきいつです


サスペンス映画「累 -かさね-」観ました

松浦だるまによる同名漫画を
実写映画化した2018年の作品
不思議な口紅にによりキスをすると
顔が入れ替わる2人の少女を描いたサスペンス

監督は「キサラギ」「ストロベリーナイト」
などの佐藤佑市
主演は土屋太鳳と芳根京子の2人が務めています

 

あらすじ
天才的な演技力を持ちながら
顔の傷のコンプレックスにより自分を塞ぎこんでいる累と
容姿に恵まれていながら芽が出ずにいた舞台女優のニナは
キスをすることで顔を入れ替える不思議な口紅を使い
お互いの短所を補い合い女優として成功していく

 

感想
別につまらなくはなかった
でも、特別面白いとも感じなかった
可もなく不可もなくって感じでした
やっぱり天才を演じるということには無理を感じます

 

原作漫画は未読で
内容も全く知らずにこの映画を観ました

この映画についても
ホラーなのかサスペンスなのか
かなり曖昧な状態でした

実際はホラー要素は全然無くてサスペンスでしたね
ちょっとファンタジーな要素もありますが


映画の内容は
結構ドロドロとしています

はじめは顔が入れ代わることで
累は自分のやりたい事ができて
ニナは自分が女優として大成していくので
Win-Winな関係で上手くいっていますが

やがて、2人はニナの顔をめぐって対立していく

そんな欲望やアイデンティティをめぐっての
ドロドロしたドラマは見応えがあって
とても面白かったです

 

そんな感じで
設定やドラマは面白いと思うんですけど
なんかちょっと弱い感じもしました

全体的に思った通りに話が進んで行くというか

たぶんこうなるだろうなと予想したことが
最後まで続いていく感じです

あまり予想を裏切るような展開も無くて
ちょっと拍子抜けでした


なので、ストーリーが少しチープにも感じてしまう

顔が入れ替わるという設定は面白いけど
その設定から広がる物語は割とありがちな話で
話が進んでいってもそんなにハラハラもしない

あまりオリジナリティを感じないストーリーでした


基本的に累とニナの2人のやり取りだけが描かれていて
規模の小さい話になり過ぎたのかも

2人が入れ替わることでの
周りの人間の反応や関係性
世間への影響など
そんなのは一切描かれてませんから

2人だけの関係性だけじゃなく
他の人間の描写ももう少しあっても
良かったんじゃないかと思いました

 

あと、雑に感じる所も多々あります


まず、顔を入れ替える口紅というのが
あまりにもフワッとしている

このアイテムがただの不思議アイテムで終わってしまっているのが
最後まで引っかかります

この口紅が一体何なのか
どういう原理で顔が入れ替わるのか
そういうことをなんだかわからないままで
すましていて
ちょっとテキトー過ぎる気がする

軽くでもそこに触れる内容があれば
それなりに納得はできたと思います

 

他には
登場人物の言動がいろいろと強引だと思う

ストーリー展開のために
キャラクターが無理やり動かされてるように見えてしまいます

累に関しても
顔の傷や辛い過去などありますけど
彼女が演技をしたいという部分には
あまり具体性を感じれません

なぜ演技をしたいのかと言う部分は
全く見せてくれないんですよ
母親に憧れていたとかのエピソードも無いし
誰かに認められたいという感情も見せない

結局、累が何を原動力に動いているのかが最後までいまいちわからない
妬みとか僻みで動いてるわけでもなさそうですし

だから、あまり感情移入ができなかったですね


ニナや羽生も目的が曖昧なような気がしますし
登場人物全般がストーリー上は動いているけど
中身が無いように見えました

 

最後のだまし合いの展開も
ちょっと雑すぎだと思う

あそこって映画でもメインの場面だと思うけど
なんかバカっぽいやり取りで
ちょっと冷めてしまった

まず、累が口紅をニナの枕元に置いていること自体が謎だし

その口紅をニナが入れ替えたけど
実は本物を累が持ってました
って展開もちょっと変に思う

そもそも手放さなきゃいいだけの話じゃない?
って思うし
わざわざリスクを負ってまで
舞台の途中でキスする必要もないし

ここで2人の駆け引きを見せたかったと
思うんですけど
ただ2人がアホに見えるだけでしたね

 

そして、この映画で特に違和感だったのが
主演の2人と演技です


主演の2人に関しては演技が下手だった
とか言うわけでなく
個人的には2人とも好きなんですけど

いまいちキャスティングがハマってないように思う

累とニナって対照的なキャラクターだと思います
容姿にコンプレックスを持ってる者と
容姿に恵まれている者
才能を持つものと持たざる者
暗い性格と明るい性格

正反対に設定されている2人なんですが

これを演じる2人
土屋太鳳と芳根京子って
なんか雰囲気似てる2人だと思いません?

2人とも売り出し中の若手人気女優で
性格の良さそうな清純派
顔の作りはちょっと違うけど
シルエットも似てる気がする


だから、累とニナの対比がすごく薄いと
思うんですよ

あまりに雰囲気が似てる2人なんで
2人とも可愛いから顔入れ替える必要ないじゃん
とか余計な考えが生まれてくる

似た雰囲気の2人だからこそ
どっちが可愛いかの話になったりもしてしまう

芳根京子のほうが可愛いから顔入れ替えないほうがいいだろ
と思う人もいるでしょう


やっぱり主演の2人は
雰囲気が全く違う人をキャスティングするべきだったと思う

それは累を不細工な人にしろ
と言うわけでなく
2人とも美人だったとしても
雰囲気さえ全く違っていれば
おそらく顔の善し悪しは気にならなくなると思う

そうすればこの映画のテーマも
より深く描けたかもしれませんよね

 

あと演技なんですが
これは無理あるよなと思ってしまう

天才的な演技力を演技で表現するのは
かなり難しいですよね
それができればその役を演じる人は
天才なわけで…

土屋太鳳に才能が無いわけではないと思うけど
やっぱり天才には見えなかった


映画の中では累の演技をすごいと
登場人物たちが絶賛していますが

映画を観てる側からすると
ニナの演技は棒読みで累の演技は大げさ
くらいの印象しか持てない

累の演技の何がすごいのか
というのがあまり伝わってこないんですよね


土屋太鳳の迫真の演技をそのまま見せる
ってやり方が多かったと思いますが
確かにそれで迫力は伝わってくるけど
それ以上のものはやっぱり感じれない

土屋太鳳の演技にプラスアルファで
何かしらの演出があるほうが良かったのかもしれない


でも、こればっかりはしょうがないかも
天才を表現するのは難しいですよ
天才的な演技を演技で表現するなんて
本当に難しいと思う

漫画だったらそこは表現できると思うけど
実写の映画となったら
簡単には表現できませんよね

 

天才女優を演じるというのは
ちょっと無謀だったのかもしれません
それだけでなく
ちょっと微妙なところが多かった

つまらない映画ではないんですけどね

 


累‐かさね‐ 豪華版 (Blu-ray&DVD)

 

 

映画「スケア・キャンペーン」感想 なんかおしい… あと少しで名作になれた気がする

f:id:kiitsu01:20190806185638j:plain

どうもきいつです


ホラー映画「スケア・キャンペーン」観ました

人気ドッキリ番組の撮影現場で起こる悲劇を
描いた2016年のホラー映画
だまそうとした相手が本物の殺人鬼だったことから
ストーリーが展開していく

監督はコリン・ケアンズとキャメロン・ケアンズが
務めています

 

あらすじ
嘘の心霊現象で人を騙して
その様子を隠し撮りする人気テレビ番組
「スケア・キャンペーン」だったが
最近は人気が落ちてきたため
スタッフはより過激な撮影を企画しようとする
そして、廃病院にやってきた一般人に
新たなドッキリをしかけるが
その男は本物の殺人鬼だった

 

感想
スッキリとしていて
とても観やすいホラーでした
2転、3転とコロコロ変わる展開は
すごく面白かったです
ただ、後半がただのスプラッターホラーで
終わってしまったのは残念

 

以前からちょっと気になっていた映画
アイデアが面白そうだなと思っていました

そこは期待通りで
予想を裏切るような展開が2回、3回と
次々に展開していくのは
驚きもあるしとても楽しんで観ることができました

76分と短めの映画ですし
話の展開もスムーズでサクサク進んでいき
最後まで飽きずに観れると思います


どんでん返しがメインの映画でもあるので
詳しい情報なしで観れば
より楽しめる映画だと思う

なので、この映画を観ようと思うなら
とりあえず情報なしの状態で観るのが1番いいです


全く情報なしで観れば
冒頭の実はドッキリでした
ってところでも驚けるかも


とにかく
意外なストーリー展開や
ホラーならではの怖さやグロさを
前面に押し出したような作品で

物語の内容はとても薄く
人間ドラマなんかもほとんど描かれません
中身はカラッポな映画

でも、お化け屋敷的な楽しさは十分ありますし
そこは全然楽しめると思います

 

全体的な流れはかなりシンプルで
ドッキリ番組を撮影していたら
ハプニングが起きてしまう
ってだけの話なんですよ

どんでん返しの展開も
よく考えればかなりベタだと思うし
勘のいい人なら予測もできそうなんですが

基本的にテンポがすごく良くて
流れるように物語が進んで行きます

だから、あまり余計な事を考える前に
次の展開へと移っていくので
どんでん返しの展開にも結構驚かされる


正直、僕はかなりだまされていました
普通に主人公と同じ目線、同じ気持ちに
なっていたと思います

殺人鬼のオッサンに追われている時は
かなりハラハラしてましたし

実はこの人が騙されていました
ってところでも
マジか!!と単純に嘘に引っかかっていました
そして、スタッフたちにはマジで腹が立ったし


映像やホラー演出にちゃんと臨場感があったのが
良かったのかもしれません
そこが微妙だったら客観的な目線に
なってしまうと思うし

そこをしっかりとホラーとして見せていたので
映画を観ている側を主人公目線に
する事ができていたんだと思います

 

ただ、良かったのは前半部分だけで
後半になると
途端に悪くなっていきます

後半になるとただのスプラッターホラー
なんですよね

ここまでは、意表をついたどんでん返しや
スリルのあるホラー演出がとても良かったのに
後半はそれらが全く無くなってしまってる
テンポもちょっと悪く感じるし


中盤あたりでアッと驚く展開が
用意されていますが
それ以降がすごく弱いです

殺人集団が現れたりしますが
それ自体にはそんなに驚くことが無いですし
ラストのオチに関しても
最初からわかっていた展開で終わってしまうので
そこにも全然驚きが無い

後半部分にもっと大きな展開があれば
さらに盛り上がったと思うんですけど
尻すぼみで終わってしまいました


ホラー演出に関しても
後半になるとただグロいだけのシーンが
続くだけなので
なんか飽きてきます

ゾクゾクするような気持ちにもなりませんし
ビックリする驚きも無い
ひたすら気持ち悪いだけ

 

それに、終盤は主人公たちの目的も
ちょっと中途半端でいまいち乗れない

これまでは、ドッキリを成功させる
という明確な目的があったけど
終盤になると
命懸けで少女を助けるという
よくわからない方向性になってしまいます

そもそも、あの女の子を命懸けで助けようとする
動機が全く見えてこない上に
助けたところでどうなるの?
という疑問も生まれてしまう

だから、最後の究極の選択みたいなのも
無理やりに感じる
女の子を選ぶ前提の質問は
破綻してるようにも思いますよね

全部計画通りの賢い集団みたいな
終わり方にするには
この選択をさせるのはちょっと運任せすぎるし

 

それと、あの殺人集団は
現代のネットでの
承認欲求が暴走している若者などの
皮肉とか風刺が込められていると思うけど

なんか表面的すぎだし
あまり伝わってきませんでした

あの集団の存在もいまいち謎だし
目的もわかりづらい
結局あいつらが何をしたいのかが不明確で
そこからは何かを感じ取れないですよね

こういう部分に関しても中途半端だったと思う

 

つまるところ
後半がシンプルになり過ぎたのが
この映画の欠点だと思います

前半に仕掛けがいろいろと施されているのに
後半には仕掛けが無い
前半の流れからすると
後半はもっと複雑にするべきだと思う

観ている側が疑心暗鬼になるほど
もっと複雑で訳がわからなくなる展開になれば
名作になりえたかも


例えば
実は殺人集団も全部ドッキリでした
とかで終わっても良かったと思う

実はプロデューサーがだまされていて
主人公が仕掛け人だったとか

それとか、途中で本物の幽霊が出てくる
オカルト系のホラーに方向転換しても
面白かったかもしれない
最終的にそれもドッキリだったほうがいいと思う


結局は
謎の殺人集団がみんな殺して終わり
みたいなバッドエンドよりも
全部ドッキリでしたって終わり方のほうが
この映画としてはしっくりくると思うんですよ

実は全部ドッキリのオチだったとしても
ラストに意味深なものを見せるだけで
想像力を掻き立てられ
どこまでが本当でどこまでが嘘なのかと
疑心暗鬼な気持ちにもさせらそうですし

後半は多少意味わからないくらいの展開でも
よかったかもしれないですよね

 

前半が良かっただけに
後半のただのスプラッターホラーが
悪い意味で目立ってしまった
なんかバカっぽく見える

もう少し最後まで知的に進めていたら
この映画は名作だったかもしれませんね

長所が多いだけに
すごくもったいなく思う

 


スケア・キャンペーン [DVD]

 

 

映画「ドラゴンクエスト ユア・ストーリー」感想 この映画は一体何がしたいのか?

f:id:kiitsu01:20190806212214p:plain

どうもきいつです


アニメ映画「ドラゴンクエスト ユア・ストーリー」観ました

1986年の第1作目発売以来
国民的RPGとして人気を誇るテレビゲーム
「ドラゴンクエスト」の5作目で
1992年に発売された「ドラゴンクエストV 天空の花嫁」を原案に3DCGアニメ化したファンタジー映画
主人公リュカの壮大な冒険を描いています

「DESTNY 鎌倉ものがたり」「ALWAYS 三丁目の夕日」などの山崎貴が総監督に
監督には八木竜一、花房真と
「STAND BY ME ドラえもん」を手掛けた
スタッフが集結しています

 

www.nanimokamogakokkei.com

 

あらすじ
少年リュカは父パパスとともに旅をしていた
旅の途中で彼らはゲマと出くわし
パパスは魔物と激しく戦うが命を落としてしまう
それから10年が経ち、故郷に戻ったリュカは
父の日記を見つけ新たな旅立ちを決意する

 

感想
内容は薄いけど
オリジナルのゲームを上手くまとめているし
アニメのクオリティもとても高い
それなりに楽しめる作品でした
ただ、ラストが意味不明
一体何がしたいのか…

 

ドラクエは昔から大好きで
この映画の基にもなっているドラクエ5は
子供の頃もやっていたし
大人になってからもやっているほど
とても好きなゲームでした

なので、映画化すると知って
本作はかなり気になっていました


観る前からかなり酷評されているのを
耳にしていたので
ちょっと不安だったんですが

実際に観てみるとそんなに悪くない
最高ではなかったけど
それなりに熱くなるシーンやカッコいいシーンが
多くあったと思うし
3DCGのクオリティもさすがの出来栄え

でも、ラストが…
そりゃ酷評されますよね


このラストに関しては
ほとんどが否定的だと思います

中にはこのラストに好感的な人も
いるとは思うんですが


僕はこのラストに関して思うことは
良い悪い以前に
全く意味が分からない

このラストに何か意味はあるんですか?
ドラクエでこれをやる必要性は?
そもそもこのラストは映画として面白いのか?

もう疑問しかない


この映画で語る部分は
この変なラストの事しかないですよね

正直、他の部分は普通過ぎて
特に語ることが無かったりする

そう思えばこのラストも
悪くは無かったのかも

 

言ってしまえば
この映画のオチは夢オチですよね

僕は前から思っていますが
実は全部夢でした
仮想の世界でした
ってオチは扱いが難しすぎるし
そう簡単に手を出していいものじゃないです

映画を観ている側からすれば
最後の最後に全部嘘でした
って言われているようで
興ざめしてしまうのはあたりまえ


この映画でも完全にそうなってしまってる
今まで自分たちが見せられていたのは
一体何だったのか?
とかなり冷めた気持ちにさせられてしまう

でも、山崎貴はこのオチをドヤ顔で
まさかのオチに驚いただろ!!
って思ってそう

こんな設定は手垢ついてるような
古臭い設定ですからね
先人たちが数々の失敗や成功を繰り返して
発展させてきたような設定

それを全くひねりも無い
ただの夢オチで終わらしてドヤ顔されても…

せめて先人から学べよと思う
「トゥルーマン・ショー」や
「マトリックス」とかを観たことないんですかね?
是非観ることをお勧めします

これらの映画は
仮想世界を描いた作品ですけど
それだけでは終わっていません

ちゃんと外の世界も描いていて
だからこそ仮想世界の意味も見えてくる


本作ではゲーム内の世界だけを最後まで描いて
ラストに唐突な
ゲームで遊ぶことの大切さみたいなメッセージを
ぶち込んでくる

こんなんじゃ何も伝わらないと思う

現実世界があっての仮想世界なのに
仮想世界だけを見せて
ゲームの世界も本物だよ
と言われても
ひきこもりの言い訳にしか聞こえないですよね


この映画を観た人の感想で
敵の発する「大人になれ」って言葉に
引っかかっている人が多くいますが

この言葉は敵の言葉で
本当は映画の中で否定されている
考えのはずなんです

でも、それに対する主人公の答えが
あまりにもバカっぽすぎて
メッセージの真意が全然観客に
伝わっていないんでしょうね


このメッセージが監督の1番伝えたかったこと
だったんだと思いますが

この意味不明なラストの展開のせいで
結局、誰の心にも響いていないんですよ

 

ここまで、この映画のラストが
どう悪いのかという話をしていましたが

そもそも、こんな展開やメッセージを
ドラクエでやる必要があったのか
という問題があります


例えば漫画を映画化するときに
漫画という虚構の世界は素晴らしい
というメッセージを描くのかと言えば
そんなことないですよね

そんな作品があってもいいと思うけども
だとしたらそんな内容の作品が
そうなるでしょう


ドラクエは別にそんなゲームじゃないし
映像化するなら
普通にファンタジーな冒険物語にするべき

ファンもそれを見たいわけですし
べつに「マトリックス」みたいなのを
ドラクエには求めていないですよ


こんなことがしたいのなら
自分のオリジナルの作品でやれば
誰に文句も言われないでしょうに

それか、スターオーシャン3を映画化すれば
よかったんじゃない?
これで全て丸く収まる
面白くなかっても文句言われなさそうですし

 

とにかく
この映画の酷評はこのラストが元凶だと思うし
当然のことですよ

ドラクエを使って山崎貴の自己満足を見せられても
観てる側からすれば意味不明で
何がしたいのかわからない
ファンならなおさら腹立つでしょうね


例えこのラストが無かったとして
めちゃくちゃ面白い映画になっていたのかと言うと
そんな事も無いんですけども…

CG技術は本当にすごいんですけどね
日本トップクラスですよ
CG技術なら海外でも戦えるレベルと思うんですけど…
もったいないですよね

 

あと、ラストの展開以外でも
すごく気になった部分があります

それは、壊滅的な音楽のセンス

山崎監督は本当に音楽の使い方が下手
毎回音楽がうるさい
タイミングが悪すぎます


本作ではゲーム内でも使われていた楽曲が
たくさん使われているんですが
これ見よがしに音楽を流してくるんですよ

ファンからすればオリジナルの音楽が
映画でも聞けるのは嬉しいですが
流すタイミングが悪けりゃ
ただうるさいだけの雑音

音楽なんか流さなくていいシーンでも
いちいち音楽を入れてきて
さすがにちょっとムカついてくる


特に1番有名なドラクエのメインテーマ曲
これの使い方がマジで悪すぎる
劇中で3、4回は使われます

普通1回だろ!!

ここぞという場面であの曲を流せば
最高に盛り上がるはず

それを何回も使ってだんだんと価値を下げて
最後に流れた時はうるさいとしか思わなかった


他の曲も同じで
何度も同じ曲が流れます
ただでさえ曲が流れ過ぎなのに
同じ曲まで流れてくるとあまりにくどい

音楽が完全に映像の邪魔をしていました

 

この映画が酷評されるのはあたりまえ
酷評する気持ちもすごくわかる

でも、面白い部分もたくさんあって
CG技術に関しては本当にすごい
ただ、その良い部分を圧倒的に上回る悪い要素
そこさえ改善されれば
山崎監督の映画は最高になるはずですよ

 


アルティメット ヒッツ ドラゴンクエストV 天空の花嫁

 

 

映画「キャプテン・スーパーマーケット」感想 めちゃくちゃすぎて最高

f:id:kiitsu01:20190804190107j:plain

どうもきいつです


ホラー映画「キャプテン・スーパーマーケット」観ました

タイトルは独立したものになっていますが
「死霊のはらわた」シリーズの3作目
前作で中世にタイムスリップしたアッシュの
その後の戦いを描いた1993年の作品です

前作同様に監督は
「スパイダーマン」シリーズなどのサム・ライミ
主演も前作と同じくブルース・キャンベルが
務めています

 

www.nanimokamogakokkei.com

 

あらすじ
死霊との戦いの末
中世にタイムスリップしたアッシュは
アーサー王に敵の一味と間違われ
捕まってしまう
その後、元の時代に帰るには死者の書が
必要だと教えられたアッシュは
死霊の巣食う墓地へ向けて旅立つ

 

感想
もはやホラーではない
ストーリーもおかしいし
ツッコミどころしかない
めちゃくちゃな作品でした
ただ、最高の映画です

 

世の中にはいろんな映画があります

全米が涙するような感動大作
ディズニーのような家族で楽しめる映画
先を全く予測できないサスペンス
カッコいいヒーローの激しいアクション超大作

そんな数々の素晴らしい作品がありますけども

僕は結局こんな映画が好き


前作との整合性が悪いし
ストーリーはすごく変
やってることはバカすぎで
ツッコミどころはとても多い

でも、なんかすごく最高な映画だと思った

ノリや勢いだけじゃなくて
センスもすごく感じる


とにかくバカバカしくてやりたい放題の
すごく面白い映画でした

 

そもそも、「死霊のはらわた」は
1作目がちゃんとしたスプラッタホラーで
2作目になると
ちょっとコメディ要素をプラスして
内容はほぼカラッポの勢いだけの作品に
なっていました
でも、まだホラーの形はしっかりとあった

しかし、本作は
元々の原型が全くと言っていいほど無い
この映画はホラーではないし
怖さなんて全然無いですよ

そもそそタイトルが
「キャプテン・スーパーマーケット」ですからね
タイトルすら元の原型が無い

これは邦題ですけど
原題に関しても「Army of Darkness」で
やっぱり原型が無くなってる

これはもう前作とは別物として
観てもいいかもしれないですね

 

この時点でかなりやりたい放題という
印象がすごいんですけども

内容のほうもやりたい放題
というかふざけすぎ


この映画は
アッシュことブルース・キャンベルの
独壇場のような映画です

ブルース・キャンベルが暴れまくってる

前作でもなかなかの存在感を発揮していましたが
本作はそんなのが
比べ物にならないと思ってしまうほど


まず、冒頭で映し出されるタイトル文字
「Bruce Campbell VS Army Of Darkness」
ブルース・キャンベルVS暗黒の軍隊ですよ

もうアッシュですらない

はじめからぶっ飛ばしてふざけてる
ここで完全に心を掴まれました


ブルース・キャンベルが演じるアッシュも
主人公らしからぬ奴で

めっちゃヘタレですぐにキレる
さらにすぐに調子に乗る

そして、おっちょこちょいでバカな一面が可愛く
いちいちドヤ顔でキメてくる

こんな愛すべきキャラクターいます?
アッシュが最高に好きです

やることなすこと
全部がバカっぽい主人公


はじめの方で
井戸に落とされて死霊と戦う場面での
空中でチェーンソーと合体!!
のシーンも最高ですよね

シーラとの唐突なラブシーンも
笑うしかない
何が「ホレたぜ」だよ
さっきツバ吐きかけてきた女ですけど
あほかよ


その後も
ブルース・キャンベルVSミニブルース・キャンベル
ブルース・キャンベルVSブルース・キャンベル
など見どころ満載

飲み込んでしまったミニブルース・キャンベルを
倒すために熱湯を自ら口に注ぐとか
正気の沙汰じゃないですよ


試練を乗り越えた後の
死者の書を手にするときには
重要な呪文の言葉を忘れてしまうという
可愛さも発揮します

呪文の語尾をグチャグチャって言って
誤魔化して
「呪文言ったからな!!」
はバカすぎる

旅立つ直前
賢者にあれだけ呪文言わされて
しつこいとぶちギレてたくせに
結局忘れてしまうとか最高ですよね


自分のせいで死霊軍団を
復活させてしまったのにもかかわらず

死者の書を待ってきたんだから
元の時代へ自分を返せと言って
王や民衆たちから
スゲー冷ややかな目線を浴びせられるという
クズな一面も素晴らしいですね

どこまで魅力的な主人公なんでしょう

 

そして、ここまで超ヘタレだったアッシュが
シーラをさらわれることで急にやる気を出して
死霊軍団と戦うことを決意し

街の高台から
「奴らと戦うぞ!!」と演説
誰が言ってるねんと思いますが

なぜかさっきまでドン引きしていた民衆も
感化されて
いつのまにかアッシュがリーダー的存在になってる

なんじゃこの展開?
って感じもしますが
なんかわからんけど
そこからすごく盛りあがるんですよね


そこからの人間と死霊軍団の戦いも
派手でとにかく楽しい
爆発しまくるし
改造した変な車が走り回るし

意味はわからないけど
最高に気持ちが昂ります

 

本作の結末に関しては
ディレクターズカット版のDVDには
2種類収録されていました

1つはアホなバッドエンド
もう1つはアホなハッピーエンド

どちらにしろアホで最高なエンディングです

この結末は人によって好みが
別れそうですけど
僕はどっちも好きでした

 

観ている側はとても楽しんで観てるんですが
たぶん監督や役者たちは
それ以上に楽しんで
この映画を作っていたんじゃないかな
とも思えます

とにかく自由でハチャメチャで
作るのが絶対楽しかったと思う
悪ノリのおバカ映画です

子供が悪ふざけで作ったような
最低だけど最高の映画だと思う

 

1作目のような怖いホラーというイメージで
本作を観てしまうと
ムカつく人もいるかもしれませんよね

その気持ちもわかりますけど

そこは頭を柔らかくして観てほしい
そうしたらこの映画は最高だと思えるはず


むしろ、1作目の真面目なホラーは
この映画のためのフリですよ
1作目が真面目だからこそ
本作の存在が最高のボケになるんです

 

それに、好き勝手やってるバカバカしい
この映画なんですが
意外としっかりと作られている映画だとも思う

特撮技術のクオリティはとても高いです
工夫も凝らされている

ストップモーションアニメもなんかも
多用されていてかなり時間がかかっているはず

特殊メイクもショボさはあまり感じないし
後半の戦闘なんか
ものすごい迫力を表現できてたりしますしね

真面目なところはかなり真面目に作られていました

ふざけてるのか真面目なのかわからなくなってくる

 

とにかく素晴らしい映画だと思う
僕は結局こんな映画が好きなんですよ

好きな事をやりたい放題でやってみた
って感じのとても楽しい映画
ブルース・キャンベル祭りのような映画

くだらなくて最低
でも、最高の映画でした

そういや、銃を散々撃ってましたけど
弾はどこにあったんですかね?

 


死霊のはらわたIII/キャプテン・スーパーマーケット <最終盤> [Blu-ray]