何もかもが滑稽

何もかもが滑稽

映画、漫画、アニメなどが好きで、その事についての感想、思ったことなどを書いています。 それ以外の事も時々書きます。

映画「寄生獣」感想 悪くはないけど 結局ダイジェスト

f:id:kiitsu01:20190510143835p:plain

 

どうもきいつです




実写版「寄生獣」前編は公開当時に映画館へ観に行っていたんですが
後編にあたる「寄生獣 完結編」は、観に行ってなかったんです

 

ふと観ていなかった事を思い出し、観てみようと思い
どうせ観るなら前編も観直そうと、2本続けて観ました


====


原作漫画は読んでいたんですが、ずいぶん前に読んだきりだったので
原作と比較しようにも、あまりに記憶が曖昧で細かいところまでは正直覚えていなかったです
でも、所々は原作と違うなっていうのもわかりました




この映画、全体的に原作漫画を再現できてたと思います
だから、原作を読んでない人はけっこう面白く観れるんじゃないかと

 

ただ、これは映画が面白いと言えるのか
これってただ原作漫画のストーリーや設定が面白いだけじゃないのかと
なんか原作のダイジェストを見せられた感覚です

 

確かに再現としては良かったんですが
再現でしかないんですよね
その再現も、良さげなシーンを所々再現したものを、ただ繋ぎ合せただけのようにも感じます

 

だから、原作を知ってる側からすれば
なんか違う やっぱり原作の方が良いな
って思ってしまいます

 

それと、感動させよう、泣かせようって感じがあざとい
音楽、演出とかがとにかくくどいんですよ
「はい、今泣くとこですよ?」って言われてるみたいな
そういうのウザいですよね



ラブシーンも唐突に入ってくるんですよ
確かに原作にもありますよ
重要なシーンとも思います
でも、何故あの時、あの場所?
しかも長い
ただあのシーンをやりたかっただけに思えます
こんな攻めた事もやっちゃってますよ みたいな感じですかね?
でも、物語的に意味も感じられなかったので無かった方が良かったです




俳優さんたちの演技は良かったと思います
主人公 新一役の染谷将太さんのイケてない高校生感なんかは安定してますし
深津絵里さんも冷たい雰囲気がよく出てました
阿部サダオさんのミギーも面白かったです

 

ただ、原作のメッセージ性を考えると、なんかずれてるんですよ
特に、ミギーなんかは最初から人間らし過ぎて
そもそも、ミギーは論理的な思考だけで人間の気持ちなんかこれっぽっちもわからない存在なのに
最初からなんか仲が良いんですよ
お互いが、ただの共生関係からそれ以上の関係になって行くのがこの物語の肝だと思うんですが
他のキャラも、なんかちょっとずれてるんですよ

 

でも唯一キャラクター面で良かったのが東出昌大さん演じる島田でしたね
不気味さ、ヤバい奴感がめちゃくちゃ出てました
原作以上の存在感じゃないでしょうか




短い時間に収めるには、やっぱり削らなければいけないところはたくさんあると思いますし
あの長さの漫画を4時間程度にまとめるのは難しいと思いますが
でも、大事なところは押さえて欲しかったですね

 

しかし、原作漫画を知るきっかけには良い映画だったとは思いました






新装版 寄生獣(1) (KCデラックス)



寄生獣 Blu-ray 豪華版