何もかもが滑稽

何もかもが滑稽

映画、漫画、アニメなどが好きで、その事についての感想、思ったことなどを書いています。 それ以外の事も時々書きます。

映画「スマホを落としただけなのに」感想 観終えた後にスマホがあるか確認してしまいます

どうもきいつです




前から気になっていた映画だったので観に行ってきました

 

思ったより楽しめました



今やほとんどの人が持ってるであろうスマホ
これをテーマにしたサスペンス映画です

 

今の時代にぴったりのテーマだと思います

スマホってもう1人1台あたりまえのように持ってますよね
そして、その中にはその人のあらゆる情報が入ってる

劇中でも言われますが
持ち主の分身のような存在です

でも、あまりにも身近で空気のような存在になってしまっていて
ついその危険性を忘れがちになっています
というか、そんな事すら考えてなかったりしますよね

この映画は、そんな事を気づかせてくれるような内容になってると思います


前半は、主人公の麻美の彼氏がスマホを落とした事から
いろいろなトラブルに巻き込まれます

後半は、犯人が本格的に動きだし解決するまでが描かれます



前半部分はスマホ関連でいろいろなトラブルが起こるというのもあって
結構サイバー犯罪の勉強になりました
劇中でも丁寧に説明してくれます

クレジットカードの番号はこうやって盗まれるんだ
なりすましってこんな事もできるんだな
こういうやり方の犯罪もあるんだ
とか、いろいろためになります

ただ、主人公たちがあまり危機感がなく
のほほんとしてるので
怖さがあまりでていなかったですね

見てて、この行動は安直だろ
って思ってしまうような事もしてるので
自業自得だなって事も多々あります



そして後半部分

これはちょっと雑に感じました

犯人が明かされるところまでは良かったんですが

その後が…


警察は途中までは謎を解きつつ犯人に迫っていくんですが
最後の犯人の居場所へたどり着くのは運任せだったり

主人公は犯人の目の前で彼氏に自分の過去の話をダラダラ話し出して
回想シーンが始まります
その、過去の話も
ちょっと無理ない?
って内容です

あと、ミスリードがわかりやすかったですね
犯人をわからなくするためにミスリードのシーンがいろいろあったんですけど
ちょっとあからさまというか
これミスリードだなってわかってしまう
逆にその人たちが怪しくなくなってしまいました



それと、全体的にもうちょっと怖く作ってほしかったですね
本作の監督は「リング」などの中田秀夫監督です
でもあまりホラー的な演出は無かったですね

序盤から犯人の姿が映し出されるんですが
もちろん顔は隠されています
あまりにも部屋の様子や犯人の全貌が映し出されるので
得体の知れない恐怖ってのが無くて

ただのヤバい奴につけ狙われてるだけなんだな
って思ってしまいます

もうちょっと隠してほしかったですね

パソコン画面と指先だけとか
後姿だけとか



最後の犯人の演技は過剰過ぎるかな
と思いました

いや、演技は良かったと思うんです
あの人がこんな激しくヤバい奴を演じるんだな
凄い
と思えるんですが

この作品にはあまり合ってないかと

スマホがテーマで
結構現実に地続きな世界観だと思うんですよ

でも最後の犯人はちょっと現実離れし過ぎだと感じました
犯人の拠点が遊園地ってのもやり過ぎかな
メリーゴーランドがいきなり動き出すのも過剰ですよね
ドラマのGTO思い出しましたよ

主人公の過去も同じで
やっぱり現実離れし過ぎかな…



でも、俳優陣は凄い良かったですね
北川景子さんと田中圭さんは幸せな大人カップル感が出てました
1段階上のカップルというか
嫉妬すらできない

千葉雄大さんの新人刑事も良かった
今どきの若者って感じの役が凄い上手いですよね

そして犯人のあの人
普通に凄かったです
犯人が正体を現すときなんかけっこう怖かったです



なんか否定的な意見が多くなってしまいましたが
単純に楽しめる事はできる作品でした
勉強にもなりましたし
スマホについても考える事が出来ましたしね

スマホの中には自分だけでなく、その他の情報もたくさん入っていて
落とせば自分以外の人にも迷惑がかかる
そういう事を教えてもらいました






スマホを落としただけなのに (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)