宮藤官九郎が監督、脚本の作品「TOO YOUNG TO DIE! 若くして死ぬ」観ました
クドカンらしい笑いがメインのハチャメチャな作品でした
僕は、あまりクドカン作品は観ていないんですが
何作かは観てます
個人的にクドカン作品が好きかどうかと言うと
好きなのもあれば、好きじゃないのもある
って感じですかね
この作品はと言うと
あまり好きじゃないですね
なんか全体的にバランスが悪く感じました
ストーリーと笑いの部分が殺し合っていると思います
どちらも単体で見れば良い部分はあると思うんっです
でも、2つが合わさるとお互いが相殺し合って
どちらの魅力も削ぎ落とされてるような
ストーリをメインに映画を観ていると
所々に入るギャグにイラッとしたりします
その笑いのシーンのせいでキャラクターの印象が悪くなったり
ストーリーの展開がめちゃくちゃになったり
凄く邪魔に感じるんです
逆に、ギャグ映画として観てみると
合間に真面目な話が入ってくると、いちいち覚めます
真剣な話が終わった後に急にギャグシーンが来ても
今、笑っていいの?
ってなります
何故、そうなってしまったのか考えると
ストーリーと笑い、そのどちらもがちょっと完成度が低かったかじゃないでしょうか
ストーリーで言うと
やっぱりツッコミどころが多いっていうのと
登場人物のキャラクターが定まっていないのが気になりました
主人公の大助が死んだのに家族が全然悲しんでなかったりします
時間が経ってたとしても、高校生の息子が死んでるんだから
もっと暗くなってると思う
地獄でも現世の情報を知る事が出来る描写はあるのに
それ以降は現世の事は全く分からない感じになってる
主人公の気持ちの変化がわかりにくい
と、結構引っかかるところが多い
それ以外にも、まだあったと思いますよ
それと、主人公を甘やかし過ぎだと思いましたね
なんか主人公の思うように事が進み過ぎるのと
周りの人たちも、すごい主人公に甘い
みんなが主人公贔屓って感じです
ギャグの部分は
顔芸、面白いような動き、おもしろ風ワード
みたいな、一発ギャグ的なものに頼り過ぎていたと思います
それと、わかりやすいボケ、ツッコミ
全体的に、テレビっぽい雰囲気です
テレビのバラエティ番組としてはそういうのは面白いんですが
物語の中の笑いとしては相性が悪いと思います
もっとストーリーの中での出来事や、キャラクター同士のやり取りに
笑いを絡めていった方が
違和感なく観れるし、笑いも起こると思うんですが
それと、ちょっとの間も埋めなきゃいけない
みたいなのも感じます
あらゆる隙間にギャグ的なものを入れてくるので
さすがにうるさく感じる
一発ギャグ的な笑いは最初は良いですが
あまりに続くとしんどくなってきますね
それでも、良い部分もたくさんあったんです
まず、音楽が良かった
普通に歌も良い曲だと思うし
ライブを観てるような感覚で楽しめます
カッコいいです
そして、セットも良かったと思います
ちょっとチープで狭すぎるだろ
とも思いますが
あのチープさと狭さが、ライブハウスに来てるかのような感覚になれます
小道具などのセンスも面白かったですね
地獄と現世の時間がずれている設定も面白い
地獄では時間があまり経っていないのに
現世ではすごく時間が過ぎてる
主人公が転生するたびに現世の人たちが段々歳をとっていく
その描写が面白く観れました
ギャグの部分も笑える部分はいくつもあって
特に同級生のじゅんことギター勝負をやるやらないのやり取り
キラーKが「ギター勝負で負けたら大助の童貞をやる」
じゅんこ「こっちが負けたら私の処女をあげる」
どっちも一緒じゃん
これはめっちゃ笑いました
全体的にめちゃくちゃな出来の映画でしたね
ただ、このめちゃくちゃさを良いと取るか、悪いと取るかは
人によって違うかもしれませんね
僕はあまり合いませんでしたが…
でも、好きな人は好きな作品かもしれません
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