漫画「地獄先生ぬ~べ~NEO」読みました
2014年から2018年までグランドジャンプで
連載されていた
原作、真倉翔と作画、岡野剛による全17巻の漫画
かつて、週刊少年ジャンプで連載されていた
「地獄先生ぬ~べ~」の続編漫画です
あらすじ
前作「地獄先生ぬ~べ~」から十数年後
ぬ~べ~クラスの卒業生、稲葉郷子は
童守小学校の新任教師になっていた
最近の子供たちに四苦八苦する郷子だが
そんな時、ついにあの男が九州から帰還する
ぬ~べ~が生徒たちを妖怪や悪霊から
鬼の手で守り抜く
感想
あのぬ~べ~が帰ってきた
という嬉しさ
子供の頃に読んでいた
懐かしさはあるものの
1つの作品としては
かなり微妙だと思いました
僕は完全にど真ん中ストライクの
ぬ~べ~世代です
当時、小学生だった僕は
ぬ~べ~大好きで
毎週、楽しみにジャンプを読んでいました
そんな「地獄先生ぬ~べ~」の
続編が20年の時を経て
復活すると知ったときは
かなりテンションが上がったし
期待していました
そして、連載が始まってから
読んでいたんですが
たしかに、あの頃のぬ~べ~らしさはあるし
つまらなくはないんですが
なんか物足りない
全体的にちょっと薄い気がする
内容が浅いというか…
それは何故なのか考えてみました
そもそも、前作「地獄先生ぬ~べ~」自体が
微妙な漫画だったんじゃないのか?
思い出補正か?
とも思ったんですが
でも、そんなことは無いと思う
大人になった今
読み返しても面白かったです
じゃあ「地獄先生ぬ~べ~」の
面白さってって何なのか
それは、今思えば
リアルタイムに変化していく
ライブ感のある漫画
だったからじゃないでしょうか
どういうことかと言うと
もとはホラー漫画として始まった
「地獄先生ぬ~べ~」ですが
回を重ねるごとに
少年漫画らしい友情やバトル要素が増えたり
恋愛やお色気シーンが追加され
当時の社会状況や流行などの風刺
心霊だけでなく様々なオカルトにまで手を伸ばす
いろいろごちゃまぜな漫画になっていきます
これは、おそらくテコ入れの影響だと思う
当時の「地獄先生ぬ~べ~」は
人気漫画かどうかギリギリのラインだったと
思います
下手したら打ち切られてた可能性だって
あったと思う
そこを、作者が試行錯誤して
手を変え品を変え努力した結果
長く続くことができる作品になれた
この毎週、変化していくライブ感
これがこの漫画の面白みになり
その積み重ねが、この作品の重みになり
読み応えのある名作に
なったんじゃないでしょうか
そして、本作「地獄先生ぬ~べ~NEO」はというと
前作の形式を
意識し過ぎたんじゃないでしょうか
良くも悪くも
「地獄先生ぬ~べ~」という作品が
高く評価されたことによって
続編を始めれば一定の人は
読んでくれる
なので無理にテコ入れする必要もないし
新しいこともやりづらい
だから、前作にやってきたことを
ただ、上からなぞっただけのような
作品になってしまっています
なので、新しいものが全くないです
そこにあるのは
今までやりつくしたような描写に
取って付けたような社会風刺や
分かりやすいが薄っぺらいキャラクター
しょぼい人間ドラマ
など
など
前作のぬ~べ~クラスの生徒たちに
スポットを当て過ぎなのも
良くないと思う
前作からのファンへのサービスだと
思うんですが
それでも、もっとサラッと
終わらすべきだと思います
今のぬ~べ~クラスを
もっと掘り下げたほうが
絶対良かった
そして、本作のメインとなる大きなストーリー
鬼天帝との闘い
正直、これはいらなかったと思う
このストーリー自体あまり面白くないし
バトル要素が多いんですが
そもそも、この作者
バトル描写があまり上手くないです
動きが一定で
アクションに派手さが無い
だから、見応えがなくつまらない
こんなことなら
最初からこんなストーリは無しで
1話完結の物語を積み重ねていった方が
ぬ~べ~らしいし
もっといろんなものに手を出せたと思います
それぞれのキャラクターの背景やドラマも
もっと掘り下げれたんじゃないでしょうか
結果、全体的に
前作「地獄先生ぬ~べ~」の
劣化版のような作品になってしまっています
ファンとしては
以前の少し攻めたような作風を
期待していましたが
結局、守りに入ったような
作品でした
でも、懐かしさには
浸れるかな
とは思います
それと、ゆきめの可愛さは
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