どうもきいつです
アニメ映画「言の葉の庭」観ました
「君の名は。」などの新海誠が
監督、脚本を手掛けた2013年のアニメ映画
男子高校生と生きる事に不器用な
年上の女性の淡い恋の物語
45分とかなり短い作品です
あらすじ
靴職人を目指す15歳の高校生タカオは
雨が降るといつも学校をさぼり公園で
靴のスケッチに熱中していた
そんなある日、彼は27歳の女性ユキノと出会う
雨の日だけの再開を繰り返し
お互いに少しずつ打ち解けていく
感想
正直、そんなに面白い作品
ではなかった
でも、新海誠の作家性や
個性的な映像表現が
大きく出ている作品で
いろいろ新しい発見がありました
いろいろ新しい発見がありました
僕は新海誠作品が特別好き
というわけではないです
「君の名は。」も
面白かったんですが
そんなに好きではない
「秒速5センチメートル」を見た時は
なにこの映画？
って感じでした
そして本作を観たんですが
今回いろいろ気付くことが多かったです
そして、新海監督の作品が
結構好きかもしれない
と思えてきました
まず、１番最初に思ったのは
新海監督はブレてないな
です
恋愛の描き方が
なかなか独特と言うか
毎回と言っていいほど
男女が結ばれない
お互いが想い合っているのに
なんだかんだですれ違う
いつも、こんな感じの物語を
描いている
ここに、新海監督の
思想や恋愛観を感じれます
さらに、新海監督の内面や人生なんかも
反映されているんじゃないかな
なんて思えたりします
本作も２人の男女が見事にすれ違う
それも、すれ違い方が絶妙だと思う
そして、この微妙な関係の中でも
お互いが触れ合い
いろいろ考え
それを経験することで
それぞれが人として少し成長する
ただそれだけの話で
面白いストーリーでも何でもないんです
でも、これが新海誠の作品なんだ
と思えるし
これが、この作品の良さだと感じれる
正直言うと
キャラの考え方とか
セリフや心の声などの
言い回しはイタいし若干キモい
と思ってしまうのも事実
でも、そこが新海らしさで個性
だと思うと
むしろ好きだなって思ってしまいます
人気若手俳優がたくさん出ている
キラキラした青春ラブストーリー映画
なんかより
イタくてキモいけども
新海誠流のラブストーリーの方が
よっぽどリアルだし
全然こっちの方が好感が持てる
心に刺さるものがある
やっぱり
そこに作者の哲学、思想が込められている
というのが大きいんじゃないかな
と思います
そして、もう一つ気付いたのは
絵です
前までは
新海監督の映画の背景って
リアルで綺麗でめちゃくちゃ上手いな
ってくらいの感想だったんですが
今回観て思ったのが
実は
リアルと思っていたけど
意外とリアルじゃない
光の描き方がかなり独特
普通じゃない
思い返せば他の作品もそうだった
光の表現にすごいこだわりを
感じるんです
本作が雨のシーンが多かったので
気付いたのかもしれません
雨が降っている時って
たとえ昼だったとしても
絶対暗いですよね？
でも、この作品は
異様に明るいんです
晴天くらいの明るさ
それに気付き
雨以外のシーンも入念に観察すると
部屋に差し込む窓からの光
空の表現
金属や水の反射光
それらがとても強調されている事に
気付きました
そして光を強調するための
影の表現もとても上手い
光と影のコントラストが絶妙なんです
あまりに過剰に表現されているので
リアルさは損なわれていると思う
ここに、新海監督のこだわりや個性が感じ取れて
物語だけでなく
映像、絵にも哲学、思想を込めていると思いました
ただ、リアルで上手い絵ではなく
それよりも上の次元を表現しようとする
志を感じます
新海監督の作品はただのアニメではなく
芸術作品に近いんじゃないかと思う
本人が意識しているのかどうかは
分からないですが
あと、新海監督は変態だと思う
それは良い意味でです
ただ、それはフェチ的な意味だけでなく
恋愛に対する考え方や
映像の表現の仕方なども
でも、まだその部分を隠していると思う
全部さらけ出していない気がします
「君の名は。」みたいな
エンタメ全振りな作品もいいんですが
新海監督の中身を全部爆発させたような
ぶっ飛んだ作品も観てみたいな
とも思っちゃいました
本作を観ることで
新しく気付いたことが
たくさんありました
新海誠の良さも少し分かったような
気がします
以前に観た作品も
もう１度観ると違った観方が
できそうです
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