何もかもが滑稽

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映画、漫画、アニメなどが好きで、その事についての感想、思ったことなどを書いています。 それ以外の事も時々書きます。

映画「残穢(ざんえ)-住んではいけない部屋-」感想 ホラーというよりミステリー でも無理やりホラー


どうもきいつです




日本のホラー映画「残穢(ざんえ)-住んではいけない部屋-」
観ました

 

「チーム・バチスタの栄光」「予告犯」などの
中村義洋監督が
小野不由美のホラー小説を映画化した2016年の作品

 

とあるミステリー小説家が
読者の女子大生の部屋で起こる異変を
調査し真実を浮かび上がらせようとする
姿を描いた作品です





あらすじ
とあるミステリー小説家のもとに読者の女子大生から
自分の住んでいる部屋から変な音がする
という手紙が届く
そして、2人で調べてみると
そのマンションの以前の住人たちが
自殺や心中、殺人なの
事件を起こしていたことが判明する
さらに深く調べると予想だにしなかった
事実に直面する



感想
面白くないことは
ないと思うんです
でも、退屈
最初から最後まで
退屈でした



この映画
ホラー映画って事になってますが
観てみると
そんなにホラーじゃないです

心霊的なものを描いている事は
確かなんですが
内容はミステリーです

その場所で起きた心霊現象の
原因は一体何なのか
それを見つけるために
その心霊現象のルーツを探っていく
そんな話です

謎解きミステリーの要素が強く
ホラー特有の驚かす表現や
ゾクゾクするような恐怖感なんかは
ほぼ無いくらいでした

だから怖い映画ではなかったです

なので、怖がるつもりで
この映画を観ると
拍子抜けだと思います


でも、このミステリーの内容は
なかなか面白いです

その建物でどういう現象が起きているのか
過去にその土地はどういう場所だったのか
その土地に住んでいた人たちは
どういう人間たちだったのか

そういう事を調べて行くうちに
関係ないと思っていたことが
繋がっていったり
意外な所へ話が飛んだり

ミステリーとして面白いと思うし
物語の先が気になって
引き込まれていきます

この映画を観ただけで
原作の小説は面白んだろうな
ってのがわかります



で、こんな良い素材があるのに
この映画はとても退屈なんです

なぜ退屈なのかと言うと

この映画の全てが説明的すぎる

基本的に主人公のナレーションの声で
説明してるんですよね
ほとんどナレーションの声で
物語が進んで行ってるくらいです
全部言葉で説明してしまっています


そして、謎を解き明かすために
いろんな人たちに話を聴きに行くんですが
話を聴いてるときは
ドキュメンタリーのインタビューみたいな
感じなんです

丁寧に話を教えてくれる人の名前の
テロップまで出してくれる
テロップ必要ある?
モブキャラの名前とかどうでもいいし

そんな事するなら
思い切ってドキュメンタリー風の
映画にした方が良かったと思う


さらに、その土地や
そこに関係する人物の
新たな事実が浮かび上がるたびに
その出来事の再現VTRみたいなのを
見せられます

いちいち再現しなくても良くない?
ってエピソードまで見せられるんで
話の流れも途切れるし
テンポも悪くなるんですよね


この映画の表現が
全体的に堅いし

もっと映画的な工夫とかも
見せて欲しかったです
映像の工夫も何もないので
面白みに欠けます


そんなのが最後まで続くんです

それで、そんなに最後まで
引っ張った割に
結局、曖昧な終わり方で
消化不良




なんか、学校の歴史の授業みたいでしたよ
内容は面白いのに
先生の教え方のせいで
つまらなく感じてしまう

せっかく面白くなりそうな内容なのに
勿体ないですよ


あと、気になったのは
無理やりホラー要素を詰め込んでいる
ところですかね

はじめにも言ったんですが
この映画はかなりミステリー要素が
強いです
ミステリー映画と言ってもいいと思う

たぶん原作の小説自体が
そういう作品だと思います


でも、ホラー映画として作っているので

ホラーにしまきゃならない
って使命感があるのか
無理やりなホラー描写が
多いと感じました

大筋の物語は謎解き重視で
あんまり怖いものが出てこない
なので、回想シーンに
ホラー演出みたいなのを
詰め込んでくるんですが

それが全然怖くないんですよね
あまりに唐突で
感情移入もできないですし
情緒も何もないです

しかもCGがショボすぎる
そんな低予算映画なんですかね
一昔前のCGかよ
ってくらいショボい

意味深に起こる
主人公の家での怪奇現象
これも特に意味は無くて
結局あれは何だったんだろう
って感じです


そして、極めつけは
この映画のラストです

どうにか最後にデカい一発何か入れなきゃ
と思ったのか
不自然過ぎる恐怖演出

物語にもほぼ関わっていない
コイツ誰だよって2人が
心霊現象に見舞われる

これは本当に唐突だし
意味もわからない

このシーンは
完全に取って付けたようにしか
見えませんでした

こんな無理やりなオチは
いらなかったんじゃないでしょうか



そんな感じで
すごく惜しい作品でした

せっかくの良い素材を
全然上手く調理できてませんね
面白くなる要素はたくさん
あったと思います

もっと映画的に面白くしてほしかった





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