何もかもが滑稽

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映画、漫画、アニメなどが好きで、その事についての感想、思ったことなどを書いています。 それ以外の事も時々書きます。

映画「屋敷女」感想 ショッキング… その一言

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どうもきいつです


ホラー映画「屋敷女」観ました

出産を間近に控えた妊婦と
彼女に襲いかかる謎の女との攻防を描いた
2007年フランスのサイコホラー映画
日本での公開時にはカットや修正が余儀なくされましたが
新たにノーカット完全版が公開されました

初監督作である本作で高く評価された
アレクサンドル・バスティロとジュリアン・モーリーが監督を務めています

 

あらすじ
クリスマスの真夜中
出産を目前にしたサラの家に不振な女が訪れる
警察に通報すると女は姿を消すが
安心したサラの目の前に黒服の女が現れる
女は大きなハサミを手にしサラに襲いかかるのだった

 

感想
これはヤバすぎる
あまりのショッキングな映像に目を覆いたくなります
いろんな意味でかなり怖い映画
こんなのおすすめしたら友達がいなくなる

 

修正ありの通常版は以前に観たことがありましたが
ノーカット完全版が公開されたということで観てきました

修正無しバージョンのDVDは発売されているんですけど
今や入手困難になっているので
今回のノーカット完全版の劇場公開はありがたい…

ありがたいのか?

とにかく楽しみに観に行きました


この映画はなかなかヤバい映画
修正ありのバージョンですら目をそらしたくなる場面の連続
そこをノーカット完全版で公開してくれたんですよ

これを劇場で観れたことに感謝
めっちゃ興奮した
これは最高の映画

そんなこと言ったら
たぶん異常者だと思われる
おすすめなんてしたら友達をなくします
そんな映画です


それくらい倫理的にも狂ってるし
映像も刺激的なんてレベルじゃないし

よくこんな映画作ろうと思いましたね

 

本作の見どころはやっぱり
スプラッター、ゴア、グロ、暴力描写ですよね

とにかくやり過ぎ

観てたら痛くなってくる
苦手な人は絶対に無理です
気分が悪くなると思う

ハサミで刺すなんて当たり前
銃で頭はぶっ飛ばす
蹴るわ殴るわ
飛び散る血しぶき
とめどない流血が押し寄せます

流血が多過ぎて画面の中は真っ赤っか

もうめちゃくちゃで
倫理的に問題あるんじゃない?
ってシーンのオンパレード


これ大丈夫なのか?
ってシーンも多くあって

例えば
主人公が母親を殺してしまうシーン
故意ではないものの
娘が母親を殺してしまいます
その死にかたもなかなかグロいし

他には
妊婦である主人公が
これでもかと暴力を受けてしまう
普通の状態の人が暴力を受けるだけでも痛々しいのに
妊婦が暴力を受けるのは
より不安な気持ちにさせられてしまいます

猫が殺されるのもキツい
猫好きの人は耐えられないでしょう
人間が殺されるよりペットが殺されるほうがキツかったりしますし


いろいろと
こんなの見せられたら心配になる

見てはいけないものを見てしまったような…

その残酷な描写がどれも生々しくて
もう見てなれない


そして、何よりもラストのあのシーン

これはダメでしょ…
ってレベルのものを見せられます

修正版ではここが黒くぼさかされてたわけです
しかし、ノーカット完全版でははっきりと見せてくれます

これを見れてよかったのかどうなのか…
でも、ここまでやってくれたのは天晴れなのかも

こんな異常な世界は映画でしか見れないですからね
ここまでやれば
もはやギャグです

めちゃくちゃショッキングですが
話の流れ的にこのシーンは絶対に来るだろうと予測はできる

全部これのための前フリですよね


確かにめちゃくちゃやってて
倫理的にもヤバい映画ではあるけど
この域に達すれば芸術と言ってもいいと思う
素晴らしいですよね

感動しました

 

でも、この映画はスプラッターだけでなく
演出や登場人物の演技などもとても良くて
そこがまた面白い

序盤の主人公の感情表現はとても細やかで
他人の言動に対する反応が
大袈裟な表現ではないのにしっかりと伝わってくる

地味に嫌な他人の言動に
サラが見せる表情が絶妙で
共感もできてしまいます

そんな細かい演出や演技があることで
いつの間にか主人公に感情移入してしまう

なので、ホラーになったときに主人公と同じように恐怖を感じゾクゾクします


謎の女が現れてからの恐怖演出は
王道なところをしっかりと押さえていて
ジワジワと恐怖心を煽られます

女が訪れてきたときは少し抑えめでインパクトはないものの
嫌悪感や不安感は半端なくて精神を削られていく

そして、女が暴れだしてからは怒濤の勢いですよ
痛々しいの連続で
主人公はとことん追い込まれ
これでもかと傷つけられる

訪れた人は全て皆殺し
襲う側の女ですらボロボロ

冷静に考えれば笑ってしまいそうなことをしてるけど
緊張感が張り詰めてるから恐怖が勝る

なんと言っても
謎の女が発狂する場面
ここがめちゃくちゃ怖かった

この女の異常さがストレートに伝わってくる
はじめは結構クールな雰囲気なのに
急にこれですから
もう怖いしか言えない

こんなのズルいです

狂気の姿が完璧なんですよ
見せ方もそうだけど演技力がすごいです
ヤバい奴感を出しすぎてる

ホラーとしての怖さの演出が素晴らしくて
有無を言わさず怖いと思わされてしまいます
なんか夢に出てきそうですもんね…

いや…こんな夢見たくないわ…

 

で、この映画
結局、なんだったのか?
それを考えてみると

これって、おバカ映画ですよ

やりたいことをこれでもかと詰め込んだ作品です

はじめはストーリーに深い意味が込められてるのか?とか考えてしまうけど

終盤で死んだはずの警官がゾンビみたいになって襲ってくるのを見て理解した

この映画に意味なんてない

ストーリー上でこんな意味不明なことしたら破綻するのは明確
でもやっちゃうってことは
やりたかったんでしょうね

しかも、一番盛り上がる場面で
この意味不明な警官のゾンビ化ですから
アホですよ


サラの夢の中で
口から赤ちゃんが出てくる場面
これも冷静に考えれば必要ない
でも、やりたかったんでしょうね


この映画は基本的に
やりたかったことを強引に繋ぎ合わせてるのかなと思いました

絶妙な感情表現や
ラストのショッキングシーン
本作の中心のものですら
ただやりたかったからやっているだけ
という風にも思えてきます


そんな、自分たちのやりたいことを詰め込み本気でやって
やり過ぎてしまったことにより
結果的にこの映画が芸術レベルに達してしまったんです

この映画は情熱と行動力のたまもの
ただのおバカ映画ではない

結論は
この映画は素晴らしい最高の映画です

 

と言うことで
この映画を劇場で観れたことに感謝
めっちゃ興奮した
これは最高の映画

おすすめなので
みんな観てください

 


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