何もかもが滑稽

何もかもが滑稽

映画、漫画、アニメなどが好きで、その事についての感想、思ったことなどを書いています。 それ以外の事も時々書きます。

特撮「怪盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー」感想 もはや「怪盗戦隊ルパンレンジャー」 パトレン薄過ぎ

 

どうもきいつです




スーパー戦隊シリーズ「怪盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー」観ました

 

2018年2月から2019年2月まで1年間放送されていたスーパー戦隊シリーズ第42作目の作品です
通称ルパパト

 

義賊として民衆から英雄視される
ルパンレンジャーと
市民の安全のために職務として戦う
パトレンジャーの
2つの戦隊が登場する
今までとは違った新しい試みの
スーパー戦隊です





あらすじ
大怪盗アルセーヌ・ルパンが
収集していた宝ルパンコレクションが
犯罪集団ギャングラーに強奪された
ルパンレンジャーは
コレクションを取り戻すために
ギャングラーに戦いを挑む
パトレンジャーは
街を脅かすギャングラーから市民を守るために
ギャングラーに立ち向かう



感想
2つの戦隊というのが
斬新でとても面白い
総合的に見ても
面白い作品でした
でも、パトレンの存在感が薄いのが
ちょっと不満でした



仮面ライダーシリーズと違い
あまり攻めた事のしない
戦隊シリーズですが

ここ最近は結構攻めています

キュウレンジャーでは
今まで5人か3人が定番の戦隊でしたが
初の9人戦隊でした

そして、今回は
初の2つの戦隊が登場する作品
なかなか斬新です

しかも、その2つの戦隊は
敵対しています

ここがなかなか面白いです

2つの戦隊プラス敵組織ギャングラー
この三つ巴の戦い

この3組が入り乱れての戦闘シーンは
今までに無かった面白さがあります

今までの味方vs敵の構図と違い
戦闘がかなり立体的に見えます

2つの戦隊は同じ敵に攻撃しつつ
戦隊同士も戦う
戦闘がとても入り組んでいて
観ていて楽しいんです
もう乱闘ですよ

長く続くシリーズなだけあって
戦闘はマンネリ気味だったんですが
今回は新鮮でとても楽しめました



2組とも敵は同じギャングラーなので
協力して戦えばいいんじゃない?
とも思うんですが

そこもちゃんと作っていて
2組の戦う理由が違うんです

パトレンジャーは警察なので
街の平和や人々の安全が最優先
なので一刻でも早く敵を倒すのが目的の
正統派のヒーロー

一方、ルパンレンジャーは敵の持っているお宝「ルパンコレクション」を手に入れるために戦っています
何よりもルパンコレクションが最優先
敵を倒すのはそのついで
コレクションの為には手段を選ばないダークヒーロー

コレクションを手に入れる前に
敵を倒されてしまうと
コレクションが手に入らなくなるため
ルパンレンジャーはパトレンジャーの邪魔をします

この考えの違いが2組の対立する原因ですね

だからこそ
お互いが協力して戦う回なんかは
すごく盛り上がります


そして変身前の
お互いの関係性も面白い
ルパンレンジャーの
素顔は誰も知らないんですが
パトレンジャーは顔を隠していないので
正体はみんな知ってるわけです

パトレンジャー側は
変身前のルパンレンジャーとは
普通の人として接してます
それを逆手に取ってルパンレンジャーは
警察の事を探ったりもします
そういう駆け引きなんかも面白い


キャラクターもみんな良いです
特にお互いの赤
パトレン1号とルパンレッド
この2人が対照的に描かれてるんです

パトレン1号の圭一郎は熱血漢ですね
短期で不器用な一面もありますが
優しく一本筋の通った大人の男

ルパンレッドの魁利は
軽い感じのお調子者
社交的でなんでもこなせる様なタイプですが
実は心に闇や悩みを抱えている
そんな人間です

この2人が交錯する話は
やっぱり面白いですね

お互いに影響しあって成長する
特に魁利が心の闇から
徐々に解放されていきます


追加戦士のノエルは
この作品では
かなり良い要素になっています

彼はルパンエックスとパトレンエックス
と2つの姿に変身できる
どちらの仲間でもあるんですよね

彼のキャラクター性も良いんですが

このノエルが存在することで
ルパンレンジャーとパトレンジャーの
動きを制御して
物語的に起きそうな矛盾を
制御できていたんじゃないでしょうか

ノエルが2組の関係性を保つのに
とても良い役割をしていたと思います



それと、最終回までVSという構図を
貫いてくれたのも
とても良かった

途中で変に馴れ合うわけでもなく
でも、心の部分では通じ合っていく
そのドラマ的な部分は
しっかり描いてくれていました



全体的に良かった作品なんですが
不満もあります

それは、パトレンジャーの存在が
薄過ぎる

どう見てもルパンレンジャーが
優遇されてるんですよね
ルパンレッドには
最終形態があるんですが
パトレン1号には無いです

ストーリーの部分でも
やっぱりパトレンジャーの印象が薄い

これじゃあ「怪盗戦隊ルパンレンジャー」です


これは、2組の差別化を図ったが故に
起こった事だと思います

ルパンレンジャーは
自分たちのために戦うヒーロー
パトレンジャーは
みんなのために戦うヒーロー

これにこだわり過ぎたから
じゃないでしょうか


自分自身のために戦う人間には
個人的なドラマが
必然的に生まれます
なので、キャラの掘り下げにも繋がる

しかし
ただみんなのために戦う
ってだけじゃドラマが生まれにくい
キャラもあまり掘り下げられず
結果薄い存在になってしまいます

パトレンジャーの場合
市民との関係とか
街を守るとか
そんなエピソードばかりだったので

もうちょっと個人的なエピソードを
入れても面白くなったんじゃないかな
とも思いました


こういう事もあって
人気は絶対ルパンレンジャーの方が
上だと思います



とは言っても
最終的にはまとまってましたし
そんな悪い出来では
無かったと思います

三つ巴の戦闘は見応えがありますし
2つの戦隊を登場させる
というのは成功していたと思いました

快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー Blu-ray COLLECTION 1