何もかもが滑稽

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映画、漫画、アニメなどが好きで、その事についての感想、思ったことなどを書いています。 それ以外の事も時々書きます。

映画「ピエロがお前を嘲笑う」感想 どんでん返しがこの映画の全て 悪い意味で…


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どうもきいつです



サスペンス映画「ピエロがお前を嘲笑う」観ました

 

過激なハッカー集団に加担した青年が
危険な世界へとはまり込んでいく姿を
描いたクライムサスペンス

 

2014年のドイツの映画で
ハリウッドでのリメイクが
決まっているらしいです





あらすじ
天才ハッカーのベンヤミンは
あるハッカー集団から
メンバーになるよう誘いを受ける
彼らはやがて危険な陰謀に巻き込まれ
警察やマフィアから追われる身と
なってしまった



感想
ラストのどんでん返しは
それなりに面白いと思いました
それ以外は退屈



あっと驚くどんでん返しに騙される
というのを聞き
それに期待して観てみました


この映画を観終えた直後は
それなりに面白かったな
と思ったんですが

冷静に考えてみると
そんなだったかな…
と思えてくる

そんな映画です


全体的にはかなり地味な映画です

主人公たちハッカー集団が
なんか悪そうな事を
パソコンを使ってやっている
そんな内容

正直言うと
ラストのどんでん返し以外は
特に映画の中に仕掛けがあるわけでもなく
淡々と主人公たちが日々を送ってるだけの
退屈な映像が続いてるだけのようにも感じます

大きい目標のために行動するわけでもなく
ストーリーは薄いと思う

登場人物たちのドラマも
そんなにしっかり描かれているわけでもなく
なんかふわっとした印象


で、このハッカー集団が
結局何がしたいのかわからない
というのが問題だと思う

やってる事が子供のいたずら程度の事で
それを繰り返しているだけ
しかも、それを続けることで
その先に何かあるわけでもない

カリスマハッカーに認められたい
みたいな事で行動してますが
なぜ認められたいのかがわからない
認められた後はどうしたいのか?

そもそもの目的が不明確で
とても感情移入しづらい


主人公ベンヤミンも同じで
ヒーローになりたい、認められたい
と思ってる人間なんですが

結局、周りの人間に流されているだけで
ベンヤミンの目的は何なのか
それが見えてこない

最終的にそこから抜け出し
本当の自分を見つけ出す話なのかとも
思いましたが
そういうわけでもありませんでした


全体的にこの作品は
何を伝えたいのかがあまりわかりません
主人公の成長物語にもなってないし
犯罪サスペンスにしても弱すぎる

結局はただラストのどんでん返しを
やりたかっただけって
感じだと思います



そして、肝心のどんでん返しなんですが
確かに最後の方まで気付きませんでした

その時はなかなか良いどんでん返しだな
と思ったんですが

でも後から冷静に考えると
このどんでん返しって
そりゃ最後まで気付かないわ
って作りになってます

それは、どんでん返しに繋がる
伏線やヒントが全然ないからです

ラストのどんでん返しパートと
そこに至るまでの回想シーンのパートが
完全にぶつ切りになっている

ミスリードすら無いです
ただこの展開が起こる事を
完全に隠しているだけなので

なるほどそういう事だったのか
と感心することもできない

唐突に予想だにできない展開を
最後にぶち込んできただけ
って感じなんですよね

だから、真相が全て明かされた時に
全部が繋がったとはならないので
なんかスッキリしない後味なんです

角砂糖のくだりとかで
ラストを示唆してますが
あんなのただの後付けみたいなもんだし


しかも、ラストに2回あるどんでん返しが
どちらも一歩手前で読めてしまう

なぜヒントも無いのに読めてしまうのか?

それは、なんかそんな映画を
観たことあるからです

言ってしまえばベタな展開
1つ目のどんでん返しとか
完全にアレですしね…


確かにギリギリまではその展開に
気付かないんですよ
ヒントが全然ないんで

でも、直前になると
なんかこういうの知ってるぞ
ってなって気付いてしまう


こうなってしまえば
オチのどんでん返しも微妙だったのかな



ちょっと作り込みが甘かったのかな
って感じの映画でした
こういう映画をいろいろ観てる人なら
物足りないと思います
知的なようであまり知的じゃなかった作品





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