サスペンス映画「search/サーチ」観ました
物語の全てがパソコンの画面上で
展開されるという
異色の作品
失踪した娘を探すためパソコンを操作し
手掛かりを探す父親を描いた
サスペンススリラー
監督は
2014年にGoogleグラスだけで撮影した動画
が話題となり有名になった
アニーシュ・チャガンティが務めています
あらすじ
ある日、デビッドの16歳の娘マーゴッドが
突然姿を消す
家出なのか誘拐なのかも不明のまま
時間だけが過ぎていく
デビッドがマーゴッドのパソコンを調べると
そこには自分の知らなかった
彼女の姿が見えてきた
感想
アイデアめっちゃ面白い
斬新で奇抜な映像は
とても面白いです
それだけじゃなく
中身もしっかりした映画でした
映画の全編がパソコンの画面だけで
展開されるという
かなり奇抜な発想の映画でした
主人公のデビッドが操作する
パソコンの画面だけで
全てが描かれています
観る前はパソコン画面だけで
映画が成り立つのかな
と、ちょっと不安だったんですが
これがめちゃくちゃ面白かったです
こういう奇抜な発想の映画って
アイデア一本の勢いだけで
内容が酷い作品もよくありますけど
本作はしっかりと作り込まれた内容で
とても見応えのある映画です
それに、このパソコン画面だけで
展開されるという限定的な世界観と
ミステリーの仕掛けや物語のテーマが
すごくマッチしています
この映画は今の時代だからこそ
生まれた映画だと思うし
今の時代だからこそ描ける
メッセージ性もあったと思います
この、パソコン画面だけという
制限された映像を最大限に利用しての
物語の展開はとても上手いと思います
例えば人物の掘り下げ方
主人公デビッドが
パソコンを操作している画面しか
映し出されていないんですが
それだけで
デビットの心情や抱えている悩み
今までの人生、家族関係
それを説明的でなく
自然に伝えてくれます
プロローグ部分の
楽しかった家族の思い出や
奥さんの闘病記録の映像
数分のシーンですけど
デビッド一家のバックボーンがわかるし
これだけで１つの物語にもなってます
他にも
デビッドが１度打った文字を
全部消して送信しなかったりすることで
デビッドの気持ちを表現したり
電話しながらその相手の事を
ネットで調べたりすることで
デビッドの不信感を表現したり
細かい部分まで作り込むことで
人物の心の動きを表しています
そして、ミステリー部分も
この映画ならではの描き方です
娘が行方不明になり
その真相を解き明かすために
パソコンを駆使し情報を集めたり
娘のパソコンを調べます
映画のタイトル通り
娘の事をサーチするわけです
そのパソコン画面上には
様々な伏線が散りばめられており
その中にはミスリードも含まれている
たくさんの情報を画面上に提示され
観ている側の自分たちも主人公と一緒に
つい推理してしまってる
しかも、なかなかミスリードが上手いし
最後まで真相が全然読めませんでした
手のひらの上で転がされていた気分です
さらに、この特殊な映画の作りが
現代のSNSなどのネット社会の問題や
家族間の問題などの
ドラマやメッセージ性とも
ドラマやメッセージ性とも
とても相性が良かったです
SNSが普及しネットの世界が
身近で当たり前になった今だからこその
そこに生まれる闇
それがとてもわかりやすく伝わってきます
デビッドが娘に
どんな友達がいるのかも知らない
というのもそれの表れだと思うし
真実と嘘が入り混じる
ネット世界の曖昧さなんかも感じれます
ただ、悪い部分だけを描いてるわけでなく
この物語自体
ネットを利用することで
解決する話です
ネットのおかげで娘の真実も
知る事ができたわけです
これのおかげで家族の絆を
取り戻す物語で
ネットの良い部分も描いています
こういった描き方から
この映画のメッセージは
バカみたいに何も考えず
SNSやネットを使うんじゃなく
もうちょっとそれらについて
真剣に向き合って考えよう
という事だと思います
まあ、当たり前の事なんですけどね
こういうメッセージも
とてもわかりやすいし説教臭さもないので
素直に受け取れます
あと、もう１つ思ったのが
この映画って映画館で観るより
家で観る方が臨場感が
あるんじゃないかなと思いました
映画館の大きい画面で見るのも
良いと思いますが
家でテレビやスマホの画面越しで観る
この映画もなかなかリアル感があって
良いんじゃないかな
とかも思いました
パソコン画面で観るのが
１番リアルだと思いますけど
斬新で奇抜な発想
これだけでも面白いんですが
内容もとても良かった
サスペンスとしても
家族ドラマとしても
とても楽しめる映画でした
唯一無二の作品だと思います
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