何もかもが滑稽

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映画、漫画、アニメなどが好きで、その事についての感想、思ったことなどを書いています。 それ以外の事も時々書きます。

映画「麻雀放浪記2020」感想 話題になってるけど期待し過ぎは禁物

 

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どうもきいつです



麻雀映画「麻雀放浪記2020」観ました



1984年に和田誠監督で映画化された
阿佐田哲也の小説「麻雀放浪記」を
主人公が1945年から2020年にタイムスリップする
という大胆なアレンジを加え再映画化
「孤狼の血」などの白石和彌が監督を務め
主演は斎藤工です




あらすじ
新たな世界大戦の勃発により
東京オリンピックが中止となった
2020年の荒廃した東京に
坊や哲が1945年の戦後復興期の時代から
タイムスリップしてやってきた
彼は思わぬ状況で立ちはだかる
麻雀で死闘を繰り広げていく



感想
良くも悪くもクソ映画
インパクトは強かったけど
そこまで面白くはなかった



出演俳優のピエール瀧が逮捕され
それでも映画を公開する
という事をつらぬき
話題となった作品です

事件が起きる前から
本作には注目していて
期待もしていたんですが
思ったよりも面白くなかった

良いと思った部分もありましたが
全体的には微妙だったと思います

そもそも、僕はオリジナルの作品を
観たことがないですし
麻雀もそんなにわからない
ただ白石和彌監督と斎藤工
という理由だけで観ました

でも、オリジナルや麻雀を知らなくても
内容は理解できたし
そんなに支障はないかと思います



基本的にギャグが多めで
それもコンプライアンスに挑んだような
過激な描写が多いです

そういう
コンプライアンスなんて気にしない
って心意気は好感が持てるし
面白いと思います

ただちょっと笑いが弱いかな
と思ってしまいました

ギャグは下ネタや下品なのが
ほとんどで
笑えるっちゃ笑えるんですが
爆発的な笑いじゃない
ちょっと面白いかなと思う程度です

笑いが小さい分
下品さがそれを上回り
普通に不快に感じる
僕は下ネタは好きな方ですが
それでもやっぱり不快に思いました

下品な下ネタも過激と言えば過激で
良い部分なのかもしれませんが
面白さには欠けていました


クソ丸の屁をこくというくだりも
最初は面白いんですけど
それを何回もやるから
さすがにくどいしつまらなくなります

VRを着けてのセックスも
インパクトはあるけど
そんなに面白いとは思いませんでした

ゲロの色が緑なのとかも
狙い過ぎな気がしてあまり笑えない
リアルなゲロの方が面白かったかも


まあ、それでも笑えるシーンもあったし
完全にスベってるって
わけでもありませんでした



そして、本筋のストーリーも
いまいちパッとしない

主人公の目的もいまいち
はっきり見えてこないし
いろいろブレていて
この映画は何を見せたいのか
そこがよくわかりません

博打打ちの生き様を描きたいのか
恋愛を描きたいのか
ただバカバカしい映画にしたいのか

そのへんがブレていて
あまり映画に没頭できない

どれか一本に絞って
物語を展開して欲しかったですね

それに未来へやってきたという設定も
全然機能していません
未来へ来たからこその変化が
全く描かれていない

未来の世界を変えるという話でもないし
過去を変えようとしたりもしない
主人公の未来へ来たからこそ起きる
成長なんかもないです

タイムスリップという設定が
意味をなしていませんでした


ただ、麻雀対決のシーンは
なかなか面白かったです
特に麻雀五輪は熱い戦いで
とても良かった

人工知能に対抗するために
イカサマを仕掛けるってのは
面白い展開です

勝負のシーンは
スリルがあってハラハラしました

麻雀が関わっているシーンは
基本的に面白いものが多かった

哲が麻雀アプリに没頭するシーンも
笑えるし哲のキャラクターの
面白さも出せていました



それと、本作は前編iPhoneで
撮影されているらしいんですが
それの効果がいまいちわかりませんでした

チープな映像を狙ってのことかもしれませんが
それが効果的だったのかは
よくわかりません

遠くの映像がボケてしまうからか
アップのシーンは多かったですね
そこは斎藤工を大画面で堪能できるから
良かったのかもしれません



そして、ピエール瀧問題です

僕は出演者が事件を起こしたとしても
映画を公開しても別に構わないと思うし
テレビなんかも収録しているんなら
放送してもいいんじゃないか
と思っています

で、実際にそういう作品を観てみると
やっぱり作品にとっては全然良くないな
と思ってしまいました

ピエール瀧が登場するたびに
頭をよぎっちゃいます
この人この時にやってたんだなって

それがノイズになって
作品にとってマイナスにしか
働いていませんでした


しかも、ピエール瀧が
ほとんど登場しないんですよ
それもそんなに重要な人物でもない

これってカットできたんじゃない?

なんかこの事件を利用して
映画を宣伝したんじゃないのか
とかも考えてしまいました

この事件で知名度は爆上がりですしね



全体的に微妙ではあったんですけど
過激に攻めてる部分もたくさんあって
挑戦している作品でもありました
笑えるシーンもあったし
熱いシーンもありました
良いクソ映画だったのかもしれません

ただ、ピエール瀧はカットした方がよかった





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