どうもきいつです
コメディ映画「セブンティーン・アゲイン」観ました
負け組の30代の男が17歳の頃の姿に
戻って人生をやり直そうと奮起する姿を
描いたコメディードラマ
「17歳の処方箋」などのバー・スティアーズが
監督を務める2009年の作品です
あらすじ
高校バスケットボール部の
スター選手として活躍するも
恋人の妊娠を機に全てを投げ出したマイクは
過去の栄光とはほど遠い生活を送っていた
そんなある日、ひょんなことから
突然17歳の姿に戻り
これまでの人生を取り戻そうと
再び高校生活を始める
感想
自分の都合よく
人生をやり直す物語だと思ったら
全然違った
むしろ、人生の選択を肯定する物語
とても楽しめる映画でした
めっちゃ面白い映画でしたよ
笑えるし感動する
そして、家族みんなで
楽しめる映画だとも思う
人生をやり直したいって
万人の持つ願望だと思います
だから、昔からこういう作品が
たくさんあるんだと思います
「バタフライ・エフェクト」
「恋はデジャブ」
みたいなタイムリープものが
多いと思いますが
最近の異世界転生みたいな
アニメなんかも似てると思います
強くてニューゲーム
みたいな感じです
とにかく以前までの人生を否定して
幸せになろうとするような物語が多いです
しかし、本作はそうではなくて
そもそも、本作は体は17才に戻りますが
時間は戻らない
だから過去の出来事を
書き換えるわけじゃないんです
そして、主人公のマイクは
過去の自分の選択を後悔していて
もう一度17才の高校生として
人生をやり直そうと奮闘しますが
最終的にはその生活を通して
過去の人生の選択の尊さに気付く
という物語
この映画は過去の選択を否定するのではなく
肯定してくれる映画なんですよね
この映画の面白かった部分と言えば
意外と先が読めないところ
全体の流れは王道なストーリーなんですけど
主人公が最終的に
どんな着地点へ到達するのかが
それが最後まで予測できません
なぜ予測できないのかと言うと
この物語が
時間は戻らずに体だけ若返る
というところにあると思います
タイムッスリップやタイムリープする
物語なら
過去を変えて現在の状況が変化する
という終わりが見えていますが
本作の場合は
現在進行形の物語なので
結局は主人公自身の変化に
全てが委ねられます
なので、主人公の変化によって
物語の結末はどうにでも変わるわけで
型にはまっていない物語に
鑑賞者はふりまわされます
最後にはどうなるのかな
と飽きずに観続けれます
主人公のマイクが17歳に戻り
娘と息子と同じ高校に通い
別の視点から見えてくる家族の問題に
立ち向かっていく姿も
とても面白いです
今の自分の人生にあきれ果てて
若返ったことをきっかけに
もう一度人生をやり直そうとするマイクですが
その視点から家族を見ることで
今まで以上に父親らしく成長していきます
実は息子がいじめられていたり
娘が不良と付き合っていたり
17歳になることで子供たちの
本当の姿を目の当たりにし
マイクは子供たちのために
奮闘するようになります
そんな中で妻の本当の気持ちも
見えてきたりする
家族の本当の姿を見て
マイク自身も
自分を見つめ直していきます
その過程は
バカバカしいコメディの描き方で
でも、時折マイクが
とてもいいことを言ったりする
その緩急のバランスもすごく良かったです
中身はおっさん、見た目は17歳の設定を
上手く生かしたギャグシーンは
とても笑えますし
父親だからこその
カッコいいシーンにはシビれます
それと、テンポもすごく良くて
最後まであっという間です
無駄なシーンもないですし
登場人物のやり取りも
テンポが良くてスッキリしてる
そして、所々に見せ場もあるし
全然飽きないんですよね
ツッコミどころもそんなに無いので
全てが引っかかりなくすっと入ってくる
全体的にとても完成度が高いと思います
ラストもとても良かった
爽やかでとても温かい終わり方
見せ方もすごく良いと思いました
こんなきれいな終わり方
なかなか無いと思う
このラストを見ると
自分の人生もそんな捨てたもんじゃないな
と思えました
後悔している過去の選択もありますけど
考えてみれば、そんな選択が
今の自分を形作っていて
決して後悔するべきことじゃないのかも
とても面白い映画でした
始まりからラストまで
飽きずに引き込まれ
クオリティの高い作品です
自分の人生に悩んでいる人に
観てほしい映画です
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