何もかもが滑稽

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映画、漫画、アニメなどが好きで、その事についての感想、思ったことなどを書いています。 それ以外の事も時々書きます。

映画「ブレックファスト・クラブ」感想 不毛なやり取りがグッとくる


どうもきいつです



青春映画「ブレックファスト・クラブ」観ました

 

全く接点が無かった高校生5人が
友情の絆に結ばれていく姿を描いた
1985年の青春映画

 

「スパイダーマン ホームカミング」も
本作に影響を受けてるらしい
青春映画の金字塔的な作品





あらすじ
土曜の休日に
学校に登校させられた高校生5人
彼らはそれぞれ問題を起こし
懲罰として自分についての作文を
書かされることになった
そんな中、雑談からお互いの身の上話を
交わし始めた彼らは
次第に心を開かせていく



感想
全く違うタイプの人間たちが
心を通わせていくのは
なんかいい
スクールカーストによる
見えない壁を上手く描けていたと思う
でも、そんなに面白くはなかったかも



結構有名な映画で
タイトルは知っていたんですが
今回初めて観ました

結構好きなタイプの映画でしたけど
そんなに面白くなかったような気もする

なんか不思議な雰囲気の映画でした

舞台は学校の図書室で
映画のほとんどがその部屋の中での
会話がメインで
動きがほぼ無いです

物語も大して無くて
基本的に5人の高校生たちが
ダラダラと話をしているだけ

だから、そんなに大した出来事も
起きなくて
メリハリは無かったかもしれません

退屈な映画かもしれない

でも、その中での5人の
会話や行動は味があって
とても面白いです

5人がとても個性的で
それぞれキャラが立っています

スポーツマン、お嬢様、ガリ勉
不思議ちゃん、不良
と、みんな全く別の人種
考え方も違うし学校での立ち位置も違う

この5人が変な感じで交流していく姿が
妙に面白くて笑える


最初はみんなギスギスしていて

不良のジョンは
自分勝手にずっとベラベラ
喋って周囲をかき乱し

それに対して
スポーツマンのアンドリューと
お嬢様のクレアは
すごく苛立ってる

ガリ勉のブライアンと
不思議ちゃんのアリソンは
そんな中でもマイペース

アリソンに至っては
他の4人には全く興味ない
って感じです


このときはジョンの独壇場でしたね

先生への不満を垂れたり
他の4人にちょっかいを出したり
常に何かしら喋ってる

観ていてムカついてくるんですが
なんか憎めないヤツにも
見えるんですよ

ジョンって実はただかまってもらいたい
だけの寂しがり屋なのかな
とかも思えてくる


他のキャラたちも
序盤のこのシーンで
どういう人間なのかが見えてくる

アンドリューとクレアは
若干他のメンバーを
見下してる感じがするし

ブライアンは真面目だけど
どこか抜けてる

アリソンは周りの目なんか気にせずに
自分の世界に没頭するタイプ


何気ない風景の中で
それぞれの個性を
自然に説明されていて

気付けばこの5人が
どういう人間なのかが
理解できています



その後のシーンも
不毛な展開がずっと続く

部屋のドアを閉めるなと
先生に言われているのに
ジョンがドアを閉めたり
図書室から抜け出そうとしたり

でも、毎回グダグダで終わるんですよ

基本的にドラマというドラマが無くて
どうでもいいような時間が
過ぎていきます

しかし、そういうことを繰り返すうちに
5人が少しづつ打ち解けていって
なんかちょっといい感じになっていく

だからお互いに深い部分まで見えてきて
お互いの共通点なんかにも
気付いていきます


そこからは
しょうもないことで笑いあったり
かと思ったら急にケンカが始まったり

情緒不安定な5人の姿が
なんか微笑ましくも思えました
こういうのが青春だな
って感じれます

最終的には
お互いに自分の悩みを打ち明けて
本当の意味での絆が生まれてきます

ここでは
スクールカーストの立場とか
周りの目や偏見
そんなのを超えた
人間同士の繋がりを見せてくれて
とてもグッとくる

月曜日に会ったら話してくれる?
という話でのやり取りは
みんな本音でぶつかり合っていて
かなり好きなシーンです



この5人の姿を見ていると
懐かしくも感じるけど
それだけじゃなくて
現在の自分にも通じるような
メッセージも感じられました

固定概念や偏見とか
そういうのを取っ払って
他人を見るのは大事だと
思わされます

そして、自分自身の事も
しっかりと見直さなきゃ
とも思わされました



かなり地味な映画だとは
思うんですけど
なかなか良い映画でした
高校生くらいの若者に
観てもらいたい作品です

でも、大人が観ても
グッとくる作品でもありました





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