何もかもが滑稽

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映画、漫画、アニメなどが好きで、その事についての感想、思ったことなどを書いています。 それ以外の事も時々書きます。

映画「バースデー・ワンダーランド」感想 あまりにも退屈 なにも伝わってこない


どうもきいつです



アニメ映画「バースデー・ワンダーランド」観ました

 

柏葉幸子の人気児童文学
「地下室からのふしぎな旅」を映像化した
ファンタジーアニメ作品
色が失われる危機に瀕した
不思議な世界を救うため
少女アカネが大冒険を繰り広げる物語

 

クレヨンしんちゃんの劇場版シリーズなどで
脚本や監督を手掛けてきた原恵一が
監督を務めた作品です





あらすじ
誕生日の前日、小学生のアカネの前に
謎の錬金術師ヒポクラテスと
その弟子ピポが現れる
自分たちの世界を救ってほしいと
2人に無理やり連れていかれたのは
骨董屋の地下から繋がるワンダーランドだった



感想
終始ダラダラ物語が進んで
正直、眠い映画でした
結局、何を伝えたかったのかも
いまいちわからなかった



原作のことは全く知らず
ただ監督がクレヨンしんちゃんの名作を
手掛けてきた人
という理由だけで観てきました


この映画、一言で言うと
退屈

とても退屈です
正直、苦痛に思うほど
マジで眠かった

最初から最後まで盛り上がりも無く
何を見せられてるのか
わからなくなってきます


なぜ、そんな事になってしまってるのか
それを考えてみると

この映画には明確な目的が無い

主人公のアカネが
何をしなければならないのか
何を求められているのか
原動力が何なのか
そもそも、この物語のゴールが
全く見えてこない

アカネは選ばれし者として
不思議な世界に連れていかれ
そして冒険するわけなんですが

アカネが何をすれば世界が救われるのか
全然わからん
ただアカネが世界を救える存在ということを
言葉で言っているだけで
明確に何をして救うのかは不明

そんな中
ひたすらダラダラと旅をする
という内容なので
観ているのがすごくしんどい

基本ロードムービーのように
旅をするという部分がメインなんですが
その旅もただ移動しているだけで

道中に仲間同士の絆が深まるエピソード
なんかも全然無いし
途中で出会う人たちとの交流も
めちゃくちゃ薄い

旅がメインの物語なら
せめてロード-ムービー的な
面白さくらい見せてほしかったんですが
内容の全くない旅でした

その割に
すごくテンポが悪いです
移動シーンをずっと見せられて
これがなかなか苦痛

旅の途中で見られる
ファンタジーな映像で
間を持たそうとしてますけど
そんな映像だけじゃ持たないですよ

確かにファンタジーで綺麗な映像は
魅力的だと思いますけど
さすがにそれだけでは
面白くならない



さらに、この映画で問題なのは
主人公のアカネに必要性が感じられない

はじめにも言いましたが
アカネが何をすべきか全く見えてこない
選ばれし者という理由以外に
彼女でなければならない
というものが全く描かれません

てか、最終的にアカネは何も成し遂げませんし

そして、成長も描かれない
そもそも、彼女が何を乗り越えるべきかも
いまいちはっきりしないし
この世界にやってきて
どんな変化があったのかも不明確

旅によって何かを得たのかというと
そこも微妙

最後は成長した風には見せてますけど
実際何も成長してないです



キーパーソンの王子に関しては
コイツ何をしたいねん
って感じで
全く感情移入できない

プレッシャーに耐えきれず
逃げ出したのはわかるけど
その後の行動の理由が意味不明
なんでそうなるんですか?
と思わざるを得ない


他のキャラクターも
あんまり魅力ないですかね
全体的にみんな薄いんですよね

すごい好き、すごい嫌いとか
そう思えるキャラがいないです



そんな感じで
内容が雲をつかむように
捉えどころがないので

結局、この映画のメッセージは
どういうことだったのか
それが謎です

序盤の現実世界での
同級生とのやり取りや
母親とのやり取り
ここではアカネの悩みや
鬱屈とした気持ちを見せてますが

それらがメインストーリーと
繋がってるように思えない

冒険を通して
そういった気持ちのモヤモヤを
解決したように見えないんですよね



あと、終盤の儀式の場面
これははっきり言って
意味わかりませんでした

この儀式は運任せなのかどうなのか
何が成功なのか

この儀式が成功することで
世界が救われるなら
アカネ必要なくない?

儀式の中でのアカネの役割も
よくわからないし


これが旅の終着点というのが
全然納得できませんでした

この場面で自己犠牲みたいな要素も
入ってきましたけど
薄過ぎて全く心に響きませんでしたしね



それでも、良い部分もあったと思います

人物の動きなんかは
細かいと思いましたし
生きた人間というのが伝わってきた

アニメ自体も
めちゃくちゃクオリティが高い
というわけではないですが
それなりに良かったと思います

背景とかも良かったと思う


それと、キャラクターデザインは
個人的に好きでした
特に顔が良かったと思う

今風の美少女アニメ
って感じの絵柄でもないし
ジブリ系でもない
かといってリアルなわけでもないし

結構、独特な画風で
この部分は好感が持てました

キャラデザ担当は
イリヤ・クブシノブという
ロシア出身のイラストレーターの
方らしいです

彼の他の絵も見てみましたが
好きなタイプの絵でした
独特ですけど綺麗な絵ですね

テンプレの絵でないというのは
とてもいいと思う
他のアニメに埋もれてしまわないですから


声優に関しては
可もなく不可も無く
って感じですかね

悪かったわけではないですが
かと言って
すごく良かったかと言えば
そうでもない

アカネ役は松岡茉優ですが
子供にしては声が低くて
あまり子供っぽくはなかった

でも、声が低い子供もいるし
ハマってなかったわけではないと思う
演技力もあると思うし

そもそもストーリーがあれなんで
声優どうこうという域まで
達してなかったのかも



退屈というのは
映画としてはかなり難点だと
思います
子供向けのアニメだと思いますが
子供が観てもたぶん退屈だと思う

もうちょっとストーリーが
どうにかならなかったのかな
と思ってしまいました




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