アニメ映画「打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?」観ました
1993年に放送されたテレビドラマを
アニメ映画化した2017年の作品
現代の要素を取り入れながら
長編アニメ映画として再構築し
夏休みを過ごす中学生の男女を主人公に
何度も繰り返されるある1日を描いています
アニメ「物語」シリーズなどの新房昭之が
総監督を務め
「モテキ」「バクマン。」などの
大根仁が脚本を担当しています
あらすじ
中学生の典道はクラスメイト達と
「打ち上げ花火は横から見たら丸いのか?
平べったいのか?」で盛り上がっていた
そんな中、典道が想いを寄せるなずなが
母親の再婚を機に転校することになった
悩むなずなに対し
どうすることもできない自分に
もどかしさを感じる典道は
ふいに不思議な玉を投げると時間が戻っていた
感想
結局、何を伝えたかったのかが
いまいち伝わりづらい
内容も深夜アニメの延長線上のようで
そんなに良いとは思えませんでした
タイムリープものとしても
あまり面白くない
基となったテレビドラマの事は
全く知らず
この作品がどんな内容かも
ほぼ知らない状態で観ました
正直、タイムリープもの
ということも知りませんでした
普通の学生時代ひと夏の恋愛物語だと
思っていました
個人的には
いろいろと乗れない要素が多かったです
世界観やアニメ表現
キャラクターデザイン、ストーリー
演出、メッセージ性
どれもがあまり好きじゃない
なんと言うか
全体的になんか深夜アニメっぽい
一概に深夜アニメと言っても
いろんなものがあるし
ひとくくりにはできませんが
僕が言いたいのは
量産型の深夜アニメのように感じた
ということです
それはデザイン面でも思いましたし
キャラクターの演出
映像の表現
世界観など
そういうのが
オタクの好きそうなテンプレート
みたいになっていて
あまり好感が持てませんでした
特に登場人物たちの
会話やノリが
オタクが考えるリア充みたいで
あまりリアリティーが感じれない
それぞれの人間たちの人間性が
あまり掘り下げられてなく
ただ学生っぽい定型的なものを
当てはめてるだけのような気がして
実際に人間が考えて行動しているように
見えません
この映画に生き生きとした新鮮さが
全く感じられませんでした
それと
最近の深夜アニメなんかで多い
飄々としてるのが格好いい
みたいなのを感じてしまう
作品全体がそんな感じなので
感情移入がすごくしづらいです
それぞれの登場人物が
いまいち何を考えてるのかわからなくて
全然気持ちを理解できないし
何をしたいのかも伝わってこない
人間ドラマが中心のラブストーリー
って感じの作風なのに
その人間ドラマがとても薄い
典道となずなの絆や関係性も
あまり深く描かれないので
終盤の展開も全然気持ちが乗ってきません
みんなが
ただストーリ上そうだから
という理由だけで行動してるように
なってしまっていると思いました
この映画には感情がこもっていない
ように感じます
そして、気になったのは
転校すると会えなくなるとか
待ち合わせが上手くいかないとか
そういうの
スマホ持ってないの?
って思ってしまう
これは昔のドラマを基にしてるから
というのはわかるんですけども
じゃあ、時代設定をオリジナルの時代に合わせるとか
現代にするなら時代に合わせて改変しなきゃ
絶対にズレは生じるわけで
なぜそうしなかったのか謎です
このへんがとても中途半端に感じます
メッセージ性に関しては
とてもわかりづらい
なんとなくはわかりますよ
後悔しないために勇気をもって選択しよう
って事だと思います
でもそれがなんか伝わってこない
そもそも主人公の後悔の念が
ちょっと薄いなと思う
これも結局はキャラの内面を
しっかり描いていないからだと思います
主人公の後悔も
ストーリーがそういう流れだから
という域を出ていない
ドラマが薄いことで
メッセージ性も薄くなってます
そして、タイムリープもののSF映画としても
あまり面白くないです
過去をやり直すこと自体
3回くらいで
ちょっと少ないなと思ってしまうのと
過去に戻り未来の記憶を利用して
失敗をやり直す
というタイムリープものの醍醐味も
あまり無い
ただ過去に戻って勇気を振り絞って
1つの出来事を変えるだけなので
あまり面白みが無いです
繰り返すたびに
世界が変になっていく
というのもあまり意味が分からないし
世界がおかしくなってからの
その先が一体何なのかがわからない
そもそも、あの世界が一体何なのかの
説明も一切無いですしね
あれが何を意味するのか
何を伝えたいのか不明です
アニメ表現や映像は
綺麗だと思うし
クオリティは高いです
背景なんかはとても細かいし
リアルだと思います
でもそれだけかな
って感じですね
特別記憶に残るようなインパクトが無いです
ノスタルジーな田舎風景ってのも
ちょっと食傷気味
ノスタルジーと言えば
海沿いの田舎町か田んぼに囲まれた山のふもと
そんなのばっかりなんで
逆にノスタルジーに感じない
ノスタルジーって別に田舎だけじゃなく
都会の中にもあると思うし
現代社会の中にもあると思うんですよね
懐かしい=田舎
というのが固定概念に捕らわれてしまっている
そんな風に思います
それは、この作品だけのこと
じゃないですけど
ファンタジーやシュールな表現なんかも
なんかテンプレな感じがします
キラキラしてカラフルならファンタジー
不思議ならシュール
それだけなので面白みはありませんでした
でも、良いとこもあって
なずな役の広瀬すずがとても良かったです
とても自然で役にもハマっていました
全然声優にも負けてないと思うし
むしろ、声優よりも
存在感が出てるんじゃないかと
思うほどです
あと、主題歌もとても良かった
それくらい
全体的に
なんか見たことある作品
それにストーリーも雑だし
設定も雑
あまり良いとこを
見出せない映画でした
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