何もかもが滑稽

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映画、漫画、アニメなどが好きで、その事についての感想、思ったことなどを書いています。 それ以外の事も時々書きます。

映画「アイ・フランケンシュタイン」感想 フランケンシュタインである意味が感じられない

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どうもきいつです


ファンタジーアクション映画「アイ・フランケンシュタイン」観ました

ホラー映画のクラシックキャラクターとして
有名なフランケンシュタインの怪物が
現代まで生き残り
ガーゴイルと悪魔の全面戦争に巻き込まれる
物語を描いた作品

「アンダーワールド」のスタッフが手掛けた
2014年のアクション大作です

 

あらすじ
フランケンシュタインの怪物が生まれて200年後
彼は現代まで孤独に生き長らえてきた
そして、世界征服をもくろむ悪魔と
それを阻止しようとするガーゴイルとの
全面戦争が巻き起こり
彼も戦いの中に身を投じていく

 

感想
この映画に
フランケンシュタインの怪物の
必要性が感じれない
何をしたかったのか謎な
映画でした

 

なんとなく目に留まったので観てみた
だけだったんですが
かなり微妙な映画でした


世界設定は
有名な「フランケンシュタイン」の物語の
200年後という設定
フランケンシュタインの怪物が
現代まで生きのびていたら
という話

その世界で
フランケンシュタインの怪物ことアダムが
激しいアクションを繰り広げる
ファンタジー映画になっています


今思えば
その設定だけでヤバそうな雰囲気は
醸し出してるんですけどね…
つい観てしまいました

 

そもそも、設定がなんか微妙ですね

「フランケンシュタイン」の話から
発想を広げたような設定なのに
それが全然上手くない

物語の中心が
ガーゴイルと悪魔の争いで
アダムはたまたまそれに巻き込まれた
って感じなんです

ガーゴイルVS悪魔
ってのがまず意味わからないし
フランケンシュタインが全然関係ないんですよ

フランケンシュタインの怪物を
ダークヒーロー的に描きたかった
というのは伝わりますけど

フランケンシュタインの
もともとの設定よりも
この映画だけの新しい設定が中心になってて
これ「フランケンシュタイン」じゃなくても
いいじゃん
って思ってしまう

はじめの数分で
「フランケンシュタイン」のオリジナルの
物語をさらっとおさらいして
それが終わると途端に
悪魔だガーゴイルだが出てきて
そいつらの抗争が話のメインになる

その中でのアダムの立ち位置は
ただ巻き込まれただけの人
なんですよね

 

それでも面白けりゃ全然いいんですが
あまり面白くない

まず、すごく既視感があるんです
ストーリーも映像も
なんかどっかで見たことあるような

そんな単純でマンネリ気味の作風の割に
いまいち掴み所が無くて
何をやってるのかがわからない


ストーリはすごく簡単に説明できる

人間の味方であるガーゴイルが
人間を脅かす悪い悪魔に
好き勝手させないようにやっつける
その戦いの中でアダムは
自分のアイデンティティを探しながら
戦いに身を投じる

それだけの話で
一見単純でわかりやすいんですけど

その中身があまりにもテキトーで
観てる側は
目的を見失うし感情移入できないし
結局何がしたい映画なのか
全然ついていけないんですよ


主人公のアダムは
自分が人に作られた化物という事もあり
自分探しが目的だと思います
アイデンティティを求めて行動してます

ただ、この解釈自体も曖昧で
僕がなんとなくそうかなと思ってるくらい
正直、そういう描写もほとんどないし
アダムの目的や気持ちはよくわかりません

でも百歩譲って
自分探しが目的だとしておきます


そうだったとしても

アダムが200年の間に
悪魔と戦い続けていた理由が
特に無くて謎ですし

ガーゴイルたちとの関係性も
深いものがあるわけでもない
人間に対してどう思っているのかも
よくわからない

そんな中で戦ってるんですが
行動原理が理解できないんですよね

つまるところアダムが何をしたいのかが
全然伝わってこない

 

そして、ガーゴイルと悪魔
この2つの種族も
すごく曖昧に描かれてる

この映画ではガーゴイルが
人間を守る正義の味方
として存在するんですが

なぜ人間の味方なのかというのが
全く説明されずに
ただ何となく良い存在
としてしか描かれていない


逆に悪魔は
人間にとってどう影響を及ぼすかが
全く説明されずに
悪魔だから悪い
って感じなんですよ


ガーゴイルという種族は善
悪魔という種族は悪
という風にかなり単純に分けられている

最終的には
善が悪を一方的にぶちのめす
という話になっていて

この描写の構図が
1つの種族が1つの種族を
考えの違いで一方的に
迫害しているように見えて
ちょっと気持ち悪さすら感じてしまいました

これがまだ、個人単位で描かれていれば
そんなに気にならなかったと思いますけど

この映画では
細かな説明もなく
ガーゴイル全部が正義
悪魔は全部悪
となっていたのがかなり印象悪いです

 

それだけじゃなくて
単純にコイツらが何をしたいのかも
全然わからないんですよ

コイツらに関しても目的が無い

ガーゴイルが人間を守った先には
何があるのか?
悪魔は人間を脅かしてるけど
その後の目的は何なのか?

メインでもあるコイツらの抗争も
すごくテキトーで
何を見せたいのかよくわかりません

 

さらに脅かされたり守られたりしてる
人間ですが
これもかなりテキトー

人間が蚊帳の外すぎる

そもそも、ほとんど人間が登場しないし
人間はガーゴイルにも悪魔にも
全く気付いていないバカです

人類が危ないって話なのに
人間が全然がかわってこないって
どういうこと?

人知れず危険が迫ってて
人知れず世界が救われた
って話にしたかったんですかね?

それにしても面白いとは思えない

結局、勝手にアイツらが戦ってた
だけにしか見えないです

 

それ以外でも
映像やデザインもなんか微妙

CGはそんなに悪くはないと思いますが
他の映画と比べると
ちょっとショボいです

アクションシーンなんかは
激しさや勢いはありますが
動きが単一だし毎回やってることが同じで
あまり面白みが無かったですね

背景はほとんどが
ガーゴイルの本拠地と
悪魔の拠点でもある研究所を
行ったり来たりしてるだけで
世界がすごく狭く感じます

話は人類の存亡みたいな内容なのに
舞台がこじんまりし過ぎで
スケール感を感じれない


キャラデザインや武器のデザインも
既視感があって面白くない

アダムの見た目が全然怪物っぽくない
ってのもどうかと思います
ただ傷だらけのイケメンマッチョですからね

悪魔はかぶりものをかぶってるだけにしか
見えないし
ガーゴイルは味方なのに
すごく敵っぽい見た目

武器も全然カッコいいと思えない


ビジュアル面に関しては
弱すぎますね
全然良いところが見つかりませんでした

 

総合的にもかなり酷かった
良い部分が見つからないんです

最終的にこの映画は何がしたかったのか?
という疑問しか残りませんでした

この映画を観るなら
もっといい映画がたくさんあるんで
別の映画を観た方が有意義ですね

 


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