どうもきいつです
ミステリー映画「パラレルワールド・ラブストーリー」観ました
人気作家の東野圭吾による小説を
実写映画化したミステリー
主人公と恋人が幸せな日々をおくる世界と
恋人が主人公の親友と交際している世界が並行する物語を描いています
「宇宙兄弟」などの森義隆が監督を務めています
あらすじ
最先端の研究を行う会社に勤務する敦賀崇史と幼馴染の三輪智彦
ある日、智彦に恋人の麻由子紹介され
崇史は彼女が学生時代に密かに思い続けていた女性だったことに驚く
そしてある朝、崇史が目覚めると
麻由子が恋人として朝食を作っていた
そんな2つの世界に崇史は翻弄されていく
感想
ややこしいだけで大した内容じゃなかった
この映画を最後まで観ても特に何も感じない
結局、何を伝えたかったのか?
みんな大好き東野圭吾作品の実写化映画
僕は東野圭吾の小説を1冊も読んだことが無いし
映画化作品も大して観たことないです
ガリレオをちょっと観てたくらい
でも、本作は前からちょっと気になっていたので
観に行ってきました
原作を読んでないので
原作がどういうものかも知らないですし
比べることはできないので
映画を観ただけの感想になりますが
正直、全然面白いと思えませんでした
ミステリーとしては
大して面白い仕掛けがあるわけでもなく
ただ伏線を回収してるだけのように思えましたし
ラブストーリーとしても
いまいち大きいドラマも無く
全く感情を揺さぶられない
なんかとても中途半端な映画に思えました
で、結局のところ
この映画のメインは何なのか?
ミステリーを見せたいのか?
ラブストーリーを見せたいのか?
いまいちパッとしないんですよね
というか両方とも上手く見せれてない
まず、ミステリーですが
主人公がヒロインと恋人同士の物語と
ヒロインが主人公の友達と恋人同士になっている物語が交互に描かれて
その真実は一体何なのか?
という謎を紐解いていくストーリーです
はじめはこの2つの世界を交互に織り交ぜて見せられるので
観てる側も主人公と同じく
混乱して何が現実だかわからないような感覚に陥って
この世界の真相を知りたい
という気持ちにさせられます
このへんは結構面白いと思いますし
頭フル回転でもなかなか追いつけない
ただ、最後まで観た人ならわかりますけど
これってすごく単純で一本道な物語を
時系列をぐちゃぐちゃにして
ややこしくしてるだけなんですよね
オチに向けての大きな仕掛けがあるわけでもなく
最後にどんでん返しがあるわけでもない
途中で謎がなんとなくわかってきたら
結局その通りに話が進んでいきます
僕はどんでん返し的なものを期待してましたし
大きいどんでん返しがあるものだと
思っていたのもあって
え?これで終わり?
みたいに思ってしまいました
そして、謎が明らかになるまでの過程も
ただ伏線張って回収するの繰り返しで全然面白みがない
ひたすら作業的にこの作品の設定を
説明されてるだけのような感覚です
その中には深い人間ドラマも無いし
印象的な映像も無い
面白いものが全くないんですよね
だから、すごく退屈なんです
でも、ラストにすごいものを見せてくれるんじゃないか
って気持ちで我慢してましたけど
ラストも弱すぎるし…
ミステリーってややこしく難解であればいい
ってもんでもないと思うんですけど
観る側もヒントを見つけて
主人公と一緒に謎を解く
という楽しみもあるし
予想に反したどんでん返しに
ダマされて驚かされる
という楽しみもあると思います
しかし、本作はそういうのが無くて
ただ単にややこしいだけ
単純なものを難しく見せてるだけなんです
時系列を仕掛けにしたミステリー映画では
「メメント」とかがありますけど
これはめっちゃ面白いですよね
この映画はややこしいけど
ちゃんとわかりやすく見せてます
はじめはめちゃくちゃに見えるけど
最後まで観るとルールに従って描いているのが理解できるし
謎が一つに繋がる気持ち良さもあります
本作は時系列をぐちゃぐちゃにして
わかりにくくしてるだけ
って感じでした
「メメント」に比べたら
足元にもおよばないんじゃないですかね
あと、最後まで観ると
パラレルワールドじゃないじゃん
ってなります
これって
実はパラレルワールドじゃないってことを
タイトルを使ってミスリードしてる
ってことですか?
わからないですけど
もしそうだとしても上手くはないですよね
そしてラブストーリーですが
こっちもなかなか酷いです
はじめは恋愛があまり重要な作品ではないのかな
と思っていたんですけど
かなり恋愛が重要な要素になっていました
特に主人公の崇史と恋人の麻由子
この2人の感情がとても重要だと思います
でもですね
この2人の感情が全く見えない
というかなり酷い欠点があります
ラストの展開からして
この2人の恋愛感情はかなり重要なはずなのに
全体的に感情描写が薄すぎる
何を考えているのかがわからない
あえて隠してるのかもしれませんけど
隠し過ぎじゃないですかね?
表面的な部分では
伏線張ったりとかしてますけど
登場人物の言動や感情表現では
全然伏線を張ってない
後々に効いてくるセリフなんかも
ほとんど無いですし
崇史の「俺の方が先に好きだった」
ってすごく痛いセリフも
後から生きてくるのかな
と思ってましたけど全然生きてこなかったですね
これじゃあ崇史がただの痛い奴ですよ
麻由子に関しては本当に
最後まで何を考えてるのかがわからな過ぎる
もうちょっと何かしらで
表現するべきだと思いますよ
麻由子の感情が謎過ぎて
崇史が単にストーカーにしか見えないし
崇史が無理やり部屋に押し入る場面では
嫌がってるけど結局は快楽に負けた女
みたいな嫌な見え方になってる
これも、麻由子の気持ちがもうちょっと
わかりやすかったら辻褄が合うんですけどね
ただこれは演出だけではなく
演技的なものもあったのかな
とも思えます
主演の玉森裕太とヒロインの吉岡里帆
決して下手ではないと思うんですけど
なんか感情が感じられないんですよね
濡れ場とかもあって
ジャニーズと売れっ子女優を使って
攻めてるとは思うんですけど
演技が全体的に無難というか
普通に演じてるだけって感じで
そこから先の表現が無い
だから細かな感情が伝わってきません
今はこういう気持ちで喋ってるんだな
と察することができないんですよ
崇史なんかは
実はヤバい奴ってキャラなのに
そこまでヤバい奴に見えない
セリフではヤバそうなこと言ってるのに
結局はただのイケメンでしかない
なんかキャラクターに
深みを感じないんですよね
この2人に比べると
染谷将太は格が違うなと思わされる
キャラクターに深みを感じれます
そこに人間がいると思わされる演技です
普段はあまり演技とかは気にせず観てますけど
やっぱり演技も重要なんだなと思わされました
東野圭吾が原作で人気俳優を使っときゃ
とりあえず客が入るだろ
くらいの気持ちで作られた映画なんですかね?
正直、最初から最後まで
退屈な映画でした
出演キャストのファンか
東野圭吾であればなんでもいい
って人くらいしか楽しめないと思う