何もかもが滑稽

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映画、漫画、アニメなどが好きで、その事についての感想、思ったことなどを書いています。 それ以外の事も時々書きます。

映画「バーレスク」感想 歌、ダンスはすごいけど ストーリーはショボい

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どうもきいつです


ミュージカル映画「バーレスク」観ました

歌手を夢見るヒロインが
ロサンゼルスのクラブで働きはじめ
次第にその才能を開花させていく姿を
描いた2010年のミュージカル作品

監督はスティーブ・アンティンが
務めています

 

あらすじ
歌手になることを夢見るアリは
ダンサーたちが毎夜ゴージャスなショーを
繰り広げているロサンゼルスの
バーレスク・クラブで働くことになる
オーナーのテスのもと
歌唱力とダンスの才能を開花させ一躍人気者になる

 

感想
ショーのシーンはとても良かった
でも、それだけの映画かも
中身はとても薄っぺらい

 

以前から気になっていた映画だったので
観てみました
思っていた通りの
エンターテイメント重視の作品で
とても楽しめる映画でした

その反面、物足りなさも感じる映画

本作が人気がある映画だということも
理解できますが
個人的にはあまりハマりませんでした

この映画は
雰囲気や世界観が大好きになれるかどうかで
評価も変わってきそうです

この作風が大好きならば
この映画が最高だと思えるでしょうし

逆にハマらなければ
かなり微妙に思える映画でしょう

残念ながら僕は後者でした

この映画でストーリーのことに
細かく言うのは野暮のように思いますが
やっぱり気になってしまう事が多い

 

まずこの映画はミュージカルと言っても
ディズニー映画みたいに
唐突に会話の途中に歌いだす
というわけではなく

あくまで歌はクラブのショーとして
歌っています
なのでミュージカル特有の
なんで急に歌い出すの?
という違和感はないですね

だから、ミュージカルが苦手な人でも
全然違和感を感じずに観れると思います


そういった点も含めて
とても見やすい映画だと思います

ストーリーに関しても
とてもシンプルでベタな展開で
サクサクと映画を観進められて
とても見やすい内容
ショーの場面がより際立っていると思う


ショーのシーンは
鮮やかな色合いと少しダークな雰囲気が
とても魅力的ですし
ダンス、歌も迫力があって見入ってしまう


アリ役のクリスティーナ・アギレラの
存在感とても良かったですね

歌唱力もさることながら
可愛さとセクシーさを兼ね備えていて
とても魅力的

アリというキャラクターも
とても好感が待てるし
応援したくなるようなキャラでした


全体的に
アギレラの魅力を見せるPV
豪華でクオリティの高いMV
のような映画だったと思いました

 


そんな感じで良い部分も
たくさんある映画なんですが

逆に言えば
所詮PV、MVのような映画でしかない
とも思えてしまう

豪華で派手なショーを見せてますが
それ以上のものが無い映画でもあります


それを感じてしまうのは
あまりにも薄っぺらいストーリーです
確かにシンプルで見やすい内容ですが
あまりにもあっさりし過ぎている

主人公アリのサクセスストーリー
アリとジャックのラブストーリー
バーレスクの経営危機
それらのどれもがとても味気ない


この物語のメインでもある
アリのサクセスストーリーは全然波風が立たない

アリの挫折、努力などがほぼ描かれず
トントン拍子で上手くいってしまう
運と才能だけで全てが調子良く運ばれていきます

その後にアリが天狗になってどん底を見るのか
というとそうでもなくて
最後まで淡々と成功していく彼女を
見せられるだけなので
正直、面白みが全然ない


アリとジャックの関係性に関しても
恋愛関係になってから問題発生までは
良かったんですけど
そこから復縁までがあっさりし過ぎ

ジャックが元カノと本当に別れたと言って
それで仲直りでめでたしめでたし
って感じです

根本的に解決したようには思えない
アリが納得しているのも
いまいち腑に落ちなかった

こんな男を本当に信用していいのか?
と思ってしまいましたし
結局イケメンならなんでもいいのか…
と嫌な見かたもしてしまいます


バーレスクの経営難の問題も
あれだけ引っ張っておいて
こんな切り抜け方でいいの?
って感じのあっさり展開で丸く収まってしまう

こんな結末だったら
今までのはなんだったのかと
思ってしまいますよね

しかも、アリの唐突なひらめきで
全てが上手くいってしまうというのも
あまり納得できない要因です


とにかくストーリーが
あまりにひねりが無い上に
山も谷も無い平坦なストーリー展開で
退屈な内容になっていました

そんなダレる内容なので
2時間くらいの映画なのに時間が長く感じて
終盤はちょっと観るのがしんどかった

 

ショーの場面に関しても
ちょっと言いたい事があります


全体的にショーのシーンは
とても良いとは思うんですけど
ライブ感を感じないのはもったいなく思った

せっかくクオリティが高くて
見応えのあるシーンなんですけど
あまりショーを見てる感じが無いんです

作り物のMVを観ている感覚以上のものが
表現されていないと思う


ストーリー的には
アリが生歌を歌うことで
バーレスクの人気が持ち直していくんですけど

映画を観てる側からすると
このアリの歌声も生歌じゃないわけで
なんか変に感じてしまう

せめてもっと生歌感を
出してくれればいいですけど
それが無いから
所詮この歌も録音じゃん
と思ってしまう


ショーのダンスや演出も
映画の映像としての見せ方しかしてないから
本当にショーを観ているライブ感は
全く感じられない

もっと舞台を観ていると錯覚するような
リアルな見せ方とかがあったら
さらに見応えのある映画になっていたと思う

 

とは言え
好きな人は好きだろうと思えます
この映画の世界観にハマれば
細かいことは気にならずに楽しめるでしょうね

ショーのシーンはそれなりに
インパクトがあって見応えがありますし
音楽も良かったと思いますし

ただ、僕にはハマらない映画でした

 


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