何もかもが滑稽

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映画、漫画、アニメなどが好きで、その事についての感想、思ったことなどを書いています。 それ以外の事も時々書きます。

映画「キャプテン・スーパーマーケット」感想 めちゃくちゃすぎて最高

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どうもきいつです


ホラー映画「キャプテン・スーパーマーケット」観ました

タイトルは独立したものになっていますが
「死霊のはらわた」シリーズの3作目
前作で中世にタイムスリップしたアッシュの
その後の戦いを描いた1993年の作品です

前作同様に監督は
「スパイダーマン」シリーズなどのサム・ライミ
主演も前作と同じくブルース・キャンベルが
務めています

 

www.nanimokamogakokkei.com

 

あらすじ
死霊との戦いの末
中世にタイムスリップしたアッシュは
アーサー王に敵の一味と間違われ
捕まってしまう
その後、元の時代に帰るには死者の書が
必要だと教えられたアッシュは
死霊の巣食う墓地へ向けて旅立つ

 

感想
もはやホラーではない
ストーリーもおかしいし
ツッコミどころしかない
めちゃくちゃな作品でした
ただ、最高の映画です

 

世の中にはいろんな映画があります

全米が涙するような感動大作
ディズニーのような家族で楽しめる映画
先を全く予測できないサスペンス
カッコいいヒーローの激しいアクション超大作

そんな数々の素晴らしい作品がありますけども

僕は結局こんな映画が好き


前作との整合性が悪いし
ストーリーはすごく変
やってることはバカすぎで
ツッコミどころはとても多い

でも、なんかすごく最高な映画だと思った

ノリや勢いだけじゃなくて
センスもすごく感じる


とにかくバカバカしくてやりたい放題の
すごく面白い映画でした

 

そもそも、「死霊のはらわた」は
1作目がちゃんとしたスプラッタホラーで
2作目になると
ちょっとコメディ要素をプラスして
内容はほぼカラッポの勢いだけの作品に
なっていました
でも、まだホラーの形はしっかりとあった

しかし、本作は
元々の原型が全くと言っていいほど無い
この映画はホラーではないし
怖さなんて全然無いですよ

そもそそタイトルが
「キャプテン・スーパーマーケット」ですからね
タイトルすら元の原型が無い

これは邦題ですけど
原題に関しても「Army of Darkness」で
やっぱり原型が無くなってる

これはもう前作とは別物として
観てもいいかもしれないですね

 

この時点でかなりやりたい放題という
印象がすごいんですけども

内容のほうもやりたい放題
というかふざけすぎ


この映画は
アッシュことブルース・キャンベルの
独壇場のような映画です

ブルース・キャンベルが暴れまくってる

前作でもなかなかの存在感を発揮していましたが
本作はそんなのが
比べ物にならないと思ってしまうほど


まず、冒頭で映し出されるタイトル文字
「Bruce Campbell VS Army Of Darkness」
ブルース・キャンベルVS暗黒の軍隊ですよ

もうアッシュですらない

はじめからぶっ飛ばしてふざけてる
ここで完全に心を掴まれました


ブルース・キャンベルが演じるアッシュも
主人公らしからぬ奴で

めっちゃヘタレですぐにキレる
さらにすぐに調子に乗る

そして、おっちょこちょいでバカな一面が可愛く
いちいちドヤ顔でキメてくる

こんな愛すべきキャラクターいます?
アッシュが最高に好きです

やることなすこと
全部がバカっぽい主人公


はじめの方で
井戸に落とされて死霊と戦う場面での
空中でチェーンソーと合体!!
のシーンも最高ですよね

シーラとの唐突なラブシーンも
笑うしかない
何が「ホレたぜ」だよ
さっきツバ吐きかけてきた女ですけど
あほかよ


その後も
ブルース・キャンベルVSミニブルース・キャンベル
ブルース・キャンベルVSブルース・キャンベル
など見どころ満載

飲み込んでしまったミニブルース・キャンベルを
倒すために熱湯を自ら口に注ぐとか
正気の沙汰じゃないですよ


試練を乗り越えた後の
死者の書を手にするときには
重要な呪文の言葉を忘れてしまうという
可愛さも発揮します

呪文の語尾をグチャグチャって言って
誤魔化して
「呪文言ったからな!!」
はバカすぎる

旅立つ直前
賢者にあれだけ呪文言わされて
しつこいとぶちギレてたくせに
結局忘れてしまうとか最高ですよね


自分のせいで死霊軍団を
復活させてしまったのにもかかわらず

死者の書を待ってきたんだから
元の時代へ自分を返せと言って
王や民衆たちから
スゲー冷ややかな目線を浴びせられるという
クズな一面も素晴らしいですね

どこまで魅力的な主人公なんでしょう

 

そして、ここまで超ヘタレだったアッシュが
シーラをさらわれることで急にやる気を出して
死霊軍団と戦うことを決意し

街の高台から
「奴らと戦うぞ!!」と演説
誰が言ってるねんと思いますが

なぜかさっきまでドン引きしていた民衆も
感化されて
いつのまにかアッシュがリーダー的存在になってる

なんじゃこの展開?
って感じもしますが
なんかわからんけど
そこからすごく盛りあがるんですよね


そこからの人間と死霊軍団の戦いも
派手でとにかく楽しい
爆発しまくるし
改造した変な車が走り回るし

意味はわからないけど
最高に気持ちが昂ります

 

本作の結末に関しては
ディレクターズカット版のDVDには
2種類収録されていました

1つはアホなバッドエンド
もう1つはアホなハッピーエンド

どちらにしろアホで最高なエンディングです

この結末は人によって好みが
別れそうですけど
僕はどっちも好きでした

 

観ている側はとても楽しんで観てるんですが
たぶん監督や役者たちは
それ以上に楽しんで
この映画を作っていたんじゃないかな
とも思えます

とにかく自由でハチャメチャで
作るのが絶対楽しかったと思う
悪ノリのおバカ映画です

子供が悪ふざけで作ったような
最低だけど最高の映画だと思う

 

1作目のような怖いホラーというイメージで
本作を観てしまうと
ムカつく人もいるかもしれませんよね

その気持ちもわかりますけど

そこは頭を柔らかくして観てほしい
そうしたらこの映画は最高だと思えるはず


むしろ、1作目の真面目なホラーは
この映画のためのフリですよ
1作目が真面目だからこそ
本作の存在が最高のボケになるんです

 

それに、好き勝手やってるバカバカしい
この映画なんですが
意外としっかりと作られている映画だとも思う

特撮技術のクオリティはとても高いです
工夫も凝らされている

ストップモーションアニメもなんかも
多用されていてかなり時間がかかっているはず

特殊メイクもショボさはあまり感じないし
後半の戦闘なんか
ものすごい迫力を表現できてたりしますしね

真面目なところはかなり真面目に作られていました

ふざけてるのか真面目なのかわからなくなってくる

 

とにかく素晴らしい映画だと思う
僕は結局こんな映画が好きなんですよ

好きな事をやりたい放題でやってみた
って感じのとても楽しい映画
ブルース・キャンベル祭りのような映画

くだらなくて最低
でも、最高の映画でした

そういや、銃を散々撃ってましたけど
弾はどこにあったんですかね?

 


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