どうもきつです
SFアクション映画「リベリオン」観ました
個人の感情が支配されている未来の国家を舞台に
感情に目覚めた男が反旗を翻す姿を描いた
2002年のSFガンアクション映画
架空の戦闘術「ガン=カタ」が特徴的な作品
監督は「ウルトラヴァイオレット」などの
カート・ウィマーが務めています
あらすじ
大三次世界大戦後に出現した都市国家リブリアは
感情を持つことを禁じられ
感情抑制薬の服用を義務づけられた社会だった
そして、国家の方針に逆らった反逆者は
戦闘術を極めた特殊捜査官により摘発、処刑
されてしまう
そんな中、捜査官の中でも有数の実力者である
ジョン・プレストンは社会に対する疑念を
深めていく
感想
ガン=カタのアクションがカッコいい
世界観や雰囲気も個人的にすごく好み
ただ、全体的に地味すぎた…
どことなくエセ「マトリックス」臭が漂う本作は
以前から気になっていました
実際に観てみると
ビジュアル面はちょっと似てるけど
ストーリーそんなに
「マトリックス」っぽくはありませんでしたね
アクションに関しては
「マトリックス」よりは好きかもしれません
個人的には結構楽しめた映画でした
ディストピアな世界観はとても好みだし
アクションも中二心をくすぐられて
好きなタイプの映画です
かと言って
ツッコミどころが多かったり
思っているよりは爽快感が無かったり
ストーリーが雑だったりと
微妙な部分が多かった映画だとも思います
まずは良かった部分の話からすると
世界観はすごく好きです
そもそも、僕は
こんなディストピアな近未来世界
ってのがすごく好きです
なので、それだけですごくワクワクしてきます
この映画も
強大な独裁国家の下
民間人が完全に支配されている
という、よくあるような設定です
特にひねったストーリーでもなく
1人の男が国家のやり方に疑問を抱き
戦いを挑む
って話
とてもベタな映画ではあるものの
良い雰囲気は醸し出せてるし
ダークな世界観がすごく好みでした
それに、SFな世界ではありますが
そんなにめちゃくちゃな設定でもないんですよ
感情を奪われた世界というのが
ちょうどいいバランスの設定だと思う
大きな戦争が起きた後に
これから戦争を失くすためにはどうするべきか?
人々の感情を失くしてしまえば
ケンカも無くなるんじゃね?
という、かなり安易な発想ですけど
理にかなってるようにも思える
さらに、感情を捨ててまで手に入れる平和に
何の意味があるのか?
という問題提起も生み出せて
そこを推進力に物語を動かせます
そんなに無理のある設定じゃないし
現実味も感じれて
哲学的なものも描ける
ディストピアの設定として
かなり良かったんじゃないでしょうか
その描き方も良かったと思います
感情を失った人たちを
ただロボットのように描いて表現するだけでなく
趣味、娯楽などを結び付けて
感情とは何かを描いています
この世界では趣味や娯楽は規制され
美術品やレコード、テレビゲームなどを
隠し持っているだけで摘発されて処刑
さすがにやり過ぎだろ
とも思うけど
行き過ぎた世界の表現にはなってます
そんな中、主人公のジョンは
捜査の中で娯楽品などに触れ
摘発した人と関わることで
感情が芽生えだし国家に疑問を抱きだす
ロボットのように冷たい主人公が
徐々に感情を取り戻していく姿は
なかなか心を動かされますし
感情を取り戻してからの
たった1人で国家に戦いを挑む姿は
熱い展開で心が昂りました
そして、なんと言っても
アクションがめっちゃカッコよかった
銃と日本武術をミックスした格闘術ガン=カタが
すごく良かったです
設定やストーリーはステレオタイプで
ありがちな内容なんですが
ガン=カタという格闘術にオリジナリティがあり
良いエッセンスになっていたので
この映画自体もオリジナリティのある作品に
感じられる
このガン=カタなんですが
銃を使った格闘術なのに
接近戦用の格闘術なんですよね
それがすごくそそります
複数の敵を瞬時に倒すために
超近接戦闘に持ち込んで敵を一網打尽にする武術
敵の銃口をそらすための
カンフーのような素早い動きや
非常に接近した銃撃戦などで
単純な銃の打ち合いには無い面白さが
生まれています
二丁拳銃を駆使した戦闘が
素晴らしくカッコよかったです
他の作品でよくある
なぜか主人公だけ銃弾が当たらない現象を
解消するために生み出されたらしいです
それを言い出したら
ガン=カタ自体がありえない戦闘方ですけど
従来の奇跡的に銃弾が当たらない主人公よりは
複数の銃撃に備えた武術を極めた主人公に
銃弾が当たらない
ってほうが説得力はありますね
冒頭の暗闇の中での戦闘シーンは
冷静に見るとありえなすぎると思うけど
単純にめっちゃカッコよかった
最初のこのシーンで心掴まれました
ここだけでアクションがカッコいい映画なんだな
ってのが伝わってきます
他の戦闘シーンもとてもカッコよかったです
基本的に複数対1人で
主人公がひたすら無双します
主人公が強過ぎです
それがすごく良い
このガン=カタのアクションだけで
かなり満足できる映画でしたね
かなり褒めまくりましたけど
悪い部分も結構目立ちます
いろいろありますが
ツッコミどころが多いです
特に気になるのが
感情の無いはずの人々に感情が見える
主人公のジョンもそうですし
彼の同僚の警官たちも感情がちょくちょく出てる
微笑んだり怒ったりと
むしろ感情的だったりするんですよね
ジョンの同僚ブラントなんて特にそうで
かなり感情がむき出しでした
これ伏線なのか?
と思ってしまうほど
ラスボスも感情出してましたね
死にたくないとか言ってたし
もしかしたらコイツは
薬を使ってなかったのかもしれないけど
とにかく、感情が無い人々が感情を現すから
それがすごく気になってしまう
矛盾を感じてしまうんですよね
ストーリーや演出もすごく雑だったりします
特に終盤はかなり雑でした
ラスボスの正体はしょうもなかったし
ジョンと敵との駆け引きもつまらない
ジョンの息子のことも唐突
そういうのを場面が飛び飛びで見せられて
正直、頭が追いつかない
すごく観づらかったです
場面の切り替わりが
急に全然違う時間の違う場所に切り替わったりして
何が起きてるのかが掴みづらい
そして、最後のラスボスとの対峙は
すごくあっけなかったです
ライバル的存在のブラントとの戦いは
一瞬で決着がつくし
ラスボスはあまりに小物過ぎて
全然盛り上がらない
そもそも、敵側がそこまで
倒さなきゃいけない存在にあまり見えない
人々から感情や娯楽を奪って
自分たちは感情を持ったまま娯楽を楽しんでるとか
感情を奪うことで弊害が起きてるのに
そこを無視して体制を押し通してるとかなら
倒す理由もわかるんですが
確かに非道なことはやってますよ
でも、もう1つくらい理由づけが
欲しかったようにも思います
国家との闘う理由が弱いので
戦争が起きたとしても感情を持つことが大切
というラストも弱くなってますよね
それに、設定、ストーリーがベタ過ぎて
この映画全体がすごく地味になってました
そして、先ほどアクションが良かったと
言いましたが
そのアクションが少ないのは不満です
せっかくガン=カタという
素晴らしいアクションがあるのに
それが少なすぎて爽快感が全然ない
だから、アクションの面でも
すごく地味になってしまってます
どうせならアクションばかりの
激しい映画にしてしまえばよかったのに
ストーリーも特別面白いわけではないので
アクションに比重を置くだけで
この映画は最高の作品になれたんじゃないかと思う
それくらいガン=カタはカッコよかった
個人的には好きな映画ではあります
だからこそ惜しいとも思う
良い部分はたくさんあるけど
それと同じく悪い部分もありました
ちょっと地味な映画です
それにしても
ガン=カタめっちゃカッコよかった!!