何もかもが滑稽

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映画、漫画、アニメなどが好きで、その事についての感想、思ったことなどを書いています。 それ以外の事も時々書きます。

映画「新・13日の金曜日」感想 求めてるのはこういうのじゃない

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どうもきいつです


ホラー映画「新・13日の金曜日」観ました

人気ホラーシリーズ「13日の金曜日」の第5作目で
1985年の作品です
前作の「13日の金曜日 完結編」でジェイソンを
倒した少年トミーが成長し
またしても連続殺人に巻き込まれる

監督はダニー・スタインマンです

 

www.nanimokamogakokkei.com

 

あらすじ
かつて3度もの連続殺人事件は
トミー少年がジェイソンを葬ったことで
幕が下ろされた
しかし、そんな事件に巻き込まれたトミーは
18歳になってもその悪夢から逃れられずにいた
そんな中、森の中の精神病院で
暮らすことになったトミーの前に
死んだはずのジェイソンの犯行と思われる
殺人事件が発生する

 

感想
なんかちょっと違う…
ジェイソンが巻き起こすホラー
ではなくて
誰がジェイソンなのか?
のサスペンス映画になっていました
しかも、その内容が面白いわけでもない

 

このシリーズは4作目の完結編までは観てましたが
前作が完結編と言いながら
まだまだ続くシリーズなので
続編の本作も観てみました

前作までは
完全にマンネリ気味で
やっていることがほぼ同じ

正直、3作目と4作目はごっちゃになって
ちゃんと思い出せない

その点で言えば
本作はマンネリから脱却はできていましたね
やりかたはどうであれ…

 

一応、前作で完結
本作からは新シリーズって感じですが
前作と直接的に繋がった作品です

主人公が前作での生き残りの少年なので
かなり繋がってると思います

とは言え
前作を見ていなかっても
さほど問題はないでしょうね


本作はマンネリからの脱却を
意識しているのかどうかはわかりませんが
今までとは違った作風です

1作目は違いますが
今まではジェイソンという怪物的な存在から
どう逃げるのか、どう戦うのかが
描かれていた作品だったんですが

本作はジェイソンのふりをして
殺人を行っている犯人は誰なのか
という話になっています


長いシリーズですし
たまにはこんな切り口で物語を展開するのも
良いとは思うんですが
いまいち上手くいっていないように思いました


そもそも、このシリーズが好きな人は
そんなのは求めていないでしょうし
なんか違うってなってしまいそうです

そして、それを置いといたとしても
内容がそんなに面白くない


今までになかった
ミステリー要素が本作にはありますが
すごく雑なんですよ

誰が犯人なのか予想できるような要素は
全く無いですし
真犯人への伏線なんかも全然無い

唯一ミスリードはありますが
それしかないので
最後に真犯人がわかったときも
さほど驚きなんてないし

とりあえず登場人物をたくさん出しとけば
犯人がわからないだろ
くらいのノリで作られているから
全然ミステリーとしての面白さがありませんでした


そして、それが本作の1番の欠点でもあります
登場人物が多すぎるんですよ
多くてもそれなりに記憶に残るキャラが
数人いればまだいいんですが

この映画は
とにかく誰が誰だかわからなくなる

主人公以外のキャラにスポットが当たることが
ほぼ無く全員印象が薄いです

黒人の少年はまだ活躍してましたが
それくらいですね

だから、真犯人が発覚した時も
こいつ誰?って状態になります

印象が薄い登場人物の中でも
特に印象が薄いやつでしたから

こんなのが犯人だったところで
何の驚きも無いわけです


ミスリードに関しては
良かったように思いますが
結局、その他が駄目なんで
ミスリードが上手く生きていませんよね

トミーがジェイソンだと思わせておいて
実は犯人が誰だかわからないやつ
では全然面白くならないと思う

それなら
そのままトミーがジェイソンだったほうが
面白かったかもしれません


それに、このミスリードのために
トミーが全然活躍できていなかったりも
しましたしね

主人公なのにジェイソンとほとんど
対峙していないです

 

そもそも、このシリーズで
犯人は誰か?のミステリーをやるのが
ちょっと違っていたのかも

ジェイソンって普通の人間ではないじゃないですか

だから、前作で死んだと言われても
ジェイソンなら生きてるかも
と観ている人たちは思うわけで

本作を観ている場合でも
もしかしたらジェイソンが復活したのかも
と思っているんですよ

そこを、変にジェイソンの模倣犯がいる
という見せ方にしているので
すごく視点がブレるんですよね

これはジェイソンが生きていたホラーなのか?
ジェイソンの模倣犯のミステリーなのか?
どっちつかずでどう観ればいいのか戸惑う

実際に普通の人間である犯人が
ジェイソン並みの生命力があったりと
ブレまくりですし


そんなことなら
トミーが犯人と思わせるような
ミスリードは無くして

本物のジェイソンが蘇ったと思わせての
犯人は普通の人間でした
のほうが驚きもあると思うし
一本取られたなって気持ちになりそうですけどね

 

それと、今回の殺しの描写は
バリエーションが少なかったように思います

登場人物が多いだけあって
今回はかなり人が殺されるんですが
基本的に鉈でぶっ刺すって殺し方がほとんどで
あまり面白みが無い

殺人場面の演出も淡々としていて
あまり恐怖も煽られませんし
テンポが良すぎて怖くないんですよね

やっぱり殺しの場面は怖くあってほしい
ゾクゾクするようなものが見たいんですよ

スプラッター描写もなんか控えめだったし
物足りなさを感じました

 


あと、ラストのアレは
前作とやってること同じじゃない?
と思ってしまった

さすがにこれはちょっとくどい

同じキャラを使って
同じようなオチにするのは
どうなんですかね?

てか、ここで前作のオチは本作で
全然生きていないことに気付きましたよ

前作あれは何だったのかと思ってしまう

しかも、本作で全く生きていなかったオチと
同じようなオチを今回もやるって
なんか意味が分からない

最後の最後まで
あまり納得がいく作品ではなかったです

 

マンネリからは脱却できていたと思いますが
その結果、中途半端な作品に
仕上がっていましたね

ミステリーにするにしても
もうちょっとやり方があったんじゃないかと思う

ただ、シリーズはまだ続くので
次はどうなっているのか楽しみです

 


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