何もかもが滑稽

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映画、漫画、アニメなどが好きで、その事についての感想、思ったことなどを書いています。 それ以外の事も時々書きます。

映画「ヘルボーイ」(2019年)感想 全体的に普通過ぎて面白みが全く無い

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どうもきいつです


アクション映画「ヘルボーイ」観ました

2004年にギレルモ・デル・トロ監督が映画化した
人気コミックを原作者マイク・ミニョーラの
完全監修でリブートしたファンタジーアクション映画
異形のヒーローヘルボーイが
世界滅亡をたくらむ悪と戦います

ドラマシリーズ「ゲーム・オブ・スローンズ」
などのニール・マーシャルが監督を務めています

 

www.nanimokamogakokkei.com

 

あらすじ
超常現象調査防衛局のエージェントである
ヘルボーイはイギリスで暴れ回る巨人討伐の
指令を受ける
そんな中、1500年前に封印された魔女ニエムが
眠りから覚めた
それを知ったヘルボーイは
霊能力を持つ少女アリスとダイミョウ少佐らと
ニエムに戦いを挑む

 

感想
キャラクターや世界観に面白みが無く
魅力があまり無い
ストーリーも大して面白くなく
テンポも悪くて退屈な内容

 

「ヘルボーイ」がリブートされたということで
前から期待していた作品

ギレルモ版からどう変化しているのかも
気になっていたので観てきました


やっぱりギレルモ版の過去2作とは
比べてしまいますし
比べるとギレルモ版のほうが良かったな
と思ってしまう作品でした

言ってしまうと
ギレルモ版は個性的で独特な世界観が
とても良かった作品だったんですけど
本作はそれに比べると普通過ぎるし
全然面白みが無い

それに、キャラクターの魅力も薄く
ストーリーもあまり面白くない

ギレルモ監督のセンスは
やっぱり素晴らしかったんだな
とあらためて思わされました

ギレルモ版も1作目は
そんなに良かったとは言えないんですが
本作に比べると全然魅力のある作品でしたね


前2作のギレルモ・デル・トロらしい
世界観やキャラデザなどが光っていた作品を
知ってしまっていると
本作は本当に普通過ぎる
面白みが無いです


でも、やろうとしていることはわかるんですよ

本作はかなりホラーを意識した作風です
クリーチャーのデザインなんかは
気持ち悪く少し汚らしい
不快感のあるデザインで

さらに、スプラッター描写も
かなり攻めて描いている
血や肉片がすごく飛び散る

なので一応世界観は作り込まれています
画面全体はダークな雰囲気もありますし
ホラーな世界観の中でヒーローが活躍する
アクション映画にしたかったのは
とても伝わってくる

ただ、ユーモアが無い

怖くておどろおどろしい世界観
以上のものは何も見せてくれません

怖くて気持ち悪いだけのクリーチャーたち
ただ血が飛び散って
痛々しいだけのスプラッター描写
画面の暗さだけで生み出しているダークな世界観

ただホラーっぽい要素を寄せ集めただけで
本作ならではの見どころが無いんです

どこかで見たようなホラー描写を
連ねて見せているだけで
一ひねりが足りない


ギレルモ版は監督の個性が炸裂して
とても魅力的なデザインや映像になっていた

ギレルモ版もホラー要素がありましたが
ただのホラーで終わっていなくて
「ヘルボーイ」としての世界観は
ちゃんと確立していましたからね

 

そして、本作はキャラクターもあまり魅力が無い

主人公のヘルボーイがまず全然魅力が無いし
父親のブルーム教授もそんなにいいキャラじゃない
ヘルボーイの仲間たちもなんか薄いですし

敵キャラも
そんなにヤバそうな奴には見えないです
ブタに関してはデザイン悪すぎると思う

今回は僕の好きなエイブも出てきませんしね

とにかく
コイツ好き
って思えるキャラがいない

みんな描写が薄いんですよ
どんな人間性でどんなことを考えているのか
そういうのが描かれていない
ただストーリーを進めるだけの駒みたいなものです


それに、ヘルボーイの見た目も性格も
やっぱりギレルモ版のほうが良かった

前のヘルボーイを演じていたロン・パールマンは
かなりハマり役だったと思うし
デザイン的にもちょっと可愛らしさも
感じるんですよ
性格も純粋な子供みたいでちょっと可愛い

でも、本作は愛嬌が全然無い
見た目はいかつくギラギラしているし
性格も情緒不安定な感じで
あまり好きになれない

てか、内面にあまり掴み所が無かったりするので
人間らしさが見えてこない


見た目の話をすると
アリス役のサッシャ・レインは
めっちゃ可愛かったし
ミラ・ジョヴォヴィッチはとても美しい

そういう部分ではとても良かったですけどね

 

世界観、デザイン、キャラクターに
魅力が無いというのも
ストーリーが良ければ問題ないと思うけど
ストーリーもかなり微妙

めちゃくちゃ悪いとまでは言いませんが
シンプル過ぎますよね

ストーリーも普通なんですよ

ヘルボーイの出自はありがちだと思うし
終盤の展開もよくあるような内容
特にひねりの無い
話が淡々と進んでいくだけなんですよ

シンプルなストーリーを補ってくれるような
世界観やキャラクターも無いので
ただ単に退屈なだけ

その上、物語の流れがすごく悪いんです
話が進んでいないように感じてしまう

たぶん、回想シーンの入れ方が悪いんでしょうね
回想シーンが入るたびに流れが滞るんですよ

わざわざ映像で見せなくてもいいんじゃない
って場面まで映像で見せられて
すごくテンポが悪く感じました

その割に説明不足な事が多いように思うし
駆け足でストーリーを展開したりもしていて
感情が追いつかなかったりする

だから、人間ドラマも全然描かれていなくて
感情移入もできません

話が進むにつれて
コイツら何してるんだろう?
って気持ちになってきます

 

あと、アクションシーンが少なすぎですよね
そこもちょっと不満です

カッコいいアクションシーンが見たい
って気持ちでこの映画を観ているところもあるので
この少なさはちょっと無いですね

そんな数少ないアクションシーンも
全部面白かったのかと言うとそうではなく
つまらないアクションシーンもありました

面白かったのは序盤の巨人との戦いと
全部解決した後のおまけ的なアクションシーンの
2か所くらいで
それ以外はさほど面白くない

ヘルボーイの戦い方も
なんかいまいちでしたね
あの固くてデカい腕を使っての戦闘なんて
全然無かったように思う

 

それと、本作はコミカルなシーンも
割と多かったですけどあまり笑えなかった

そんなに面白いことを言ってないし
キャラに合ったギャグにもなっていなかったです

ちょっと笑いのレベルが低いかも

 

ギレルモ版の「ヘルボーイ」
特にゴールデン・アーミーと比べたら
マジで全然およんでいない

比べなかったとしても
この映画はかなり微妙な出来だと思います

続編を作る気満々の終わり方をしていましたけど
興行収入がよろしくないみたいですし
たぶん打ち切りでしょうね…

続編があればエイブが出てきそうな
終わり方でしたけど…

続編を観たいかと言ったら微妙

 


アート オブ ヘルボーイ