何もかもが滑稽

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映画、漫画、アニメなどが好きで、その事についての感想、思ったことなどを書いています。 それ以外の事も時々書きます。

映画「呪怨2」(オリジナルビデオ版)感想 後半はもはや笑うしかない

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どうもきいつです


日本のホラー映画「呪怨2」観ました

一軒の呪われた家をめぐる惨劇を描いた
オカルトホラー作品
1999年のVシネマ「呪怨」の続編で
2000年のビデオオリジナル作品です

監督は前作同様に劇場版「呪怨」なども
手掛けている清水崇が務めています

 

あらすじ
不動産屋に勤める兄に頼まれ
いわくつきの家の様子を見ることになった
霊感を持つ響子
しかし、それは自分の手には負えないと直感し
家を売る際には清酒を飲ますよう助言し逃げ帰る
それから家が売れたことを知った響子は
その家で起こった事件を調べるが
彼女自身や彼女の関係者、家に関わった者が
怪事件に巻き込まれる

 

感想
1作目のおさらいみたいなのは
マジでいらないと思った
前作ほどの怖さはありませんでしたが
また違った面白さがありました
終盤の展開は笑うしかない

 

以前、「呪怨」ビデオ版を観たので
その続編である本作も観てみました

前作はなかなか怖かったし
ストーリーも面白くて
古いB級作品ながら楽しめる作品でした

なので、続編の本作にも
期待を膨らませて観たんですが
なんか思っていたのと違いましたね

でも、つまらなかったというよりは
前作とは違った面白さのある作品だと思いました

 

まず、1番の不満を言うと
はじめの部分ですよね

この作品が始まって30分くらいは
前作の伽椰子、響子のエピソードが
そのまま使われています

響子のエピソードは若干追加されてるシーンや
エピソードの後半部分は新しくなってますが
それでも、30分は前作と全く同じもの
を観なければならない

話には聞いていたので
覚悟はできていましたけど
1つの作品としてはどうなのか?
と思ってしまいますよね

僕はDVDを購入して観たわけではないので
別に腹は立っていませんが

当時にこのDVDを購入した人は
さすがにちょっと
ムカついたんじゃないでしょうかね?

作品の3分の1以上は
見たことあるやつなんですから

そういう事があるので
本作はは実質40分くらいが
新しい内容になっています

 

ただ、そこを置いといたら
なかなか本作も面白い作品だったと思います


前作が呪いの家での伽椰子の呪いを
描いた作品だとしたら
本作はその呪いが広がっていく
呪いの連鎖を描いた作品だったんじゃ
ないでしょうか

前作は家に住む人間、家に訪れた人間が
呪いに蝕まれていったり
伽椰子や剛雄の私怨などが描かれて
舞台も基本的にあの家

かなり狭い範囲での呪いの物語だったんですが


今回は
あの家で住む者、立ち入った者は
もちろん呪われていくんですが
呪われた人間の家族や
事件を捜査する刑事たちにも被害が及ぶ

その呪いも
伽椰子の呪いだけではなく
伽椰子を殺した剛雄や
剛雄に殺された小林の妻などの
怨念も見えてきます

この作品では
呪いが感染、増殖していく様が
描かれていました

実際に伽椰子自体が増殖してたり…
あれはギャグにしか見えませんけど


前作と物語はしっかりと繋がっているんですが
ストーリーの展開は変化していっているので
マンネリにはなっていませんでした

 

そして、恐怖演出も
前作とは違うタイプの演出に
なっていたりします

スプラッター的な恐怖描写があったり
狂気じみた怖さを見せたり
ちょっとやり過ぎなギャグみたいなのが
あったりと
バリエーションにも富んでいます

正直言って信之のエピソードなんて
完全にギャグになってますけどもね

それでも怖いシーンは
ちゃんと怖かったりします


例えば響子のエピソードのラスト

剛雄が小林の妻を殺している場面ですよ
あれは気持ち悪いし怖かったです
映像がモノクロになっているのも
不気味な雰囲気を醸し出していました

あれはなかなかグロかったし
人間の狂気も感じれてゾッとしましたね


達也のエピソードのラストも
気味が悪い終わり方です

人形を抱いてぐらぐらと揺れ続ける響子と
奥でそれを見つめる信之
すごく気持ち悪いです

ここではオバケが出てきて驚かす
って怖さは無いんですが
なんかめっちゃ怖いです
不気味なんですよ

常軌を逸してる映像って感じでした


他にも
気が狂ってしまったでんでんとか
相変わらずの俊雄など
結構怖かったと思います


問題は終盤ですよね

完全にやり過ぎてギャグになってる
たぶん監督も遊んでますよね

ここに来るまでも
変なシーンはあったりするんですよ

北田さん家の奥さんが旦那の頭をフライパンで
殴りつけるシーンとか笑ってしまいました

でも、そのへんはまだホラーの範囲内として
許容できていたんですが


神尾のエピソードでの
椅子の下から伽椰子の顔面バーンって
シーンくらいから
あれ?
って変な気持ちになってくる

そこからの信之エピソードです
ここからは怒濤ですよね
やり過ぎて完全にギャグ

窓の外を見ると
土砂降りの雨の向こう側に伽椰子が立っている
ここまではホラーっぽいですが

窓から伽椰子が入ろうとしているところから
すでに変になってくる

そこからは学校内で信之が伽椰子に
追われますが
四つん這いで高速移動している伽椰子が
すごく滑稽に見える

しかも、なぜか伽椰子がやたらミニスカート
その四つん這い姿を後ろのアングルから
撮ってるから
なんか無駄にエロい

どういう気持ちで見ればいいのか


そして、いつの間にか伽椰子が
2人、3人と増えていって
最終的には無数の伽椰子で埋め尽くされる

なにこれ?
って頭の中が?でいっぱいですよ
もう笑うしかないです

むしろ、ここまでめちゃくちゃやれば
面白いですよ

ビデオ版の呪怨を2作観て
結局一番記憶に残ったのは
信之のエピソードでしたね

それくらいインパクトがあります
あんなの忘れるわけがない

ただ、怖いかどうかと言うと
全然怖くないです


普通のホラーや怖いものを
求めている人からすれば
この演出でクソだと思うかもしれないですけど

個人的にはすごく面白かった

むしろ、テンプレな恐怖演出が続くより
これくらい攻めた事をやってくれる方が
楽しめますよ

1作目でちゃんと王道の怖い作品を
作ってるんだから
2作目は遊ぶっていうのも全然ありだと思う


海外のホラー映画だって
2作目ギャグみたいになってるのすごく多いし

 

1作目がすごく怖い作品になっていたので
2作目のちょっと変な作風には
賛否が分かれそうですね
てか、否が多そうですけど…

個人的には笑えたし結構好きな作品でした
ちょっとバカなくらいの
やり過ぎホラーはやっぱり面白い

 


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