何もかもが滑稽

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映画、漫画、アニメなどが好きで、その事についての感想、思ったことなどを書いています。 それ以外の事も時々書きます。

映画「かぐや様は告らせたい 天才たちの恋愛頭脳戦」感想 こんな映画にお金が発生していることに恐怖

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どうもきいつです

ラブコメ映画「かぐや様は告らせたい 天才たちの恋愛頭脳戦」観ました

テレビアニメ化もされた
赤坂アカの人気ラブコメ漫画を実写化した作品
名門私立校の生徒会を舞台に
生徒会会長と副会長が恋愛頭脳戦を繰り広げます

監督は「俺物語!!」「ニセコイ」などの
河合勇人が務め
脚本は「翔んで埼玉」などの徳永友一です
主役の2人はKing & Princeの平野紫耀、橋本環奈が演じています

 

あらすじ
超名門の私立秀知院学園の生徒会
頭脳明晰な生徒会会長の白銀御行と大財閥令嬢の生徒会副会長の四宮かぐやは
お互いに好き同士だったが
お互いにプライドが高すぎて気持ちを伝えることをできずにいた
やがて、告白したら負けという思考にとらわれてしまった2人は
いかに相手を告白させるかの頭脳戦を開始する

 

感想
さすがにレベルが低すぎる…
この映画によって大きなお金が動いている
ということに恐怖すら覚える
原作の面白さを履き違ている上に
クソみたいな脚本、演出、演技
金を取っていい映画ではない

 

原作漫画は読んでいないんですが
アニメはとても好きで観ていました

ただ、この映画は全然観る気が無かった

この作品が実写映画化するという時点で

いつもの、人気漫画だからとりあえず実写化
売り出したいジャニーズアイドルや若手俳優の宣伝をしたいだけの映画
になるのはわかっていたので

わざわざ観に行く必要も無いと完全にスルーでした


でも、最近TOHOシネマズの1ヶ月フリーパスが手に入ったので
タダなら観てみようかな
と怖いもの見たさの精神で軽く観てきました

タダでよかった…


正直、この映画に金を払っていたらと思うと
ゾッとしますよ

この映画はつまらないとかいう次元じゃない
作品として客を舐めきっている


無名俳優を使ったオリジナルの内容で
この出来なら全然文句はないですが

人気漫画を原作に
ジャニーズの若手や人気若手女優をキャスティングして
こんな出来の映画は悪質だと思う

原作ファンやキャストのファンが一定数いて確実に動員はある程度見込まれている
それだけに頼っている映画

というか、それだけで金は集まるから
内容はどうでもいいって映画

これはちょっとした詐欺だと思う
これに1900円払っている人がいるんですよ


面白い映画を作ろうとして
つまらなくなってしまっている映画はまだ良いほうだと思います

この映画はそもそも
面白い映画を作ろうとはしていない

映画を集金するための装置として利用しているだけ


まあ、そんなことはわかっていたんですけど…
だからこそスルーしていたわけで

実際にこんな映画を劇場で観てしまうと
想像以上に腹が立ちますね
タダで観といて
こんなこと言うのもあれですけど

 

ここからは
この映画の悪かったところを書いていこうと思ったんですが
悪いところしかないですね

この映画が悪です

終わり

 

 


っていうのもつまらないので
細かく書いていきます


まずは
原作の面白さを全く理解していない

原作の何が面白いのか
という部分を全く考えず作られた映画だと
思います


この作品の面白い部分は1つだけ

しょうもないことを真剣に真面目にやっているから面白い

それだけです

自分が告白をしたら負けだから
天才的な頭脳を使ってどうにか相手に告白させようとする
それを本気でやっているから面白い

正直言って
その他の要素は大したことない作品だと
僕は思っています

でも、どうやって相手に告白させるか
ということを本気でやっている
って部分が爆発的に面白い作品

そこが一番重要で
そこが軸の作品なんですよ


そして、この映画が何をやっているのかというと

相手に告白させるという
バカバカしい駆け引きを
バカバカしく滑稽に見せている

 

そうじゃないだろ


バカバカしいことを真剣にするから面白いし笑えるんだから
シリアスにしなくちゃいけないんですよ

そこを
わざとらしい変顔のリアクションや
漫画みたいなエフェクト
一発ギャグみたいな演出
アホみたいな効果音
そんなので埋め尽くしてしまっている

正気かよ
逆だろ


この作品を実写化するんだったら
鬼気迫る迫真のシリアス演出にする
その一択しかないはず

カイジ並みの命懸けの駆け引きを見せれば絶対笑えるはずですよ


でも、この映画は
ただ質の低いギャグ映画になってしまってる
福田雄一の劣化版みたいな演出の連続

そもそも福田雄一があれなのに
その劣化版って相当酷いですよ


しかも、その重要な頭脳戦はかなり少なかったりもします

最初だけじゃないですかね

全体の半分くらいは
映画オリジナルのストーリーですし
前半部分はアニメで12話かけてやっていたことを凝縮してる

その前半部分も
頭脳戦の部分よりも
風邪のエピソードや花火のエピソードなどの
ラブストーリー展開が優先されていて
ただのショボいラブストーリーなんですよ

マジで意味不明な構成

どんな頭の使い方をしたら
こんな構成で進められるのか

イカれてますよね

 

そして、ビジュアル面です
登場人物だったり背景だったり

これがとにかくチープすぎる

ここは絶対にリアルにするべきなんですよ
リアルにすることで
あのバカバカしい駆け引きが際立って笑えるはずなんです

でも、この映画のビジュアル面はには全くリアリティがない

中途半端に原作キャラを再現した衣装や髪形
セットまる出しの背景
マジで酷いですよ


登場人物の髪の色とか再現してましたけども
あんな中途半端に再現するくらいなら
全員黒髪にしろ!!
名門の学校なんだろ!!
髪染めてる奴がいるだけでリアル感が無くなる

制服も作り物感がハンパないですし
全然馴染んでいない


さらに背景

普通にセットにしか見えない

生徒会室なんてもろにセット
不自然に広すぎる
明らかにおかしいんですよ

白銀の自宅なんかもすごく違和感ある
部屋の中にある物の位置がすごく変
カメラの枠の中に納まるように物が配置されてる

しかも、貧乏の表現が昭和っぽくするという…
テレビとかね
いまどき、いくら貧乏でも
あんなテレビ使ってませんから

そんなところでもリアリティーが全然作れていないですよね

 

で、1番の問題は
後半の映画オリジナルのストーリー

ここで製作者のセンスの無さが
浮き彫りになっています

一言で言うと
古臭い


何から何まで全て古臭い
昭和かよ

ストーリー展開にしろ
コメディーにしろ

ジジイが考えたんですか?
昭和からタイムスリップしてきたんですか?

本当にセンスが無いですね
思い出したら怖くなってきた


お互いの勘違いの話とかすごくくだらない

心臓病で倒れたと思ってたら
恋の病で倒れましたとか
白銀が女子と密会していたのは
踊りの練習をしていたからだとか

昭和のギャグマンガかよ

昭和のギャグマンガに失礼ですね
それ以下です


本当によくこんなものを世に出しましたよね
恥ずかしくないんでしょうか?

 

それだけじゃなく
演技もクソなんですよ
この映画では誰も演技をしていない

これは役者の演技が下手という話ではなく
そもそも演技をしていない

ただ喋ってるだけ

そのキャラクターっぽく喋ってるだけです

顔芸リアクションや
原作っぽい雰囲気で喋ってはいますが
それは演技じゃない

キャラクターには何もこもっていません
魂が抜けている


でも、こんな映画で
演技なんてできるわけがないんですよ
もともとがカラッポなんですから

いくら役者が頑張ったところで
表現するものなんて無いんですから
そこに生きた人間は生まれるはずもなく
ただ喋っているだけのゾンビです

この映画の登場人物はみんなゾンビです

この映画はゾンビ映画でした

もうそれでいいですよね

 

ただ金を集めるためだけに生まれた映画
面白くする気なんてさらさらない
製作者たちはこの映画と真剣に向き合っていない

つまらないとかで終わらせられないです
この映画は詐欺映画
そしてゾンビ映画

終わり

 


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