何もかもが滑稽

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映画、漫画、アニメなどが好きで、その事についての感想、思ったことなどを書いています。 それ以外の事も時々書きます。

映画「キミだけにモテたいんだ。」感想 誰に向けて作られた作品なのか…?

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どうもきいつです


アニメ映画「キミだけにモテたいんだ。」観ました

不器用な5人の男子高校生が
1人の女子高生との出会いをきっかけに
モテメン甲子園での優勝を目指す青春コメディー

秋元康が企画、原案のオリジナルアニメ
「あの日見た花の名前を僕たちはまだ知らない。」
などの奥田麿里が脚本を手掛けています

 

あらすじ
見た目はいいが中身が残念な男子高校生の時夫と
アシモは同じ学校の後藤田に
お嬢様のホリコこと堀ノ宮早紀子のもとへ
連れ去られ
モテメン甲子園に出場させられる事になった
時夫は背負わされた借金返済のため
自分を含めた5人のチームで優勝を目指し努力する

 

感想
やりたいことはわかるけど
狙いが見えてこない
かなり中途半端なアニメ
女性向けアニメだとは思うけど
たぶん女性にもウケないと思う


全く存在を知らず
全く興味もなかったアニメ映画だったんですが
たまたまちょうどいい時間にやっていたし
53分とかなり短い映画だったので
軽い気持ちで観てきました


普段興味の無いジャンルのアニメでもあるので
ハマるかどうか心配だったんですが

それ以前の問題でした


正直言って
映画館で上映するレベルの作品では
ありませんでしたね

アニメ映像のクオリティはあまり高くないし
ストーリーもかなり微妙
演出なんかもすごくダサかったりショボかったり

全体的に深夜アニメレベルのクオリティです

とか言ったら深夜アニメに失礼かも
最近の深夜アニメはクオリティが高いのも
多くなってきてるし


この映画は
深夜アニメでもレベルの低い深夜アニメと
同じくらいのクオリティだと思ってください

 

まあ、クオリティーが低いって言っているだけなら
ただの悪口みたいになっていしまうので

このアニメの何が悪かったのかを考えてみると

そもそも、誰に向けて作られたアニメなのか
全然わからない


秋元康が企画してるので
アイドルが歌って踊る作品なのかと思うと
そうでもなかったし

BL的な腐女子狙いの作品かと思うと
さほどそうでもない

5人の男が目標に向かって努力する
友情の青春サクセスストーーリーってわけでもない

1人の女の子を奪い合うラブストーリー
にもなっていない

そして、ストーリーや設定が面白くもない


じゃあ、この映画には何もないじゃん
ってなりますけども
そういうわけでもなく

さっき挙げたような内容が
すごく薄く中途半端に詰め込まれている

だから全然面白くない

ただでさえ短い時間の中に
たくさんの薄い要素を詰め込んでるから
どっちつかずの中途半端な仕上がりに
なっているんだと思う


普通は逆だと思います

短い時間だからこそ1つの要素に絞って
何か特出した作品を作るべき

BLならBL
アイドルならアイドル
青春なら青春
恋愛なら恋愛

特出したものの中に
他の要素を多少散りばめるのなら
全然いいと思うけど

全部同じ比率にしたら
そりゃ、何を見せたいのかわからない中途半端で
ターゲット層が不明確な作品になってしまいますよ

 

そして、この映画はイケメンキャラを愛でるような
女性向けのアイドルアニメ映画だとも思うんですが
それにしては魅力が無さすぎる

これは、僕がこんなジャンルに興味が無いから
というわけではなく
単純に魅力が無い
というより魅力を生かそうとしていない

それは、もちろんキャラクターはそうですし
世界観や設定も同じ

キャラクターや世界観の持ち味を
作品の中で一切広げていないんですよね


まずは登場人物たち

時夫を含む
モテメン甲子園に挑む5人グループ
彼らを全然魅力的に描けていません

このメインの5人は
クセが強すぎてイケメンだけどモテない
という設定

そこもベタではあるけど
悪くはない設定です

でも、その基本のキャラ設定を
全然上手く扱えていない


主人公の時夫の場合は
女の子が苦手過ぎて女子とまともに話せず
女子から敬遠されていますが

それは最初のキャラ説明のときだけで
その後はそんな素振りを全く見せない

ヒロインのホリコとは普通に喋ってたりするし


他のキャラも同じ
バカすぎてモテないとか
可愛すぎてモテないとか
他人に興味無さすぎてモテないとか

最初のキャラ紹介のときだけそれを見せて
それ以降は全くそんな描写が無い


そんないろんな個性を
ストーリーの中で見せる事もできるはず

いままでは短所だと思っていた個性を
大会の中で長所と変えて勝ち進んでいくストーリー
とかのほうが絶対に面白いでしょ

ていうか、普通はそんなストーリーになるんですよ


キャラクターの個性を物語の中で生かさないから
結局キャラクターの魅力も生まれない


それだけじゃなくて
チームもののストーリーなのに
チームの友情や絆も薄すぎる

キャラクターの関係性を全然描かずに
いつの間にか友情が芽生えている

形だけは友情や絆が見えるけども
なんで?の部分は全く見せていない

だから感情移入もできない

結局これも
キャラクターの魅力の無さに繋がっています

 

世界観の見せ方も同じ

世間の女性に大人気で社会現象にまでなっている
モテメン甲子園
これも
なんで?の部分に説得力が無さすぎる

こんな大会が大人気なはずないだろ
とさえ思えます

大会の内容はギャグみたいなことしかやってないし
審査基準も不明

主人公たちが大会のために努力してるけど
大会のルールや何をやるかも謎な中
意味不明な特訓を見せられるだけなので
コイツら何やってるんだよ?状態


というか
この大会で優勝することがすごいと思えない


女性から大人気の大会
という部分に納得することができないんですよ

この大会がチープ過ぎる

どっかの大学のイケメンコンテストのほうが
よっぽどまともな大会ですよね

ってなわけで
世界観にも全く魅力がありませんでした

 

で、この映画を最後まで観ると
狙いはなんとなくわかります

終盤にヒロインが5人のイケメンから
一斉に告白されるって展開になる

だから、この映画は
ヒロインの女の子がイケメンからモテるところを
見せることで
女性観客にそれを疑似体験させる作品だと思います

その狙いはすごく良いと思う


ただ、本作は狙いを完全に外してしまっています


さっきも言ったけど
キャラクターに魅力が無いから
コイツらに告白されても全然嬉しくないです

それが前提にある上で
さらにヒロインのホリコの見せ方が悪い

大金持ちの娘ですごくお上品なお嬢様
でも、庶民的な考えも持ち合わせていて
決して気取っていない
程よく天然で可愛い性格

ほとんど完璧な女の子

その設定が完全にずれている

ヒロインに感情移入させなきゃならないのに
こんなキャラに感情移入できるはずないだろ

感情移入させたいなら完璧な女じゃなくて
不完全な女にしなければダメだと思う

「君に届け」や「花より男子」とか
イケメンに好かれるキャラは完璧じゃないから
感情移入できて
イケメンとの恋愛を疑似体験できる

この映画はそこをわかってない

 

あと、キャラものアニメなのに
絵のクオリティが低いのもどうかと思う

アニメ映画としてのクオリティが低いのは
もちろんのこと
テレビアニメと比べてみても高いとは思えない

動きとかも悪いし
作画のバランスも若干安定してないと思いましたし

こういう作品だからこそ
その部分はかなり重要だと思うんですけどね

 

単純にクオリティの低い作品でした
この映画が全く話題になっていないのが
理解できます
ターゲットである女性にも
全然響いていないんでしょうね

ただ、このタイプのアニメを
オリジナルアニメ映画として作った
心意気は買えるんじゃないでしょうか

 


あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。 Blu-ray BOX(通常版)