何もかもが滑稽

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映画、漫画、アニメなどが好きで、その事についての感想、思ったことなどを書いています。 それ以外の事も時々書きます。

映画「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」感想 なんか地味に怖い映画

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どうもきいつです


ホラー映画「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」観ました

低予算で製作されながらも世界中で
大ヒットとなった1999年のホラー映画
魔女伝説を題材にしたドキュメンタリーを
撮るため森へ立ち入り
そこで恐怖に飲み込まれていく3人の姿を描いた
モキュメンタリーホラー作品です

監督はダニエル・マイリックと
エドゥアルド・サンチェスが務めています

 

あらすじ
大学生のヘザー、ジョシュ、マイクの3人は
大学の課題のため魔女伝説ブレア・ウィッチ
についてのドキュメンタリー映像の
撮影を始める
地元のインタビューを終えた3人は
ブラック・ヒルズの森へ入り撮影を始めるが
道に迷い森の中をさ迷うことになる

 

感想
昔観たときよりも面白く観れた
今ではありがちなPOV映画だけど
それでも、本作はその元祖なだけあり
工夫が凝らされた作品
地味に怖い映画だと思いました

 

子供の頃に観た映画だったんですが
あらためて観てみました

昔観たときは
オバケが出てくるわけでもなく
若者3人が森で迷って
ひたすらケンカしてるだけの内容に
正直つまらないと思ったんですが

あれから20年ほどだった今
あらためて観てみると意外と
面白く観ることができました

 

この映画を簡単に説明すると
大学生がひたすら森で迷う映画です

ホラーですけど直接的に
怪物や幽霊が現れるわけでもなく
何かがいそうな雰囲気があるだけ

所々に超常的なことは起きますが
そんなのは微々たるもので

基本は森をさ迷っている映像が
ひたすら続く


そんな映画なので
アメリカ的なホラーを期待すると
完全に期待はずれで
めっちゃつまらない映画と思ってしまう

僕も子供の頃に観たときは
最後まで何も出てこないから
なにこれつまらん
みたいな感想でした

だってほとんどホラーは描写なんて
無いです
驚かすような演出も無いし

大学生のケンカだけを見せられて
何が面白いんだよ
って内容ですもんね

 

でも、少し見方を変えてみると
意外と面白いと思えたし
怖さを感じることもできた

まず、根本的に
この作品をアメリカ的なホラーとして
観るのが間違っていたのかもしれません

むしろ、本作は日本的なホラー映画に近いと思う

何かがいそうでいない
なんかヤバそうな雰囲気を感じる
何か不気味な気配がある
みたいな

そんな恐怖の形を突き詰めた作品だと
思えます

日本のホラーでもそんなゾクゾクするような
恐怖演出があるにしても
結局はビジュアルであったり
急に現れて驚かすみたいな
力技で怖がらしたりしてます


でも、本作は完全にその力技の部分は
捨て去って
純粋に雰囲気の怖さだけで勝負している

暗闇の恐怖
何かに狙われている気がする恐怖
絶望的な状況からの抜け出せない恐怖

そんな漠然とした恐怖を表現しようと
している作品なんですよ

だから、ちょっと掴み所がなくて
伝わりづらくなってるんですが

その表現したいことと表現方法が
ピッタリとハマっていると思う


今では当たり前な
POVモキュメンタリー映画ですが
当時はかなり斬新でしたよね

その撮影方法が
本作の恐怖表現に上手く機能している

本当に起きた出来事のように見せる
ということがこの作品で最も重要なところ

本物っぽい映像だからこそ
臨場感が生まれ
本人目線の映像だから
それだけで感情移入もできるわけです

だから、特に説明など無くても
観てる側も登場人物たちと同じように
恐怖を感じることができる

派手な演出が無くても
その場にいるような雰囲気で
地味な恐怖をじわじわと
味わえるんですよね


終始地味な映像が続いて
若干飽きそうにもなってくるんですが
そんな時にちょっと話が展開したり
怖い演出を入れてくるのも
工夫が感じれます

でも、わかりやすくオバケが現れる
みたいな演出ではなく
リアルな範囲内でそれを見せるから
ノンフィクション感は薄れない程度で
気持ちは引き離されない

でも、おかしなことは起きているわけです

そういうのが絶妙なさじ加減だと
思いました


そして、全体的に地味なんですが
ラストの展開は地味ながらに盛り上がります

ここでもやっぱり明確には何かが
起きているわけではないんですが

登場人物たちの感情の高まりなどが感じれるし
明らかに何かが起きている雰囲気は
ビンビンと感じられる

結末も何が起きたかはわからず
でも何かが起きている
そういう演出が想像力を掻き立てて
なんとも言えない恐怖を感じるんですよね

 

ここまではホラー映画的な怖さの話を
したんですが

あらためて本作を観て
この映画の怖さの本質は
そこではないんじゃないのか
と思ったんですよね

この映画で1番怖いと思ったのは
森で迷ってしまうこと
だったんですよ


サメに襲われる映画「オープン・ウォーター」を
観たときにも思ったんですが

この映画はもちろんサメの恐怖を描きつつも
本質はそこじゃなくて
なにもない海のど真ん中で漂流してしまうこと
の恐怖を描いている作品でした


本作も同じで
魔女伝説のある森で得体の知れないものに
狙われてしまう恐怖を描きつつも
本質は森で迷ってしまうことの
恐怖が描かれていると思うんです

だから、地味に嫌な描写が
とても多かったりする

迷い始めたときの
「道に迷っただろ」
「迷ってない」
のやり取りなんかの
絶妙にギクシャクした雰囲気や

川を渡って靴が濡れて気持ち悪いとか
雨が降ってくるとか
一日中歩いて同じ場所に戻ってくるとか

地味に嫌な森に迷った時あるある
みたいなものの積み重ねで
精神をすり減らされていくんです

これがすごくリアルに思えて
実際に自分に置き換えてみると
絶対にこんな状況に陥りたくないと
思ってしまうはず

特に夜の森なんてめちゃくちゃ怖いと思う
何も出てこなくたって怖いですから


それに追い討ちをかけるように
不可解な現象も起きる訳です

そりゃ怖いですよ

この精神状態じゃ
目の前に虫が飛んできただけでも
相当怖いはず

そこを
気持ち悪く積まれた石、謎の木の飾り
変な液体、子供の声、仲間が行方不明
地味なことですが、そんなのが襲いかかって
正気でいられるはずがない

そう考えれば
この映画はなかなか怖いと思える
何かが出てくるから怖いのではなく
何も出てこないから怖い

人間の精神的な恐怖を
すごく上手く表現していると思います

 

あらためて観ることで
いろんなことに気づけた作品でした

今では溢れるほどあるPOV映画ですが
本作は元祖でありつつ
POVの利点をかなり上手く生かした
映画だと思います

この映画を観たら
絶対に森で迷いたくないと思うはず

 


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