どうもきいつです
ホラー映画「ペット・セメタリー」観ました
1989年にも映画化されたスティーブン・キングの
小説を新たに再映画化した作品
ペット墓地の奥にある
死者を復活させるという森の存在を知った
とある一家の父親が恐怖に巻き込まれていくホラー映画
監督は「セーラ 少女の目覚め」などを手掛けた
ケヴィン・コルシュとデニス・ウィドマイヤーが
務めています
あらすじ
妻子とともに田舎に引っ越してきた医師ルイス
ある日、新たな生活にもなれてきた頃に
ペットの猫を事故で亡くしてしまう
ルイスは隣人のジャドに導かれ
ペット墓地の向こう側の森の奥深くで猫を埋葬した
すると翌日にその猫が生き返り姿を現すが
感想
1989年の映画版と比べると
良いところもあれば悪いところもある
雰囲気は良いけど
結局、ちょっと退屈な映画だった
ラストは前のほうが好き
1989年版の映画とどう違うのか?
面白くなってるのか?
というのが気になったので
本作を観てきました
正直言うと
前の映画化はそんなに好きじゃなかった
なので、今回の映画化は
前より面白くなってるんじゃないのか
と期待を込めて観てきたわけですが
まあ、良くなってるところもあれば
前のほうが良かったところもあり
なんかちょっと微妙でした
特に前作で好きだと思っていた部分が
変わっていたのはちょっと残念
全体のストーリーの流れは
少し地味だしテンポがそんなに良くもなく
ラストの展開が来るまでは退屈
終盤まではあまり面白いシーンも
ありませんでしたね
これは1989年版と同じかも
前作も終盤になるまでは退屈で
かなり地味な印象でした
この辺は前より良くしてほしかったな
と思いましたが
原作のストーリーもこんな感じ
なんでしょうかね?
終盤になるまでは
そんなにホラーっぽくもないし
ホラーっぽいシーンも無理やりな
気がしてしまいます
話も淡々としていて
いまいち盛り上りに欠けるし
あまり気持ちが乗っていかないです
で、ここからは前作より
良くなっていた部分を言っていきます
まず、1番良くなってると思ったのは
主人公のキャラクターですね
主人公のルイスが前作よりも
全然良くなっていたと思う
前作の場合はルイスがすごくバカに
見えたんですよね
家族への愛情が故に過ちを犯してしまう
というのが
この作品の重要な要素だと思いますが
あまりにルイスがバカすぎて
家族愛も感じれないし
全ての行動がただバカだから
という風にしか見えなかった
でも、今回の場合は
ルイスがしっかりとした死生観を持っていたり
娘や妻に対する思いなんかも
ちゃんと伝わってきました
根は真面目で人間性もしっかりしてる
家族に愛情を持って接している
そういうのを感じれましたね
それと、ルイスが妻のレイチェルの父親と
仲が悪いって描写がなくなっていたのも
良かったかもしれない
以前のあの要素はすごく邪魔な気がしてましたし
ストーリーとは関係ない上に
ルイスの印象も悪くなってましたから
そんな感じで、ルイスの死生観や家族愛が
まともな人として描かれているから
終盤の展開にもそれが生きてくるわけです
猫が死んだときは
前作ではルイスが娘を悲しませたくないと率先して
あの場所に埋めにいくわけですが
今回の場合は
猫が死んだことでそれをきっかけに娘に
生死について教育しようとする
そこをジャドのお節介であの場所に埋めに行くことになるんです
そうすることでルイスが親としても人としても
まともな人間に見える
だから、娘が死んでしまったときのあの行動には
人間の愚かさを感じれるし
娘への愛が故に崩れてしまう父親の姿を感じれる
そこがこの映画の怖い部分でもあるし
人間の狂気を感じれる部分でもあると思うんです
本作はその部分が前作より感じれました
それと、ルイスの子どもがトラックに轢かれる描写
これも良かった
前作では息子がトラックに轢かれるのが
今回は娘がトラックに轢かれて死んでしまう
これ自体は特に意味は無いんですけども
前作を知っている人からすれば予想外の展開で
なかなか驚かされたと思います
あらすじに娘が死んでしまうと書いてたりするので
それを見てしまえばネタバレになりますけど…
でも、ちょっとした変更で驚きが生まれるし
マンネリにもならないので
この変更はそんなに悪くないと思いました
それに、前作ではトラックに轢かれそうになって助かる
トラックに轢かれて死んでしまう
と同じようなシーンが2回もあったわけですが
これが本当に無駄だと思っていました
そもそも同じようなシーンを2回やるのはくどいと思うし
危険な道路で2回も息子を危機にさらすという事で
両親に危機感が無さすぎてバカ親にしか
見えませんでしたから
それで息子への愛が深いみたいな描写があっても
説得力が生まれませんよね
そこを本作では事故のシーンは1回だけ
事故の原因も運悪く目を話した隙に起きてしまう
という描写だったので
前作のようなバカ親には見えなくて
ただただ悲しくてやるせないシーンに
なっていました
だからこそルイスが娘を生き返らしたい
という気持ちもすごくわかるわけです
そんな感じで良い変更部分もありましたが
悪くなってるところもあった
しかも、それが個人的に前作で
好きだった部分でもあったので
とても残念に思ってしまいました
そんな中でも
ラストの展開がすごく残念だった
前作のラストは
ルイスが息子を生き返らすという過ちを
犯したにもかかわらず
そのせいで死んでしまった妻を
また生き返らせてしまうというオチ
このラストが後味めっちゃ悪いですけど
すごく好きだったんですよね
人間の愚かさや狂気をとても感じれて
ホラーのラストとしては素晴らしいと思う
ただ、本作のラストはそうではなくて
生き返った娘が大暴れして
家族が崩壊してしまうって感じのバッドエンド
前作のようにルイスが狂ってしまう訳でもなく
ちょっと気が迷った程度で終わってしまう
娘の姿をした何者かから逃げて戦うってだけの
普通のホラー展開で
ちょっと拍子抜けしてしまいました
せっかく今回はルイスがまともな人間として
描けているのに
なぜラストの展開を
前作のようにしなかったんですかね?
本作であのラストにすれば
ルイスが家族への愛が故に狂ってしまった
という部分も強調されると思いますが
これはラストを同じにすれば
オチを読めてしまうから変更したのかも
しれませんね
でも、前作のラストがすごく良かっただけに
今回のあのオチは微妙すぎる
すごくもったいないです
あと、猫の見た目も前作のほうが良かった
本作の猫はちょっと野性的過ぎません?
なんかあまり不気味に感じれない
前作のいかにも家猫って感じの風貌が
妙に不気味さを醸し出していたんですが
今回は全然不気味じゃない
野性的な見た目の猫が狂暴になっても
全然違和感がないので
そこが怖さに繋がっていかない
それに前のモフモフ感が個人的に好きだったし
そして、今回の再映画化を観て
前作、本作で共通して思ったのは
ルイスを導く幽霊とレイチェルの姉
これだけはやっぱり邪魔だと思ってしまいました
この2つの要素が
本筋とはあまり関わってないと思う
別に無くてもストーリーは成り立つでしょ
両方とも霊的なものですけど
因果関係とかも全然ないし
この2つに関わるシーンになる度に
ちょっと冷めるんですよね
ストーリーのテンポも悪くなるし
話が余計にややこしくなるだけで
邪魔な要素にしか思えない
原作ではこれらの要素が
どう扱われているのかは知らないですけど
僕が観た映画2作に関しては
ただの無駄な要素にしか見えませんでした
ビジュアル的な怖さを担ってるだけの要素でしたね
1989年版が微妙だっただけに
今回はそれを超える作品になるじゃないかと
期待したんですが
同じくらいの微妙さだったと思いました
せめて前作で良かった部分さえ受け継いでいたら
もっと面白くなってたように思う
前より良くなってる部分がたくさんあっただけに
すごくもったいない
ペット・セメタリー デジタル・リマスター版 [Blu-ray]