何もかもが滑稽

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映画、漫画、アニメなどが好きで、その事についての感想、思ったことなどを書いています。 それ以外の事も時々書きます。

映画「バイバイマン」感想 面白くなりそうで いまいち面白くならなかった印象

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どうもきいつです


ホラー映画「バイバイマン」観ました

その名前を知るだけで呪われる“バイバイマン”に
取り憑かれてしまった若者たちの恐怖を描いたホラー映画

「ギャング・オブ・ホラー」などの
ステイシー・タイトルが監督を務め
バイバイマンを演じるのは「ヘルボーイ」の出演
などで知られるダグ・ジョーンズです

 

あらすじ
とある古い屋敷で暮らし始めた3人の大学生は
ふとしたきっかけで
その名を知った者、口にした者に死が訪れる
バイバイマンを解き放ってしまう
それ以来、バイバイマンに取り憑かれた3人は
呪いから逃れようと必死に助け合うが
周囲の人間たちが次々と命を落としていく

 

感想
なんか面白くなりそうな感じはするけど
いまいち盛り上がらなかった
伏線とかも放ったらかしだったり…
バイバイマンが結局よくわからない存在のままで
そこに怖さもあまり感じれませんでした

 

配信されていたのをたまたま見つけて
なんとなく観てみました

存在も全く知らず
あらすじやどんな内容かも知らなかったわけですが
観てみると良くあるような話で
そこまで新鮮味はなかった印象です

感想はかなり普通

特別つまらないわけではないけど
特別に面白いわけでもない
1番感想を書くのに困るやつです…


冒頭のシーンはすごく引き込まれたんですよね
真っ昼間に男がよくわからないことを言いながら
知り合いであろう人たちを銃で撃ち殺していく
このシーンでこの映画はすごく面白くなりそうだな
って気持ちにさせられる

なぜこんなことが起きてるのか?
この事件の真相は何なのか?
ミステリアスな雰囲気にとても興味を
そそられるんです


で、そんなプロローグ的なシーンが終わって
本編が始まると
そこからずっと尻すぼみな感じで物語が
進んでいくんです

最初に期待値を上げられたぶん
余計につまらなく感じてしまった

冒頭のシーン以上に気持ちが上がる場面が
最後まで無かったように思います

 

基本的に心霊ホラーって雰囲気なんですが
いまいちそういう怖さが感じれない

音で驚かしたり怖い見た目の何かが迫ってきたりと
そういう描写は多々ありますけども
なんか中途半端というか…
心霊系ホラーに振り切っていないように思う

かと言って
モンスター系やスプラッター系のホラーにも
なっていないし
人間の怖さとかそういうやつでもない

ただ、そのどれもが散りばめられてる
ようにも思います

だから、どの要素も薄くて全部インパクトが弱かった

 

この映画になぜいまいち乗れなかったのかを
考えてみると

主人公たちにとってのバイバイマンが曖昧すぎる
というのがあるかもしれません

主人公たちは偶然バイバイマンに狙われるはめに
なるわけですが
最初から最後まで主人公たちはバイバイマンが
何なのかは全然わからないまま
終わっていくんですよね

だから、主人公目線で観ている観客である自分達も
最後までバイバイマンが何なのかわからない

得たいの知れない者への恐怖という表現かも
しれないけど
それならそれでバイバイマンの正体に
迫っていくような物語にしてほしかったし
真実を突き止めたようで突き止めていない
みたいな展開のほうが怖いと思う

この映画は
たまたまバイバイマンの名前を知ってしまった
主人公たちがただひたすら翻弄されるだけの
話なんです

主人公たちが無力にバイバイマンに
振り回される物語にするなら
そっちに完全に振り切ったほうが
面白くなったと思うんですが

本作は中途半端にバイバイマンに対抗しようと
してしまってそっちにも振り切れていない

そもそも、バイバイマンが曖昧すぎて
対抗しようにもそれが不可能なわけです

名前を知った人間はみんな死んでしまうから
まず情報がない
幻覚を見せる能力があるけど
なぜそんな能力なのかわからないし
それを使って人間同士を殺させる理由も不明
横にいるキモい犬も謎

バイバイマンの存在が都市伝説として
噂が広まっているわけでもないので
結局、バイバイマンが何なのがわからなすぎるんですよね

あまりにも謎すぎて
主人公たちが何に怯えているのかも
よくわからない状況になってしまってる

主人公たちにとってもバイバイマンが不明確だから
感情移入したところでいまいち怖さが
伝わってこない

 

バイバイマンが幻覚を使って人間を惑わすのなら
それによって人間が狂っていく様を
見せて欲しかったとも思います

冒頭のシーンは人間が狂っていく様子が
とても伝わって
最終的にはこのシーンがラストに繋がってくると
思ったんですが
そこはあまり繋がらず
主人公はそんなに狂っていかない
むしろ、最後までどうにか自我を保ち続けてしまって
終盤になっても全然盛り上がらないんですよ

最後は幻覚に惑わされて恋人を殺してしまうけど
あれは事故的なやつですしね

終盤で主人公が狂ってしまい次々と人を殺して
いくような展開にすれば
はじめのシーンに繋がって
こういうことだったのか
と納得できると思うんですけど

それに映像的にも派手になって盛り上がったとも思う


そして、オチに関しても中途半端に感じる

これはよくある呪いはまだ終わっていない的な
後味悪いラストなんですけど

死んだと思っていた主人公の友達が
実はまだ生きていて
彼の口からバイバイマンの名前が
捜査していた女性に伝わってしまう
みたいなオチ

でも、最後に呪いを受けてしまう人間の印象が
薄すぎて
ラストとしてはちょっと弱いですよね
こいつ誰?
くらいの印象の薄さですから
主人公とそんなに関わりもないですし

それなら、主人公の姪の口からバイバイマンの
名前を聞きたかった

本作では
主人公の兄や姪には被害は及びませんでした
ってちょっとハッピーな終わりかたに
なってますけど

そこは心を鬼にして
姪から主人公の兄へとバイバイマンの名前が
伝わるところで締めくくって欲しかったですね

その方が絶対に後味悪いし
ホラー映画を観たなって気持ちになれるはず

 

あと、伏線を放ったらかしもどうかと思います

意味深なシーンをたくさん見せるわりに
最後までそこの意味はわからないまま

線路を走る列車やコインなどのシーンは
すごく意味ありげなのに謎なまま

バイバイマンの存在も全く謎で
何も解き明かされない
キモい犬も謎

すごくモヤモヤします
あまりにも何も説明がないから
それらの設定や伏線らしきシーンが
もともと意味なんて無いけどそれっぽいシーンを
入れているだけに見えてしまいます

実際にそうかもしれないけど…

謎を残すにしてももう少し伏線回収した方が
いいと思います

謎が解けたようで解けてない
みたいな終わりかたなら考察したくもなるけど
ここまで謎を放ったらかしにされてしまうと
こんな謎どうでもよくなってしまう

この伏線の部分に関してはすごく雑に感じました

 

全体的に雰囲気はいい感じだし
面白い設定やシーンもあるので
全然つまらなかったわけではないですけど
微妙なところも多くて
すべてが中途半端に思いました
すぐに記憶から消えてしまいそうな映画

 


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