何もかもが滑稽

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映画、漫画、アニメなどが好きで、その事についての感想、思ったことなどを書いています。 それ以外の事も時々書きます。

映画「ドクター・ドリトル」(1998年)感想 軽いノリが面白くて笑えた いろいろと強引な気はするけど

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どうもきいつです


コメディー映画「ドクター・ドリトル」観ました

児童文学作品「ドリトル先生」シリーズを原作に
90年代を舞台にアレンジされた1998年のコメディー映画
動物の言葉がわかる医者とユニークな動物たちが
繰り広げるコミカルな物語を描いています

監督は「プライベート・パーツ」のベティ・トーマス
主人公のドリトルを演じるのはエディ・マーフィーです

 

あらすじ
妻と娘2人に囲まれ、幸せな生活を送っていた医者のドリトル
ある日、車で轢いてしまった犬の怒鳴り声を聞いた彼は、それをきっかけに幼い頃に持っていた動物と会話する能力を取り戻す
やがて、ドリトルの元に様々な悩みを持った動物たちが訪れるようになる

 

感想
ドリトルと動物たちの軽いやり取りが面白くて笑える
みんな個性的で見ていて楽しい
まあ、ストーリーはかなり強引な展開で
無理があるような気はしました

 

たまたまテレビで放送されていたので観てみました
前にも観たことがありますが
子供の頃だったのでかなり久しぶり
ほとんど内容も覚えてないくらいでした

エディ・マーフィーが動物と喋れる
くらいの薄い記憶しか残ってなかった


で、久しぶりに観てみたところ
結構笑えるし楽しめました

動物は可愛いし
謎にテンションが高い作風に笑わされる
撮影にいろいろと工夫が凝らされてるんだろうな
とか興味深い視点でも映画を観れました

原作からはかなり改変されてるみたいですね
そもそも原作と時代が違うようですし

 

で、内容はどうだったかと言うと

まず、ドリトルのキャラがなかなか面白いですね
最初は結構嫌なヤツ
ちょっと性格がひねくれてる感じがよかった

そんなドリトルと動物たちとのしょうもない会話が笑えました

特にドリトルとラッキーはいいコンビで
2人の会話が笑えるしなんか可愛い
漫才みたいな掛け合いがテンポよくて面白いです

あと、オランウータンの場面とかめっちゃ笑った

これは吹き替えで観たからっていうのも
あるのかもしれません
吹き替えだからわかりやすく言葉が伝わってきて

この軽い感じのノリには吹き替えで観るのがちょうどいいのかも


動物たちもみんな個性豊かで見ていて楽しくなってくる
そして、みんな可愛い

今思えばこの時代はCGの技術はまだまだだったでしょうし
動物の撮影にはいろいろと工夫が凝らされていたんだろうなって思えます

今ならCGで本物のような映像をパソコンを使えば作り出せますが
この時代ならなかなかそうもいかないですし

そんな中でも、上手くリアルに作られている
実際に動物に演技をさせている部分もたくさんあるだろうし
アニマトロニクスを駆使して撮影もされてます

アニマトロニクスは若干ロボットっぽく見えるときもありますけど
さほど気にならないくらいリアルに表現されてる
実際の動物も使ってるから
いいバランスで全部本物の動物に感じれるんですよね

犬が喋るときは明らかにエサを食べさせて口をパクパクさせてるのも愛嬌があってちょっと面白い

今この時代の映画を観ることで
当時の頑張りとか工夫を感じれるのは
なんかワクワクもさせられました


そんな感じで
いろんな意味で面白い映画ではありますが
ストーリーは正直微妙

全体的に強引に話が進んでいくし
いまいち盛り上がりにも欠ける気がした

物語がしっちゃかめっちゃかだし
ドリトルはなんか情緒不安定だし
観ていてよくわからなくなってくる

結局、なんの話だっけ?
って気持ちになってきます

家族愛なのか個性の大切さなのか
ドリトルの成長や選択を描きたいのか

なんか全部が中途半端なような…

ドリトルが動物と話せるから医者として動物を治療する能力を発揮していく
という部分がこの映画では重要な要素だと思いますが

ここもちょっと中途半端

ドリトルがあまり医者っぽいことをしてないんですよね

実際に治療するといったら
ネズミとトラくらいなもので
他の動物はただのお悩み相談みたいな感じで終わってしまう

もっと医者として力を発揮していく展開のほうが
盛り上がると思うんですが
子供向けのコメディーみたいな展開で
最後まで押しきってしまうから
少し全体のレベルが低い印象です

動物を治療する場面もなんか抽象的で
どんな病気かもよくわからないまま
ご都合主義で手術が成功する

その辺はリアリティが無くていまいち物語に入り込めない要因でした


あと、ドリトルがすごく情緒不安定なのも気に待ってしまいます

めっちゃ身勝手なことばかり言ってると思うと
急に動物たちを救いたいみたいなことを言う
かと思えば、やっぱり自分には関係ないってなったり
でも、最後は自分の生き方はこうだって結論になる

感情や気持ちの変化は重要でキャラクターの成長の表現にもなると思いますけど

この映画の場合は
変化の原因や行動原理がよくわからないまま
ただ感情が極端に変わっていくだけなので
ドリトルが精神不安定なおっさんにしか見えない

ドリトルの内面性とか気持ちがわかるエピソードを
もう少し丁寧に描いたほうがよかったんじゃないかなって思ってしまった


他にも

ドリトルが精神病院に送り込まれるけど簡単に出てこれたりとか
周りの人たちのものわかりがよすぎたりとか
トラの手術を手伝ってくれた人が誰かわからなかったりとか

いろいろと気になる点が多かったりします

全体的にストーリーが雑だったんだと思います

コメディーの部分は勢い任せだったほうが
むしろ笑えたりするんですけど
ストーリーも同じく勢い任せになってて全部が強引
だから、あまり物語には入り込めずストーリーはつまらない印象でした

 

笑えるけどストーリーは微妙
そんな感じの映画でした
でも、個人的には笑えたし楽しめました
思い出補正もあるかもしれませんが結構好きです

ロバート・ダウニー・Jrで新作が公開されますが
こっちのほうは原作に忠実っぽいですね

 


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