どうもきいつです
伝記映画「ウルフ・オブ・ウォールストリート」観ました
実在の株式ブローカー、ジョーダン・ベルフォートの劇的な半生を映画化した実録ドラマ
2013年の作品です
1980年代から1990年代のウォール街で
若くして大金を稼ぎ
その後、証券詐欺の容疑で逮捕された彼の
栄枯盛衰が描かれています
「タクシードライバー」などのマーティン・スコセッシが監督を務め
「シャッター・アイランド」でスコセッシとコンビを組んだレオナルド・ディカプリオが主演です
あらすじ
学歴も人脈も経験もないまま、22歳でウォール街の
投資銀行で働きだしたジョーダン・ベルフォートは
巧みな話術で人々の心を瞬く間に掴み
斬新な発想を繰り出してどんどんと業績を上げ
猛烈なスピードで成り上がる
そして、26歳で証券会社を設立し
一気に富と名声を手に入れ
ウォール街のウルフという異名で呼ばれるようになっていく
感想
とにかくなんかすごい
金、女、ドラッグだらけのイカれた映像が
ひたすら続くような内容
主人公は詐欺師だし
やってることは倫理的に間違ってるけど
この男がカッコよく見える
以前に観たことがありましたが
久しぶりに観てみました
前に観たのは本作が公開されていた当時なので
もう7年ほどまえ
内容に関してもかなり忘れていたんですが
いろいろとすごい映画でショッキングな印象は
心に刻み込まれていました
そして、久しぶりに観ても印象は変わらず
やっぱりすごい映画
まあ、すごい映画ではあるけども
万人ウケはしないような気がします
そもそも、この映画の内容が基本的に下品だし
主人公のジョーダンは詐欺師です
その上、面白いストーリーなのかと言えば
そうでないようにも思う
ひたすら下品なお祭り騒ぎみたいな映像が続き
それが3時間も続くわけです
3時間もあるのに内容なんてほとんどないと思う
登場人物はほとんどラリってるし
セックスしまくりだし
人を騙してお金を稼ぎ大金持ちになってるし
倫理観なんて全く無い
そんな悪い奴らが痛い目を見るのかというと
そんな映画でもなく
そこに善悪をはっきりとつける作品ではないんですよ
ジョーダン・ベルフォートという男の生きざまを
ただひたすら見せつけられるような映画
そんな映画なので
嫌いな人は嫌いな映画だと思います
本作を観て嫌悪感しか抱かない人もいるでしょう
でも、僕はこの映画が好きです
ジョーダン・ベルフォートという男が
滑稽だけどカッコいい
愚かだけど羨ましい
この人が魅力的すぎて映画のなかに引き込まれてしまう
ジョーダンは全く誉められるような生き方はしていません
まず、人を騙して金儲けしてるんですから
その時点でアウトな人
さらに、薬物依存にセックス依存
どうしようもないほど酷い人間ですよね
いくら金持ちだったとしてもこんな生き方したくない
って思う人もたくさんいると思います
てか、ほとんどの人がそう思うでしょ
僕もそう思う気持ちがあります
でも、その反面
ジョーダンの生きざまが羨ましくもある
と言うか憧れる
自分もこんなに素直な人生を送りたいな
って思わされるんですよね
常識なんかからは解放されて生きてみたい
ただ、憧れるってだけでなく
ジョーダンが本当にいろんな意味で面白い人間
だから、すごく魅力的なんです
彼の魅力だけでこの3時間を最後まで魅せられてしまう
まず、彼の勢いがすごく好き
ラリってるのもありますけど
テンションがぶっ飛んでる
勢いがすごいから
彼の言うことや存在に謎の説得力があるんですよね
物語の中でもいつの間にかジョーダンの回りには人が集まって
最終的には大きな会社になるわけですけど
それに納得できる
そりゃそうだよなって思えます
ジョーダンは完全にサイコパスで道徳心は欠如してる
そして、内に秘めたる野心と巧みな話術を持ち
詐欺師になるために生まれてきたような人間
それだけじゃなくて
他者を扇動するカリスマ性も持ち合わせていて
終盤になると
まるで宗教団体の教祖のようになっている
彼がこうなることは必然だったのかもしれないですね
そんな話術やカリスマ性で大金を稼ぎ最終的には億万長者に成り上がるジョーダンですが
実は全然完璧な人間なんかではなく
愚かで滑稽でめっちゃバカなやつでもある
そこが人間らしくてさらに魅力的に感じます
笑えるんですよ
やってることがバカバカしくて
ラリってセックスばっかりですからね
本当にアホです
ドラッグに依存してるしセックスにも依存してるし
金儲けに関しても完全に依存ですよね
様々なものに依存してしまってるジョーダンなんですけど
それは、彼の弱さ故にだとも思える
人を扇動しカリスマ的な能力を見せつけていますが
実は小心者でとても弱い人間なんだと思うんです
急にぶちギレて感情だけで行動したりもするし
普段は言葉巧みに上手くやってるのに
全く論理的でない行動をとったりもしてしまう
そこが滑稽で笑えるところでもありますよね
レモンとかいうヤバいドラッグをキメる場面なんてフリとオチが完璧すぎてめっちゃ笑った
時間差でラリって窮地に追い込まれ
安全に車を運転してると思ったら
実は暴走しまくってたとか
ここは面白すぎますね
あと、ジョーダンを演じるレオナルド・ディカプリオの功績も大いにあります
ディカプリオのぶっ飛んだ演技が素晴らしい
ヤバい奴だけど愛嬌があるのは
ディカプリオだからだとも思います
ラリっててもセックスしまくってても
どこか憎めないと言うか
ただの嫌な奴ではなく
コミカルで滑稽でとても魅力的な人物に演じていたと思います
とにかく、この映画は自分の感情に正直に生き
自分の才能を最大限に活かして生きるジョーダン
当然、やっちゃいけないこともやりまくり
欲望の赴くままに生きる彼の生きざまを見せつけられるので
堅実に真面目に多くを望まないような人生を送っている人がこの映画を観ると
自分を否定される気持ちになるかもしれない
だから嫌悪感を抱いてしまうかも
でも、この映画には
何か試されているような気持ちにもなります
特にラストシーンでは
お前はこっち側にこれる人間か?
と問われているようです
それは詐欺師になれるかどうか
ってことではなくて
人生を成功させることができるかどうかを試されているような
この映画を観て
くだらないと吐き捨てるか
自分もこんな正直に生きてみたいと思うか
人によって感じかたはいろいろ違うと思うけど
ジョーダンの生きざまには学ぶべきところがたくさんあると思いました
それだけじゃなくて
この映画は単純にハイになれる映画でもありますね
普通に生きてちゃ観れないような世界が
テンポよく激しく見せつけられる
酒池肉林、ドラッグ、セックス
そんな派手な映像に多様な音楽
映像だけでも飽きさせられない
マジで頭おかしくなりそう
てか、こいつら頭おかしい
倫理的にもアウトな映像のオンパレードで
それが最高の映画だとも思います
観る人を選ぶ内容の映画だと思うけど
すごい映画なのは間違いない
とにかくジョーダン・ベルフォートが魅力的
映像も魅力的
音楽も魅力的
つまり最高な映画