何もかもが滑稽

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映画、漫画、アニメなどが好きで、その事についての感想、思ったことなどを書いています。 それ以外の事も時々書きます。

映画「一度死んでみた」感想 如何にもコメディーやってます感がちょっと寒い 広瀬すずが可愛いから許すけど

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どうもきいつです


コメディー映画「一度死んでみた」観ました

特殊な薬を飲んで仮死状態になってしまった父親を救うため
父のことが大嫌いな娘が奮闘するドタバタコメディー
この2人の親子を中心に周囲の人々を巻き込む
大騒動が描かれます

auの人気CM「三太郎」シリーズを手掛けてきた
浜崎慎治の長編映画初監督作
広瀬すずが主演
共演するのは堤真一、吉沢亮などです

 

あらすじ
製薬会社の社長である父の計と一緒に暮らす大学生の七瀬は
研究に明け暮れる仕事人間の父が大嫌いだった
ある日、研究によって生まれた
一度死んでも生き返る薬を飲み計は死んでしまう
何も知らず動揺する七瀬は社長を継ぐことになるが
会社に勤める松岡から真相を聞かされ
父親を生き返らすために奔走する

 

感想
勢いがあって楽しめる映画
でも、ちょっとふざけすぎに思う
はじめはいいけどそれがずっと続くから
逆に冷めてくる
ひたすらコミカルに滑稽にすれば笑える
というわけではないと思います
そんなこと言いながら
広瀬すずが可愛かったから全部許す

 

特に観たい映画ではなかったんですが
上映してる映画が少なかったので
この映画を観ました

予告なんかでもよく目にしていて
予告を見た感じではそれなりに面白そうなコメディーって印象

で、実際に観てみても
それなりに面白いコメディーでした

まあ、面白いとは思ったけど
個人的には笑える場面がありつつも
寒いなと思ってしまう場面も多々あって
いまいち乗りきれませんでしたが…

笑えないところはとことん笑えなくて
笑いの表現もちょっと嫌いかな…


全体的にこの映画はふざけまくってます

所々の小ボケもすごく多いし
ストーリーもボケかましたような流れ
登場人物の会話もボケとツッコミ
みたいな会話劇がメイン

とにかく、最初から最後までふざけ倒したような映画です


で、僕はそれがあまり好きじゃなかった

確かに面白くはあるんですよ
笑えるとこもたくさんあった
好きな場面もありました

でも、そりゃ
あんなに数撃ってれば笑いのツボにヒットするのは
あたりまえですよ

逆にあれだけ数撃って一つも笑えなかったら
マジでユーモアのセンスないと思う
さすがにこの映画はそんなに酷い映画ではなかった

ギャグ描写がかなり多めなので
これ全部に笑える人は大好きだとも思います
全部は笑えなくても
そこそこ笑えるとも思いますし


僕も笑えましたけども
やっぱり笑いを詰め込みすぎてる作風は好きになれない
この映画自体が稚拙な印象で終わてしまいました

笑いに知的さが無いというか
とりあえずギャグ盛りだくさんですよって内容で
コロコロコミックのギャグ漫画みたいなイメージ

 

細かいところの話をしていくと
ギャグの描写やセンスがあまり好きじゃない部分も
ちらほらありました


特に気になったのが
登場人物たちの会話のやり取り

この会話のノリがあまり好きじゃない

この映画での会話って
auのCMのノリそのまんまです
なんか友達同士でふざけあってイチャイチャしてる感じのあのノリ

これ自体は別に悪くないとは思うけど
みんながみんなそんなノリなので
正直ちょっとイラッとする

主人公の七瀬の周りのバンド仲間との会話で
そのノリなのは全然違和感ないし
むしろ面白かったりするんですけど

いい歳した大人たちもそんな感じなので
なんかちょっと気持ち悪い
会社の上司と部下、初対面の人同士
とかでもそんな感じの会話をするので
かなり違和感がある

堤真一とリリー・フランキーのやり取りも
初対面であの感じが変にも思うし
おっさん同士であれはさすがに寒いかなって思う

 

そして、いま一つ好きになれないのが
コメディだからなんでもありってストーリー

ここも僕がハマらなかった理由です

この映画はストーリーもギャグみたいな内容で
リアリティは全くありません
やってることは支離滅裂でツッコミどころが多く
現実味が全然無い

会社の乗っ取りの話なんて
全然論理的じゃないし発想が子供
みんなガキみたいに騒ぎ立ててるだけです

葬式を阻止する方法は
葬儀場を全部予約するとか
棺桶を全部買い占めるとか
そんなの無理ですよねってことばかりですし

これを言ったらストーリーが破綻するけど

警備もつけていないむきだしの場所で死体を放置してるだけなんだったら
生き返るまでどこかに隠してたらいいじゃん

それで全てが丸く収まってしまうようなことを
無理やり劇的にコミカルになるように
強引に押し進むめてるだけのストーリーで
かなり雑だと思います


コメディー映画なんだから
真面目なリアリティなんて求めるのは野暮だろ
と言われるかもしれませんが

コメディーだからこそ
そこは大事だと思うんですよね

コメディーだからってストーリーを雑で稚拙にしてしまったら
ただのバカな映画にしかならないと思う

それに、ひたすらギャグを詰め込むよりも
リアリティのある部分やシリアスな部分が
要所的にあるほうがメリハリが生まれて
笑いもより強調されると思うし

この映画って
前フリが無くただボケを連発してるってだけなので
大きい笑いが全然無かった
一発ギャグみたいな小ボケの連発で
クスクスと笑えるくらいの笑いしか
生まれてなかったように思います

 

あと、もう一つ嫌いなところがあるんですけど

有名俳優をちょい役で使ってるの面白いでしょ
って感じが鼻についた

佐藤健や妻夫木聡など
主役級の俳優の無駄遣いで笑わそうとしてくる
他にも有名な人たちが多数ちょい役で出てました

これも面白い要素ではあるんですけど
やり過ぎなんですよね

これが面白くなるのは1人までだと思いますよ

ミーハーな人なら有名人が出てくるだけで
テンション上がるでしょうけど
そうでなければ同じボケの繰り返しになるので
ただくどいだけ

それに出すならもっとさり気ないほうが良かったし
ちょい役なのに出しゃばり過ぎなんですよ

出すのなら気付かせたいからだとは思うけど
気付かないくらいのほうが俳優の無駄遣いとしては
笑えるでしょ


ちょい役で有名人があまりに多く出てくるので
監督の顔の広さ自慢にも思えてしまって
なんかちょっといけ好かなかった

 

そんな感じで文句をめっちゃ言いましたけど
広瀬すずが可愛いから全部許します

この映画
とにかく広瀬すずが可愛いです

例えスベリ倒そうが
しょうもないストーリーであろうが
そんなの関係なく広瀬すずが可愛い

むしろ、スベってる広瀬すずが可愛いし
しょうもないストーリーに翻弄されている広瀬すずが可愛い

どんな内容であろうと
可愛い広瀬すずがずっと大画面で映し出されているだけで
この映画は観る価値がありましたね

この魅力って
やっぱり広瀬すずの表現力がすごいからだと思う
表情とか喋り方がすごく多様
広瀬すずのいろんな顔が見れて満足

その点ではこの映画は広瀬すずの魅力を
存分に引き出せていたと思います


あと、歌もすごく良かったですね
広瀬すずが歌う劇中歌が最高

ヒャダインが作るこの手の歌はやっぱり素晴らしい
この歌だけで満足できるレベル
広瀬すずのアイドル的な魅力も
完璧に引き出せていました

 

文句多めにはなりましたけども
この映画のターゲット層は僕みたいな人間ではない
中高生くらいの若者向けの映画だと思う

ティーン向けのコメディー映画です
その世代が観れば笑える内容だと思うし
十分楽しめるでしょうね

僕の感想なんて野暮なことで
ジジイが文句言ってるもんだと思ってください

まあ、おっさんが観ても
広瀬すずが可愛いから満足できますけどね

 


小説 一度死んでみた (角川つばさ文庫)