何もかもが滑稽

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映画、漫画、アニメなどが好きで、その事についての感想、思ったことなどを書いています。 それ以外の事も時々書きます。

映画「オッド・トーマス 死神と奇妙な救世主」感想 スピーディーなテンポで楽しめる ちょっと内容薄すぎるけど

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どうもきいつです


ミステリー映画「オッド・トーマス 死神と奇妙な救世主」観ました

ディーン・クーンツの小説「オッド・トーマスの霊感」を基に映画化された
2013年のミステリーアクション映画
霊感を持つ青年オッド・トーマスが
町に起きようとしている惨劇を食い止めるために
奔走する姿を描いています

「ハムナプトラ」「G.I.ジョー」などのスティーブン・ソマーズが監督を務め
映像を手掛けるのは「アバター」などのVFXチームBUFです

 

あらすじ
ダイナーでコックとして働くオッド・トーマスは
実は霊能力の持ち主だった
彼は死者の霊を見ると放っておけず
様々な事件を解決してきた
ある日、オッドは惨劇が近づくと現れる悪霊ボダッハを目撃し
それを阻止するために動き出す

 

感想
設定が面白いしハイテンポなスピードで
映画に引き込まれて楽しめました
そんなに長くない映画だし軽い気持ちで観るとちょうどいい
ただ、内容が薄すぎてすぐに忘れてしまいそうな映画

 

アマプラで配信されてるのを見つけて
なんとなく観てみました


どんな映画なのかもそんなに知らずに観ましたが
なかなか楽しめたと思います

ストーリーはわかりやすかったし
短くてテンポがいい映画なので
とても観やすい映画でした

B級っぽい空気はプンプン感じて
実際にB級な内容ではあるんですけど
意外と面白いかった

中二病な設定も個人的には大好物だし


そして、それと同時にたくさんある映画の中に
埋もれてしまっている理由もわかりましたけど…


まず、この映画
めちゃくちゃテンポがいいです
余計な説明、余計な人間ドラマは一切排除して
とにかくサクサクと物語が進んでいく

オッド・トーマスが活躍しているのはご存じでしょ?
と言わんばかりに
はじめから軽く説明する程度で
オッド・トーマスが普通に存在して活躍している

登場人物の関係性もすでに出来上がってるんですよ

恋人のストーミーや協力者の警察署長など
なんの説明もバックボーンも無しに
信頼関係も完全に築き上がっている

ドラマの第6話を急に見せられているような感覚です

とは言え、登場人物たちにはどこか魅力が備わっていて
多少描写不足でも気にならなかったりします

そんな設定でそんな世界なんだな
と納得できてしまっていました


普通なら
オッドとストーミーはどんな出会いをして
どうやって絆を深めていったのかとか
署長とはどんな事件を乗り越えて今の関係性に至ったのかとかを
細かく積み重ねて本題のストーリーに入っていたりすると思いますが

本作はそんなところはすっ飛ばして
ものの数分で本題のストーリーに入っていく

ストーミーとは運命で繋がっている
署長はよき理解者
みたいに雑にさらっと流して
さっさと惨劇を阻止しようと奮闘するオッドを見せますよ
みたいな
テンポがいいと言うより、もはやせっかち

ただ、ここまで潔かったら
むしろ気持ちがいい
中途半端にダラダラと長ったらしくやるより
こんなタイプの映画はこれくらいの勢いの方が楽しめる

そして、本題のストーリーの方も
とにかくテンポがよくて滞りなくストーリーが進んでいきます

これから起きるであろう惨劇の犯人は誰なのかを
解き明かしていくミステリーな内容ですが
謎解きよりアクションが多かったり
次から次へと話が展開していくので
こっちもほぼ勢い任せな内容

VFXの派手な映像も勢いだけのぶっ飛んだ映像

あまり知的さはないです

主人公が行き当たりばったりで行動して
なんやかんやで解決していく
みたいなちょっとアホな感じもする


その軽い内容がジェットコースター的に
最初から最後までノンストップで楽しめる要因でもあります

変に頭を使わなくてもいいんですよね
鼻くそほじってポテチ食いながら観るには
うってつけの映画

かなりアトラクションのような面白さがある作品だと思います

 

そんな感じで
勢いのよさ、テンポのよさという長所がります
でも、その反面
だからこそ全く記憶に残らない映画

公開されたのは7年前くらいですが
全く存在も知ることがなかったのは
この映画を観て理解できる

やっぱり、中身が空っぽなんですよね
全てにおいて薄いです

ラストの
実は…って展開も
衝撃な展開ではあるのにそこまで衝撃に感じれない

そもそも、本作の登場人物には全然感情移入できてないんですよね
ずっとそんなのは気にせずに見てましたけど
ラストの展開でその事に気づかされる

明らかに感動させようとしてる演出だからこそ
薄い映画だな…と現実に引き戻されました


それと、ミステリーの内容もショボすぎますね
すごくアホなミステリーで
ミステリーとしての見所は全然無いです

伏線らしい伏線は無く
犯人に関しては
実はこいつも悪いやつでしたの連続で
結局、全員犯人やんって状況に

その上、それぞれの犯人が印象が薄すぎるし
犯人に繋がるヒントなんかも全然なくて唐突
でも、なんとなくこいつ犯人だろうな
というのはわかってしまいます

犯人のボス的存在の正体なんかは
名前が上がっても
誰だっけ?状態でしたし…


一応やってることはミステリーですけど
知的さは全く無いですよね

主人公の行動なんかも
推理をして犯人に迫っていくと言うよりは
とりあえず行動してたらどうにかなるだろ
みたいな猪突猛進なタイプだったり

そして、最後は勢いだけで
全部解決してしまいましからね


もう少し頭のいいミステリーをやるだけでも
この映画の評価はだいぶ上がったと思いますよ


それと、インパクトが無い世界観や映像も
記憶に残らない原因ですね

CGを駆使した派手な映像はたくさんありますけど
どこかで見たことがあるような既視感が満載
この映画だからこそ見れる映像ってのが無いです

世界観や設定も同じで
面白くはあるけどなんかこういうの知ってるな
って感じで
全然インパクトが無い

世界観や設定は原作があるから変えるにも限界があるかもしれないけど
映像に関してはもっと独特な表現もできたと思うんですよね

ボダッハの造形とかもハリー・ポッターみたいなファンタジー映画に出来そうな
面白みのないデザインだったし

どうせならホラーテイストを強めてグロくするとか
ギレルモ・デル・トロみたいな独特な世界観を生み出すとか
そんなことでもしない限り
この薄い映画の内容では印象に残ることなんてないと思います

 

中身が全然無い薄い映画ですけど
暇なときに軽く観るなら全然楽しめると思います

まあ、数ある映画の中で
この映画を選ぶ理由があるのかと言うと
ないと断言できるけど

今の時点でも記憶から消えかかってる

 


オッド・トーマス 死神と奇妙な救世主(字幕版)