何もかもが滑稽

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映画、漫画、アニメなどが好きで、その事についての感想、思ったことなどを書いています。 それ以外の事も時々書きます。

映画「トランス・ワールド」感想 地味だけどストーリー展開が面白かった

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どうもきいつです


サスペンス映画「トランス・ワールド」観ました

森に迷い込んだ3人の男女に待ち受ける
奇妙な運命を描いた2011年のサスペンス映画
別々の人生を歩んでいた3人が
不思議な森へ迷い込み互いの関係性や
この場に集められた真実に迫っていきます

監督はジャック・ヘラーが務めています

 

あらすじ
夫を探し森を歩いていたサマンサは古びた小屋へたどり着く
すると、そこへ車のトラブルで身動きのとれなくなったトムが現れ
その後、サマンサは小屋の外で倒れていたジョディを発見する
3人は森からの脱出を試みるが何度進んでも同じ小屋に戻ってしまい
やがてこの場所の真実が明らかになっていく

 

感想
低予算のワンシチュエーションで
かなり地味な映画ではあるけど
なかなか面白い展開に引き込まれた
結末がどうなるのか気になる作品でした
なんで?ってところは解消されなかったりはしますが…

 

Twitterで紹介されていてこの映画の存在を知り
面白そうだったのでアマプラで観てみました


全体的にはかなり地味な映画でしたけども
謎だらけのストーリーに引き込まれる
面白いサスペンスだったと思います

伏線をいろいろと散りばめて
それを気持ちよく回収してくれるタイプの映画

 

ネタバレ厳禁の映画だとも思うので
観たいと思う人は是非とも情報なしで観てほしいです

ウィキペディアとか映画サイトのあらすじとかでも
これダメだろってネタバレしてるので
本当に何も見ないで本作を観るのが一番

 

ここからは多少ネタバレもあると思いますので
気を付けてください

 

まず、映像的には
小屋の場面と森の中の場面しかないので
全然代わり映えしません

雰囲気があると言えばありますが
ちょっと退屈な映像なのは否めない


ただ、それを補えるだけの
ストーリーの面白さはあったと思います

はじめは少しつかみ所ががありません
登場人物もみんな謎な人物ばかりで
なぜこんな状況なのかも謎
物語がどこへ進んでいくのか全く予測できません

この時点で好奇心が湧いてくる
この映画はいったい何なのか?
とワクワクしてくるんですよね

すごくこの先に期待させられてしまいます


で、徐々に登場人物たちの素性が明らかになっていく
なぜこの場にいるのか
どんな生い立ちなのか
家族はいるのか

そんなのが段々とわかってきます

とは言え、それでもまだ意味がわからなかったりする
で、結局この場所はどこなのか?
なぜループしてるのか?

よくわからんことだらけなんですよね

3人が森へ迷う前にいた場所が
みんな全く別々の離れた場所だと発覚したときは
より頭がこんがらがって訳がわからなくなる


ただ、4人目が現れてからは話が大きく展開して
ここからは伏線回収が始まります

今までバラバラだったことが
4人目が現れることによって次々に繋がっていく

そういうことだったのか!!
と納得させられます


この映画は謎解きの見せ方が気持ちいいですね

ずっとよくわからない謎ばかりで頭を混乱させておいて
最終的に一気にそれらを全部繋げていくので
すごくスッキリする

ちょっと強引なところもあったりしますけど
それを差し引いても気持ちよさが勝ります


謎が解けてからは
スリル重視の展開になって
これがあることによって最後まで飽きずに観れました

この後どうなるんだ!?
上手くいくのか!?
というハラハラドキドキの展開で
一気に最後まで進んでいく

「バック・トゥ・ザ・フューチャー」や「バタフライ・エフェクト」的なハラハラ感があって
とても楽しめました


ラストもハッピーエンドで
モヤモヤせず気持ちいい終わり方でしたし

B級低予算映画ですけど
なかなか面白い映画だったと思います

 

ただ、ちょっと不満もあります

一番引っ掛かるのは
結局、3人はなぜタイムスリップしてあの場所にいたのか?
という重要な謎は明かされない

ただ神がかり的な何かの力で起きたこと
と言ってしまえばそれで終わりだと思うけど

「バタフライ・エフェクト」や「天使がくれた時間」とかも
特に理由なく不思議なことが起きてますし

ただ、本作は登場人物全員に因果関係があるし
ストーリー上もそこに意味がありそうに進んでいくから
ただの不思議な現象で片付けられても
ちょっと納得がいかない

無理矢理でもSF的な理屈があるだけで
もっとこの映画に説得力が生まれたと思います

この部分が全く無いってだけで
すごくフワフワした印象になってしまってるんですよね


他にも、登場人物の個性が薄かった気がします
もっとキャラクターを濃くしてもよかったかも

なんかみんな地味で印象に残らない

基本的に3人だけのワンシチュエーションの映画なんだから
キャラクターに魅力がある方が見ていて楽しかったと思う

みんな暗い雰囲気の人たちで
会話シーンとかも少し暗すぎますよね
それに淡々としすぎてる
メリハリがないんです

だから、会話シーンがことごとくつまらなくなってます


あと、ラストシーンをちょっと見せすぎかな
とも思いました
なんか蛇足な感じかする

ジュディがあの店から出て終わり
でもよかったんじゃ…

そのあとのエンディングが説明臭い気がしてしまいました
あそこを見せてしまうより
想像させてくれた方が余韻が残ったと思うんですよ

もっと言えば
成功したかどうかわからないまま終わってもよかったかも

ここまで謎だらけでいろいろと想像を膨らませられた映画だし
最後も観客を突き放して想像を膨らませてくれるラストになら
もっと印象に残る映画になってたかもしれません
考察もしたくなったと思う


ちょっと雑だったり強引な部分もありましたが
全体的に良い雰囲気の映画だったし
アイデアやストーリー展開はとても面白かった

伏線回収が気持ちよくてスッキリ
無名の映画ですけども
なかなかの掘り出し物だと思います

 


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