何もかもが滑稽

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映画、漫画、アニメなどが好きで、その事についての感想、思ったことなどを書いています。 それ以外の事も時々書きます。

映画「海底47m」感想 意外と深い 絶望的な状況にハラハラした

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どうもきいつです


パニック映画「海底47m」観ました

サメの観賞を楽しむ姉妹が予期せぬ事故に遭い
海底47mまで落下した絶望的な状況を描いた
2017年イギリスのパニックスリラー

監督は「ストレージ24」などのヨハネス・ロバーツが務めています

 

あらすじ
メキシコで休暇を楽しむリサとケイトの姉妹は
シャークケイジダイビングに誘われ参加することになる
水深5メートルの檻の中からサメを観賞し楽しむ2人だったが
突如ワイヤーが切れて水深47メートルの海底へ落下してしまった
無線は届かずボンベの酸素も残り少ない極限状態の中で
さらに彼女たちの目の前にはサメも現れる

 

感想
絶望的な極限状態にハラハラドキドキさせられる
海底の恐怖を存分に味わえました
ラストの意外な展開もなかなか好き
ツッコミどころもそれなりにあるけど
気軽に観れば楽しめる映画でした

 

「海底47m 古代マヤの死の迷宮」を観る前に
前作である「海底47m」を観てみました

イメージはサメ映画でしたけど
観てみると、そこまでサメがメインでもなく

どちらかというと
密室から脱出するようなワンシチュエーションサスペンスって感じの内容

本作の場合は
密室ではなくて逃げ場の無い海底が舞台
無線も通じずサメに狙われる危険のある場所から
限られた時間の中で如何にして脱出するか
という映画です

サメが大暴れするようなのを想像してただけに
意外と落ち着いた内容だったので
大丈夫かな?と不安にも思ったけど

むしろ、現実的な恐怖が描かれていたので
なかなかゾクゾクとした恐怖を味わえました

極限の絶望的な状況に
精神をやられるような怖さを感じれます

わかりやすい王道なパニック映画でありがちな内容でもあって

助けが来るかどうかわからない状況
酸素が残りわずか
周囲にはでかいサメが泳いでいる

こういう極限状態の作り方っていろんなパニック映画でやられてると思う

ただ、本作の海底に置き去りにされてしまう
というのはあまり見たことがないので
少し新鮮な気がしました

だいたいサメが出てくる映画って
船が襲われるとかそういうのが多かったり
ぶっ飛び過ぎて現実離れした大暴れのサメだったりするので

本作のような生身の人間が周囲をサメに囲まれるのは
映像的にもあまり見たことないように思います


そして、この映画はサメに襲われて怖い
ってだけではなくて
海底という逃げ場の無い場所の怖さが描かれています

サメが怖いというより海が怖いと思わされる

急に浮上すれば潜水病で危険にさらされる
かと言って、その場に停まれば
酸素が失くなるし
いつサメに襲われてもおかしくない

そんな八方塞がりの絶望感がとても怖い
終始、緊張感が張り詰めていてゾクゾクさせられてしまいます

同じサメ系の映画なら「オープン・ウォーター」に
似ていると思います

あれもサメの怖さと言うより
海の怖さを描いた映画でした


で、そんな海の恐怖を描いた中で
ホラー的な演出とかもあったりするんですよね

結構ビクッとさせられてしまう

サメが登場するシーンは基本的に怖いですから

サメが人を食いちぎるみたいな直接的なシーンは
あまり無いんですけども
サメが現れることでビクビクさせられてしまいます

実際、この映画の中でサメに人が殺されるのは2回だけだったりしますし
サメ自体そんなに登場しなかったりします
でも、下手なサメ映画なんかより全然サメが怖い

海底の暗闇の中
どこからサメが出てくるかわからない緊張感
そして、忘れた頃に急に出てくるサメ

ビビらすタイミングがすごくいいんですよ

ドキドキさせられビクッとさせられる
パニック映画というよりホラー映画ですよね

 

そして、賛否が分かれそうな終盤の展開
個人的にこれは結構好きでした

言ってしまえば夢オチみたいなもんなんですが
この映画の場合はこれの使い方が上手いと思いました

最後の海底から脱出する怒濤の展開は
かなり盛り上がります

ギリギリの状況の中で必死にもがく主人公
さらに迫り来る困難
盛り上がる要素の詰め合わせみたいな展開で
最高に気分も昂ります

ただ、この辺りから
なんかおかしくない?
って違和感が出てくる

ちょっと上手くいきすぎだし
なんでこいつ生きてるんだよって疑問もある
たかが発炎筒でサメ追い返せないだろとか
あんなにサメに噛まれて大丈夫なのかとか

これは無理あるだろうと思うようなことだらけなんですよ
終盤になると今までと比べても現実離れしてるというか…


でも、最後の最後にタネ明かしがあって
納得させられました

この展開は伏線回収にもなってますしね
こうなることは示唆されてましたし

まあ、これが幻覚で良かったのかどうか
これハッピーエンドなのかバッドエンドなのか…

現実も幻覚も
両方ハッピーエンドと言えばハッピーエンドだし
両方バッドエンドと言えばバッドエンドにも思えるし

絶妙に変な感じで終わってしまうのも
ある意味、斬新で面白い

広い心を持って見れば
このラストを受け入れることができる

ちょっとこのラストは失敗のような気もするけど…


個人的にとても楽しめた映画ですが
正直、序盤はつまらないです

そもそもストーリーやドラマ性なんてほとんど無い映画で
本作は海底での恐怖やパニックを楽しむ映画

なので、序盤の姉がフラれたどうこうの話なんて
マジでどうでもよくて
全然面白くないんですよね

無駄にパーティーしてたり遊んでたりするシーンも
どうでもよすぎるし

その上、序盤がなんかグダグタで無駄に長ったらしい

早く海底に沈んでくれよ
と思いなが観てましたよ

そんな長ったらしいわりには
後の展開の前フリにもなっていなくて
後から考えてみてもやっぱり無駄だったなと
思えてしまいます


あと、主人公の姉妹がバカすぎです
もう少し知的に立ち振舞う場面も見たかった

ほとんど叫んで怯えているだけだったので…

勇気を振り絞って行動を起こしたりもするけど
もっと考えて行動してほしい
無駄に動きすぎて若干イライラしてしまいます

まあ、こんな状況だとまともな判断能力もなく
こうなるのは現実的なかことなのかも

それとサメから逃げれ過ぎてるのもちょい気になった
サメもバカなんですかね

 

ツッコミどころもあるんですけども
緊張感と絶望感が半端なくて
最後までハラハラドキドキで楽しめました
ちゃんと怖いパニック映画です

本作でやれることはほぼやってるような気もするんですが
続編「海底47m 古代マヤの死の迷宮」はどうなるのか?

 


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