どうもきいつです
アニメ映画「機動戦士ガンダム 逆襲のシャア」観ました
ガンダムシリーズ初の完全オリジナル劇場作品
テレビアニメ「機動戦士ガンダム」から14年後の
宇宙世紀0093年を舞台に
シリーズの主要人物であるアムロ・レイとシャア・アズナブルの最後の戦いが描かれる1988年の作品
監督はテレビシリーズも手掛けてきた富野由悠季が務めています
あらすじ
宇宙世紀0093年
新生ネオ・ジオン軍の総帥となったシャア・アズナブルは
地球連邦政府に対し反乱の狼煙を上げる
そして、地球環境を汚染し続ける人類を粛清するため
小惑星アクシズを地球に落下させる計画を実行に移した
アムロ・レイは新型モビルスーツνガンダムに搭乗し
シャアの企みを阻止するために戦いを挑む
感想
熱い戦いにテンションがめっちゃ上がりました
登場するモビルスーツもみんなカッコいいし
ガンダムが好きなら単純に楽しめる映画
ちょっと描写不足でツッコミどころもなかなか多いけど
それを差し引いても楽しめる映画でした
爆音映画際で本作が上映されるということで
観に行ってきました
せっかく映画館で観るならと
テレビシリーズ「機動戦士ガンダム」「機動戦士Zガンダム」「機動戦士ガンダムZZ」の3作をおさらいして
気持ちを完全に作って挑んできました
なかなかいろんな意味ですごい映画
面白かったけど
なにこれ?って映画でもあります
意味がわかるようで意味がわからない
こいつら何がしたいんだよ?!と気持ちがありつつ
なんとなく気持ちがわかるような気もする
まずはじめに
この映画はテレビシリーズを観ていなかったらついていけないと思います
少なくとも1作目の「機動戦士ガンダム」だけでも観ていないと理解できないことが多い
できれば2作目の「機動戦士Zガンダム」も観てるほうがいい
「機動戦士ガンダムZZ」は観なくても大丈夫だと思う
本作を知識無く観てしまうと
よくわからん言葉が当たり前のように飛び交ってるし
登場人物の関係性やバックボーンは謎だし
そもそもシャアって誰だよ
という状態になってしまうと思います
基本説明なんか全く無くて
今までのシリーズがあってこその
この劇場版なので
初めて観るガンダムとしてはハードルが高すぎます
完全にファン向けの映画です
ただでさえ若干意味がわからない映画なのに
その上、知識がなければマジで意味不明な映画になってしまう
僕はそれなりにガンダムが好きだし
事前に復習していたのでその辺は大丈夫でした
まず、個人的に本作で好きなところは
モビルスーツのカッコよさ
本作のモビルスーツは全部カッコいいです
アムロが乗るνガンダムは超カッコいいし
シャアのサザビーも超カッコいい
ZZの時よりもかなりモビルスーツがシンプルになっていて
そこがスタイリッシュですごくいい
正直、ZZに登場したモビルスーツはちょっと微妙なのが多かったりするし
主役の機体以外にも
リ・ガズィ、ジェガン、ギラ・ドーガ、ヤクト・ドーガ、α・アジールなど
基本的に全部カッコいい
特にリ・ガズィとα・アジールはめっちゃ好きです
こんなカッコいいロボットが戦ってるだけで
テンションが上がります
ストーリーに関しては結構シンプルにも思えます
戦争が舞台で敵味方いろいろと思惑が交錯したりもしてますけど
メインとなるのはアムロとシャアの決戦で
そこを中心として描かれている
本作は
結局アムロとシャアの個人的な気持ちのぶつかり合いで
そこに決着をつけることが最大の目的
アムロとシャアの戦いがすごく熱い映画なんですよ
だから終盤の2人の戦いはめっちゃ盛り上がるし
戦争とか立場とかを越えた気持ちのぶつかり合いが最高です
しかも、ここでのモビルスーツの戦闘もめっちゃカッコよくて素晴らしい
モビルスーツから降りての生身での戦いもあるし
ここは1作目の最終回のような熱さがありますよね
ただ、結構ツッコミどころもあって
描写不足もかなりあります
特に登場人物の感情の変化がかなり唐突
敵味方ともなんかよくわからん行動をする奴が多い
中でもクェスがなかなかヤバい奴
見た目は可愛らしい女の子なんですけど
やってることが本当に支離滅裂と言うか
アムロと仲良くするチェーンに急にブチギレたり
何の前触れもなくシャアについて行って戦争に参加したり
戦いの中でもやたら身勝手な行動をとるし
コイツ一体何したいんだよ
と思いますよね
たぶんクェスのことが嫌いな人も多いはず
情緒不安定な上に周りをかき乱して事態を悪くして
しかも、自分勝手な言動ばかり
純粋なニュータイプなのに強化人間くらい精神が不安定でたちが悪い
他にも
ハサウェイの言動なんかも
いまいち何をしたいのかわからない
みんなの邪魔しかしてないし
その割に物語にそんなに絡んでもこないし
ハサウェイの存在って意味があったのか?
てか、シャアですらちょっと何したいのかがわからない
地球に隕石を落とそうとしてるけど
地球にいるセイラさんとかどうでもいいのか?
って疑問があったりするし
こういう部分に関しては
短い時間にいろいろ詰め込んだ結果
描写不足、説明不足になってしまったのかな
とは思えます
ただ、ガンダムシリーズって
毎回、登場人物がみんな面倒くさい奴ばかりで
自分勝手な行動をして面倒くさい事態を引き起こす
って展開がすごく多いアニメだったりもして
アニメシリーズを見た上で本作を続けて観ると
この映画の登場人物の面倒くささもお約束と言うか
普通に許容できてしまいました
こんな自分勝手に動くキャラなんてガンダムではあるあるだし
むしろ、面倒くさいキャラたちの面倒くさい人間関係を見たいという気持ちもある
そして、問題は結末ですよね
なかなかすごい終わり方をする
正直、意味が分からねぇ
このラストって何も解決してないんですよ
隕石は地球から反れるけど
何故隕石が反れたのかよくわからんし
戦争が解決したわけでもないし
アムロとシャアの戦いに決着が着いたわけでもないし
こんな唐突にエンディング曲始まる?!
ってみんな思ってしまうはず
このラストは賛否あるかなと思う
僕はこのラストは好きです
すっきりはしないけど
長く続いたシリーズの最後に
この終わり方をするのは格好よくも思える
このラストは人によりいろいろと解釈があって
なかなか答えは出せない
それがこの作品の面白さだと思います
普通にすっきり終わるラストより
本作のラストは観終えたときに余韻にも浸れます
それに、この作品はこの結末よりも
ここに至るまでの過程が最も重要だと思えます
アムロとシャアの意地と意地とのぶつかり合い
と言うか、シャアの意地ですかね
この映画はシャアの物語で
シャアがアムロに異常に執着してるし
ララァに異常に執着してるし
人類や地球に異常に執着している
いままでどこか掴み所の無かったシャアにスポットが当たって
今まで見えてこなかった彼の人間性が少しだけ浮き彫りになります
今までクールで頭が良く完璧に見えていたシャアも
本作ではすごく愚かで人間臭い
アクシズを地球に落とすのだって
人類を地球の重力から解放するためとか
でかい事を言ってるけど
映画を観進めて行くと
ただ単にアムロを引っ張りだすためだけにやってんじゃねぇか?
と思えてくるんですよね
とにかく、本作は地球連邦とネオ・ジオン軍との戦いを描いているというよりは
シャア・アズナブルという1人の人間を描いた作品なんじゃないかと思うんです
シャアの意地と生き様と面倒くさい人間性
そこを描いた作品だと思えば
本作のよくわからないラストもなんか少し納得できる
あの何も解決していないようなラストでも
シャアの物語だけは終結している
かなり古い映画で今さら感もありますけど
あらためて観るとやっぱりすごく面白い
昔のアニメだけど映像のクオリティも高いです
これはガンダムが好きなら十分楽しめる映画だと思う
よくわからないなと思うかもしれないけど
カッコいいモビルスーツの戦いが観れるだけでも
本作を見る価値はある
U.C.ガンダムBlu-rayライブラリーズ 機動戦士ガンダム 逆襲のシャア