何もかもが滑稽

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映画、漫画、アニメなどが好きで、その事についての感想、思ったことなどを書いています。 それ以外の事も時々書きます。

映画「デス・ウィッシュ」感想 わかりやすい復讐劇 後味もいいので観やすかった

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どうもきいつです


アクション映画「デス・ウィッシュ」観ました

1974年に映画化された「狼よさらば」のリメイク作品
何者かに家族を傷つけられた外科医が復讐に乗り出す姿を描いた2018年のアクション映画

「グリーン・インフェルノ」などのイーライ・ロスが監督を務め
主演はブルース・ウィリスです

 

あらすじ
犯罪が多発し警察ですら手に負えない状況のシカゴ
外科医のポール・カージーは救急患者を診る日々を送っていた
そんなある日、家族が何者かに襲われ
妻は死に娘は昏睡状態に陥ってしまう
警察の捜査は一向に進まず
怒りを爆発させたポールは犯人を探しだし復讐することを決意する

 

感想
シンプルな復讐劇を楽しめるエンターテイメント作品
最後まで楽しんで観ることができました
人なんて殺したことのないおっさんが
復讐に目覚めていく姿はなかなか新鮮で面白かった
殺伐とした話だけど
最後は爽やかで後味のいい終わりかた

 

オリジナルは全く知らないんですが
前から気になっていた映画だったので観てみました

想像通りではありましたけど
なかなかシンプルに楽しめるエンターテイメントな作品でした

内容はありがちで
特に新しさのある映画ではないですが
わかりやすい復讐劇でラストは爽やか
すごく観やすい映画だと思う
万人が観ても楽しめるんじゃないでしょうか

ちょっとグロいシーンがあったりもしますが…

ツッコミどころも多少ありますけど
本作はシンプルだからこそ楽しめるタイプの映画だと思います

 

まず、ストーリーはと言うと
主人公ポールの家族が強盗に遭い妻が殺され娘は重傷
その犯人に復讐を挑む
というだけのかなり薄い内容

ただ、本作で面白いのが
復讐するおっさんがただの医者で
人なんて殺したことのないようなずぶの素人
そこが少し新鮮で面白かったです

爽快に復讐するタイプの映画って
大抵、実は殺し屋だったみたいな設定が多いけど
本作はそんなのとは真逆なのが面白い

動きがぎこちなくただのおっさんのはずなのに
何故か敵を次々に倒してしまっているという
なんか少し不思議な雰囲気も漂っています

てか、そもそもブルース・ウィリスが凄腕の外科医に見えないし
こんな強そうな医者いないだろ

でも、ブルース・ウィリスだから敵をバタバタと倒していくのには納得もできる

主人公のバランスが不思議すぎる
おかしいけど納得もできるという謎の感覚に陥ります


で、ラストはかなり爽やかな終わりかた
ちょっと都合がよすぎるくらいのハッピーエンドですけども
これはこれでありかなとも思えます

そもそも、全体的にはアホっぽい映画だったので
ご都合主義な部分はあまり気にならなかった

 

そして、アクションシーンも爽快で楽しめました

ただの医者なのにやたらと銃撃戦をこなしているのには違和感だらけだけど
まあ、そんな変な感じを含めて面白いアクションです

特に終盤の家の中での戦いは
ポールがいくらなんでも強すぎる

3対1なのに圧勝ですからね
しかも、つい最近初めて銃に触ったおっさんがですよ

ここでは何故か歴戦の戦士のような戦いっぷり
そりぁブルース・ウィリスだから強いのは当たり前だけど

弱いはずの人間がめっちゃ強い
という謎のアクションが個人的には面白くて好き

これは人によっては最大のツッコミポイントで
納得できない人も多いような気がしますけどね

 

それなりに面白くて楽しめましたけど
すごく面白かったかと言えばそんなこともなく
気楽に観れば楽しめる程度の映画ですかね

ストーリーは単純で普通すぎるし
あまり記憶に残るような映画ではないと思いました

それに、全体的に緊張感が無さすぎるのがもったいないですよね

妻が殺され娘が意識不明の状態で
主人公の境遇はなかなか重たいはずなんですけど
何故か全然緊張感がない

ポールが復讐を楽しんでる感があるんですよ
そこが悪いんだと思う

銃を手にして悪人を初めて殺してワクワクしてたりするし
これでなんかポールの心情がすごくブレてる

それに、ポールがヒーロー気取りで
悪人を退治するという部分もなんか邪魔

復讐を始める前にそれをやっちゃうから
まず復讐しろよと思ってしまう

主人公の復讐心がブレてるのでなんか乗り切れなかった


あと、普通の医者が復讐をするのなら
もっとギリギリ感は出してほしかったかな…

この映画って何故か適当に撃った銃弾が敵に当たって
何故か敵の銃弾は主人公に当たらない
ってことがすごく多くて
危機感を全然感じれないんですよね

主人公が多少は怪我をしますけど普通に動けてたりするし

警察が無能すぎるのもね…
全然ポールを追い込めないから盛り上がりが全然無い

ポールが敵のスマホを奪ったのとか
それを普通に持ち歩いてるポールもバカだけど
警察はそのポールにGPSがどうとかを調べる前に伝えてしまうという無能さ
そしてポールはスマホを壊して有耶無耶に

この一連の流れはさすがにアホすぎると思う


あと、すごく気になったのは
ポールの弟

ほとんどの人がこいつが黒幕だと思っていたはず
でも、弟は普通にいい人でした

これが謎なんですよね…

あえてのミスリードなのか
たまたま黒幕っぽく見えてしまったのか
まあ、どっちにしても上手くないです

意図せず黒幕に見えてしまったのなら
見せ方が下手すぎると思うし

これがこれがミスリードだったとしても全然上手くない
このミスリードになんの意味も無いですから

実は弟は黒幕ではなくて
真犯人は全く知らない人でした
ってどういうことよ?

それならありがちかもしれないけど
弟が黒幕の展開の方が面白いですよ

ほんとにこの弟の扱いは謎でした

てか、弟の存在必要なくない?
存在自体に必要性を感じれなかった

 

それと最後に

ハッピーエンドはいいんですけど
あれだけ人を殺しておいて全くお咎めなしは
ちょっと浅はかすぎる気がしますよね

ヒーロー気取りで殺人を犯していることには言及せずに
フワッと終わってるのはあまり好感が持てない

警察も真実を知った上で甘すぎるし
本作の警察は最後の最後まで無能ですよね

主人公やその家族が幸せならそれでいい
みたいな考えはちょっと怖い

このストーリーなら
最後に主人公は罪を背負うべきだと思います

メッセージ性は薄すぎる…
と言うか、無いんじゃないでしょうかね

 

ツッコミどころや納得できないところもたくさんありますけど
暇潰しに軽い気持ちで観るなら
楽しめる娯楽エンターテイメントな映画だったと思います

ブルース・ウィリスが戦ってるだけで満足できるかも

 


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