何もかもが滑稽

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映画、漫画、アニメなどが好きで、その事についての感想、思ったことなどを書いています。 それ以外の事も時々書きます。

映画「ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー」感想 みんな個性豊かで観ていて楽しくなる

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どうもきいつです


コメディー映画「ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー」観ました

優等生の女子高生2人が
高校生活最後の夜に繰り広げる大騒動を描いた青春コメディー

女優オリヴィア・ワイルド長編初監督作品
「俺たち」シリーズなどのウィル・フェレルとアダム・マッケイが
製作総指揮を務めています

 

あらすじ
成績優秀な女子高生エイミーとモリーは
優等生であることを誇りに思っていた
しかし、卒業目前にモリーは
遊んでばかりいた同級生たちが
レベルの高い進路を決めていることを知り
ショックを受ける
2人は残り少ない高校生活を謳歌するため
卒業パーティーに繰り出すことを決意する

 

感想
みんな個性豊か過ぎて
それだけですごく面白かった
主人公の2人にはすごく感情移入できたし
可愛らしくて好感が持てる
こんな親友が1人いるだけで全然イケてる学園生活だよ

 

なかなか評判が良かったので
気になって観に行ってきました


最初から最後まで軽いノリのコメディー
って感じで面白く観ることができました

正直、爆笑とまではいかなかったけど
それなりに笑えるシーンは多かったし
登場人物たちがみんな個性豊かで
観ていて楽しくなる映画だと思う

特に主人公の2人は可愛くもあって
なんかすごく好きになれます


僕はかなり主人公の2人には感情移入できました
だからこそ2人が好きなのかもしれない

楽しむことをなげうって勉強ばかりして
いい大学に合格して優越感に浸っていたところ
バカみたいに遊び呆けてたやつらも
自分と変わらないくらいいい進路に進んでる

そんなの知ったら
今まで自分がやってきたことは何だったんだろう…?
と絶望してしまう気持ちが痛いほどわかる

僕はガリ勉ってわけではなく
何かを捨ててまで努力をするってことはしてこなかったけど
何でこんな奴らが…って気持ちはすごく理解できます


そこから
たった一晩で高校生活の楽しみを取り戻そうとする
って発想はすごく面白くてバカバカしい

この発想ができて即行動に移せるような奴らが
今までの高校生活を陰で過ごしてきたとは思えないってツッコミどころもあるけど

このアホで軽いノリが観ていてとても楽しくなってくる

その中で出会って交流する同級生たちも
みんな変な奴らばかりで
物語をより盛り上げてくれるんですよね


とにかくみんな個性的で
そこがこの映画の魅力かなと思います

特にイカれた女子のジジなんかは存在感がありすぎましたね
こいつが出てくる度に笑わされます

主人公を食ってしまうほどのインパクトの持ち主でした


でも、主人公の2人も全然負けてなくて

見た目のデコボコ感もすごくいいし
真面目といいながらも
やたら下ネタばかりの会話のやり取りがインパクトある

僕は下ネタの応酬はそんなに好きではないけど
本作の場合はそんなに不快に感じなかった

これは可愛らしい女の子たちがアホみたいな下ネタを言いまくる
というギャップがよかったのかも

エイミーもモリーも
アホなノリや下ネタばかりなんですが
下品さがあまりなくてなんか見てられるんですよ

それに2人とも見た目もすごく可愛いですしね
純朴な雰囲気もとてもあるし
そんな2人がしょうもないことをひたすら言ってるのは微笑ましくもある

あと、この2人がイケてないみたいな感じだけど
こんな最高の友達が1人いるだけで全然イケてますから
学生時代にこんな友達がいれば最高の青春だと思う

 

そして、本作は学生時代の青春を描いている作品ですけど
実はそんなにノスタルジーな映画ではないです

青春映画って
郷愁的で現実を見せるような作品が最近多いですけど
本作の場合は非現実的で理想の世界って感じがします

例えば
嫌なやつだと思っていた同級生が
ちゃんと話してみると実はいい奴だったとか

現実的にあり得ることではあるけど
最終的にはみんなわかりあえて仲良くなる
というのは理想論かと思うし


多様性に関しても
モリーは太っていたりエイミーはLGBTだったり
本作ではそんなのも当たり前に存在して
普通に受け入れられています

これもやっぱり理想的な世界で
現実ではここまで当たり前のように受け入れられてはないと思う

こういうのってただの綺麗事のようにも見えるけど
この映画を観ていると
この理想的な世界がすごくいいなと思わされてしまう
現実世界もこうあるべきだよなと思わされてしまうんですよね

この映画ってすごく優しいし平和的なんですよ
悪人なんて全然いなくて
変な人ばかりでみんな個性的だけど
誰もそれを否定しないし
むしろ尊重してる

この理想的で綺麗事のような世界観が
この作品の魅力で良い部分だと感じました

 

面白くて笑える映画ではあったけど
正直、ちょっと勢い任せの力わざって映画でもあります
少し雑なところも多いです

特にそれを感じるのはストーリーですね

基本的に勢いとテンポだけで押し進めていて
演出とか人物描写などはおざなりな気がしてしまいます

人間ドラマはかなり薄くて
エイミーとモリーの友情に関してはわかりやすく描写されていて
そこまで薄くは感じないですが

それ以外の人間関係の描きかたはかなり薄い

恋愛描写なんてあまりにも唐突で置いてけぼりです
最後にはカップル成立してますけども
いやいや…って感じ
あんたら数分会話したくらいじゃないのか?

会話してみると実は思ってるような人ではなかった
というのは全然理解できるけど
そこから先が急すぎるというか…

もう少し繊細な感情の変化とかを見せてほしかったかも


他にも
ストーリーの流れとかも微妙に思う

パーティー会場を探す件では
同じ事を繰り返してる感は否めない
この辺りは結構中だるみしていたように感じました

もう少し奇をてらった展開やブッ飛んだ展開があったほうが盛り上がった気がする

ラストの卒業式に向かう場面もちょっとあっさりだったかな…
ラストにしてはそんなに盛り上がらなかった印象です
もう1つくらい試練があってもよかったのかなと思いました

 

少し粗削りではありましたが
勢いと魅力的なキャラクターで最後まで楽しむことができました

平和的で優しさに溢れるほっこりする映画だと思う
主人公2人の可愛らしさも相まって
この映画自体も可愛い作品になっていました