何もかもが滑稽

何もかもが滑稽

映画、漫画、アニメなどが好きで、その事についての感想、思ったことなどを書いています。 それ以外の事も時々書きます。

映画「トロールズ ミュージック★パワー」感想 いろんな音楽とカラフルな世界がとても楽しい

f:id:kiitsu01:20201008185921p:plain

どうもきいつです


アニメ映画「トロールズ ミュージック★パワー」観ました

「ボス・ベイビー」「ヒックとドラゴン」などのドリームワークス・アニメーションによるミュージカルアドベンチャー
日本ではビデオスルーされた2016年の「トロールズ」の続編です
歌とダンスが大好きなトロールズが暮らす世界で巻き起こる大事件が描かれます

監督は前作「トロールズ」で共同監督を務めたウォルト・ドーン
「ピッチ・パーフェクト」などのアナ・ケンドリックが声の出演を果たしています

 

あらすじ
ポップ村で暮らす歌と踊りとハグが大好きな妖精トロールズ
ポピーはそんなポップ村で女王として楽しく日々を過ごしていた
そんなある日、ロック村の女王バーブが
他の村を乗っ取ろうとまざまざな村を襲い始めた
ポピーは世界を守るため仲間と共に村の外へ旅に出る

 

感想
カラフルでかわいい世界と多様な音楽が
とても楽しい気持ちにさせてくれます
シンプルなストーリーがわかりやすく
音楽で比喩的に見せられる多様性の大切さを伝えるメッセージも
上手く描かれていたと思います

 


予告を見て面白そうだったので観てきました

前作はビデオスルーというのもあって
存在すら知らなかった
ただ、前作を観ていなくても全然理解できる内容

ストーリーや設定にわからない部分はありませんでしたし
単体の作品としても理解できるし楽しめる内容だと思います


まず、映像が素晴らしいです

クオリティの高いアニメ映像というのは当然で
ドリームワークスの作品はいつも素晴らしいクオリティの映像だと思う

そして、本作の表現はとても面白くて
映像だけで1つの世界観が完成されています

この映画に登場するもの全てが
布、毛糸、綿、フェルトなどで統一されています
全ての質感がフワフワなんですよ

これがすごくかわいくて魅力的な世界観を作り上げている

水をラメで表現しているのも面白い

ぬいぐるみの人形劇のような映像が
本当に楽しい気持ちにさせてくれる

こういうのはやっぱり子供も好きだと思います

登場人物も楽しく動き回るしフワフワだし
全然飽きずに最後まで観れるんじゃないでしょうか

子供向けの作品として
絵本のような世界観がかわいくて
魅力たっぷりのアニメだと思います

 

そして、本作のメインでもある音楽
これも最高に楽しくてこのかわいい世界観をより魅力的に引き立てている

流れてくる曲はどれも有名で
1度はどこかで耳にしたことがあるような音楽がとても多い
それだけで単純にノリノリになれます

曲が流れているときの映像も躍動感があって
視覚的にもすごく楽しい

カラフルでかわいい世界観によって
より音楽も生き生きと感じることができます


なによりも
音楽のジャンルごとに村が分かれている
って設定がなかなか面白いですよね

主人公ポピーが住むポップ村はポップミュージック
他にもロック、テクノ、クラシック、ファンク、カントリーなど
曲の違いによって種族が分かれているんです
それ以外にもK-POPやレゲエなどもあったり
ほんとに多様な音楽で彩られている作品です

そんな様々な音楽を聴くことで
音楽の広さや素晴らしさや必要性なんかを感じることができる
音楽って色々あって楽しいな
って気持ちにさせられます

音楽のジャンルの違いと人間の多様性を絡めて描いているのも面白いですよね

 

ストーリーに関してはとてもシンプルで
これもやっぱり子供がちゃんと楽しめる内容

悪い奴から世界を守るために世界中を冒険する
というかなり単純な物語

難しいものなんて全くなくて
何も考えずに観ても理解できる

ラストはハッピーエンドで
見ようによっては
ちょっとご都合主義でキレイ事のようにも思えるけど
子供向けだしこの世界観ならこんなハッピーな終わりかたが合ってる
最後は爽やかな気持ちになれます


ただ、単純な物語だけどメッセージはしっかりと込められています

これは子供たちに伝えるべきメッセージだと思うし
大人にも刺さるメッセージだとも思います

簡単に言えば
本作は人間な多様性について描かれています

最近はこんな多様性をテーマにした作品が多く
ちょっとした流行りのようにも思うけど

本作の場合は
それをストレートに直接描くのではなく
音楽を使って比喩的に表現されている

これがすごくわかりやすくて
メッセージが素直に伝わってくるんですよね

音楽ってジャンルによって
表現方法やスタイルや伝え方が多種多様で
だからこそ
他のジャンルは認めねぇ
みたいな風潮もあると思うんですよ

本作はそこに人間の多様性を上手く当てはめてます

それを通して最終的には
本当の調和とは何か?
を描いている

バラバラなものをまとめるときに
全部を同じに揃えて綺麗に整えるのは
本当の調和ではないんじゃないか
ということをこの映画では言っています

日本なんかも
みんな同じに整えるのが好きな国なので
日本人ならこの映画のメッセージがすごく刺さるんじゃないかと思いますよ

人の個性も音楽のスタイルも
それぞれ違って当たり前で
だからこそ個々が魅力的で輝くことができる

それを自分と違うからと否定したり
調和をとるために全部同じにしようとしたり
そんなことしたって結局ギクシャクして終わり

本当の調和は
お互い違うからこそ住み分けはして
でもお互い尊重して認め合うことが大切

現実的にも
国境なくし言語を統一したとしたら文化は絶対に廃れるし
逆に国境に壁を作り全く交流を断ってしまえば文化の発展なんてあり得ない

国だけでなく個人でも同じで
個性を保ちつつ人々が繋がらなければならないと思います
そうすれば個人はよりよく生きれるだろうし
文化も発展していくはず

違うものを認めることの大切さを
この映画から学ぶことができました

 

単純に観ても
子供、大人誰でも楽しめるような映画
世界観、物語、音楽、映像表現
どれも素晴らしいクオリティの作品でした

メッセージに関しても
ユーモアのある描きかたで
押し付けがましくなく伝わりやすくて好印象でした

ワクワクして楽しい素晴らしいアニメ映画だったと思います

 


トロールズ [Blu-ray]