何もかもが滑稽

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映画、漫画、アニメなどが好きで、その事についての感想、思ったことなどを書いています。 それ以外の事も時々書きます。

映画「誰も眠らない森」感想 面白くないような面白いような

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どうもきいつです


ホラー映画「誰も眠らない森」観ました

森へキャンプに訪れた少年少女たちが
得たいの知れない何かに襲われる姿を描いた
ポーランドのスプラッターホラー
2020年10月よりNetflixで配信されたNetflixオリジナル映画です

監督はバルトシュ・M・コワルスキ が務めています

 

あらすじ
ネット依存を治すためキャンプに参加した若者たち
少年少女たちはそれぞれ悩みを抱えていた
ゾーシャもまた過去にトラウマを抱えていた
そんな彼女たちはチームに別れて3日間のハイキングへ向かう
しかし、その森には異形の化け物が潜んでいたのだった

 

感想
スプラッターホラーとしては面白い部類
グロくて刺激的な映像にはゾクゾクさせられました
ただ、それ以外は微妙かも
面白いような面白くないような
スラッシャー系のホラーが好きなら楽しめるかな

 

Netflixで配信されているのを見つけ
なんとなく観てみました

軽い気持ちで観たからなのか
それなりに楽しめる映画でした


かなりグロいスプラッター表現も多いので
そういうのに耐性がある人しか観れないと思うし
そこに面白さを感じなければ
最後まで楽しむことができないような映画ではあります

個人的にはこんなホラーは好きな方なので
ありがちなスラッシャー映画のストーリー含め
楽しむことができました


特にグロい表現はかなり攻めていて
なかなか衝撃的な映像も多い

スプラッターあるあるの
生首、内臓、貫通、木を砕く機械とか
とにかく全部てんこ盛りみたいな
気持ち悪い描写がほんとに多くて最高

それに、悩めるティーンエイジャーたちを
容赦なくぐちゃぐちゃに殺していくのもよかった

淡い恋があったり
悩みを吐き出し心が少し晴れたり
自分との葛藤を繰り広げていたり
これだけを取り出せば青春物語として爽やかな内容なのに

それをブチ壊すかのように
よくわからん異形の化け物が容赦なく若者たちを惨殺
これは面白かった

調子に乗った若者が殺されまくるパターンはよくあるけど
悩みを抱えつつ前向きに前進しようとする若者をここまで容赦なく殺してしまうとは

いい感じに悩みが解消したり成長したりしたりするけれど
その次の場面でグロすぎる殺され方を見せられると
ギャップのすごさにちょっと笑ってしまうくらい

悩めるティーンエイジャーとグロいスラッシャーホラーの組み合わせは
ちょっと新鮮な気もしたし
面白い組み合わせだと思いました

 

とは言え
めっちゃ面白かったかと言うと
ちょっと微妙で

やってる内容は昔からあるスラッシャーホラーであまり新鮮さはありません
若者が何者かに殺されていく
という単純なものが繰り返されるだけ

「13日の金曜日」なんかとほぼ同じ
てか、かなり「13日の金曜日」みたいなホラー映画を意識して
オマージュしてる作品ではありますが

そんな作風には好感も持てるんですけども
やっぱり面白味には欠けるかなと思いました


ストーリーに関しては
定番の王道スラッシャーホラーって感じで
とても見やすさはあるし
求めているものは見せてくれる

でも、ちょっと雑なんですよね

特に気になったのが
何かが起きそうで何も起きないところ
そんな場面がとても多かった

化け物の過去を知っているおじさんや
ヤバそうな神父
化け物のたちの回想シーン

どれもすごく意味深なんですけども
結局、全部放ったらかしで
あれはなんだったんだ…?
と思わされるだけなんですよね

で、どうなるの?と思わされるけど
そこから先は何もない
無駄に消化不良に感じさせられてしまいます

化け物のたちの回想シーンなんて
今まで王道な展開が続くなか
急にSFみたいな雰囲気になって
ちょっとヴェノムみたいな設定にワクワクさせられたんですけども

そこから先はその設定が生きることもなく
まるで無かったかのように物語が進んでいく

意外な展開が起きると思わして
やっぱり定番のスラッシャーホラー

あのワクワクはなんだったんだよ!
返せよ!


ネット依存の少年少女たちという設定も
全然生かせてなかったりします

スマホ依存やSNS依存は現代の社会問題でもあって
そういうテーマで切り込んだメッセージが込められている作品なのかな
と、はじめは思わされるんですよ

低俗なホラーでありながら社会を切る
って雰囲気を醸しながら
結局、醸すだけ
ただのスラッシャーホラーで終わってしまいます

なんかもったいない

どうせならそこを深く掘り下げればいいじゃん
ネット依存の子どもたちという設定が
意味をなしてないんですよ

ホラー映画としてスマホの存在が邪魔だから
それを取り上げるための口実でしかない


あと、主人公ゾーシャの過去も
意味があるようで意味がなかった

何回もフラッシュバックして
過去のトラウマを見せられるけど
あれなんだったの?

本筋とも全然関わりがないし
親が自撮りをしていてそれが原因で事故に遭い
トラウマになっているらしく
そこがスマホ依存と繋がってるような気もするけど
冷静に考えたら繋がってない

過去のトラウマを乗り越えて化け物たちに挑む
という原動力になってるように見えるけど
冷静に考えるとなってない

そもそもゾーシャはスマホ依存なの?
なぜあのキャンプに参加したのか?
そこが謎
ゾーシャって何者なんだよ
そこがこの映画の1番のミステリー

ただ、ゾーシャが化け物たちをブッ倒すって展開は爽快で気持ちよかったですけどね
このラスト付近の展開は好きです

それに、ゾーシャが可愛くて魅力的
それがあるから多少雑な設定でも許せる


ゾーシャ以外の他の登場人物も魅力はあるので
それだけでこの映画を最後まで観ることができました

ぽっちゃりメガネの男子もいい味だしてましたね

そんな魅力的なキャラたちが容赦なく殺されていくのは
この映画の魅力でもあるかもしれません

 

雑な設定とストーリーが気になる映画で
もう少し練ってほしかったかなとは思います

でも、王道で定番なスラッシャーホラーは単純に楽しめましたし
グロい描写は鮮烈で刺激的

このタイプの映画が好きで軽い気持ちで観れば
それなりに楽しめるホラー映画だと思います