どうもきいつです
ホラー映画「真・鮫島事件」観ました
インターネット上で囁かれる都市伝説“鮫島事件”を題材に描かれたホラー映画
鮫島事件の真相に触れようとする若者たちが
呪いにより恐怖に襲われていきます
「心霊写真部 劇場版」「トモダチゲーム」などの
永江二郎が監督を務めています
あらすじ
菜奈は高校の友達と毎年行っている部活会に今年はリモートで参加した
仲間たちで楽しく盛り上がる中、友達の1人あゆみは不参加だった
しかし、しばらくしてあゆみの恋人が画面に映り
怒鳴り声をあげあゆみの死を知らせる
そこから仲間の3人が“鮫島事件”の真相に触れたことが発覚する
感想
コロナやリモート飲み会など
現代社会を舞台にした設定は面白い
この時代だから生まれた作品だと思います
でも、アイデアだけでそこから先は微妙
ワンパターンな演出や設定の粗さが目立つ映画でした
元ネタの鮫島事件の都市伝説に懐かしさを感じて本作を観に行ってきました
この鮫島事件の都市伝説は
ネットではとても有名
流行ったのは10年くらい前ですかね?
真相を知る人間は誰もいない
という“牛の首”と同じタイプの都市伝説
今さら?って感じもちょっとありますけど
とても気になっていた映画でした
本作が面白かったのかと言うと
ちょっと微妙
アイデアがよくて面白くなりそうな雰囲気を醸し出してはいますが
なんかちょっといまいちな出来でもったいなかった
アイデアだけで終わってしまってる印象でした
この映画は新型コロナウイルスが流行している
今の時代だから生まれた作品で
そこはすごく面白い発想
オンライン飲み会という舞台設定で描かれるホラーというのは興味深いです
他にもネット特有の行きすぎた正義感や
コロナになぞらえた鮫島事件の解釈など
いろいろと面白い部分はたくさんある
でも、それを生かしきれていない
と言うか
ただそんな要素を入れてるだけで
深掘りは全くされません
そこは本当に拍子抜けで
無駄に期待させられたなって感じ
オンライン飲み会に関しても
面白い設定ではあるものの
その設定があまり生きてこない
画面に映っている自分の後ろになにかいる
みたいなのはたまにあるけど
それくらいであとはさほど意味をなしてないんですよね
なんかちょっと半端なんですよね
POV風な場面もあれば普通の映画のような場面もあって
どっち付かずで無駄に見づらいだけだったりする
どうせやるなら
最後まで全部パソコン画面だけの映像で展開するとか
それくらいのことをやってほしかったです
実際にそんな映画もあるし
できないことではないでしょ
何番煎じで新鮮味は薄いかもしれないけど
まだ、今なら全然ありですよ
それと、致命的なのが
恐怖演出が稚拙すぎると思います
全体の流れややってることは王道のホラーで
それに関しては好感が持てるんですけど
それにしてもワンパターンですよね
基本的に大きい音でビビらす
というのがひたすら続きます
デカい物音やデカい声
ほとんどそれだけ
不気味な雰囲気を作って恐怖を煽る
みたいなことはあまりせず
とにかく音を連発みたいな…
これはもはや恐怖を感じていると言うよりも
大きい音にビックリしてるだけ
音量もやたらデカいし
あの音量には少し不快さも感じてしまいました
その他は
急にオバケが出てきてビックリ
みたいな演出が多用されてたり
パソコン映像の乱れとかもくどいほど何回もやるしただ見づらいだけでした
とにかく、同じことの繰り返しで飽きてきますよね
怖がらしたり楽しませたりする工夫が全然されてないんですよ
同じアジア圏のホラー映画なら
韓国の「コンジアム」や台湾の「呪われの橋」など最近観ましたけども
これらも面白いアイデアと王道ホラー
そして低予算という
本作とタイプが似てるホラー映画です
でも、この2作はちゃんと楽しませようとする工夫が凝らされている
すごく怖いしすごく面白いんですよ
それに比べて本作はレベルが低いですよね
ホラーに関しても日本の映画は
同じアジア圏の映画に完全に負けていると思わされます
本作は
とりあえず怖いっぽい要素があれば怖いでしょ
みたいな志の低さを感じてしまいます
そして、1番の問題は
この映画が最近の邦画ホラーの中でも
まだましな方だということ
まじで今の邦画はヤバいなと思います…
本作はちゃんとホラー映画をやろうという気持ちは見えますからね
そして、この映画が稚拙なのは
ホラー演出だけではなく設定も
設定の詰めが甘いというか
ツッコミどころがかなり多い
それがノイズで余計なことを考えてしまいます
言い出したらきりがないですけど
例えば
鮫島事件という言葉を聞いたら呪われるってことですけども
じゃあ聞く前に出てきてた幽霊みたいなのは何なの?
早い段階でそこに引っかかる
呪いを解くためにいろいろやるけど
結果的にそんな方法はなくて鮫島事件の真相はわからない
ってオチなのに
お兄ちゃんが呪われるのはおかしくない?
お兄ちゃんは鮫島事件って言葉を聞いてないし
行った場所は全然関係ない場所でしょ
スマホ使えない電話使えないとか言ってたのに
次の場面ではすんなり使えてたり
鮫島事件を調べたらめっちゃ情報出てきたり
何よりも登場人物のリアクションがおかしいんですよ
なんの確証も実際の現状もまともに把握できてないのに
やたらとパニックになったり
逆に謎の確信で突き進んでいったり
映画を観てるこっちとしては
この人たちの情緒に全然ついていけない
誰々が死んだー!死にたくないー!とかわめいてるけど
実際に死んでるかわからんやん
パソコンの画面だけで判断できんでしょ
無駄にギャーギャー言ってるだけで
うるさくて恐怖感も煽られないし
滑稽なギャグ映画として観たら笑えるかも
とは言え
終盤の勢いはお化け屋敷感もあって
そこまで悪くなかったように思う
ワンパターンだけど力ずくで怖がらせようとしてたし
怖いと思わされるシーンも多々ありました
それに異世界の表現もよかったです
主人公のいる部屋にお兄ちゃんが帰って来たときはなかなか面白い
いるはずなのにいないってのは異次元感があってワクワクしました
他によかったところは…
武田玲奈の短パン姿が見れたことですかね
あれはよかったですね
それとオープニング
懐かしさもあるしとてもワクワクさせられるオープニングでした
いいとこはそれくらいかな
アイデアはよかったんですけど
中身がそれに伴っていなかったです
せっかくのアイデアがもったいない
もっと設定を練って
ホラー演出は工夫してほしかった
低予算でちゃんとホラーをやろうとしていたところには好感が持てましたけど
もうちょっとレベルが高いものを観たかった