何もかもが滑稽

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映画、漫画、アニメなどが好きで、その事についての感想、思ったことなどを書いています。 それ以外の事も時々書きます。

映画「劇場版 仮面ライダーゼロワン REAL×TIME」感想 ほぼアクションだけ アトラクションみたいで楽しい

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どうもきいつです


特撮映画「劇場版 仮面ライダーゼロワン REAL×TIME」観ました

2019年から2020年にかけて放送された特撮ドラマ「仮面ライダーゼロワン」の劇場版
新たな楽園を作り上げようと企む謎の男エスに
仮面ライダーゼロワンたちが60分のタイムリミットの中で立ち向かう
「劇場短編 仮面ライダーセイバー 不死鳥と破滅の本」との2本立て上映です

監督の杉原輝昭、主人公の飛電或人役の高橋文哉など
テレビ版でのスタッフ、キャストが再集結しています

 

www.nanimokamogakokkei.com

 

あらすじ
エスと名乗る謎の男が白服の集団と共に
新たな楽園を創造すると宣言する
そして、世界各国で大規模なテロを引き起こす
エスの凶行を阻止するために
飛電或人たち仮面ライダーが立ち上がり
60分というタイムリミットの中で世界を救うために戦いに挑む

 

感想
アクションに振り切っていて最高に楽しめた
はじめからブッ飛ばしてるアクション
胸が熱くなるような展開
ノンストップで突っ走るアトラクションのような映画でテンションがめっちゃ上がりました
テレビ版では見れなかったゼロワンの魅力を存分に味わえた

 

テレビで放送されてた「仮面ライダーゼロワン」は
正直、そんなに面白くなくてあまり好きではありませんでした

今放送されてる「仮面ライダーセイバー」も
個人的にはあまりハマってないし

この映画は観に行くかどうか迷ってた
たまたまちょうどいい時間に上映されてたので観てみました

 

まず、セイバーのほうの話をすると
これは完全にストーリーを捨ててるって感じでした

中身空っぽで
仮面ライダーがただ戦ってるだけの内容

これに関しては否定的な人もいるだろうけど
僕は結構好き

もはや映画というよりも
「仮面ライダーセイバー」のPVですよね

でも、6人の仮面ライダーがみんな活躍してそれぞれ見せ場がありますし
戦ってるだけなんですけど無駄は無かったように思う

「仮面ライダーセイバー」の宣伝にもなってて
テレビで観ていない人も
これをきっかけに興味を持てると思います

 

そして、ここからはゼロワンの話です

ゼロワンのテレビ版はかなり酷い出来だと思っていて
このブログでもかなり否定的なことを書きました

なので、本作にもあまり期待していなかったわけですが

実際に観てみると
すごく面白かったです

この映画の存在で
テレビ版の評価がひっくり返るわけではないですけど
この劇場版が楽しめる作品なのは間違いない


本作も同時上映のセイバー劇場版と同じで
かなりアクションに振り切った内容です

80分の上映時間の大半がアクション
とにかく仮面ライダーがひたすら戦ってる映画

そんな映画なので
ストーリーを重視して観る人からは評価が低いかもしれません

でも、僕はこんな仮面ライダー映画が前から観たかった

仮面ライダーと言えば
子どもだけでなく大人も楽しめるように意識されてる作品が多くて
劇場版も同じくそんな作りの作品が多いと思います

少し小難しい設定だったり深いストーリーだったり
そこが上手くいってることもあれば
悪く作用してることもある

そこを重視することで
アクションが控えめになったり
全体のテンポが悪くなっていることもしばしばある

しかし、本作はアクションがメインでストーリーはかなりあっさり
だからこそテンポがとてもよくて
最初から最後までノンストップのアトラクションのような作品に仕上がっています


冒頭はゼロワンとエデンの戦いから始まりますが
この時点からエンジン全開でアクションをブッ飛ばしています

この始まりで完全に心を鷲掴みにされました

なぜ戦ってるのか全くわからない始まりなんですけども
この入りかたはめちゃくちゃカッコいいと思わされました


その後もゼロワンの活躍だけでは終わらず
他の仮面ライダーもしっかりみんな活躍するし
アクションの見せ方もいろいろバラエティに富んでいて
最後まで飽きずに観れる

最近の仮面ライダーって同じ戦いの繰り返しや
ただ乱戦してごちゃごちゃしてるだけだったりのが多くて
テレビ版のゼロワンもそんな感じでした

でも、本作のアクションシーンは
それぞれの仮面ライダーが特徴を生かすシーンもたくさんありましたし
バイクアクションやCGを駆使したアクションなど
最後までマンネリにならずに楽しんで観ることができる

CGに関しては正直かなりチープな出来ですが
それは仕方ないかなと思う
予算や製作期間に短さなどもあるだろうし
CGまる出しです

まあ、勢いがあるからそれなりに誤魔化せてたとは思います


そして、熱い展開や見せ方もも多くて
これが気持ちを高ぶらせてくれます

特に5人の仮面ライダーの同時変身からの戦闘や
ラストのゼロワンとゼロツーの共闘などは
すごくテンションが上がります

個人的には滅の活躍にとても胸を熱くさせられた
滅が他の仮面ライダーたちと肩を並べて戦ってるだけでも熱くなるんですが

テレビ版では最後まで敵だった滅が
本作では1番ヒーローをやってるんですよ
それが本当に熱い

滅の成長を感じられるというか
テレビ版での滅の葛藤がここで昇華されたような

滅はかなり好きなキャラでしたが
この映画を観るともっと好きになりました

他にもゼロワンでお馴染みの必殺技名がでかでかと出る演出や
それぞれのキャラの掛け合いなんかも
テンション上がるようなものが多かった


てか、テレビ版で見たかったものを
この映画で全部やってくれているんですよね

テレビで観ていて感じたモヤモヤが
この映画で一気に解消されました

 

それと、アクション重視とはいいましたが
ストーリーの見せ方もとても上手いと思います

アクション多めではあるけど
一応ドラマパートもあります

劇場版仮面ライダーって
ドラマパートでダラダラしてテンポが悪くなるパターンがよくあるんですが

本作はドラマパートもテンポがいいです
設定を説明するようなセリフシーンも
上手い具合にキャラの掛け合いでスムーズに入ってきます

それぞれのキャラが
場所は違うけど同時進行で物語が進んでいくという見せ方もよかったと思います

説明不足はかなり多くていまいちよくわからんことも多いですけど
そもそも、この映画にでは細かい設定とかはどうでもよくて
個人的に説明不足はさほど気にならなかったです


他にもギャグシーンの入れ方なんかも上手くて
シリアスな会話シーンにギャグを散りばめるような作りで
ギャグでストーリーが滞ったりもしないんです

アキラ100%の使い方なんて下手すれば大惨事になりかねなほどスベりそうですけど
無理なく馴染んでその上ちょっと面白かった

下手な邦画なんかよりギャグの使い方はとても上手かったんじゃないかと思う


終盤の感動的なシーンはちょっとテンポが悪くなるけど
その後に1番盛り上がるシーンが待ってるので
ここのテンポの悪さはそんなに気にならなかっったですかね
バランスがよかったです


なによりも
タイムリミット60分という設定がめっちゃいい役割を果たしてるんですよね

実際の上映時間は80分ですけど
体感時間は60分
リアルタイムでゼロワンたちの活躍を追いかけてるようで
よりアトラクション感が増してると思います

60分のタイムリミットの中で次々と物語が展開していくので
テンポのよさとスピード感を感じながら
最後までノンストップで観ることができる

時間が少なくなるにつれて
スリルを感じてハラハラさせられて
ギリギリの状況をゼロワンたちと一緒に体験しているような気持ちにもなりました

ベタだけど
タイムリミット直前で敵を倒すのはカタルシスを感じさせられます

 

最高に楽しめたけど不満があるとしたら
ラスボスが小物すぎますかね…
ここがちょっともったいない

こいつ誰だよって雑魚キャラがラスボスですから…

ここは伊藤英明がそのままラスボスだったほうが絶対に盛り上がったはず

伊藤英明の存在そのものがラスボスなのに
そこを存分に発揮してほしかったです

ちょっといい話にしようとしすぎたのかもしれない

 

正直、勢い任せなとこもあって
ツッコミどころも多いです
イズがなんで変身できるんだよ!とか

でも、そんな勢い任せなところが本作の最大の魅力でもあります
この勢いがあってこそのテンポとスピード感
最後までブッ通しで楽しませてくれました

ひたすら戦ってるだけというのは
昭和仮面ライダーに通じるものもある
ある意味、原点回帰な作品かもしれない

最近の仮面ライダー映画と比べても本作はかなり好きな作品でした

 


仮面ライダーゼロワン Blu-ray COLLECTION 1