何もかもが滑稽

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映画、漫画、アニメなどが好きで、その事についての感想、思ったことなどを書いています。 それ以外の事も時々書きます。

映画「新感染半島 ファイナル・ステージ」感想 もはやゾンビ映画ではない 最高!!

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どうもきいつです


ゾンビ映画「新感染半島 ファイナル・ステージ」 観ました

韓国で大ヒットを記録したゾンビパニック映画
「新感染 ファイナル・エクスプレス」の4年後を描いた続編
パンデミックを逃れ香港に渡った元軍人の男が
ゾンビの蔓延る半島でサバイバルを繰り広げます

監督は前作を手掛けたヨン・サンホが続投し
「華麗なるリベンジ」などのカン・ドンウォンが主人公を演じます

 

あらすじ
半島を襲ったパンデミックから4年後
香港に逃れた元軍人のジョンソクは
3日以内に大金を積んだトラックを回収するという任務を受け
ウイルスによって凶暴化した人間が蔓延る半島に戻ることとなる
トラックを回収し任務は順調だったが
謎の集団が現れトラックを奪われてしまう

 

感想
前作のゾンビパニックから方向性が変わってる
アクション満載の展開にテンションがめっちゃ上がる
ストーリーや人間ドラマもなかなか面白い
ゾンビ映画だけどエンターテイメントな作品でした

 

前作の「新感染 ファイナル・エクスプレス」がそこそこ面白かったので
本作も期待して観に行ってきました


本作は続編ですけど
正直、前作を観なくても全然大丈夫

一応、世界観や設定に繋がりはありますが
ストーリーは完全に独立していますし
背景に前作のような事件があった
くらいの薄い繋がり

そして、何よりも
前作の真面目に作られたゾンビ映画とは全く別物のような作風になっています

ゾンビ映画ですけども
もはやゾンビはおまけ程度

この作風の大幅な変化に賛否分かれるかもしれないですけど
僕は前作よりもこっちのほうが好き

こんなのゾンビ映画じゃないとか
ハリウッドの真似事だとか
そんな意見もありますけど

面白けりゃいいじゃん
って思います

面白かったし
それで十分満足


前作は王道のゾンビ映画を本気で作りました
って感じの映画で
だからこそそこが魅力でもありました

そして、ゾンビだけど万人ウケを狙ってる映画でもあって
B級をB級に見せないような作風だったんです
感動的な泣ける演出も多かったりします

そこが個人的にはあまりハマらなかった部分でもあって
ちょっと微妙かな…とも思いました


しかし、本作は
逆にB級に振りきってしまった映画になってる
ちょっとアホな映画でもあります

形はゾンビ映画ですけど
マッドマックスやワイルド・スピードみたいな内容になっています

もうゾンビが怖いとかは全然思わない
ゾンビを使った恐怖演出なんかも全然なく
ゾンビを驚異とは感じません
ゾンビが人と人との戦いの道具扱いですらある

前作みたいなゾンビ映画を求めていれば
なんじゃこりゃって映画ですが
ここまでブッ飛んだらもう面白いですよね

全力でバカをやってる映画って感じなので
好感もすごく持てる


でも、ただアホなだけの映画ではなく
世界観の作り込みはなかなかすごくて
この映画の世界が確立しています

ゾンビの蔓延により荒廃した韓国の街が
とてもリアルに作り込まれていて
他のゾンビ映画に比べてもレベルが高いと思います
かなりお金が掛けられているというのが伺える

それだけでも引き込まれる要素で
荒廃した街で繰り広げられるサバイバルにワクワクさせられる
世紀末感を出すのがとても上手くて
マッドマックスのようなワクワクがあるんですよね

 

ストーリーに関しても
あまりゾンビ映画っぽくないです

ゾンビ映画って大抵パンデミックが発生して
如何にして脱出するかや
ゾンビから世界を救うか
みたいな話になりがちですけど

本作の場合は
荒廃した街にある大金を手に入れるため自らゾンビの中へ入っていくという
ちょっと珍しいタイプの導入

最終的には脱出するという流れにはなるけど
人間VS人間というストーリーになるし
ゾンビはそっちのけ

そして、お約束のお涙頂戴の感動演出


さすがにてんこ盛り過ぎる内容だけど
ここまで詰め込んでくれるとむしろテンションが上がってくる


その上、アクションもド派手でたまらないんですよね
激しい肉弾戦やガンアクションはありますし
あり得ないブッ飛びカーアクションもある

やり過ぎててお腹いっぱいで吐きそうなほど

でも、やっぱりテンションが上がるんですよ


で、ゾンビがおまけ程度とは言いましたが
前作同様に大量のゾンビが登場するので圧巻です

なだれ込むほどのゾンビの数には笑ってしまうほど

ゾンビなんで車で轢き殺せばいいじゃん
って楽観的なことを思っても
それが通用しないほどの多さですから

あんなに大量にゾンビがいれば
車なんて赤子同然
どんなにスピードを出したところで止められてしまう

ゾンビの多さにもテンションをあげられてしまうんです

 

前作で感じていた狙いすぎの感動演出
これは本作でもあって
終盤の親子愛の感動シーンなんて完全に泣かそうとしているのが見え透いている

前作はそこに臭さを感じてしまい
なんか好きにはなれませんでしたが

今回の場合は何故か普通に見れてしまいました
狙ってるとは感じますけど
そんなに嫌な感じはしなかった

これはたぶん
全部がブッ飛んでるから感動シーンだけが浮いてなかったからだと思う

前作は感動シーンが妙に浮いてて
だからこそ気になってしまってました

ただ、本作は感動シーン以外にも濃い要素が多いから
これくらいの臭い感動シーンもありかな
と思わされてしまいます


同じくカーチェイスのシーンなんかも
あり得ない動きをしてたりCG丸出しだったりするけれど
この映画ならそれも全然ありに思えてしまう

大袈裟な演出やCGだとまるわかりののCG映像
都合がよすぎる伏線回収など
本家のハリウッド映画に比べるとチープかもしれませんが
ここまで振り切っていれば魅力的でもあって
エンターテイメントとして楽しんで観ることができました


最初から最後までハイテンションで楽しめる映画でした
好き嫌いは分かれるかもしれないけど
個人的にはめっちゃ好きなタイプの映画

 


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