何もかもが滑稽

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映画、漫画、アニメなどが好きで、その事についての感想、思ったことなどを書いています。 それ以外の事も時々書きます。

映画「樹海村」感想 思ったより悪くない 面白い映像が見れた

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どうもきいつです


ホラー映画「樹海村」観ました

「犬鳴村」に続き
実在の心霊スポットを題材にしたシリーズ第2弾
自殺の名所として知られる富士の樹海を舞台に
呪いの箱をめぐる恐怖が描かれます

監督は「犬鳴村」に引き続き「呪怨」シリーズなどの清水崇
主演の2人は山田杏奈と山口まゆが務めます

 

あらすじ
天沢鳴と妹の響は
友人の引っ越しを手伝う最中に謎の箱を発見する
それ以来、姉妹の周りで異変が起きはじめる
その箱は関わった者が死に至る呪いの箱だった
そして2人は箱の真相が富士の樹海にあることを知る

 

感想
やたら評判が悪いけど個人的にはそんなに嫌いじゃない
ホラーとしては微妙かもしれないけど
独特な雰囲気や映像に魅力を感じさせられました
「犬鳴村」よりは全然よかった

 

前作の「犬鳴村」は怖くもなく微妙な出来でしたが
それでもやっぱり本作が気になったので観てきました

映画サイトなんかでのレビューはかなり酷評されてるみたいでしたし
不安を抱えながら観てきたんですが
みんなが言うほどつまらない映画だとは思いませんでした

むしろ、面白い映像も多かったし
ストーリーや世界観もなかなか魅力的
個人的には好きなタイプの映画

確かにツッコミどころはあります
ホラー映画として観るとちょっと違う気もする
なので批判されるのもわかりますが

ここまで酷評されるほどかな?
と、ちょっと疑問にも感じました

 

まず、ストーリーなんですが
これはまあまあ面白かったと思います

方向性は「犬鳴村」と同じで
ミステリー的に物語が進み
最終的にはちょっと感動のいい話
という路線

この映画のストーリーがよくわからない
っていう感想をよく見かけましたが
僕はそんなにわかりにくいストーリーだとは思いませんでした

確かに説明不足は否めませんが
普通に理解できるレベルだと思う

逆に少し説明不足でミステリアスな内容が
この作品にとってはいいエッセンスにもなってます

この箱は一体何なのか?
樹海村とはどんな場所なのか?
呪いの正体とは?
そんな謎の部分が気持ち悪くて妙にこの世界に引き込まれるんです

全体的に不気味な魅力が漂っていて
いい空気感が生まれていたと思います

「犬鳴村」はちょっと全部説明しすぎてたと思いますし
それに比べると本作はちょうどいいバランスでした


終盤に関しては「犬鳴村」と同じく
ちょっと強引で勢い任せかな…
って感じはします

鳴が樹海村で異形の者たちに襲われるところまではいいんですけど
そこから母親が助けてくれたり
妹の響が助けに来たり
この辺りがあまり納得できなかった

さすがに無理やり話を進めようとしすぎだと思う
もう少しここは丁寧に描いてくれてもよかったです

感動路線も「犬鳴村」同様にちょっとくどすぎるかな…
感動演出がチープなんですよね

母親の感動エピソードがあってからの
すぐに妹との別れですから
個々も湿っぽくて時間をかけてる上に
それが連続しますから

独特な世界観に引き込まれてたのに
ここで現実に引き戻された感があります


とは言え
総合的には面白いストーリーだったと思います
そんなに捻りは無いですけどシンプルに楽しめました

 

そして、映像なんですけど
個人的には好きなタイプの映像で面白いなと思わされました

本作は怖いと言うよりシュールな映像が多くて
だからこそ評判が悪いのかな
とも思います

やっぱりホラーとして観るとちょっと違うよな
と思ってしまいます
正直、全然怖くはない

ホラー耐性が無い人なら怖いと思うシーンも多少あるとは思うけど
それでも恐怖を感じる演出は少なかったと思う

王道の心霊ホラーを期待すると
裏切られたような気持ちになってしまうかもしれない

でも、センスはあると思うんですよね
普通に面白いと思える映像が多かった

「犬鳴村」もシュールではあったんですけどチープで滑稽な印象が強かったんですよ
ただ、本作はチープに見えなくもないけどギリセーフって感じなんです

病院を出たときに上から人が降ってきて友達が死ぬシーンなんかは
唐突で驚かされるし映像的にもブッ飛んでいて面白い

あとは、友達が自分の指を切ろうとしてるシーンもなかなか面白いですよね
なにやってんだ俺!?からの
主人公が救急に電話してる後ろで首切り自殺

気持ち悪さとシュールさがとてもマッチしてると思う

他にも箱の描写や樹海の死体など
面白いと思わされる表現が多くて
映像表現だけでも最後まで飽きずに観れました


終盤なんかは怖さは全然なくてシュールが全開でしたけど
ここまでやればアリだなと思わされます

ゾンビみたいなオバケたちは気持ち悪さかあって
森に同化してるオバケが動き出す表現は
ホラーであまり見たことのない表現でよかったですし

人間が木になっていく表現も面白くて
でも不気味さはしっかりとあるんですよ

シュールが笑ってしまう手前で止まってたと思うんです
「犬鳴村」の場合は行きすぎて笑ってしまいましたからね

終盤はブッ飛んだ表現も相まって
とても盛り上がるシーンになっていたと思います


人が死んだり死体が映し出されたりするシーンが多いですけど
意外とグロさはあまりありませんでした

ショッキングなのが好きな人は
ちょっと物足りないかもしれません

まあ、グロいの苦手はに人はこのレベルでも無理だろうけど…

そこは大衆向けのホラーとして作ってるだろうし
グロさは控えめなんだろうと思います

けれど、控えめなわりに気持ち悪さは伝わって
直接的じゃないキモさの表現は上手いと思いました

 

不満がないと言えば嘘になりますけど
全体的には面白いと思える映画でした

「犬鳴村」に出てきた男の子が登場する
クロスオーバー的なのは邪魔でしたけどね…

ホラーとしてはあまり怖くないし微妙かもしれないですが
シュールで面白い映像を見せてくれたので
個人的には満足

評判は悪いですが
僕はそんなに悪い映画だとは思いませんでした

 


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