どうもきいつです
アクション映画「るろうに剣心 最終章 The Final」観ました
週刊少年ジャンプで連載され人気を博した
和月伸宏による漫画「るろうに剣心 明治剣客浪漫譚」を実写映画化した作品
完結編2部作の第1弾です
原作の人誅編を基に
剣心の十字傷の謎を知る雪代縁との戦いが描かれます
これまでのシリーズ同様に監督は大友啓史
主演は佐藤健が務めています
あらすじ
志々雄との戦いを終えた剣心たちは平穏な日々を送っていた
そんなある日、何者かが東京の中心部を連続して攻撃する
その首謀者は剣心に深く恨みを持つ
上海の武器商人の雪代縁だった
そして、剣心は縁との戦いに身を投じていく
感想
完全にアクション重視の映画でした
アクションにはかなり力が入ってるし
だからこそアクションシーンはすごく良い
その代償にストーリーは…
頭カラッポで観るにはちょうどいいかも
実写「るろうに剣心」シリーズの最終章ということで観に行ってきました
大阪では緊急事態宣言の影響があり
観れたのは公開してかなり経ってから
もう第2部も公開してますね
待たされたぶん
期待値は結構上がっていましたけど
それなりに満足できる内容でした
本作も今まで同様に漫画の実写化としてはレベルが高いと思います
前3作は時代劇の殺陣アクションをかなり全面に押し出した作風で
そこが評価された一因だと思います
そして、本作は
そんな前作以上にもっとアクション重視にした内容
とにかく派手に戦いまくります
いつも通りに普通の殺陣ではなく
ワイヤーアクションを多用した
リアルさを捨てたような派手なアクションで
やっぱりそこが観ていて気持ちいいと言うか
頭固く真面目に考えてしまう人からすれば
このアクションはブッ飛びすぎで受け入れがたくはあると思う
物理的にありえない動きを当たり前のようにしてますし
リアリティの欠片もないですよね
ただ、ここまでやってくれれば
もはやテンションが上がります
僕が映画を観たくなるのは
ありえない映像を見たいから
という理由もあるので
この映画はそんな気持ちを満たしてくれます
アクションはやはり激しく派手な方が観ていて楽しくなりますし
これくらいブッ飛んでるのは大好物です
冒頭の縁が列車の中で暴れまわる場面もカッコよくて
すごくいいですよね
列車の中から外へ飛び回ったり
狭い空間でのバトルだったり
その上、痛々しいバイオレンスな描写もある
映画の入りとしても
掴みは完璧だったんじゃないでしょうか
そこから先の
町が砲撃される場面は
いろいろブッ壊れて大炎上で最高ですよ
やっぱり建物はブッ壊すに限る
そして、今回は敵キャラにもそれなりにスポットが当たります
前作の十本刀は本当に酷い扱いで
瀬田宗次郎と張くらいしか見せ場がありませんでしたが
本作はそこそこ敵キャラも戦いの見せ場がある
そこまで深い戦いが見せられるわけではありませんが
存在感は放ってます
原作っぽい戦いかたを見せてくれたり
剣心との1対1の戦いも見せてくれるので
見応えのあるアクションになってます
さらに、1対1の戦いがありつつ
1対大勢の乱戦もあります
この乱戦は毎回の如くやっていますが
今回は今まで以上にスケールが壮大でしたね
とにかく人数がすごく多い
それだけで圧巻です
そんな大量の人間をバタバタと倒していく剣心のアクションは爽快
本作は何故か土屋太鳳も大活躍でしたね
たぶん伊勢谷友介の代わりに土屋太鳳にアクションが割り振られたんですかね
これはこれで良かったような気がします
終盤の剣心と縁のバトルもなかなかカッコよかった
鬼気迫る2人の戦いには引き込まれました
特に縁の動きはカッコよかったです
ただ、１つ言いたいのは
飛天御剣流と倭刀術の戦いが見たかったというのが本音
本作は漫画っぽくしたくないのか
原作の技とかは全然やってくれないんですよね…
天翔龍閃や倭刀術の変な構えとか見たかった
そこはやっぱり不満です
「るろうに剣心」の実写ならそういうサービスは欲しいですね
縁のトリッキーな動きでそんなのを表現してたのかな
とは思うけど少し物足りないです
剣心と縁の動きを差別化できてたのは悪くないですけどね
不満は多少ありますが
それでもアクションはとても楽しめたし
クオリティも高かったと思います
これだけでこの映画は成功なのかもしれない
次はストーリーの話になりますけど
正直言ってストーリーは酷いですかね…
一応、物語の流れはありますが
中身は無いと言うか…
たぶん捨ててますよね
ストーリーを蔑ろにしてアクション全振りにしてます
基本的に全然感情移入できませんし
やってることもなんかチグハグ
ツッコミどころも多いです
まず、キャラクターの掘り下げはかなり弱い
ラスボスの縁にしたってそこまで深く描かれず
いまいち言動が理解しがたいです
縁の仲間も
剣心に恨みを持ってる人間を集めたとか言ってるけど
何を恨んでるのかよくわかりませんし
僕は原作を読んでるので
そのへんは知ってるしある程度理解はできるけど
原作を読んでいなければ
コイツら一体何をしたいんだよ
って感じになると思う
剣心と薫の関係性も全然描かれないから
いまいちストーリーに深みが生まれない
剣心の過去に至っては
次の映画で描かれるから重要な部分は隠されています
一応ダイジェストで見せられはするけど
これだけじゃ意味わからないし
その他、原作で重要だったエピソードも大幅に削られている
なので総合的にストーリーが薄っぺらく仕上がってますよね
原作では
剣心と薫のラブストーリー的な一面もあるし
弥彦の成長物語もあるし
どん底に叩き落とされる剣心も描かれる
でも、全部詰め込むなんて不可能で
それなら全部捨ててアクションメインにしよう
ということだと思うんです
で、実際ストーリーを薄っぺらくしてるから
テンポも良くなってて
アクションで気持ちが上げられるんです
ただ、途中で若干間延びしてて
そこはちょっと気になりました
それ以外は基本テンポがいいです
あと、瀬田宗次郎が唐突に登場しますが
明らかに整合性が悪いし原作とも違うし
何より宗次郎が出てくる意味がわからないんですけど
これはこれでありかなと思いました
単純に宗次郎が出てきたときテンションが上がりましたし
剣心と宗次郎が共闘してる映像も良かった
悪くないと思います
この映画を観ると
意図的にストーリーを捨ててるのはわかりました
原作通りのものを観たい人なら
ちょっと納得いかないと思います
ただ、アクションを観るという点では
すごく楽しめる作風です
何も考えずに楽しめるエンターテイメントになっていました
剣心の過去を描くThe Beginningは
本作とは作風が違う雰囲気なので
どんな映画になってるのか気になります
楽しみです
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