何もかもが滑稽

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映画、漫画、アニメなどが好きで、その事についての感想、思ったことなどを書いています。 それ以外の事も時々書きます。

映画「マリグナント 狂暴な悪夢」感想 スピード感溢れるエンタメホラー

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どうもきいつです


ホラー映画「マリグナント 狂暴な悪夢」観ました

殺人鬼の犯行現場を目撃するという悪夢に悩まされる女性の姿を描いたホラー
やがて悪夢の正体が明らかになっていきます

「ソウ」「死霊館」シリーズなど数々のホラーを手掛けるジェームズ・ワンが監督を務め
主演は「アナベル 死霊館の人形」などのアナベル・ウォーリスです

 

あらすじ
マディソンはある時を境に
目の前で殺人を目撃するという悪夢を見るようになる
彼女の夢の中では黒衣の殺人鬼が次々と人を殺めていた
そして、マディソンはその殺人が現実でも起きていることに気づくのだった
そんな彼女自身にも殺人鬼の魔の手が忍び寄る


感想
ちょっとありえないブッ飛んだ物語ではあるけど
スピーディーで怒濤の展開には映画の中に引き込まれていきます
怖さだけでなく
サスペンスやアクションなどエンタメ要素てんこ盛りな最高に楽しい映画

 

ジェームズ・ワンの新作映画ということで観に行ってきました

特別ジェームズ・ワンが大好きってわけでもないですけど
彼のホラーの完全新作というのには
やっぱり興味を惹かれる


本作はホラー映画ですけども
そんなに怖くはないかなと思います

ホラー演出、気持ち悪い場面、残酷な描写など
そんな要素がたくさんあるにはあるけど
エンタメ的な要素もたくさんあって
意外と万人が楽しめるような映画になっている

王道のホラーには間違いないけど
邪道なホラーでもあって
ジェームズ・ワンらしいホラー映画に仕上がっていました

そんな作品なので
ホラー好きで怖さを重視して観る人からすれば
あまり怖くはないだろうし
ちょっと子供だましな稚拙な映画に見えてしまうかもしれない

でも、エンタメ映画として観れば
楽しめる要素をたくさん見つけれると思うので
面白く本作を観ることができるはず

僕は楽しめました
てか、こんなタイプの映画は大好物
最高です

 

はじめのほうはシンプルで王道なホラーです

主人公マディソンが殺人鬼の夢を見て
それが現実でも起きている
というミステリアスなところから始まり

その後、マディソンの周囲で起きる不可解な現象など

静かだけど不穏なものを順序よく見せていくのは
わかりやすくホラー映画って感じですよね

殺人の場面はショッキングな描写も多くてゾッとさせられるし
マディソンの身の回りの怪現象は
少し日本のホラーのような不気味さを感じることができる

悪夢の描写もすごく良くて
現実と夢の境界線がわからなくなってくる白昼夢のような表現は面白いです

そんなタイプのホラーは昔からあるけど
部屋が変化していく場面など映像的に面白い演出もあって
古くささは感じませんでした

序盤はそんな謎と奇妙に彩られた世界にどんどんと引き込まれていきます

 

で、ただホラーなだけではなく
サスペンスの要素もしっかりとあって
最後まで興味が持続します

ミステリアスな謎解きが
本作のストーリーを引っ張っているんですよね

マディソンの悪夢は一体何なのか?
殺人鬼の正体は誰なのか?
マディソンの過去に何があったのか?
そんな謎がたくさんあるので
そこの真相はやっぱり気になってしまいます

正直、伏線が親切だったりするので
ある程度予想できてしまうのは否めないけど

マディソンは二重人格なのか?
と思わせてからの
真相が記録されたビデオの衝撃映像に驚かされたのは間違いない

ここでは映像のインパクトも相まって
この展開はかなり盛り上がりました

雑な展開の気もするけど
謎が一本に繋がる気持ちよさもある

親切すぎるわかりやすさも
本作ではマイナスにはなってなくて

むしろ、軽く楽しむエンタメとしては無駄に考えることが少ないので
スッと物語が頭に入ってくる利点になってました

 

そして、本作の面白いところは
妙にアクションがカッコいいところ

警察官のケコアが殺人鬼と出くわしたあたりから様子がちょっとおかしくなってくる

ここでケコアと殺人鬼の追いかけっこが始まるわけですが
殺人鬼がやたらと超人的な身体能力で
この逃走劇がアクション映画として面白くなってるんですよ
ここのスピード感も観ていてめっちゃ気持ちいいし

殺人鬼の正体が発覚してからの
殺人鬼が留置場から逃亡するシーンなんて
アメコミヒーローばりのアクションを見せてくれる

ここのアクションがとにかくカッコよくて
テンションがアゲアゲでした

ホラーにこんなアクション必要ないと思う人もいるだろうけど
個人的には面白けりゃなんでもいいじゃん
って感じなので
本作のアクションはめちゃくちゃ楽しめた

こんな場違いなほどのアクションも
エンタメ作品を盛り上げる要素だと思うんですよ


本作はただのホラー映画ではなく
怖いホラー演出、ハラハラドキドキのサスペンス、キレキレのド派手アクション
いろんなものを詰め込むことで
素晴らしいエンタメ作品として昇華された映画になっていると思う

結構、雑な部分やツッコミどころは多いけど
全体のスピード感
インパクトのある場面や展開があるので
意外と気にならず
勢いで全部ごまかせてましたね

 

あと、本作が優れているのはエンタメ的な楽しさだけでなく
何よりもインパクトです

僕がホラー映画に重要だと思うのは
ストーリーの面白さや怖さだけでなく
インパクト

どれだけ記憶に残るのかが大事

本作はインパクトが強くて記憶に残る映画になってると思う

特に本作の殺人鬼ガブリエルは
ホラーキャラクターとして秀逸で
いろんな意味ですごいインパクトを放ってる

そもそも、ガブリエルが何なのか?
という部分だけでも壮絶で印象的

それにビジュアル面も素晴らしくて
見た目だけで記憶に残ります

後ろ向きで超絶身体能力という
もはやギャグみたいな見た目だけど
だからこそインパクトが強くて記憶に刻み込まれるわけです

悲しきモンスターという点でも
ほかのホラー映画のモンスター的なキャラと共通するところもあったり

ホラー映画界の新たなスター誕生と言っても過言じゃないほどの存在感がありました

続編や前日譚が作られそうな気がします

 

王道ホラーでありながら
エンタメとして昇華された最高に楽しめる作品でした

怖いし面白いしカッコいいし
ある意味これが究極のエンタメなのかもしれない

 


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