何もかもが滑稽

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映画、漫画、アニメなどが好きで、その事についての感想、思ったことなどを書いています。 それ以外の事も時々書きます。

映画「劇場版 仮面ライダーリバイス バトルファミリア」感想 アクションは悪くないけど 他は全て雑かな

どうもきいつです


特撮映画「劇場版 仮面ライダーリバイス バトルファミリア」観ました

令和仮面ライダーシリーズ3作目「仮面ライダーリバイス」の劇場版
悪魔と契約して戦う仮面ライダーリバイスたちが
ハイジャックに巻き込まれた人たちを救うために戦います

監督は多くの仮面ライダーシリーズを手掛けてきた坂元浩一
「暴太郎戦隊ドンブラザーズ THE MOVIE 新・初恋ヒーロー」と同時上映

 

あらすじ
五十嵐三兄弟の両親がハイジャックに巻き込まれる
一輝は弟の大二、妹のさくらと共に
両親が囚われるエリア666へ向かう
しかし、ハイジャック事件の首謀者アヅマが
仮面ライダーダイモンに変身し彼らに立ち塞がるのだった

 

感想
アクションは悪くないけど
さすがに脚本が雑すぎると思った
結局、何を見せたいのかわからないまとまりの無いストーリー
余計な要素が多すぎる
スケールが大きいようでめちゃくちゃショボい


ドンブラザーズのついでに観てきました

正直、リバイスは途中で観るのをやめてしまいました
つまり、現在放送中のリバイスは面白くない

なので全く期待していなかったし
テレビの内容も途中で止まってるので
理解できるのかわからなかったけど
ドンブラザーズと同時上映なので無理やり観ました

2年前のゼロワンはテレビ版のつまらなさを覆すほど劇場版が面白かったので
もしかしたら本作も?
とかも思ったりしましたが

蓋を開けてみると
なかなか酷い出来だったかな…

良いところもあるっちゃあるけど
悪いところが圧倒的に多い印象


まず、良いところの話からすると
アクションはそこそこカッコいいなと思いました

やはり坂元浩一監督ということもあり
アクションにはこだわってるんだろうと思う

特に変身前の肉弾戦は良かったです
本作はゲストとしてケイン・コスギが出演していますが
そこもちゃんと生かしてました

生身のケイン・コスギのアクションもしっかりと見せてくれます
終盤の一輝との一対一の戦いはマジでカッコいい
変身無しで決着をつけてほしかったほど

変身後のアクションも
それぞれのフォームチェンジや武器を使いこなした戦いを見せてくれて
普通に楽しいバトルに仕上がっています

坂元監督らしい個々の仮面ライダーやフォームの特性を生かしたアクションが満載でした

 

ただ、アクションが良かった反面
ストーリーや設定がかなり雑
さすがに脚本が酷すぎるかなと思います
子供向けとは言えレベルが低すぎますかね

本作のストーリーがダメなのは
軸がブレブレなところですね

結局、このストーリーを通して何を伝えたいのか全くわかりません

本作のサブタイトルからすれば
五十嵐一家の戦いや絆を描いた作品のようにも思えるけど
そのわりに家族の描写が薄すぎだし
取って付けたような家族の絆が深まる展開はキツすぎ

最後まで観ても
この家族が何と戦ってたのかよくわからん
何をもって絆が深まったのかも不明
なんかそれっぽかっただけです


それに、やはりストーリーの中心となる軸がない
家族をテーマにするのなら
それを中心に物語を作るべきだけど

本作の場合は
家族というのもただの要素の一つでしかなくて
物語の中心ではないんですよね

じゃあ本作の中心にあるものは何かと言うと
何も無いです

いろんな要素を詰め込んでるけど
別々のものをツギハギで繋げただけのような
表面的なものしかない物語になってます


例えば本作のボスであるケイン・コスギにしても
不老不死だとか世界を正すだとか
御託を並べてるけど
設定だけが宙に浮いてるというか…

この敵の存在意義がよくわからないんですよね

五十嵐一家の戦いや絆を描きたいのなら
敵の存在はその対になる価値観や言動であるべきだと思うんです

本作の場合なら
家族なんて価値がないという思想のもと行動する敵だとしたら
家族というテーマが際立つだろうし
五十嵐一家が戦う理由にもなるし
敵が立ち塞がる理由にもなる

でも、実際はなんのために戦ってるのかもよくわからず
もはや、五十嵐一家とケイン・コスギが戦う理由なんてないだろ
とさえ思えてしまいます


他にも
ドラマ性を出すためなのかストーリーを深くしたいためなのか
それっぽいけど無駄な要素が多い

親の復讐のために戦う青年とか
都合よく飛行機に乗っていた妊婦とか
これらも本当に酷いと思わされた

親の仇の青年は
ぽっと出のキャラなのに急に変身して戦い出すわ
何も解決してないのに解決したっぽくなってるわ
このキャラクターがマジで邪魔でしかなかった

家族の絆とかそっち方面にも話が繋がっていくわけでもなく
ストーリーの邪魔をしてるだけなんですよね


妊婦なんかはいろんな意味で相当酷い
そもそも妊婦を扱うにしてはあまりにデリカシーがないと言うか…

赤ちゃんが産まれそうという部分で緊張感を演出するためだけの存在でしかなくて
かなり印象が悪い

細かいことを言えば
子供が産まれる寸前の妊婦が当たり前のように飛行機に乗ってるわけがないし
あんなに短時間で簡単に赤ちゃんが産まれるわけがないし
描写があまりにも雑

せめて、登場させるのなら
どういう理由で飛行機に乗っていたのかだとか
たまたま飛行機に医者が乗っていましただとか
そういう事は最低限しろと思う


黒幕の敵も扱いが雑で
こいつの目的が不明すぎる
でも、なんか悪い奴として倒されます

この黒幕の存在は
ケイン・コスギが演じるアヅマを完全な悪にしないため
全ての悪を背負わさせるためだけの敵なんです

物語の都合のためだけに悪者にされて倒されるという
ある意味、可愛そうな怪人

単純にこんな雑魚がラスボスってことに拍子抜けしてしまいますね
ちょっと小者過ぎて物語全体がショボく見えてしまいました


ショボいと言えば
無駄にスケールをデカくしようとしていることで
逆に安っぽくなってる映画でもありましたね

安っぽいCGを使い過ぎかな
設定の詰めが甘すぎたりも…

エリア666なんて
日本なの?海外なの?
何のための場所なの?
あんな狭い場所にどうやって飛行機着陸したの?
とか…
あまりにもツッコミどころが多かったですね

 

とにかく、バラバラな要素を無理やり繋げてるだけのストーリーなので散漫になってます
何を倒して何が解決して何を伝えたかったのか
全部が有耶無耶なんですよ

散漫なのは
仮面ライダーが多すぎなのも問題ですよね
三兄弟以外にも
お父さんも仮面ライダーだし
敵も仮面ライダーだし
ぽっと出のキャラも仮面ライダーだし
助っ人も仮面ライダーだし

みんなに見せ場を作ろうとしているので
戦いの面でも散漫になってる

もっとシンプルにリバイとバイスの戦いをメインに見せてくれれば
何と戦ってたのかもわかりやすいし
物語の中心も見えてくると思うんですけど

てか、主人公をメインに描くのは普通のことなんですけど…


あと、気になったのは
デッドマンズ再結成のところ

あれはファンサービスなんだろうけど
デッドマンズって過去の過ちなわけじゃないですか
改心して仲間になったキャラもいるし

それを、デッドマンズの衣装また着ちゃいました
って軽いノリなのはデリカシーないよね

お前ら反省してないんかい
って思ってしまう

さっきの妊婦の話もそうだけど
そんな所に意識の低さが滲み出てるんですよ

こういう展開スリルあるでしょ
こういうのファンは見たいんでしょ
みたいな浅い考えでしか作品を作ってないのかな
と思えてしまいます

 

それ以外にも雑な展開や設定はかなり多いし
仮面ライダー五十嵐なんかも中途半端な扱いで終わってたし
ツッコミどころを探せばキリがない

マジで酷いですよね
もう少しまともなストーリーは作れなかったのか?

もはや仮面ライダーはおもちゃさえ売れればいいんでしょうか?

 


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