何もかもが滑稽

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映画、漫画、アニメなどが好きで、その事についての感想、思ったことなどを書いています。 それ以外の事も時々書きます。

映画「アバター:ウェイ・オブ・ウォーター」感想 映像は綺麗

どうもきいつです


SF映画「アバター:ウェイ・オブ・ウォーター」観ました

2009年に公開され大ヒットを記録した「アバター」の続編
前作から10年後を舞台に
ジェイクとその家族たちの新たな戦いの物語が描かれます

前作と同じくジェームズ・キャメロンが監督を務めています

 

あらすじ
地球から遥か彼方の星パンドラ
地球人の侵略に勝利したジェイクは先住民ナヴィの一員となり
ネイティリと結ばれ家族を築き幸せに暮らしていた
しかし、再び地球人によるパンドラ侵略が始まる
ジェイクは家族を守るため海の部族が暮らす未知なる土地へ旅立つのだった

 

感想
やはり映像のクオリティは段違いの美しさ
これはIMAXの大画面
そして3Dで観ることによって真髄を知ることができると思う
ストーリーに関してはちょっと…
上映時間も長すぎるかな…

 

前作「アバター」にはさほど思い入れもなく
本作にも特別期待はしていませんでしたが
ハリウッド超大作なので観に行ってきました

まず前作の話をすると
当時、映像のすごさや3Dというので話題になっていて
僕も映画館の3D上映で観ました

映像は今観てもやはりクオリティが高く
評判通りの素晴らしさ

ただ、記憶に残っているのは“映像が綺麗”だけで
ストーリーは完全に忘れてた

ぶっちゃけストーリーは大したことない
最近、改めて「アバター」を観なおしましたけど
その印象は拭えなかった

 

そして、本作の話です

大まかな感想は前作と同じ
映像はすごいけどストーリーは微妙
って感じです


最初に言っておきたいのは
僕は本作を駄作だとは思ってません

映像に関しては本当にすごいの一言で
それだけでこの映画を映画館で観る価値はある
と言うか
映画館で観なければこの映画の本当の価値はわからないかもしれません
これは前作同様

前作にしろ本作にしろ
映画館の3D上映で観ること前提で作られているわけです
しかもIMAXですね

高画質すぎて映画館で上映トラブルが起きるほどですから
相当、映像のクオリティにはこだわっている作品

なのでIMAXの3Dで観なければ
この映像を100%楽しむことはできないんじゃないかなと思う

僕はIMAXでしか本作を観てないから比較はできないけど
たぶん普通の3D上映とかでは観ない方がいいかもしれないですね

IMAXの3Dを一度観てしまうと普通の3Dには戻れなほど3Dの違いは明白なので

 

で、実際にこの映画を観ると
映像の細かい良し悪しなんてわからないド素人の僕ですら
明らかに他の映画と違うのがわかります

なんて言えばいいのか…
映像なんだけど
より現実に近いと言うか

映像を観ているのではなく
自分がその世界に入り込んでいると思えるほど
現実味があるんですよ

これはCGがリアルだとかだけでなく
動きが滑らかで本物に近い動きを再現できているからというのもあります

簡単に言えば
上映設備も発達していてより映像をリアルに近づけることができ
本作はそれを最大限に生かしている作品というわけです

本作を完全な状態で観るにはIMAXレーザー・HFR・3Dで観なければならないけど
この環境で観れる場所は限られてる

とは言え、普通の上映だとしても映像のすごさは感じれると思います


本作は本物に近いリアルな映像を3Dで体感することによって
没入感が半端ない

まるでアトラクションのようで
このすごい映像だけで最後まで飽きずに観れてしまいます

アクションシーンは最高にワクワクするし
自然の美しい景色には感動させられる

そんな気持ちは他の映画でも感じることはできるけど
本作はそれを極限まで研ぎ澄ましたような作品に仕上がっている

とにかく映画館で観なければこの気持ちは味わえないと思ってください
できればより良い環境の上映で観るのがオススメ


映像へのこだわりは異常なほどで
それを体感できるだけで満足な映画ではあります

 

でも、やっぱりストーリーが気になるんですよね…

はっきり言って面白くないです

無駄に長いし大したことは起きていないし
なんかショボい物語なんですよ

映像はあんなに壮大なのに
ストーリーはめちゃくちゃ小さい話

主人公が怖じ気付いて侵略者から逃げ
最終的に追い込まれたから仕方なく戦う
みたいな

それを3時間以上の時間でやってるわけです


そんなに長い時間あるわりには
登場人物たちに感情移入できないし
面白い展開もないし
しょうもない日常生活は見せられるし
同じようなことの繰り返しも多くて単調です

これ、たぶん90分くらいにまとめれるよ


なによりも
主人公ジェイクを好きになれない
これが本作の足を引っ張っているように思える

本作は家族愛がテーマになってるんですけど
これがアメリカらしい大雑把な家族愛で
すごく薄っぺらかったりします

それと同時に父親であるジェイクも薄っぺらいんですよね
口では偉そうなことを言ってるけど行動が伴っていなかったり


基本的に元凶はジェイクやその家族で
そのせいで周りの関係ない人々や自然も攻撃を受ける

自分たちが狙われてるから逃げるわけなんですが
そのわりに集落に住み込んで
結局、ジェイクたちがいるから村が焼き払われ
関係ない人たちが傷つくんですよね

もはやジェイクが疫病神にしか見えない

てか、ジェイクのやることがことごとく好感を持てないんです

家族を守りたいのはわかるけど家族しか見えてない視野の狭さも嫌い
偉そうなことを子供たちに言ってるくせに逃げ回ってるだけなのも嫌い
そのくせ英雄ぶって格好つけるのも嫌い
てか、1作目から嫌いだったわ

とにかくジェイクが嫌い

 

で、敵の地球人側もやってることがショボくて
あまり魅力がないですかね

リーダー格のクオリッチはジェイクに執着してるだけで
いまいち敵としての思想がないなと思うし

地球人たちがやってることと言えば
環境破壊や捕鯨だとか地味に嫌なこと

スケールが小さいんですよ
敵が小者っぽくて
そんな敵と戦っても盛り上がらない

主人公も小者だから
小者vs小者の戦いは全然盛り上がらない

基本的に登場人物の思想が無いと言うか
なんか原動力や気持ちの強さみたいなのを全く感じないんですよね

みんながみんな
ただストーリー上を動かされてるだけの駒のような…


物語の中に環境破壊や侵略や捕鯨とか
メッセージ性なんかも込めているんだろうけど
薄いキレイ事にしか思えなかったですかね

 

あとは
映像を見せることに特化しすぎて
ストーリーが全然進まないのもちょっとしんどかったかな

映像を見せるタイプの作品だとはわかりつつも
ひたすら森の景色を見せられたり
海の中を見せられたり
それが冗長でテンポはなかなか悪く退屈に思う時間があったのは否めない

そのせいで緊張感も薄まるんですよ
危機が迫ってる状況なのに綺麗な映像を見せるシーンでストーリーが滞り
一旦、気持ちがリセットされてしまう

その結果
盛り上がるはずの展開でもいまいち盛り上がりに欠けます

抽象的な言い方になるけど
ストーリーがなんかぬめっとしてる


単純にストーリーがもっと短ければ
ジェイク嫌な部分とかストーリーのショボさとか気にならなかったと思う

テンポがよければアトラクション感も増して
もっと映像の中に入り込めただろうし

すごい映像を見せたいのはわかるんですが
ちょっと自己満足になってるような…

 

このシリーズは5部作の予定らしく
ってことはあと3作続くってこと?

正直、これをあと3作も観たいかと言うと
うーん… て感じ
いくらすごい映像が観れると言えどちょっとね…

今後に続く謎なんかも散りばめられてたけど
あまり興味はわかないし

こんな薄いストーリーであと3作もどうやって作るんだろうと
逆にそっちの方に興味がわいたり…


1作目からストーリーに魅力がない作品なのに
ストーリーが面白いタイプの作品でやるべき
5部作みたいなことをやるのは謎

すごい映像を見せたいのなら
「アバター」でなく完全新作でやってくれた方がこっちとしては嬉しいです

 

批判的なことが多くなったけど
すごい映像を体感するのなら映画館で観て損はないですよ

ストーリーはつまらないけど
それを補うだけの映像の力があるのは間違いない

今の映画でできる限界レベルの映像をやっている作品だと思います

 


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