何もかもが滑稽

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映画、漫画、アニメなどが好きで、その事についての感想、思ったことなどを書いています。 それ以外の事も時々書きます。

映画「呪呪呪 死者をあやつるもの」感想 ドラマ版よりエンタメ増し

どうもきいつです


ホラー映画「呪呪呪 死者をあやつるもの」観ました

2020年の韓国ドラマ「謗法~運命を変える方法~」の劇場版
最終回から数年後を舞台に
呪術により蘇った屍の集団に立ち向かうジャーナリストと呪術師の戦いが描かれます

「新感染 ファイナル・エクスプレス」のヨン・サンホが原作、脚本を手掛け
監督を務めるのはキム・ヨンワン
出演するのはオム・ジウォン、チョン・ジソなどです

 

あらすじ
ジニの前から呪術師ソジンが姿を消して数年後
閑静な住宅街で不可解な殺人事件が発生する
被疑者のそばで発見された容疑者らしき死体は死後3ヶ月が経過していた
ジャーナリストのジニは事件と関係する企業の陰謀を調査するが
そこには強大な呪いの存在も関わっていた
そんな中、再びジニの前にソジンが現れる

 

感想
ドラマ版とはうって変わって
かなりアクション重視のエンタメ映画になっていました
映画だからこその派手なアクションシーンには楽しませてもらえた
ただ、ドラマを観ている前提の作品ではあります

 

予告映像を見て気になっていました
が、どうやらドラマの続編ということを知り
ドラマ全話観てから本作を観に行ってきました

ドラマもなかなか面白くて一気に全部観終わった

謎に迫っていくミステリーな内容で
そこに呪というオカルトな要素も入ってくる
残酷な描写もしばしばあってホラーな魅力もあります
人間ドラマも細かく描かれている
個人的にも好きな作風のドラマでしたね

Netflixとかで配信されています
ドラマ版に興味がある方はぜひ観てみてください

で、ここからは本作の話です

 

あくまでドラマの続編映画

本作はドラマを観ていることが前提の映画
ドラマ未視聴だとやはり理解できないことは多いです

登場人物の関係性やバックボーンなどはほぼ説明されません
ドラマを観ていなければ
こいつ誰だよ?
みたいなのが当たり前にあります

主人公の1人であるソジンですら知らない人からすれば
急に出てくる謎強美少女でしかない

なぜソジンがいなくなったのか?…
と言うか、もともといたことも知らないでしょうし

ソジンの能力についても説明がないので
なぜゾンビたちの体がボキボキなってるのかも謎だと思います

最後の
所持品、写真、漢字の名前のやつとか
ドラマ観てなければ意味不明ですよね
ん?ってなると思う

ドラマを観てればあのシーンにテンション上げられるんですが…

対象の所持品、写真、漢字の名前があれば
ソジンは相手を呪い殺せるんですよ
これはこの作品では基本的な知識だったりします


基本的に味方の登場人物はほとんどドラマ版からの続投で
そんなキャラたちが当たり前のように活躍していたりする
なので、ドラマを観ていない人はちょっと疎外感があるかも…

たぶん、登場人物にはあまり感情移入できないと思います

 

ドラマを観ていればテンション上がる

ドラマを観ていなければの話をしてきましたが
逆にドラマを観ていれば
本作を楽しめる要素がたくさんある

ドラマの続編だからこそ
プラスの面とマイナスの面は表裏一体なわけです

特にドラマ版の登場人物が総登場で
しかも、みんなで力を合わせるという熱い展開

ジニと夫のソンジュンの2人は
ドラマではかなりすれ違っていてぶつかり合っていましたが
本作ではドラマ版を経て絆が深まっているので
連携がしっかりと取れている
ソンジュンはより頼もしくなってましたし

警察もドラマ版の時には呪いの存在に否定的だったけど
本作でははじめから呪いを認めてるからめっちゃ協力的

他にも都市探偵やら大学の教授やらも参加し
一丸となって強大な敵に立ち向かいます

オールスターで強大な敵と戦う
というのが、コナンの劇場版みたいで単純にテンションを上げられる

物語の後半では
最強少女のソジンも登場してさらに盛り上がります


それに、ドラマ版が基盤にあるから説明は最小限ですむので
全体のテンポもそれなりにいいですよね

人間ドラマを細かく描写しなくとも感情移入もできますし

ドラマ版さえ観ていれば
多少薄い内容であってもすんなり受け入れることができると思う

 

パワーアップして帰ってきたソジンちゃん

最強少女のソジンちゃんの登場シーンはやっぱりテンション上がる
しかも、前より強くなってる

焦らして焦らしての再登場なので
すごく盛り上がりますよね

呪いだけでなく身体能力もアップしてるし
なんか新しい術が使えるようにもなってるし
ただでさえ頼もしい彼女がより頼もしくなって帰ってきます

ゾンビ集団に襲われ危機的な状況でゾンビを次々に倒していくソジンちゃん
まるで少年漫画の主人公の登場場面のよう
熱い

ドラマ版のボーイッシュな都会っ子って雰囲気なソジンちゃんも可愛いけど
本作の修行を経て少しワイルドになったソジンちゃんも可愛い


まあ、ただこれに関しても
やはりドラマ版を観ていないとそんなに乗れないかもしれませんね

特に登場のタイミングがとても遅く感じると思う
ドラマを観てない人にとっては、ソジン登場までの焦らしが逆効果になってるわけです

待ってました!!って感覚も生まれないだろうし…

そもそもソジンが何者かもいまいちわからないでしょうしね

 

それでも面白い映画なのは間違いない

今までドラマ版を観ていなかった場合のマイナス点を挙げてきましたが
例えドラマを知らなくても楽しめる映画なのは間違いないと思います

細かいことを気にしなければ面白く観れるはず

本作はドラマ版に比べるとかなりエンタメ度が増しています
アクションシーンなんてかなり増えている
と言うか、ドラマ版ではアクションシーンらしいアクションシーンなんて全然無かった

本作は映画ということもあり
派手なエンタメ作品として作られています

特にゾンビ集団に襲われる場面なんて
なかなかド派手だし面白いシーンになっていますよね

肉弾戦あり銃撃ありカーチェイスありの
アクション全振りみたいな場面が長時間続く

このシーンがやっぱり最高に楽しい

視覚的に楽しいから
細かいストーリーとか人物描写とか関係なく
感覚的にテンションを上げられるんですよね

カーチェイスなんて「マトリックス リローデッド」みたいな格好いい場面になっていた

ソジン登場の時のバトルも
ちょっと中2っぽいアクションが格好よかった


ストーリーに関しても
細かい設定とかはわからないかもしれないけど
メインストーリーは1つの作品として成り立っていてます

ミステリーな謎解きや伏線回収やら
最終的に敵を倒す爽快感など
1つの作品としてちゃんと完結しているので普通に満足できる作りになっている

ドラマを知らなくても意味不明なストーリーにはなっていません

 

少しキャラが薄まった

本作には満足しましたが
少し文句を言うならば
キャラが薄い

このシリーズの目玉である最強少女ソジンの登場が後半まで無いのもありますし
そもそも、主人公のジニがドラマ版の時から少しキャラが薄め
本作の敵もドラマ版の敵に比べるとキャラが薄く感じました

本作はキャラクターのインパクトがかなり弱まっていましたかね…

ドラマ版では
成金風巫女ババアとその弟子の2人が強烈な存在感を放っていて
それくらいのインパクトのあるキャラは見たかったかな

この2人も映画に出てほしかったけど
ババアに関してはドラマで死んでるし…


でも、エンドロール後のおまけ映像では
ババアと弟子の再登場する続編を臭わしていたので
ここにはワクワクさせられました
続編に期待大です

 

宣伝が悪い

ドラマを観ているかどうかの話を中心にしてきましたが
何故そんな方向の話になってしまったのかと言うと
本作の宣伝があまり良くないから
なんですよね…

本作は
予告映像にしろ
公式サイトにしろ
映画の紹介文にしろ
明らかにドラマの続編であることを隠してるんですよ

僕はたまたまドラマの存在を知ることができたから映画の前にドラマを観ましたが
何も気づかずに本作を観てしまう人はかなり多いと思います

確かにそんな宣伝をする理由も理解できる

日本のテレビで大々的に放送されていたドラマじゃないので
ドラマの続編だと知れてしまえば敬遠されてしまうでしょう
隠してる方が客が入る

どんな形であれ本作が映画館で公開されことに感謝してもいいくらいかもしれません

まあ、でも
さすがにその情報を隠しすぎてるのもどうかと思う
これは騙してると言われても仕方がない

ドラマの存在を知らずこの映画を観た人の中には悪い印象を抱く人が必ずいるだろうし
本作にとってマイナスになっている部分も大いにありますよね

もう少しバランスを考えた方がよかったのかも

 

まとめ

僕はドラマを観た上で本作を観れたので
存分にこの映画を楽しむことができました
世界観も個人的に大好物なやつなので最高に満足です

単体の作品として観たとしても
エンタメ要素満載で楽しめるはず

できればドラマも観てから本作を観てほしいですけどね

ドラマ12話観るのはちょっとハードルは高いかも知れませんが
観ても全然損はしないと思います

 


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