何もかもが滑稽

何もかもが滑稽

映画、漫画、アニメなどが好きで、その事についての感想、思ったことなどを書いています。 それ以外の事も時々書きます。

映画「アングリーバード」感想 意外と思ったより面白かった アクションシーンが迫力ある

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どうもきいつです


アニメ映画「アングリーバード」観ました

世界中で大ヒットとなったフィンランド発の
人気アプリゲームをハリウッドでアニメ映画化した2016年の作品
様々な鳥たちが暮らす平和な島を舞台に
タマゴを奪われた個性的な鳥たちが
タマゴを取り返すために奮闘する物語

「怪盗グルーの月泥棒 3D」などを手掛けたプロデューサーのジョン・コーエンが製作を務めています

 

あらすじ
飛べない取り出されるわたちが暮らす平和な島バードアイランドで
太い眉毛の怒りぼうのレッド、おしゃべりでお調子者のチャック、体が大きいが小心者のボムの3羽が
緑色のピッグの集団に盗まれてしまった大切なタマゴたちを取り戻すために戦いを挑む

 

感想
子供向けのアニメ映画ではあるけど
頭空っぽで楽しめる面白いエンターテイメント
個性的な鳥たちは面白いし
アクションシーンは派手で爽快
鳥たちがぶっ飛んで建物をぶっ壊すのは最高

 

かなり有名なゲームのアニメ映画化
僕もこのゲームのことは知っていました
ちょっとやったこともあります
なかなか面白いパズルゲームです

このゲームに関しては
僕より僕の母親がなぜかめっちゃハマってました


そんなのもあって
個人的にもそれなりに馴染みのあるゲームで
それのアニメ映画ということで
どんな作品になっているのか気になっていました

日本ではこのゲームはあまりヒットしていないらしく
それもあってか本作もあまり話題になりませんでしたね

僕も公開当時はスルーしていて
今さら観たわけですし

 

まず、この映画の内容はと言うと
本作は想像通りの子供向けアニメだと思います

ストーリーはシンプルでベタベタ
キャラクターは可愛らしくとてもわかりやすい性格をしている
難しい要素なんて全く無く
メッセージ性も大して無いと思う

とにかく、ターゲット層は完全に子供
これは子供に向けて作られた映画です

そんな映画なので
大人が観たらどうなのか?
つまらないのか?
という話になるんですが…


ピクサーのアニメ作品なんかは
子ども向けの映画ではあるものの
大人が観ても心に響くメッセージ性が描かれていたりもして
大人が観ても楽しめて感動できる深い作品が多いです

で、本作はと言うと
ピクサーなどの作品に比べると
全く深さなんてないです

ストーリーなんて本当にシンプルで
島にやってきた悪いブタたちにタマゴを盗まれ
それを取り返すために戦う
それだけの内容

その中で描かれるドラマも軽いもので
みんな力を合わせて頑張ろう
嫌なことをされたら怒って立ち向かおう
程度のよくある話

言ってしまえば
中身の無い子供向けアニメ

最終的に感動して泣けるわけでもなく
ためになるメッセージ性も無い

単純なアニメ映画なんです

 

だから、つまらないダメ映画なのかと言うと
全然そんなことないと思った

この映画は何も考えずに
頭空っぽで観ると楽しめる映画だと思います

感動とかメッセージなんて考えずに観れば
普通に楽しめるエンターテイメントです


まず、キャラクターのビジュアルが見ていて楽しい
それぞれみんな個性的でカラフルで
とても楽しい雰囲気が生まれています

基本みんな丸みがあってずんぐりむっくりで
とても可愛い
ふさふさしてそうで可愛い

敵のブタたちは絶妙に可愛くない
それが魅力的でもありました

メインの3匹も見た目がしっかりとキャラ分けされてるし
性格や特徴もわかりやすくキャラ付けされています

この3バカデコボコトリオは
会話のやり取りも面白かったし
この3匹を見てるだけでも楽しくなってくる


そんな3匹が繰り広げるストーリーも
テンション高めで勢いよくて
若干雑なストーリーではありますけども
強引に推し進められていきます

ここ微妙だなとか、なんかおかしいなとか
そんなのを考える前に次の展開に進んでいく

力技ではありますが
それがあってサクサクとテンポよく観れます

テンション高めなのは楽しくもありますしね


そして、映像のクオリティも高いと思います
細かいところまで作り込まれていて
とても美しいです

鳥たちのフワフワの質感も出てましたし
ブタたちの国のごちゃごちゃ密集した街並みも
細かく作られていた
自然の描写もすごく綺麗でしたし

他のCGアニメ映画にも負けないほどのクオリティだと思う

 

そんな中でも
僕がこの映画で特に好きだったのが
鳥たちとブタが戦う場面

ここが最高に好きな場面です
とにかく派手なんですよ

元のゲームでもお馴染みの
パチンコで鳥を飛ばすってやつなんですが

映画でもそこはちゃんとあります
それも1番盛り上がる場面でそれをやってくれた

この鳥たちがぶっ飛んで街をぶっ壊していくのが本当に爽快で
すごくテンションが上がる

容赦なく街をぶっ壊しますからね
いくら悪者だからってやりすぎだろ
ってくらい街をぶっ壊す

それに対抗して
ブタたちも飛行機を乗り回したりして
容赦なく鳥たちに挑む

こんなのもはや戦争ですよ

ここでは鳥たちの特殊能力も存分に生かされます
ここでもゲームでお馴染みの能力をちゃんと見せてくれる
タマゴぶっ飛ばしたり
ブーメランで戻ってきたり
爆発したり

鳥たちが大暴れですよ


で、最終的には
ブタの国が全部完全に崩壊してしまうという…
下手なバイオレンス復讐映画なんかより
よっぽど容赦なく復讐してる

そんな仕打ちを受けているブタたちはと言うと
意外とめっちゃ楽しそうですし
戦ってる時も戦い終わってからも

クレイジーですね
ホントに


そにかく鳥VSブタのバトルアクションシーンは
映像的にもすごく派手で
全てをぶっ壊していく描写には
最高にテンションを上げられました

 

正直言って
ツッコミどころや雑な部分
あまりにもストーリーの内容が薄すぎる
というのもあるので
大絶賛なのかと言うとそうでもないですが

バカになって頭カラッポにしてみる分には
とても楽しめるエンターテイメント作品だと思います

ゲームをやってた人も楽しめると思いますし
子供たちも楽しめると思う

暇つぶしに軽い気持ちで観ると面白い映画です

 


アングリーバード [AmazonDVDコレクション] [Blu-ray]

 

 

映画「一度死んでみた」感想 如何にもコメディーやってます感がちょっと寒い 広瀬すずが可愛いから許すけど

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どうもきいつです


コメディー映画「一度死んでみた」観ました

特殊な薬を飲んで仮死状態になってしまった父親を救うため
父のことが大嫌いな娘が奮闘するドタバタコメディー
この2人の親子を中心に周囲の人々を巻き込む
大騒動が描かれます

auの人気CM「三太郎」シリーズを手掛けてきた
浜崎慎治の長編映画初監督作
広瀬すずが主演
共演するのは堤真一、吉沢亮などです

 

あらすじ
製薬会社の社長である父の計と一緒に暮らす大学生の七瀬は
研究に明け暮れる仕事人間の父が大嫌いだった
ある日、研究によって生まれた
一度死んでも生き返る薬を飲み計は死んでしまう
何も知らず動揺する七瀬は社長を継ぐことになるが
会社に勤める松岡から真相を聞かされ
父親を生き返らすために奔走する

 

感想
勢いがあって楽しめる映画
でも、ちょっとふざけすぎに思う
はじめはいいけどそれがずっと続くから
逆に冷めてくる
ひたすらコミカルに滑稽にすれば笑える
というわけではないと思います
そんなこと言いながら
広瀬すずが可愛かったから全部許す

 

特に観たい映画ではなかったんですが
上映してる映画が少なかったので
この映画を観ました

予告なんかでもよく目にしていて
予告を見た感じではそれなりに面白そうなコメディーって印象

で、実際に観てみても
それなりに面白いコメディーでした

まあ、面白いとは思ったけど
個人的には笑える場面がありつつも
寒いなと思ってしまう場面も多々あって
いまいち乗りきれませんでしたが…

笑えないところはとことん笑えなくて
笑いの表現もちょっと嫌いかな…


全体的にこの映画はふざけまくってます

所々の小ボケもすごく多いし
ストーリーもボケかましたような流れ
登場人物の会話もボケとツッコミ
みたいな会話劇がメイン

とにかく、最初から最後までふざけ倒したような映画です


で、僕はそれがあまり好きじゃなかった

確かに面白くはあるんですよ
笑えるとこもたくさんあった
好きな場面もありました

でも、そりゃ
あんなに数撃ってれば笑いのツボにヒットするのは
あたりまえですよ

逆にあれだけ数撃って一つも笑えなかったら
マジでユーモアのセンスないと思う
さすがにこの映画はそんなに酷い映画ではなかった

ギャグ描写がかなり多めなので
これ全部に笑える人は大好きだとも思います
全部は笑えなくても
そこそこ笑えるとも思いますし


僕も笑えましたけども
やっぱり笑いを詰め込みすぎてる作風は好きになれない
この映画自体が稚拙な印象で終わてしまいました

笑いに知的さが無いというか
とりあえずギャグ盛りだくさんですよって内容で
コロコロコミックのギャグ漫画みたいなイメージ

 

細かいところの話をしていくと
ギャグの描写やセンスがあまり好きじゃない部分も
ちらほらありました


特に気になったのが
登場人物たちの会話のやり取り

この会話のノリがあまり好きじゃない

この映画での会話って
auのCMのノリそのまんまです
なんか友達同士でふざけあってイチャイチャしてる感じのあのノリ

これ自体は別に悪くないとは思うけど
みんながみんなそんなノリなので
正直ちょっとイラッとする

主人公の七瀬の周りのバンド仲間との会話で
そのノリなのは全然違和感ないし
むしろ面白かったりするんですけど

いい歳した大人たちもそんな感じなので
なんかちょっと気持ち悪い
会社の上司と部下、初対面の人同士
とかでもそんな感じの会話をするので
かなり違和感がある

堤真一とリリー・フランキーのやり取りも
初対面であの感じが変にも思うし
おっさん同士であれはさすがに寒いかなって思う

 

そして、いま一つ好きになれないのが
コメディだからなんでもありってストーリー

ここも僕がハマらなかった理由です

この映画はストーリーもギャグみたいな内容で
リアリティは全くありません
やってることは支離滅裂でツッコミどころが多く
現実味が全然無い

会社の乗っ取りの話なんて
全然論理的じゃないし発想が子供
みんなガキみたいに騒ぎ立ててるだけです

葬式を阻止する方法は
葬儀場を全部予約するとか
棺桶を全部買い占めるとか
そんなの無理ですよねってことばかりですし

これを言ったらストーリーが破綻するけど

警備もつけていないむきだしの場所で死体を放置してるだけなんだったら
生き返るまでどこかに隠してたらいいじゃん

それで全てが丸く収まってしまうようなことを
無理やり劇的にコミカルになるように
強引に押し進むめてるだけのストーリーで
かなり雑だと思います


コメディー映画なんだから
真面目なリアリティなんて求めるのは野暮だろ
と言われるかもしれませんが

コメディーだからこそ
そこは大事だと思うんですよね

コメディーだからってストーリーを雑で稚拙にしてしまったら
ただのバカな映画にしかならないと思う

それに、ひたすらギャグを詰め込むよりも
リアリティのある部分やシリアスな部分が
要所的にあるほうがメリハリが生まれて
笑いもより強調されると思うし

この映画って
前フリが無くただボケを連発してるってだけなので
大きい笑いが全然無かった
一発ギャグみたいな小ボケの連発で
クスクスと笑えるくらいの笑いしか
生まれてなかったように思います

 

あと、もう一つ嫌いなところがあるんですけど

有名俳優をちょい役で使ってるの面白いでしょ
って感じが鼻についた

佐藤健や妻夫木聡など
主役級の俳優の無駄遣いで笑わそうとしてくる
他にも有名な人たちが多数ちょい役で出てました

これも面白い要素ではあるんですけど
やり過ぎなんですよね

これが面白くなるのは1人までだと思いますよ

ミーハーな人なら有名人が出てくるだけで
テンション上がるでしょうけど
そうでなければ同じボケの繰り返しになるので
ただくどいだけ

それに出すならもっとさり気ないほうが良かったし
ちょい役なのに出しゃばり過ぎなんですよ

出すのなら気付かせたいからだとは思うけど
気付かないくらいのほうが俳優の無駄遣いとしては
笑えるでしょ


ちょい役で有名人があまりに多く出てくるので
監督の顔の広さ自慢にも思えてしまって
なんかちょっといけ好かなかった

 

そんな感じで文句をめっちゃ言いましたけど
広瀬すずが可愛いから全部許します

この映画
とにかく広瀬すずが可愛いです

例えスベリ倒そうが
しょうもないストーリーであろうが
そんなの関係なく広瀬すずが可愛い

むしろ、スベってる広瀬すずが可愛いし
しょうもないストーリーに翻弄されている広瀬すずが可愛い

どんな内容であろうと
可愛い広瀬すずがずっと大画面で映し出されているだけで
この映画は観る価値がありましたね

この魅力って
やっぱり広瀬すずの表現力がすごいからだと思う
表情とか喋り方がすごく多様
広瀬すずのいろんな顔が見れて満足

その点ではこの映画は広瀬すずの魅力を
存分に引き出せていたと思います


あと、歌もすごく良かったですね
広瀬すずが歌う劇中歌が最高

ヒャダインが作るこの手の歌はやっぱり素晴らしい
この歌だけで満足できるレベル
広瀬すずのアイドル的な魅力も
完璧に引き出せていました

 

文句多めにはなりましたけども
この映画のターゲット層は僕みたいな人間ではない
中高生くらいの若者向けの映画だと思う

ティーン向けのコメディー映画です
その世代が観れば笑える内容だと思うし
十分楽しめるでしょうね

僕の感想なんて野暮なことで
ジジイが文句言ってるもんだと思ってください

まあ、おっさんが観ても
広瀬すずが可愛いから満足できますけどね

 


小説 一度死んでみた (角川つばさ文庫)

 

 

映画「仮面病棟」感想 謎が謎を呼ぶ展開に引き込まれる でも、ちょっと謎解きが親切すぎる…

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どうもきいつです


ミステリー映画「仮面病棟」観ました

現役医師で作家の知念実希人によるミステリー小説を映画化した作品
ピエロの仮面をかぶる凶悪犯に占拠された病院を舞台に
人質に捕らわれた医師たちによる必死の脱出劇が描かれます

監督は「任侠学園」「屍人荘の殺人」などの木村ひさし
坂口健太郎、永野芽郁らが出演しています

 

あらすじ
医師の速水は先輩医師の頼まれ
とある病院で1日だけ当直することになる
その夜、ピエロの仮面をかぶった凶悪犯が
傷を負った女子大生と共に突然押し入り院内に立てこもった
速水は身元不明の入院患者や病院の職員らと一緒に監禁されてしまうが
そんな中で、次々と不可解な事態に直面していく

 

感想
2転、3転と次々に展開していくストーリーに引き込まれる
なかなか先の展開も読めなかったり
最後まで楽しめるミステリーでした
ただ、謎を全部親切に解説してくれるのはいいですけど
ちょっとくどすぎるような…
さすがにそこまで馬鹿じゃないですよ

 

この映画は特に観るつもりはなかったんですけど
上映してる映画が少なくて
なんとなくこの映画を観てみました


そんなに期待していなかったのもあってか
結構楽しんでみることができました

ミステリーとしていろいろと仕掛けが仕込まれてたし
謎が謎を呼ぶ展開には引き込まれる

スリリングな場面もたくさんあって
ワクワク、ハラハラしながら最後まで楽しめました

ただ、大絶賛できるかと言うとちょっと微妙
良いところがありつつ悪いところもあった
という印象の映画でした

 

まず、よかったと思うとこから

テンポがとてもいいです
前置きなんてさほどなく
早い段階から事件が発生します

ピエロが病院に押し入るまでも最低限の設定の説明だけで
ダラダラとつまらないことはせずに
メインのサスペンス、ミステリーの部分を見せてくれます

この映画を観るにあたってこちらが求めてるものをすぐに出してくれるから
ストレスなく楽しむことができます


ピエロが病院に立てこもってからも
無駄なくストーリーが運んでいきます

登場人物のどうでもいい回想や心の葛藤なんかもほとんどなく
そういうのも必要最低限だけを見せてる

ちゃんとこの映画のメインは謎を解くミステリーが主軸で
そこが最後までブレないのには好感が持てました


そして、その肝心のミステリーなんですけども
これもなかなかちゃんと作られていて
普通に面白い内容になってます

様々な謎が所々に散りばめられていて
それぞれ別のことに思えていたようなものも
最終的には一つの場所に集束する

こんなミステリーは個人的にも大好物

違和感に思えていたことが最後まで観るとすっきり解消されるので
観終えたあとにモヤモヤも残りませんしね


どんでん返し的な展開もいくつかあって
2転、3転と次々に展開していくストーリーには
何度か驚かされました

サスペンスやミステリーが好きでよく観る人なら
予想できることもたくさんあると思いますけども
この作品の全てを予想できた人は少ないんじゃないかと思います

こいつ怪しいな
でも、やっぱり違うかも
それでも怪しいな
みたいに自分でも思いを巡らせて
一緒に推理させられてしまっていました

そして、最終的に自分が振り回されていることに気付く

僕は一周回って
もうこれ全員グルなんじゃね?
とかワケわからんことまで考えてた


まあ、ツッコミどころとかも結構あって

すごく普通そうな人が銃なんてどこで手に入れたんだよとか
いくらなんでもそんな病院ありえる?とか
命がどうとか言ってるわりにめっちゃ人殺してるやんとか
気になるところはいろいろとあるけど

全体的にテンポがいいからそんなに気にならない
後から思い返せば引っ掛かるけど
映画を観ている間は大丈夫でした


ミステリーとして面白いく作られていて
最後まで楽しんで観れる映画ではあります

 

で、微妙だと思った部分なんですが
病院での事件が終わってからの描写なんですよね

病院内でのピエロとの駆け引きや脱出劇
謎解きなどはテンポがいいしスリリングで
とても楽しめたんですけど

それが終わってから事の真相を解き明かすパートに入ってからは
テンポが悪いしくどいしすごくダラダラ感じてしまいました

事件が終わってからがすごく長く感じてしまいます

今までの謎の答え合わせの部分が
1から10まで全部説明してくれるんですよね

実はこの人の正体は誰で
この時はこんなことをしていて
この人とあの人の関係性はどうで
みたいなのを映像付きでしっかりと見せてくれます

こんなの大体わかってますけど
ってことまで親切に映像で見せてくれる

わかりやすさを求めてのこの見せ方だとは思いますが
さすがにくどいんですよ

同じシーンを何回も見せられたりしますし
頭の中で想像できてるようなこともいちいち見せられる
一言で表せるようなものも見せられる

主人公が謎の真相に気づいたときのフラッシュバックのシーンとかいる?
って思いました

全部見せすぎで
終盤になると一気にテンポが悪くなります
その上、説明的な場面だけにもなるのでとても退屈

今までのテンポはどこに行ったんだよ
って気持ちになりますね…

僕はドMなので
もっとドSな放置プレイをされるほうが好き
この映画は優しすぎる

 

でも、これって一概に悪いことなのか
とも思います

嫌な言い方をすれば
この映画は馬鹿でも楽しめるミステリーなんですよね

1から10まで説明しなければ意味わからねー
って馬鹿にはちょうどいい映画

この映画のターゲット層はいまいちわかりませんが
小中高生あたりの子供、若者向けの映画としては
この作り方が成功なのかもしれません


逆に普段から映画をよく観る人や
ミステリー、サスペンスが好きな人からすれば
終盤はあまりに説明的すぎだしくどい演出が多く
ストレスにしかならないと思います

これには馬鹿にされてる気持ちにすらなるかもしれない

 

あと、もう一つ思ったのが
永野芽郁が可愛くないんですよね
本当は可愛いはずなんですけどね

いまいち永野芽郁の魅力を引き出せていない映画だと思います

可愛さだけでなく
彼女が演じるこのキャラなら魅力をもっと引き出せると思うんですよ

このキャラはいろんな面があるキャラだと思うので
そこから永野芽郁のいろんな面も引き出せるはずなんです

でも、この映画を観ると
別に永野芽郁がこの役やらなくても成り立つよね
ってくらいの存在感でしかない

これは永野芽郁自身が悪いのか
映画を作る監督たちが悪いのか
その辺はわかりませんが

このレベルの存在感なら
売り出し中の演技初心者のアイドルにやらせても
全然成り立ってしまうような気がしてならない

 

とにかく、この映画は
面白いと言えば面白いんですが
サスペンス、ミステリー初心者向けの映画なのかもしれません
グロい描写など刺激的な場面もマイルドですしね

だから、このタイプの映画を普段から観る人にすれば
親切すぎて好きになれないかも

個人的には
内容がいいだけとてももったいなく思いました

 


仮面病棟 愛蔵版

 

 

映画「アメリカン・サイコ」感想 サイコパスの殺人鬼が怖い映画だと思ったら…

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どうもきいつです


サスペンス映画「アメリカン・サイコ」観ました

衝撃的な内容で話題となったブレット・イーストン・エリスの小説を映画化した2000年の作品
マンハッタンのウォール街を舞台に
一流企業の副社長である一方で
快楽殺人を繰り返す主人公を描いたサイコサスペンス

監督を務めるのはメアリー・ハロン
主演はクリスチャン・ベールです

 

あらすじ
1980年代、好景気に沸くニューヨーク
ウォール街にある証券会社のエリートとして
誰もが羨む贅沢な生活を送るパトリック・ベイトマン
容姿には恵まれ、高級マンションに住み、美しい婚約者がいる彼は
社会的な成功を全て手に入れたような人間だが
彼の心には深い闇が広がっており
夜の街をさまよいホームレスや娼婦を殺害していたのだった

 

感想
よくあるサイコパスが人を殺しまくる
殺人鬼が怖い映画かと思いきや
最後にもっと怖いものを見せつけられる…
サイコなのは世の中なのかも
クリスチャン・ベールのサイコっぷりも素晴らしかった

 

以前から気になっていた映画だったので観てみました

観る前はシリアルキラーが人を殺しまくる
ただのサイコサスペンス映画なのかな
と想像していました

実際にその通りの内容でもあるんですが
ラストには衝撃を受けた
ただのサイコサスペンスではなかった

でも、正直言って
あのラストは全然意味がわからなかったんですよね
と言うか、この映画自体が全体的によくわからない

わからないと言うよりも
混乱すると言うほうが正しいのかもしれないです


でも、この映画の内容って全然複雑ではないんですよ
主人公のベイトマンがどんな日常を送っているのか
それをただ淡々と見せているだけの内容

その中でベイトマンの闇の部分である
殺人を犯す姿が描かれていくわけです

なので、劇的なストーリーが描かれるわけでもなく
ベイトマンのエリートでイケてる表面上のエピソードと
殺人を繰り返すシリアルキラーの裏の顔のエピソードを
交互に見せているような物語で
複雑に入り組んだ人間関係もなく
複雑な謎解きサスペンス要素があるわけでもない

なので、特別に難しい映画ではないはずなんです


なのに何故こんなにもややこしいのか?

それを考えてみると
この映画は登場人物がすごくややこしい

誰が誰だかわからなくなってくる
そもそも名前を覚えれないんですよね

男も女もみんな見た目が似かよっていて
顔は違うけど服装、髪型などが量産型と言うか
とにかく見分けがつきにくい

その上、登場人物同士で名前を間違ったりするし
本人たちも誰が誰だかわかっていない状態

主人公の名前ですらなかなか覚えれませんでしたからね


そんなのもあって
この映画を観ていると意味がわからなくなってきて
正直、つまんねーな
退屈だな
となってきます

終盤まで大きな展開もありませんし
所々面白い場面もあるけども
それだけじゃ興味が持続しない

基本的にこの映画で見せられるのは
自分が如何に周りの人間よりもイケてるかの
マウントの取り合いと
クリスチャン・ベールのサイコっぷり

それだけなんですよね


なので、この映画は面白い映画ではないです

頭がこんがらがるわりに内容はほとんどなく
結局、何を観ていたのかわからなくなる

 

しかし、この映画はラストまで観ると
なるほどと思わされる

終盤になると物語が大きく展開します

ベイトマンは殺人衝動が抑えれなくなり
とにかく人を殺しまくってしまう

街中でも殺し、警官も殺し、ビルの警備員も殺し

本人もこれは隠しきれないと諦めて
電話で顧問弁護士に全てを自白する

で、そこからの衝撃のラスト


はじめはこのラストに全然ピンとこなかった
はぁ?って思ってしまいましたよ

ベイトマンが今までしてたことは全部彼の妄想だったのか?とか
実は主人公はベイトマンじゃなかったのか?とか
いろんなことが頭をめぐりましたが
なかなかしっくりとこない

それに繋がるような描写なんて全然なかったし
むしろ、そう考えてしまうと辻褄が合わなかったりもしてしまう

もう意味わかんねーよ
と、エンドロール中は放心状態です


でも、深く考えていくと
このラストの意味が見えてくる

このラストは人間の無関心を表した表現だと思います
そう考えれば全てが繋がる

この映画で描かれていたのは
自己顕示欲むき出しのマウント合戦
自分がどれだけ他人よりイケてるか
それだけにしか興味がない人間たちです
主人公のベイトマンも同じ

そして、それと同時に
彼らはそんな自分にしか興味がなく
他人のことなんて全く見ていない
そんな無関心も描かれている

本作のラストは
そんな人間たちへの皮肉がたっぷりと込められたラスト

そう考えればすごくしっくりくる

いくらベイトマンが人を殺しまくろうが
世間は全くそんなものを見ていない

他人の名前すら覚えていなくて
殺された人間が死んでいることにすら気づいていない

ここに至るまでの
登場人物が誰が誰だかわからないってのも
このラストへの伏線だと思えば納得できます


彼らは自分を見てもらいたいという気持ちしかない自己顕示欲、承認欲求のバケモノ
そこから生まれる他人への無関心
これにはちょっと恐怖すら覚えますね


そして、これは映画だから大袈裟に描かれてはいますが
現実にも繋がってくる話だとも思う

むしろ、本作のメッセージは今の時代にこそハマる内容かもしれません

SNSの普及なんてまさにそれ

Twitterやインスタなんて
自己顕示欲や承認欲求が爆発してるじゃないですか

如何に自分を見てもらうか
自分を認めてもらうか
それだけにしか興味がなくて
他人になんて全く興味無いんだろうな
って人で溢れ返ってたりします

そういう人って自分の話ばっかりで人の話聞かないし
コミュニケーションが取れない

結局、こんな人たちの欲望を満たすものって
空っぽだったりして
何も得てなかったりもするんですよね

この映画も同じで
空っぽなものを競いあうだけで
得てるものなんて何もない

そんな空っぽなものばかりに目が行って
最終的に大きなものが見えていない
本質を見ることができていない

この映画はそんな人間の滑稽で愚かな姿を
表現している映画なのかもしれません

 

あと、この映画で印象に残ったのは
クリスチャン・ベールのサイコ演技
これがすごく面白かった
人を殺してるのに笑えてしまうところが多々あります

セックスの場面なんかも笑っちゃいました
セックスしながら自分の筋肉を見て爽やかな笑顔
ナルシストぶりが素晴らしい

誰も聞いてないのに音楽の蘊蓄をベラベラ喋り続けるのも滑稽だし

そして何より、終盤の全裸チェーンソーは最高ですね
チェーンソーを持ってる時点でもなんかおかしいですけど
全裸でチェーンソーを振り回して女を追いかけるのシーンは本当に最高でした

このシーンが見れただけでも満足できてしまうほど

クリスチャン・ベールが演じるベイトマンのサイコっぷりは見事でした

 

このラストには衝撃を受けたし納得もできる
クリスチャン・ベールのサイコ演技も素晴らしかった
とは言え、総合的にはちょいつまんないくらいの映画かもしれません
もう少し中身があってもよかったかもしれない

でも、全然観て損のない映画だと思います
このラストのためだけでも観る価値はある

 


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映画「獣道」感想 いろいろ面白い要素はある でも、まとまりがなくて何を伝えたいのかよくわからない

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どうもきいつです


青春コメディー映画「獣道」観ました

大人に翻弄され社会の底辺をささまよう若者たちが
居場所を求めてもがく姿を描いたブラックコメディー
実話をベースに作られた2017年の作品
親の愛情を受けずに育った少女が
居場所を求めて転々としていく姿を
地方都市特有の人間関係の難しさを絡めながら
描かれていきます

監督は「下衆の愛」などの内田英治
伊藤沙莉と須賀健太が主演を務めています

 

あらすじ
宗教団体を渡り歩く母親によって入れられた宗教施設で7年間を過ごした愛衣は
教団が警察に摘発されたことにより保護され
中学校に通い始めるがそこに彼女の居場所はなかった
そんな愛衣は居場所を求めて様々な家庭を転々とする
一方、愛衣の理解者で彼女に思いを寄せる亮太は
半グレたちの世界に居場所を見つける

 

感想
キャラクターが魅力的で所々笑える箇所もあり
面白い要素はたくさんある
ただ、ストーリーがとっ散らかっていて
結局、何が言いたいのかよくわからない映画
あまり中身が無いようにも思えました
伊藤紗莉の体当たり演技はすごかった

 

前から存在は知っていたけど観ていなかった映画
アマゾンプライムビデオを物色していたら見つけたので
何となく観てみました

 

全体的にはコメディー要素が多めの作品で
笑えるところもあります
でも、なんか面白くなかったな
ってのが率直な感想

いまいち感情移入がてきなかったし
コメディー要素も最初のうちは多いけど
終わりに近づくにつれて少なくなっていき
終盤はすごくシリアス

笑いを誘ってるのかな?
って場面もあるけどわかりづらくて笑えなかったり

結局、この映画は何をしたかったのかな?
と疑問が残る作品でした

笑わしたいのか
恋愛を見せたいのか
メッセージを伝えたいのか

なんかよくわからない

どの描写も中途半端だし伝わってこない

短い時間に全部を見せようとしすぎたのか
掴み所がなくて
観ているとちょっとしんどくなってくる
ストレスが若干溜まりました

 

この映画の一番の問題は
どの登場人物にも感情移入ができないところだと思う

主人公の愛衣と亮太や
その他登場人物たちが何を考えているのか
全然わかりません

この作品は
ひたすら出来事だけを連ねてるだけなんですよ
こんなことがありましたよ
っていうのをただ見せられているだけ

その中で登場人物たちの心は全く描かれていない
なぜそんな行動をとるのか
そんなことを言うのか
そんな感情が生まれるのか

その辺の描写が全くなくて
エピソードの羅列が最初から最後まで続きます


特に酷いのが主人公の1人の亮太
こいつが本当によくわからない存在
ただのナレーターと言っても過言ではない

バックボーンは全く見せられず
彼が起こした行動だけを見せられる
何を考えての行動なのかも不明

不良グループの仲間になるけど
なぜなのかわからない

愛衣のことが好きで執着してるけど
その感情がすごく薄く感じる

この町から出たいと言うけども
この町の何が嫌なのかが伝わってこない

基本的に亮太が謎過ぎる
ミステリアスな立場のキャラなら全然いいけど
この映画が亮太視点の物語なので
ミステリアスさなんて邪魔でしかない

この映画が亮太の物語でもあるのに
全く感情移入できないのは問題ですよ

段々と何を見ているのかがわからなくなってくるんですよね
誰が中心の物語かもわからないし
何を伝えたいのかもわからない

亮太も自分の居場所を求めてさまよっている
らしいですけど
その辺がよくわかりません

そもそも何が不満なのかもわからない状態で
ストーリーだけが先走っていく
不満がわからないから求めているももわからない
だから、テーマが全然見えてこないんですよ

 

もう1人の主人公の愛衣に関しては
彼女の生い立ちは描かれます
どういう人生を歩んできたのかはわかる

ただ、これも結局は出来事だけをただ連ねてるだけ
その中でのドラマはとても薄く
愛衣が何を考え何を求めているのかは不明確

彼女の場合は母親から見捨てられ
自分の居場所を求めているというのはわかるけど

その居場所って
家族のことなのか
自分を必要としてくれる人がいる場所なのか
その辺が曖昧

そこを突き詰めていく物語なのかと思いきや
結局、最後まで曖昧で
その物語を通して何を伝えたかったのかは
いまいちわかりませんでした

愛衣が住む場所によってそこに染まっていく
という描写は面白かったんですが
それも愛衣が空っぽな人間ってだけで終わってしまうのは
何か納得できないものを感じてしまう

子供時代の環境によって彼女が空っぽな人間になってしまったのはわかるけど
芯の部分には絶対に自我があるわけで
そこを見せてほしかった

てか、そこを見せなければならないと思う
彼女が自我を見せることでドラマが生まれると思うんですが
愛衣の場合も最後まで何を考えているのがわからないまま終わってしまいます


それと、ストーリーの見せ方も悪いと思う

話がいろんなところに飛んで
何が中心なのかわからないんですよ

はじめは亮太のナレーションで始まり進んでいくので
亮太が中心なのかと思うんですが
そこから愛衣の回想が始まる

で、亮太と愛衣のラブストーリーが中心と思いきや
ヤンキーの抗争みたいなのが始まってしまい
しかも、その抗争の原因はわからないので
全然気持ちが入っていかない

途中から主人公以外のキャラの物語が中心になって
亮太や愛衣が放ったらかしになったりもするし

それで、いろんな要素を詰め込んでるけど
それぞれがすごく薄くて
全く心に響かない

ストーリーにまとまりがない
話があっちこっちに飛ぶから見てるのがしんどい
物語の筋が見えてこないからちょっとイライラしました

 

とは言え
魅力的な要素もたくさんある
だからこそもったいなくも思います

キャラクターも表面的にはすごく魅力があると
思うんですよ
役者がいい味出している

特にお笑い芸人のアントニーはめっちゃよかった
存在感があって演技も悪くないし
キャラクターにもハマってました

須賀健太や伊藤紗莉もすごくいい俳優だと思う
中身のないキャラクターを補えてるほどの
存在感は発揮してたと思いますよ

伊藤紗莉なんておっぱい出してましたからね
それだけでも観る価値はありますよ
かなりの体当たり演技でした


あと、笑いの部分もそんなに悪くない

シュールな笑いが多いですけど
ストレートに笑わされる描写もありました

特にヤンキーの滑稽さはとても笑えました
「○○高校なら○○さん知ってる?」
「知らないです」
のやり取りの繰り返しはすごく笑った

この映画はヤンキー関係のギャグ描写は基本笑えました
ヤンキーをいい感じにバカにしていてよかった

だから、終盤にシリアスになりすぎたのがもったいない
もっとコメディー要素を詰め込んでもよかったように思います

 

この映画はもっと人間ドラマを描くべきだったと思います
ただエピソードだけを連ねられても
そこからは何も伝わってきません
重要なのは面白いエピソードよりも
人間を描くことだと思う

そうすればメッセージが伝わってくるし
感動することもできるはず
そこを見せてほしかったですね

それと、エンドロールの
餓鬼レンジャーwith伊藤紗莉の主題歌はすごく好き

 


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映画「レスラー」感想 この男の背中に勇気づけられる

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どうもきいつです


ドラマ映画「レスラー」観ました

かつてスターだった中年プロレスラーが
心臓発作で倒れ医師から引退を宣告されることをきっかけに
自らの人生を見つめ直す物語
自身の生きざまを貫き通すレスラーの姿が描かれた2008年の作品

監督は「ブラック・スワン」などのダーレン・アロフノスキーです

 

あらすじ
かつては人気レスラーだったランディも
今ではスーパーでアルバイトをしながら
かろうじてプロレスを続けていた
そんなある日、ステロイドの副作用のため
ランディは心臓発作で倒れてしまいレスラー生命が絶たれてしまう
全てが上手くいかない中でランディは孤独に打ちひしがれる

 

感想
馬鹿で滑稽で愚かな男だけど
それでも立ち上がる姿には感動した
すべてを失ったとしても自分が輝ける場所があるということは
それだけで幸せなことなのかもしれない
ランディの背中はカッコよかった


以前から気になっていた映画
アマゾンプライムビデオで配信されていたので観てみました

すごく地味な作風で
面白い映画なのかと言うと微妙な気もする
でも、心を打たれる映画でした

主人公ランディの姿を見ていると
切なくて可哀想にも思えるけど
その生きざまは格好いいと思うし
とても勇気付けられた

負け犬でももう一度立ち上がることの意義
自分の輝ける場所を知っている喜び

この映画を観て
生きる意味を教わったような気がする

 

まず 、この物語は
すごく悲しくて切ない物語です

かつて人気だったプロレスラーのランディが
落ちぶれてしまっているところから話が始まる

昔は輝いていた人ですが
今や家族を失い
生きるためにスーパーのバイトで稼ぐ日々

その合間をぬってプロレスは続けていますが
年齢による衰えもあり
そんな老体に鞭打って試合に挑む姿は痛々しくもある

彼はいわゆる負け犬で
正直言って未来なんて無いような人生

そんな彼を見ていると悲しくて苦しくなってくる


そこに追い討ちをかけるように
心臓発作によりバイパス手術を行い
レスラー生命を絶たれてしまうわけです
ランディは唯一の居場所すら失ってしまう

それをきっかけに人生を見つめ直し
離ればなれになった娘との関係を修復しようとしたり
ストリッパーの女性と親密になっていったり
スーパーでの仕事を増やしてもらったりと
新しい自分の居場所を見つけようとする

新しい人生を歩もうとし
それが上手くいきそうなのもつかの間
結局は全部崩れ落ちる

ランディの人生を見ていると本当に辛くなってくる
しかも、これはただ可哀想というだけでなく
ランディの自業自得の部分が大いにある

彼の人生が崩れていく原因は
全て彼自信にあるわけですよ

全てはランディが愚かだから

こんな人生になっているのも仕方ないと思える

 

そんなクズみたいな男が最低の人生を歩んでるのだから
ランディはダサいし滑稽だし馬鹿な男にしか見えず
格好よさの欠片もない
こんな人間にはなりたくないな
とまで思わされてしまいます

でも、この映画はそれだけでは終わらない

こんな馬鹿で不器用で全てが自業自得の負け犬男だけど
自分がもう一度輝くために立ち上がる姿には
とても心を打たれた

全てを失ったからこそ
自分にはプロレスしかないと気づいたときのランディは
とてもカッコよく見える

この最後の選択は
不器用で馬鹿な選択かもしれない
端から見れば無謀で命を粗末にしている愚かな選択かもしれません

でも、全てを失ったとしても
自分の輝ける場所を知っているランディは幸せなんじゃないかと思うんですよ

上手くやれば普通に娘との関係を取り戻せただろうし
ストリッパーの彼女ともいい関係になれたと思う
スーパーでもそれなりに稼いで生きていけるはず

ただ、それができないから彼はこの場所にいる
そして、この場所なら輝くことができる
ランディにはプロレスしかないんですよね

そんな不器用な生きざまは
すごくダサいけどすごくカッコいい

そんなランディの姿には
生きる意味というものを教えられたような気がします

 

そして、他に印象深かったのは
生々しいプロレスの描写と
ランディの背中を映すシーンの多さ


まず、プロレスの描写の話をすると

プロレスらしい派手な戦いを見せるというより
その裏側を見てるような描写が多いです

プロレスってエンターテイメントでいかに観客を盛り上げるかのショーでもありますが

この映画ではそのために体を張っている生々しい描写が多く見られます

本当に痛々しい
ホッチキスを体に打つのとかマジでやめてほしい…
派手なスプラッターなんかより痛さを想像できるからすごく嫌

ランディの体も傷だらけで
今まで数々体に鞭を打って戦い続けてきたのが想像できる
そして、体が衰えてきた今でも
同じように体に鞭を打って戦い続けている

そんな、体を犠牲にしてまでも
観客を盛り上げ自分が輝くためのプロレスというのが
ランディの人生にも重なるわけです

この映画は
ランディ=プロレス
なのかもしれない


で、そんなランディの背中を映すショットがとても多い

この背中からは彼の人生がひしひしと伝わってきます
決して言葉では説明していないのに
背中が何かを物語っている

この背中は哀愁が漂っていて切なくもありますが
どこか愛嬌を感じたり
力強さを感じたりもする
とても魅力的な背中

ランディが積み重ねてきた人生を
背中が表しているようにも思わされました

全てを失い再び立ち上がる彼の背中は
とてもカッコいいです

 

すごく地味な映画だし主人公は愚かなおっさん
暗い印象の作品だと思います
ラストもハッピーエンドとは言えない
でも、決してネガティブな物語ではないと思う

ランディの姿を見てると勇気が湧いてくる
自分もまだ終わりじゃないと思える

ランディの背中を追って
自分も再び立ち上がらなければ
と思わされました

 


レスラー [Blu-ray]

 

 

映画「グリーン・インフェルノ」感想 ストーリーの流れは面白いけど ちょっと物足りなく感じた

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どうもきいつです


ホラー映画「グリーン・インフェルノ」観ました

1980年のイタリア映画「食人族」をモチーフに作られた2013年のホラー映画
アマゾンの奥地で食人族に捕らわれた若者たちの
衝撃的な運命を残酷描写とともに描いた作品

「ホステル」シリーズなどを手掛けたイーライ・ロスが監督を務めています

 

あらすじ
不正なアマゾンの森林伐採を世に訴えるため
現地を訪れた環境活動家の学生たち
その後、過激な活動が目にあまり強制送還となるが
帰りの飛行機がエンジントラブルで墜落
なんとか生き延びた学生たちだが
そこで彼らを待ち受けていたのは人を食べる習慣のある食人族だつた

 

感想
なかなかグロいし
設定やストーリーも面白かった
でも、そんなにひねった展開がなく
普通のホラー映画って感じ
ピークは最初に食人族に襲われて食べられるとこで終わりかな…

 

前からすごく気になっていた映画
モチーフとなった「食人族」は観たことありませんが本作を観てみました

どんな内容なのかはなんとなく知っていたので
おそらくグロい系のホラーなんだろうなと身構えていました
そして、その通りのグロいホラー

人が死ぬ描写はグロテスクなものが多くて
苦手な人ならこの映画はたぶん無理
人体切断なんて普通に行われ
内蔵は取り出されるわ、目玉はくりぬかれるわで
相当不快だと思います

それ以外にも地味に痛々しい場面がすごく多い

さらに人肉を食べる描写なんかも見せられるので
グロいのがダメなら気分が悪くなる可能性も…

まあ、グロいのが好きでこんな映画をよく観る人なら
このぐらいのグロさは平気かもしれないですが

とにかく、耐性の無い人はかなりキツい場面が多いと思います
でも、そこがこの映画の魅力でもあって
刺激を求めるのならそれなりに満足できると思う


そして、ストーリーの流れはシンプルでわかりやすくて
恐怖演出もテンポよく見せてくれるから
楽しんで観ることができました

この映画でやってることは食人族に捕まって
殺されないために逃げる
ってだけの話

王道のスプラッターホラーなストーリーです
同じくイーライ・ロスが手掛ける「ホステル」と
やってることはほぼ同じですよね
舞台、世界観、設定が違うだけでで
根本は同じだと思います

なので、安定してると言えば安定した内容
求めているものは得ることができる

それプラス
食人族という世界観も魅力的だし
ビジュアル面もインパクトがあって記憶に残ります

未知の風習を持つ原住民には恐怖を感じる
原住民たちとは言葉も通じず全く相容れない状況は
緊張感を生むしとても不気味

そういった点でも
恐ろしくあり不気味でもあります

 

そんな感じで
ホラーとして求めてるものは
ある程度満たしてくれて
楽しめる内容ではあります

ただ、ちょっと展開にはひねりがなく
物足りなさは感じました

王道の展開でそれなりに楽しめるんですが
そこに新鮮な要素があったらもっと楽しめたと思う

ストーリーに関しても先が読めてしまうので
あまりハラハラさせられない

主人公たち窮地に追い込まれても
たぶんこうやって切り抜けるんだろうなとか
主人公は大丈夫なんだろうなとか
このキャラは最後に痛い目を見るんだろうなとか
そういうのが見えてしまって
少し冷静に見てしまっていました

全体的に展開が予定調和で
ストーリーにスリルを感じることができなかった

そんなのもあって
いまいち盛り上がりに欠ける映画だったと思います

まず、序盤の前置きの部分が長すぎると思う
登場人物たちのキャラクター紹介や舞台設定の紹介を兼ねてる部分がありますが
ちょっとダラダラと長く感じた

主人公が環境活動に参加するかどうか
ってところまでも長いし
参加してから事故に遭うまでも長い

本題の食人族に教われるまでにちょっと飽きてきます
まだ?
って気持ちになってくる

食人族に出会うまでの序盤のパートが
前フリとして機能してるのかと言うと
そこも微妙で

登場人物たちの人間関係などもそんなに深く触れられず
どのキャラクターもあまり印象に残らない

はじめに登場人物を多く見せられるから
最終的に残った数人が
これ誰だっけ?
って状態に陥ってしまうんですよね

主人公と活動家グループのリーダくらいですね
印象に残ってるのは

なので、仲間たちが次々に死んでいっても
なんか盛り上がらないんですよ

そもそも、主人公と関係の薄い人たちだから
どこか他人事に見てしまうんですよね


でも、食人族に捕まってから
1人目の仲間が犠牲になるところまでは盛り上がった

ここでは
自分は今すごいものを見ている
という気持ちにさせられます

謎の原住民が目の前に現れる異様さや
異常な文化、風習を目の当たりにする恐怖
超グロテスクな描写からの人肉クッキング

すごく衝撃的な場面になっています


とは言え
そこがピークで
そこから先はよくある脱出劇で終わってしまうからちょっと物足りない

多少グロいシーンもありますが
はじめのグロさに比べると見劣りするし
マリファナを使っての脱出の発想は面白いけど
結局それ以外の面白いアイデアはなかったりと

終盤に向かうにつれて尻すぼみな印象でした

主人公が川に流される展開とか要らなかったような気も…

主人公が助かる場面も
そんなに盛り上がらずに終わってしまいましたし

ラストがふわっとしてましたね
あまり締まらなかった


あと、メッセージ性を感じる映画でもあったんですが
やってることがB級ホラーで
ちょっとバカバカしい内容でもあったりして
そこが上手く噛み合ってないようにも思った

メッセージも言いたいことはなんとなくわかるけど
少し掴み所がないと言うか…

もう少しストレートに伝えてくれてもよかったのに


衝撃的な映像は見れたし
ホラーとして求めてるものは観ることができたので
満足と言えば満足なんですが

もう少し新鮮な展開を見たかった気持ちもある

題材が面白いだけに
予定調和なスプラッターホラーで終わってたのは
もったいないと思いました

基になった「食人族」には興味が湧いた

 


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