何もかもが滑稽

映画「アメリカン・アニマルズ」感想 悪いことはしちゃダメ という当たり前のメッセージ

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どうもきいつです


クライム映画「アメリカン・アニマルズ」観ました

2004年に4人の大学生が1200万ドルの
ビンテージ本を狙った実際の事件を
映画化した作品
ドキュメンタリーを手掛けてきた
バート・レイトンが監督を務めます

 

あらすじ
ケンタッキー州の大学に通う
ウォーレンとスペンサーは
大学の図書館に1200万ドル相当の
高価な画集が所蔵されている事を知る
刺激を求める2人は
画集を盗んで売る事を思い付き
さらに友人2人を仲間に加え
強盗計画を企てる

 

感想
とてもリアルで恐ろしい
そして、彼らの気持ちが
とてもわかる
この作品は今の時代に
ピッタリの作品だと思う

 

ポスターの印象がとても強く残っていて
気になっていた映画だったので
観てきました


とても不思議な作りの作品でした
ドキュメンタリーと映画の
中間のような作品

映画的なドラマの間に
実際に犯罪を犯した本人たちの
インタビューが入り込みます

テレビでやってる再現ドラマに
近い作りですね

だからこそか
この映画で描かれている事件が
現実と地続きの出来事だと
感じさせられます

本当に起こった事件だということが
ストレートに伝わってきます

 

そして、この映画は
4人の若者が爽快に
強盗を繰り広げるクライムサスペンス
ではなくて

いたって現実的で
映画のように上手くなんていきっこない
すごくグダグダな犯行と
それを犯してしまったという
後悔を描いている作品


本作では犯罪自体よりも
なぜ彼らはそんな事をしてしまったのか
やってしまった事でどうなったのか
そういう部分を描いている

それが現代社会の問題とも
通じる所があります
それだけではなく
彼らの気持ちもとてもわかる

この映画で描かれているものは
人間にとって普遍的なものでも
あると思いました

 

そもそも、この物語の
主役4人の原動力は
刺激が欲しかったから
ただそれだけなんです

言ってしまえば
別に強盗じゃなくても良かったんですよ
思い立ったのがたまたま強盗だった
それだけなんです

何か特別な事をすれば
自分が何者かになれるんじゃないか?
そんなフワッとした理由

若気の至りってやつですよね

ただ、彼らのやったことは
取り返しのつかないことで
それ故に重たい話になっています


客観的に見れば
彼らはとても滑稽で馬鹿でしかない
自業自得な話ですけども

自分に置き換えて見てみると
彼らの気持ちがとてもわかる


10代の頃を思い返せば
自分も特別でありたいという気持ちが
とても大きかったですし
刺激を求めていたのは事実

もし、この年代に友達から犯罪の加担を
持ちかけられていたとしたら
100%断われたかと言えば
断言はできないですよね

むしろノリノリでワクワクしながら
やってたかもしれませんし

実際、犯罪まではやってませんけど
ちょっと悪い事したり
誰かに迷惑を掛けたりしたときに
自分は普通じゃない事をしてる
他の人間とは違う
と、自分を特別だと思い込んで
刺激を感じていましたし


そう考えれば
本作の4人の気持ちが理解できる
そして、彼らの痛々しさも
ストレートに伝わってきて
自分の事のようにも思えてきました

 

もともとの動機が
動機とも言えないような
漠然としたものなので

それに伴って
彼らの計画はとても稚拙で
そんなものは上手くいくはずもなく
とてもグダグダ

彼らの脳内では
映画のように華麗な計画でも
実際はそんな甘くないわけです

お互いのコミュニケーションも
いまいち取れず
向いている方向もバラバラで

計画の詰めも甘く
1つでも予想外の事が起きれば
途端に崩れていく

それぞれに覚悟も無く
どんどん恐怖のドツボにはまっていき
そして、辞めどころを見失って
ズルズルと抜け出せなくなっていくんですよ


はじめは怖いもの見たさで始めたこの計画
最初から誰も本気でできるなんて
思っていなかったんですよね
でもいつの間にか計画が完成して
後に引けなくなる

そして、みんながいつか
この計画が止まるだろうと
他人事のように
流れだけで犯罪を犯してしまう


そんな彼らの犯行を見ていると
すごく嫌な緊張感を味わえます
成功するかどうかのスリル
なんかではなく

思い通りにいかなくてパニックになる様子
やってしまった感
後に引けなくなってしまった後悔

こういうとてもリアルで
嫌な感情が
ひしひしと伝わってくるんですよね

 

で、この映画は
彼らが今は反省しているとか
あれから彼らが成長したとか
そういうものを見せているわけではなく

実際にこういう事件がありました
という現実を見せている映画です

ドキュメンタリーのように
実際の本人たちの言葉を見せたり
ドラマもあくまでエンターテイメント
ではなくリアルな描写にこだわってる

こういった要素から
この事件が他人事のようには
思えなくなる

もしかしたら
自分もそうなっていたかもしれない
自分の子供がそんな道を
だどってしまうかもしれない
そう思わされる映画


本作には
悪いことはやっちゃダメだよ
という、とてもわかりやすくて
当たり前なメッセージが込められています


本人たちの
インタビューも生々しくて
何とも言えない気持ちになります

それぞれの意見がかみ合っていないのとか
すごくリアルですよね
それにみんなちょっと言い訳がましくも
感じてしまいますし

そうなってしまうほど
当時は何も考えてなかったんでしょうし
自分が一番悪いと認めたくない
そんな気持ちも伝わってくる

 

少し前に話題になった
SNSのバイトテロなんかも
通じる所があると思いました

この人たちも後先考えず
目立ちたいだとか
なんかやってやりたいだとか
特別な自分を求めてるんでしょうね

それだけでなく
こういうものは
昔から普遍的にあると思うし

一時の感情で大切なものを棒に振る
っていうのはとてももったいない事
そんな風に感じました

 

それと最後に

犯行実行の時に
図書館の書士のおばさんに
暴行を与える場面

ここがすごく怖いというか
ゾクゾクするというか

一線を越えてしまった罪悪感
というのが痛いほど伝わってきます

ヒリヒリするほど感情が伝わってくる

このシーンがめちゃくちゃ印象に
残りました
このシーンだけで
こんなこと絶対にやっちゃダメだな
と思わされました

 

映画として面白いかと
言われれば
そんなに面白くはないかもしれませんが
心に刺さるものがある映画
ではありました
いろいろ考えさせられる作品でした

 

 

映画「ドクター・ストレンジ」感想 ストーリーはショボいけど映像表現がすごすぎる だから好き

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どうもきいつです


ヒーロー映画「ドクター・ストレンジ」観ました

事故で両手を思うように動かせなくなった
天才外科医が魔術の力で戦う
スーパーヒーローアクション

ベネディクト・カンバーバッチが
主演を務める2017年の作品
監督は「エミリー・ローズ」などの
スコット・デリクソンです

 

あらすじ
天才外科医スティーヴン・ストレンジは
交通事故に遭い外科医としては致命的な
両手にマヒが残るケガをしてしまう
あらゆる治療法を試し
最後に行き着いた先は
神秘の力を操るエンシェント・ワンの
もとだった
そして彼は人類の存亡をかけた戦いに
巻き込まれていく

 

感想
ストーリーは普通すぎて
面白みがあまりない
でも、映像はすごい
この映像を観るだけでも
価値のある映画だと思う

 

本作は以前も観たことがありましたが
テレビでやっていたので
再び観てみました

あらためて観ると
映画館で観るのとテレビで観るのとで
感じ方も違ったし
新しい発見もありました


この映画って
ストーリーが単純だし
特別面白いわけではない
なかなか微妙な内容だったりします

だから、この映画が面白くない
と言う人も結構いると思う

特に映画が好きで
いろいろ観ている人にすれば
ありがちだししょうもない内容
だと思ってしまうかも

逆にマーベルファンは
ただMCUの作品の1つだから
というだけで大絶賛していたりもしますし

いまいち他人の評価を見るだけじゃ
面白いかどうかを判断しづらい映画


僕自身は
この作品がかなり好きです

確かにストーリーは微妙だけど
それ以上に
映像表現が好きすぎるんですよね

ストレンジたちが
魔術で作り出す世界が
なかなか面白い表現で
それだけでとても見入ってしまう

どういう表現かというと

現実的な世界が
その形を保ちながらも歪んでいく
ダマし絵のような映像

2010年の映画「インセプション」
みたいな感じですね
実際に影響を受けてるみたいですし
オマージュのようなシーンもあります

ただ本作は「インセプション」の
さらに一歩先の表現にまで
達していたと思います


「インセプション」は
シュールな映像を
圧倒的な迫力とリアル感で
表現していて
それだけでもスゲーと思える
映像表現だったんですが

本作はそんな映像表現に
さらにアートをプラスしてる

それは、エッシャーの絵画のような
シュールレアリスム的な表現だったり
幾何学的な表現
東洋の魔術ということで
曼荼羅図なども意識していると思います

そういう表現が
すごく面白いんですよね

そして、そんな中での
アクションシーンっていうのが
とても新鮮だし
迫力もあってワクワクする

 

この映画
スタートダッシュもすごくて
冒頭のシーンから
心を鷲掴みにされます

エンシェント・ワンと
敵であるカエシリウスとの
戦いから始まるんですが

はじめから売りである
映像表現を惜しみなく出してくれます

街中がぐるぐると変形しだし
ビルの側面の上で戦闘が始まる
このシーンが派手だしカッコいいから
最初からこの映画スゲー
ってハイテンションな気持ちになるんですよ

その後の
エンシェント・ワンにストレンジが
真理的なものを見せられる場面
なんかもすごい面白い映像だと思うし

重力の向きが変わりまくる
建物内での戦闘
ケガの治療中に幽体離脱しての戦闘
逆再生の中での戦闘

と戦闘シーンが
いちいち面白い表現なんです

今までのマーベル映画でも
あまり見たことがないような
アクションシーンが続くので
この点では他作品との差別化もできていて
とても新鮮に感じれます

 

ただ、テレビで観て思ったのが
この派手な映像が
思った以上にショボく見えました

テレビより映画館で観る方が
迫力があるのは当たり前ですけど
この映画は特にそれを感じます

しかも、この映画はIMAX3Dで観るのが
完璧なんじゃないのかなと思うんです

ストレンジが真理的なもの
見せられるシーンなんかは
映画館で観た時は
マジでスゲーと感動までしたんですけど
テレビで観たら
こんなんだったっけ?
と思ってしまうほど印象が
変わってしまっていました

今さらですけど
これは映画館で観るべき映画
だったと思いました

 

ストーリに関しても
いろいろ言われてますけど
僕はそんなに嫌いじゃないです

他のMCU作品とそんなに大差の無い
マンネリ気味な内容ではありますが

マトリックスのような
世界の真理を知り
常識から解放され修行をして
強くなっていく
というのはとても好きだし

敵の圧倒的な存在感や
決着のつけ方も悪くないと思う

ただ否定的な意見も
すごくわかるんですよね

キャラクターの薄さとか
ストレンジに感情移入できないとか
敵との決着が納得いかないとか


それもいろいろ要因はあると思います

まず、ストレンジの変化が
わかりづらいですよね

傲慢で頭の固い嫌な奴から
人類を守るヒーローに
なるわけなんですが

いまいちストレンジが
成長したのかどうかわかりづらい

最終的に成長したんだろうな
というのは伝わってくるけど
あまり具体的じゃないです

なので、いまだに傲慢なのかなとか
嫌な奴のままなのかなとか
そう疑問に思ってしまい
それがぬぐいきれない


他の登場人物も
エンシェント・ワン
モルド
カエシリウス
などの主要人物でさえ
どんな気持ちなのか掴めない

何を原動力に彼らが動いているのかが
全然伝わってこないんですよ

会話のやり取りなどが
世界観や設定の説明が多くて
人間の感情や関係性の表現が
あまり無かったように思います


全体的にドラマが薄過ぎたんでしょうね
映像やアクションはすごいんですけど
ドラマ部分はいまいちパッとしない

淡々と物語が進んでいるだけ
という印象でした


そして、ラスボスのドルマムゥとの
決着のつけ方

敵をぶっ飛ばして終わり
ではなく
説得して終わらせる
これは全然悪くないと思うんです
他ヒーローとの差別化になるし

そういう決着のつけ方により
ドルマムゥ自体の強大さも
伝わりますしね

でも、その見せ方が
悪かったと思うんです

何回も同じ時間を繰り返し
それに嫌気がさしたドルマムゥが
退散する
という倒し方なんですけど

これが
10回くらい繰り返しただけで
ドルマムゥが根負けしたようにしか
見えなくて
ドルマムゥ心弱すぎだろ
って思ってしまいます

これのせいでドルマムゥが
小物に見えてしまうし
オチもすごく弱く感じてしまいます


この場面が
何千回、何万回も繰り返したように
感じる表現にするだけで
全然感見え方が変わるはずです

確かにどう表現するかは
難しいとは思いますが

それができたら
ストレンジの意志の強さも表現できるし
ヒーローとしての説得力にもなる
ドルマムゥも小物に見えない
と良いことづくめだと思う

ここはやっぱりもったいないなと
思いました


こういう部分が
良くなっただけでも
この映画はもっとすごい作品に
なっていたんじゃないでしょうか

 

ストーリーの弱さは
否めませんが
それでもやっぱり映像は
すごいです

この映像表現だけで
僕はこの映画がすごく好き
観る価値はあると思います

 


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映画「9<ナイン> ~9番目の奇妙な人形~」感想 素材はいいのにもったいない ストーリーが致命的

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どうもきいつです


アニメ映画「9<ナイン> ~9番目の奇妙な人形~」観ました

人類滅亡後の世界を舞台に9体の人形が
巨大な機械獣と戦うダークファンタジー
もともとは短編映像作品だったが
ティム・バートンの目に留まり
長編映画化が実現することになった
2009年の作品です
監督は短編同様ジェーン・アッカーが
務めています

 

あらすじ
人類が滅亡した地球で
背中に数字の9が書かれた
1体の人形が目を覚ます
廃墟の街で呆然とする彼の目の前に
2の番号を持つ人形が現れ
自分たちは仲間だと語りかける
そこに突如
機械の獣が現れ彼らを襲う

 

感想
世界観、雰囲気はとても好き
でも、ストーリーが微妙過ぎ
オリジナルの短編の方が
良い作品だと思いました

 

世界観や設定はとても面白そうで
パッケージも魅力的
でも、全然中身がともなっていなかった…

いわゆる雰囲気映画ですかね

キャラデザインも良いと思うし
この世界の映像表現も魅力がある
ダークファンタジーな世界観なんかは
個人的にとても好みです

そんな良いところが
たくさんあるはずなんですが
それ以上にストーリーが
足を引っ張りすぎていました

 

本作のストーリーの
何がダメだったのかというと

物語がどこを目指して進んでるのかも
わからないし
最終的にゴールすらない
中途半端な終わり方

この映画を観終えて
結局自分は何を見せられていたんだろう?
と疑問しか残りませんでした


まず、主人公の9ですが
彼が一体何をしたいのかが
全く見えてきません

目的が不明過ぎて
2を助けようとしたり
敵に立ち向ったりしてますけど
その原動力が何なのかがわからないので
その行動がいまいち納得できません

しかも、無意味に余計なことを
いきなりしたりするので
9に対してちょっとイライラもしてきます

その余計な行動の裏に
なにか意味があるのなら
まだ納得できますけど
まったく理由なんかないですしね


そもそも、この作品って
全部投げっぱなしなんですよね

こっちが知りたい事、見たいものが
最後まで観たところで
全然それが描かれていないんですよ

この世界の謎や根源
人形たちの存在理由
敵は何者なのか
主人公たちがたどり着く答え
この世界の未来

全部投げっぱなしです

じゃあこの映画に何があるのか?
何もないです


この退廃した世界が
戦争や機械的な存在が原因で人類が滅びた
というのはなんとなく伝わってきます
でも、具体的なことはわかりません

こういうフワッとした設定は
別に悪いとは思いません
全部語ればいいってもんじゃないですし

でも、この映画の場合は
そこがかなり重要だと思うんですよ


この世界の成り立ちや根源的なものが
9たちが生まれた理由にも繋がってくると
思いますし
彼らの存在意義や目的などにも
関わってくるはずです

敵の存在なんかも
この世界のシステムの一部でしょうし
敵の目的もこの世界観と
大きく繋がってると思う


世界設定が曖昧なので
同時に物語上大切な部分も
深掘りされずに
内容がかなり薄っぺらいんです

結果、主人公が何をしたいかわからず
敵の目的も不明
この映画で起きていること全てが
ただの茶番にしか見えない

 

はじめは9たち人形が
自分たちがなにのため生まれ
何をしなければならないのか
というのを探していく物語だと
思ってたんですが

全くそういうことは描かれず
ただ流れに任せて行動してるだけの
主体性の無い物語

所々でドラマチックな展開が
起きたりするんですけど

そういうのも何も起きなければ
面白くないから
という理由だけで無理やりに
入れ込まれてるようにしか見えなくて
感情移入もできないし感動も無い


ラストは
なんか上手くいったような雰囲気で
丸く収まってる感じで終わりますけど
良く考えたら何も解決してませんからね

誰も成長してませんし
世界も変わってない
謎が解けたわけでもない
新しい目的を見つけてもいない

なんなん?この終わり方…
さすがにちょっと酷いと思いました

 

後から
オリジナルの10分の短編作品を
観てみたんですが
断然こっちのほうが良かったです

こっちはストーリーは全然無いし
登場人物も少ない
セリフは全く無いです

本編同様に説明不足の
意味不明な作品ではあるんですが

無駄にストーリーやセリフ、説明が無いぶん
想像力が刺激されるし
考察もしたくなる

こちらの方が雰囲気を楽しめる
雰囲気作品としては
短編のほうがはるかに上だと思いました

 

ただ、長編の本作では
登場人物が増えてるし
それぞれのキャラも個性的で
そういう面白さはあるんです

7の軽やかな動きとカッコいいアクション
これはすごく好きでした
FFの竜騎士みたいですごくカッコいい

1のリーダーだけど
とても臆病で保守的なのも
ストーリー上でいい役割を
果たしていたと思うし

他にも腕力自慢がいたり
不思議な双子、発明家

それぞれ見た目も個性的だし
みんな良い味を出してる


しかし、やっぱりストーリーが微妙なので
キャラの良さが最大限に生かせてない
というのは残念ですね


敵のデザインなんかも
良かったと思うし
ガラクタを道具や武器に改造している
デザインもカッコよかった
デザイン面は
個人的にかなり好きだったんですが

だからこそもったいないな
と思ってしまう

良い部分はたくさんあるんですけどね…

 

ホントもったいない作品でした
素材はとてもいいと思うんですよ
ただそれを上手く調理できていなかった
という印象です
設定、ストーリーを練っていれば
もっといい映画になっていたんじゃないでしょうか

 


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映画「トゥルーマン・ショー」感想 コメディーかと思ったらすごく怖い映画だった

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どうもきいつです


コメディー映画「トゥルーマン・ショー」観ました

ある男の生涯がテレビ番組として
放映されていたという物語
その番組の主役であるトゥルーマンの
姿を描いた1998年の作品
監督はピーター・ウェアー
主演はジム・キャリーです

 


あらすじ
典型的なアメリカ市民のトゥルーマンは
幸せな普通の人生を過ごしていた
しかし、彼の暮らす環境は
どことなく不自然だった
実は彼の人生は全て撮影され
TV番組として世界中で放送されていた
そして、トゥルーマンはその真実に
気付き始める

 

感想
とても面白い映画でしたけど
反面すごく怖い
コメディーなのに
怖さを感じる映画でした

 

この映画の存在は
有名だし昔から知ってたんですが
今まで観てませんでした

たまたまテレビでやっていたので
鑑賞してみたんですが

観る前のイメージだと
ジム・キャリーが主演だし
面白可笑しく笑えるコメディー
だと思ってました

でも、全然笑えん
超怖い映画でしたよ

これはコメディーの皮をかぶった
ホラー映画です

 

この映画の中で起きてることって

コミカルな登場人物たちの
普段のやり取りだったり
ちょっと滑稽でバカバカしい
演出だったり
笑えるような内容なんですけど

この世界観と主人公の境遇を知っていると
そのコミカルな場面が
逆にすごく怖いんですよ

この世界ではトゥルーマン以外の人間は
みんな演技をしていて
その様子が世界中にテレビ番組として
放送されている

この設定がそもそも怖い


子供の頃
実は自分以外の人は
みんな演技をしていて自分はみんなに
ダマされてるんじゃないかと
妄想して怖くなったこともありましたが

この映画はそれを完全に
映像として表現していました

子供の頃に抱いた恐怖が
蘇りました


トゥルーマン自身は
はじめは何も気づかずに
理想的で幸せな生活を送っています

ただ、観ているこちら側は
はじめからこの世界の仕組みを
知りながら観てるわけです

だから、この作られた幸せな人生に
とても違和感を感じるし
気持ち悪さもあります

この世界はテレビ番組なので
トゥルーマンの周りの人たちが
日常の中に無理やり商品の宣伝を
入れ込んだりしてきます

これは軽く見てればバカらしくて
笑えるシーンでコミカルなんですが

そんなシーンですら
気持ち悪くて怖さを感じます

 

そして、何よりも怖かったのが
トゥルーマンに近しい人物たち
これがマジで怖かったです

妻、母親、親友
この人たちが特にトゥルーマンと
親密な人たちです

母親は子供の頃から
母親として育てていますし
親友は子供の頃からの幼馴染
妻とも結婚してから
夫婦として日々を過ごしている

いくら演技とは言え
こんなにも日々を共に過ごしてるんだから
思い入れや親しみ、情けなどが
わきそうなもんですが

この人たちからは
それが感じられないんですよね
あくまで仕事の一環として
演技をしてるだけなんですよ

トゥルーマンが真実に気付きはじめて
妻に詰め寄る場面での
唐突に商品宣伝しだした時とか
狂気ですよ
すごく怖い

親友との会話の場面では
親友がプロデューサーの言葉を
そのままトゥルーマンに話します
しかも、全く戸惑いも無くに

ここも超怖かった
ゾッとしますよ


彼ら以外も
この街に住む人たちは
みんな指示通りに動く人間で
まるでロボットのようなんですよね

トゥルーマンの動きを抑制するために
街の人たちが団結して
トゥルーマンの全てを制御しようとするさまは
異様ですよ

 

トゥルーマンが真実に気付きはじめて
所々に違和感が見えてくる場面も

見ようによっちゃ笑えそうなんですけど
気持ち悪さや恐怖が上回ってる

エレベーターの扉の向こうに
謎の空間が広がってたり
同じ車や自転車が同じ道を
ぐるぐると回ってるだけだったり

そういうシーンが
いちいちゾッとさせられる


トゥルーマンに
感情移入すればするほど
この映画が怖く
思えるんじゃないでしょうか

 

で、この映画の中で
唯一トゥルーマンに
親心や愛情を抱いている人物は
実はプロデューサーのクリストフなんですが

彼の愛情もなかなか歪んでて
すごく気持ち悪さがあり
とても怖いんですよ

こんな狂気じみた世界で
一生を過ごすことが
トゥルーマンにとっての幸せだ
と本気で思ってます

これがただ金のためや自分の保身のために
やってることだったらわかりやすいし
こいつがただの悪い奴だと
思えるんですけど

でも、彼は本当に愛情を抱いてるし
トゥルーマンを思っての言動なんですよ
だからこそそれがすごく怖い

 

さらに、この映画には
視聴者の視点ってのもあって
これもなかなかモヤモヤするんですよね

視聴者たちはただテレビ番組を
楽しんで見てるだけの存在です
別に悪気があるわけではないし
自分たちと変わりない普通の人

トゥルーマンの脱出劇を見ると
みんなで応援してるし
成功した時には大歓声です

一見、軽く見てしまえば
感動的な大団円にも感じれますけど

ラストは
視聴者がトゥルーマン・ショーが
終わったから
別のチャンネルに変えようとして
幕を閉じる

すごく嫌な終わり方

結局、トゥルーマンの人生も
壮絶な脱出劇も
視聴者からすれば
ただ消費されるだけのエンターテイメント
でしかなかったってことですよね

今まさに自分がしてること
グサッと心に刺さりました


こういう風刺的なメッセージは
全然、今の時代にも通じますよね

テレビ番組もそういうが今も多いですし
24時間なんちゃらとか…

テレビだけでなくとも
ただ消費されては消えていくものが
たくさんありますよ

映画にしろ、漫画にしろ、音楽にしろ
持ち上げられては消えていく

こういうところに人間の残酷さも
感じますよね

怖さだけでなく
いろいろ考えさせられる映画
でもありました

 

予想外に怖い作品で
笑えそうでゾッとする
ちょっと不思議な感覚の映画

現代でも通じるメッセージが
たくさん込められていて
いろいろ思うこともありました

ラストでのトゥルーマンの
笑顔のあいさつ
これが救いなのかもしれません

 


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映画「オーヴァーロード」感想 こんなに好きなものを詰め込まれたら そりゃ好きになる

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どうもきいつです


ホラーアクション映画「オーヴァーロード」観ました

「スター・ウォーズ」シリーズなど
数々の話題作を手がける
J・J・エイブラムスがプロデューサーを
務めたサバイバルアクション
第二次世界大戦を舞台に
米軍兵士と得体の知れない敵との
戦いを描いた作品

 

あらすじ
第二次世界大戦中の時代
アメリカ軍の落下傘部隊が
ナチス占領下のフランスへ送り込まれる
戦闘を生き延びた兵士たちは
ナチスの要塞と化した教会へ
たどり着くが
そこには得体の知れない敵が
待ち受けていた

 

感想
なんかわからんけど
すごい面白かった
そして、すごい変な映画でした
こういうのすごく好き

 

なんとなく気になって
観に行っただけの映画だったんですが
これが個人的には
とても好きなタイプの映画でした
あたりですよ

正直言って
万人受けはしなさそう

悪趣味な感じがあるし
グロい場面も多い
それにちょっとアホっぽい映画

でも、こんなのが好きなんですよね

僕が好きなものが
詰め込まれたような映画
勢いだけで魅せられました


この映画を簡単に説明すると
戦争映画だと思ったら
実はバイオハザードだった
みたいな映画

アイデアだけで言ったら
かなりB級臭が漂っています

てか、B級映画みたいなもんです
でも、全然B級に見えないくらい
ショボさは無かった
J・J・エイブラムスがプロデュース
してるだけあって
お金もかかってるはずです
なので映像のクオリティはA級なんですよ

 

序盤の部分は割と
がっつり戦争映画のように
進んでいき

途中から急にホラーっぽくなる
ゾンビ的な感じにもなってくる
すごくフィクション感が強くなるんです

とにかく1本の映画の中に
いろんな要素が詰め込まれてる

王道のストーリー、キャラクター
激しい戦争描写
ホラー、ゾンビ、グロ、暴力
派手なアクション
スーパーヒーロー要素

もうお腹いっぱいですよね


ただ、いろいろ詰め込んでるだけ
というわけでもなく
全編通して緊張感があって
最後まで引き込まれますし
それぞれのシーンも
インパクトがあって記憶に残ります


まず、冒頭の飛行機からのシーンで
一気に心を掴まれます
最初からとても派手で
手に汗握る戦争アクションが
繰り広げられます

観る前はB級映画なのかな
みたいな気持ちで観始めたので
映画が始まると
あれ?結構すごくない?
と、良い意味で裏切られた

銃撃戦なんかも
なかなか激しく迫力があり
見応えがあります


その後のホラー描写は
意外と怖かったり
ビックリさせられたりする

普通にビクビクしながら観てました
内容はいたってベタなんですけど
だからこそなのか
怖いのが来そうなのがわかって
逆に恐怖感を煽られました

ホラー的なビジュアルも
個人的にはかなり好き
実験場のなんか陰湿で不潔な感じとか
実験台にされた人間たちのフォルム
気持ち悪さや不快感が出ていて
とても良かったですね

人が袋の中に入れられ
吊るされていたり
首だけで生きてる女なんかは
なかなか印象に残りました

グロいシーンも頑張ってて
痛々しい場面は多いですし
血しぶきが飛び散ったり
グチャって感じのとこもありますし

そんなのが苦手な人は
無理だと思いますが

僕自身はこういうの大好きなんで
最高でしたね

 

終盤は
もうバイオハザードみたいな展開で
化学物質的なものを注射した
不死身人間との闘い

ここは戦闘シーンがぶっ飛んでて
ヒーローアクションみたいになってます
展開もアツいし
いままでホラーだったのが
ここにきてヒーロー映画みたいになる

ラストの脱出場面の
ワンカットシーンも
迫力があるしスリリングで
ハラハラさせられました

終盤の盛り上がりで
気持ちも上がりましたね


そして、それらの要素が
全然ショボくなく
しっかりと作り込まれていた
というのもとてもポイントが高い

映像のクオリティが高くて
臨場感が表現できてるし
とてもリアルに感じれました


全体的に大音量だったのも
印象的です

音が大きいので
銃撃戦は大迫力だし
ホラーシーンでも
音がデカいからすごく驚く

こういったとこでも楽しめましたね

 

ストーリーに関しては
かなりベタだと思います

ほとんど思ったように進んでいくし
ラストも大体どうなるかは
予想がつきます

これは以前観た
「ハンターキラー 潜航せよ」
と同じで
ちょうどいいベタさ

心地よく物語が進んでいく感じです


単純に
ナチスの研究施設を破壊する
ってだけの話ですし

登場人物のキャラも
とてもわかりやすい

やさしく正義感の強い主人公
無情だが合理的な上官
口が達者な奴、変わり者など
よくありそうなチームです


それぞれの登場人物の行動も
ベタだからこそ
ハラハラしたり、アツかったり
ホッとしたり

求めてるものを与えてくれます


いろんな要素を詰め込んでるだけに
このわかりやすいストーリーが
良いバランスにもなってますよね

 

いろんなものが詰め込まれ過ぎて
変な映画なんですけども
個人的には大好物ばかりの
欲張りセットでした

最高に好きな映画ですね
男子ならみんな好きじゃないですかね?

 


クローバーフィールド/HAKAISHA スペシャル・コレクターズ・エディション [Blu-ray]

 

 

映画「名探偵ピカチュウ」感想 ポケモン好きなら楽しめる ポケモン愛を感じる映画

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どうもきいつです

ファンタジー映画「名探偵ピカチュウ」観ました

世界的な人気を誇るゲーム
「ポケットモンスター」シリーズの中の1作
「名探偵ピカチュウ」を実写映画化した作品

ポケモンと人間が共存する街を舞台に
父親の行方を探す青年と
人間の言葉を喋るピカチュウが
街の事件に挑んでいくミステリーアドベンチャー

監督は「ガリバー旅行記」などの
ロブ・レターマンが務めています

 

あらすじ
青年ティムは父親のハリーが事故で
亡くなったということを知り
父の荷物を整理するために
人間とポケモンが共存する街
ライムシティへ向かう
そこで彼は人の言葉を話す
名探偵ピカチュウに出会う

 

感想
ポケモン愛、リスペクトを感じる
ファンなら楽しめる作品
子供でも楽しめる映画でした
ただ名探偵感は薄いかな

 

僕は初代ポケモン世代で
小学生の頃はすごいブームだったし
僕自身もめっちゃ好きでした

金銀までのポケモンの名前は
全部覚えてたし
全ポケモンを見なくても
絵が描けるほど好きでした

それ以降のポケモンのゲームは
やったりやってなかったり
「名探偵ピカチュウ」のゲームも
やっていません

でも、ポケモン愛はあると思うし
思い入れはとてもあります


この映画に関しては
期待しつつも不安を抱いて
観てきました

特に実写化というのは
かなりの不安要素だったんですが

実際に観てみると
CGのクオリティは高かくて
実写にもある程度馴染んでたし
ポケモンへのリスペクトも感じれて
とても楽しめました

期待は裏切らず
ポケモンらしい世界を
見せてくれた作品だったと思います

 

この映画で1番注目されるのは
やっぱりポケモンのビジュアルですよね

実写に合わせてどう表現されるのか
それがとても気になる所です

このポケモンの3DCGに関しては
賛否が分かれると思う
気持ち悪いとか不自然とか

僕個人的には満足でした

確かに生物的には不自然に
見えることもあり
映像的に違和感もあったりする
でも、かなり頑張ってると思います

そもそも、ポケモンを実写化する
ということ自体無理がある話で

そんな中、ある程度実写に近づけつつ
それでも基の原型も損なわない
そういう風に作られていて
そこはかなり好感が持てます


ピカチュウのモフモフ感も
リアルにしつつも
ピカチュウという形には
留められている

表情のしわや動きなどは
リアルに表現してますけど
ピカチュウの可愛らしさも見せてくれます


他のポケモンも
リザードンのごつごつした皮膚感
ベロリンガのベトっとしたベロ
フシギダネやゲッコウガなどの
両生類っぽいぬめりとか

若干キモさもありますけど
実際にいたとしたら
こんなんじゃないかな
と思わせてくれます

 

この映画に対する意見で
登場ポケモンが少ない
ってのをよく目にしますが

そんなに少ないですかね?

そりゃ800種類くらいのポケモンの
数に比べたら少ないですけど

限られた時間の中で
登場させるには限度があるし
この映画では
結構、頑張ってたんじゃないかな
って思うんですけど

人気ポケモンを出しつつ
地味なポケモンも活躍したりするし
普通に満足できました


それに、活躍するポケモンの
チョイスもなかなか面白いです

コダックやメタモンが
大活躍するのは意外だったし

エイパムやゲッコウガが
ちょっとホラーっぽく
表現されてたのも新鮮で面白い

超巨大ドダイトスは
ものすごい迫力

ブルーやカラカラなど
ちょっと地味目なポケモンが
フィーチャーされてたのも
面白く見れました

 

そして、ポケモンの
細かい設定や特性も
しっかり拾って表現していたのにも
ポケモン愛を感じます

ポケモンが好きなら
しっかり再現してくれてる
と気づけるような
細かい部分も見せてくれます


ピカチュウがほっぺから
電気を起こしていたり

コダックの頭痛が酷くなって
念力を使う場面だったり

リザードンの動きを抑えるために
尻尾の火を消そうとしてるのも
なかなか細かいなと思った

メタモンが変身したときの
目が点のままってのも
しっかり再現されてました
あれは実写でみると
なかなか怖いですね
ホラーですよ

ポケモンの進化も見せてくれます
コイキングやイーブイ
進化と言えばこのポケモン
というチョイスが良かった

他にも
カラカラがかぶってるのは
母親の頭蓋骨という豆知識
プリンの歌とか
部屋に貼ってるポスターが
伝説のポケモンだったり

バトルメインの作品ではないですが
ポケモンバトルも
軽く見せてくれましたし

エンディングの
オリジナルイラスト風の映像も
すごくテンション上がります
音楽もポケモンのテーマ曲です


いろいろ細かい部分でも
楽しませてくれサービスを見せてくれる
ファンなら絶対楽しめると思う

 

ただ、ちょっと不満点もあって
ストーリーが少し微妙かな
と思ってしまいました

映像の迫力やアクションは
派手だしとても良かったんですよ

巨大ドダイトスの場面は
すごい迫力でインパクトがあり
とても引き込まれるし

終盤の都会の街並みでの
ミュウツーとの激しい戦闘は
アメコミヒーローのアクションみたいで
めっちゃ楽しいです


それを差し引いても
ちょっとストーリーが弱すぎますかね

結局、主人公たちはなにをやってんだろ
と思えてくるんです

全部行き当たりばったりの運任せで
あまりしっくりこない

名探偵と謳っているわりに
全然探偵要素もないし
もうちょっとミステリーの謎解き要素を
描いてほしかったですね

物語の展開も先読みできすぎて
敵の正体や最後のオチも途中でわかって
驚きもありませんでした

親子愛の物語は
そんなに悪くはなかったですけどね

 

それと、暗い映像が多すぎる
というのもちょっと気になった

ポケモンの世界って
ポップで明るいイメージだったんですけど

本作では夜のシーンが多かったり
暗い研究所を探索したりと
全体を通して暗い場面が多かったです

ちょっと世界観がダークすぎますかね
もうちょっとポップな世界観のほうが
ポケモンらしいと思いましたけど

 

少し不満点もありましたが
元ポケモンファンとしても
十分満足できる作品でした

ポケモンが好きなら楽しめる内容に
なっていると思います

またポケモンにハマりそう

 

 


名探偵ピカチュウ - 3DS

 

 

映画「[リミット]」感想 究極のワンシチュエーションだけど飽きずに観れる

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どうもきいつです


サスペンス映画「[リミット]」観ました

棺に入れられ地中に生き埋めにされた
男を描いた2010年のスペイン映画
ほぼ全体を暗闇状態の箱の中で
ドラマを進めるという
大胆な演出の作品
監督はロドリゴ・コルテスが
務めています

 

あらすじ
イラクで民間トラックドライバーとして
働くポールは何者かに襲われ
目が覚めると
地中に埋められた棺の中にいた
手元にあるのは
携帯電話、ライター、ペンなど
ポールは必死に脱出を試みる

 

感想
90分のあいだ
箱の中というたった一つの
シチュエーションと
たった一人の出演者
それなのに最後まで引き込まれる
とても斬新な映画でした

 

この映画
なかなか斬新で面白かったです
たった一つのシチュエーションだけで
90分もたすってだけでも
なかなかすごい


1人の男が箱の中に
閉じ込められている
というだけの映画なのに
とてもいろんな感情を
与えてくれる作品でした

 

で、この映画を観て
なんか見たことあるな
と思ったんですよ

でも、本作を観るのは初めて


そして、映画を観てる途中で
思い出したんですけど
昔、世にも奇妙な物語で
こんなやつあったんです


てか、ほぼ同じような内容

後で調べてみると
2015年に放送された「箱」
というエピソードみたいです

思い出してみると
かなり細かいとこまで
似ていたような気がする

時期的にも
世にも奇妙な物語のほうが
やっちゃってますよね…

そこはリメイクかオマージュだと
思っておきます

まあ、この話はどうでもいいです

 

映画の話に戻ると

90分間ひたすら
たった1人の男と
1人の人間が入れるほどの
狭い箱の中の映像だけ
なんですけど
最後まで飽きずに観れました


感情は揺さぶられるし
それだけではなく
いろいろ思いも込められてると思います


そもそも、目が覚めると
真っ暗闇の出口の無い
動くこともままならない狭い空間にいる
それだけでもかなりの恐怖感です


僕は閉所恐怖症でも何でもないですが
このシチュエーションは
普通に怖いと思いました
絶望的だと思いますよ


そして、恐怖を抱くだけでなく
この映画はなかなかイライラする
映画でもあります

主人公が閉じ込められている
棺の中には
唯一外の世界とコンタクトがとれる
携帯電話があります


この携帯電話でのやり取りが
まあイライラします

電話相手の救急センターの対応は
あまりにもそっけないし
アメリカ国務省も
いまいち信用できない感じ
対応がすごく嘘くさいんですよ

テロリストらしき人物からの連絡も
すごく一方的だし
聞く耳持たないって雰囲気です

それだけでなく
主人公のポールも
極限状態とは言え
ちょっと横暴な感じもするし
口悪いなとも思ってしまう


序盤はそういう
不毛なやり取りがメインで
若干退屈かもしれませんが

時間が経つにつれポールに残された時間も
無くなっていき
さらに、ハプニングなども発生し
ラストに向け加速していく展開は
スリルがあるしとてもハラハラします

最後どうなるんだろう
と画面に引き込まれてしまう

そしてあのラストですよね


これは好き嫌いが分かれると思います
てか、嫌いな人の方が多いかも

これはないわ
ってオチですけど
このラストには
意味も込められてると思います

 

今や「デッド・プール」でもお馴染み
ライアン・レイノルズ演じる
主人公ポールの人間臭さも
この映画の魅力です


いい意味で普通の人間
特別良くできた人間でもないし
でも、悪い奴でもない

悪態をついたり口が悪かったり
するんですけど
家族思いの良いやつの一面を
見せたりもします


こういう人間臭い男なので
観ている側も
ポールと同じように
この状況に心をかき乱され
極限状態を共に感じてる


そして、この映画は
風刺的な意味合いも
強く込められているように感じます

アメリカを風刺した
映画でもあるんじゃないでしょうか

人間味の無い
マニュアルのような電話対応や

国防省は人命が掛かっていても
絶対に身代金を払わないの
一点張りだったり
しかも、嘘もつきますし


雇用会社の無常なまでの
あの対応

テロリストらしき男の
テロは私のせいか?
というセリフ

そして、それらの意味するメッセージは
あのラストで完成されます

主観的な正義を振りかざす独善的な
アメリカに対しての
嫌味のようにも感じます

そう考えれば
あの賛否の割れそうなラストは
絶対アレじゃないといけませんよね

 

斬新な設定、映像だけではなく
感情が揺さぶられ
とても引き込まれる内容の映画でした

そして、いろいろと考えさせられる
深さのある映画だとも思います

 


[リミット] [Blu-ray]

 

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