何もかもが滑稽

何もかもが滑稽

映画、漫画、アニメなどが好きで、その事についての感想、思ったことなどを書いています。 それ以外の事も時々書きます。

映画「セイバー+ゼンカイジャー スーパーヒーロー戦記」感想 こんなヒーローの描きかたもありだと思う

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どうもきいつです


特撮映画「セイバー+ゼンカイジャー スーパーヒーロー戦記」観ました

仮面ライダーとスーパー戦隊
2大特撮シリーズのヒーローたちが作品の垣根を越えて共闘する劇場版
現在放送中の「仮面ライダーセイバー」と「機界戦隊ゼンカイジャー」を中心にヒーローたちの戦いが描かれます

監督は両シリーズに携わってきた田崎竜太
脚本も同じく両シリーズを多く手掛けてきた毛利亘宏が務めています

 

あらすじ
仮面ライダーセイバー神山飛羽真は仲間とともに「機界戦隊ゼンカイジャー」の世界へ
ゼンカイザー五色田介人は仲間とともに「仮面ライダーセイバー」の世界に迷い込んでしまう
2人は事件の鍵を握る謎の少年に出会い
世界崩壊を目論むアスモデウスに戦いを挑む

 

感想
ヒーローが大集合するのはやっぱりテンションが上がります
フィクションとしてのヒーローを描くという
なかなか攻めたことをしてるけど
これはこれでありだと思った
石ノ森章太郎へのリスペクトも感じられる作品

 

仮面ライダーとスーパー戦隊が大集合する
ということで観てきました

この手の劇場版は時々やってますけど
今回は久しぶりですかね

前作は5年前くらいだったと思います
で、途中で観るのをやめたほど酷かった記憶がある

それ以前の作品も
仮面ライダーとスーパー戦隊のお祭り映画は
ことごとく酷かったんですよね

なので、本作にもそんなに期待はしてなかったんですが
観てみると意外と良かったです

今までの作品に比べて1番面白かったんじゃないでしょうか

仮面ライダー50周年、スーパー戦隊45作品目
というのがあって
力が入ってたのもあるのかも

正直、雑な部分も多くて
完成度の高い映画とは言えないけど
それなりにまとまってるし
2大ヒーローに真摯に向き合って作られているのは感じました

 

まず、これまでの「スーパーヒーロー大戦」や
それ以降の作品の
何が駄目だったのかと言うと

無駄にヒーロー同士を戦わせているところなんですよね

べつにそれが悪いとは言わないけど
毎回それですしね

確かに仮面ライダーとスーパー戦隊を戦わせれば派手だし見映えはいいですよ

でも、今まで世界を救うために戦ってきたヒーローたちが
なんかよくわからん理由でいがみ合い出すのは
全然納得いかなかった

とりあえず会えず戦わせとけ
って感じ


それが、本作の場合は
セイバーとゼンカイジャーがはじめから協力します
そこにはかなり好感が持てました

てか、それが普通なんですよ
両方ヒーローなんだから力を合わせて悪に立ち向かうのは当たり前


今回、この映画を観て思ったのは
やっぱりヒーローは力を合わせて敵と戦う姿を見るのが気持ちいい

普段は同じ画面にいるはずのない仮面ライダーとスーパー戦隊が
同じ画面の中で悪と戦う
それを変な捻りなく真っ当に見せてくれているので
ちゃんと2つのヒーローに向き合って作ってくれているのは感じれた


さらに、本作は
歴代のヒーローたちも多く登場します

過去の仮面ライダーやスーパー戦隊の面々を久しぶりに見ることができる
若干、着ぐるみキャラが多めではありますが
当時ヒーローを演じていた人たちも多数登場します

今や仮面ライダーにしろスーパー戦隊にしろ
出身の俳優たちには売れっ子も多く
みんな多忙だと思います

そんな中で
また仮面ライダーやスーパー戦隊としての姿を見せてくれるのは嬉しいものがあります

そこには愛を感じるし
こんなお祭り映画だからこそ見れる特別感がありますよね

俳優を見れるというのもあるけど
そのキャラをまた見れるって嬉しさもあるし

個人的には
ゼロワンの飛電或人がお笑い芸人として面白くなっていたのには笑ってしまった
サンシャイン池崎みたいな芸風になってたし

他にも電王の御一行やデカレンジャーの犬とか
懐かしかったです


そんなヒーローたちが
仮面ライダー、スーパー戦隊関係なく
さらに時代も関係なく
入り乱れて戦うという
少しカオスな世界にもテンションを上げられます

こんなスペシャル感は観ていて楽しくなりますね

 

そして、ストーリーに関してですが
これはちょっと強引で矛盾はあります

かなりブッ飛んだこともやっていて
これは賛否が分かれても仕方がない

この映画は
仮面ライダーもスーパー戦隊もフィクションで作り物の物語
だと言っちゃってるんですよ
かなりメタ的なストーリーになってる

これってどうなの?って気持ちがあるのは否めないです

特に子どもからすれば
これは難解でよくわからないと思いますし
夢のない話でもありますしね


ただ、こんなヒーローの描きかたも悪くはないとも思いました

むしろ、こういう面でのヒーローの存在意義を
子どもたちに伝えるのも大事な気がする

今、熱中してる子どもたちも
いつかはこんなものバカバカしいと
ヒーローから卒業して
記憶から消えてくだろうと思う

ただ、この映画を観たことが
大人になったときに
作り物の物語が人の心を救う
ということに気付くきっかけになるかもしれない

そうなれば
1つ1つの作品を大事にすることができると思うんですよね

ただでさえ1つの作品が軽く消費されてしまうこの時代ですから…

この映画を観て
歴代の仮面ライダーやスーパー戦隊の1つ1つの作品に
たくさんの思いが込められ作られているということを
あらためて気づかされたように感じました

 

それに、セイバーがこのテーマやストーリーにピッタリとハマってましたね

セイバーこと飛羽真が物語を作る側の人間で
物語の存在意義や物語の中の自分の存在意義に悩み葛藤する姿を見せることで
本作のテーマがより深まってるように思えます


てか、本作でのセイバーが本当にすごく良くて

セイバー本編のテレビシリーズよりも
全然キャラクターが生き生きしてるし
設定も上手く生かされてるし

これがセイバーの最終回でもいいんじゃないかと思ってしまうほど

テレビ版よりもセイバーの扱いがしっかりとしてますよね

 

他には
セイバーとゼンカイジャー両方とも全員の名乗りがあったのは
すごく良かったと思う

いつものスーパーヒーロー系では現行の作品が蔑ろにされがちなんですけど
本作はちゃんと現行のセイバーとゼンカイジャーにしっかりとスポットが当たってました

全員の名乗りはさすがに長いけど
これがないとって感じだし
やっぱりテンションが上がりますよね

これをしっかりやってくれたのは嬉しかったですよ


あと、石ノ森章太郎へのリスペクトと感謝の気持ち
仮面ライダーとゴレンジャーを産み出してくれてありがとう
という気持ちが込められてました

そんな思いで作られている作品というのは好感が持てます
この人がいなければ仮面ライダーもスーパー戦隊も存在しないわけで
シリーズのファンとしても感謝の気持ちでいっぱいです

 

それと
本編終了後の「仮面ライダーリバイス」
おまけ扱いだと思うけど
テレビ放送の1話分くらいがっつりやります

これはさすがにやり過ぎだと思った
ちょっと長い

さすがにこれじゃあ
本編のすっきりしたラストがちょっと薄れてしまいますよね…

軽くリバイスの戦いや必殺技を見せるくらいでよくない?

長いわりに内容も薄いし

正直、これのせいで
少し興醒めしてしまったのは否めません

子どもはもしかすれば
こういうの嬉しいかもしれないけど

 

雑な部分があることは間違いないけど
仮面ライダーとスーパー戦隊が大集合する
お祭り騒ぎにはテンションが上げられました

子ども向けにしてはメタすぎて
子どもたちが置いてけぼりになるかもしれないけど
たまにはこんなのもありじゃないでしょうか

 


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映画「THE GUILTY/ギルティ」感想 どんどんと想像力を掻き立てられる

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どうもきいつです


サスペンス映画「THE GUILTY/ギルティ」観ました

主人公が電話の声と音を通して誘拐事件の解決に挑む姿を描いた
2018年デンマークのサスペンス映画
第34回サンダンス映画祭で観客賞を受賞するなど話題を呼んだ作品です

監督は本作が長編初監督作となるグスタフ・モーラーが務めています

 

あらすじ
過去の事件をきっかけに警察官のアスガーは現場を離れ
緊急通報指令室のオペレーターとして勤務していた
交通事故の搬送を手配するなど小さな事件対応する日々を送っていたが
ある日、誘拐されていると言う女性から通報を受ける

 

感想
主人公たった1人の目線で繰り広げられるワンシチュエーションのサスペンスが斬新
見えないからこそ想像力を掻き立てられ
意外な展開に驚かされる
最後まで引き込まれ楽しめる映画でした

 

アマゾンプライムで見つけて
面白そうだったので観てみました


地味な映画ではありましたが
アイデアがとても面白い

ワンシチュエーションで主人公が映っているだけの映画ですけど
想像力を掻き立てられる作風が個人的にはとても好き

サスペンスとしても面白い内容で
最後まで飽きずにハラハラさせられる

アイデアだけでは終わっておらず
中身もしっかりと作り込まれている映画でした

 

まず、アイデアがすごく良くて

オペレーターとして電話対応しかできないという制限された状況を
上手くサスペンスとして取り入れています

相手から一方的にかかってくる電話の声や音を頼りにするしかなく
さらに、対応するにも自分では行動できず
警察を送り込む依頼をすることしかできない

そんな、行動を制限された状況で
主人公は事件解決に挑みます

この設定が斬新だし
制限されているからこそ
上手くいかないモヤモヤや危機的状況のハラハラで
最後まで心を揺さぶられてしまいます

サスペンスとしてめちゃくちゃ良い設定ですよね
このアイデアの時点でこの映画は勝ちです

 

さらに本作は
アイデアだけで終わらず
そこから面白さを広げています

電話ごしの相手の声や音しか情報がないところから
意外な展開や恐怖心などを生み出していて
設定を上手く活用しています

何もできない主人公の憤りなんかも
この映画の良いエッセンスになってますよね

主人公の勘違いなんて
電話だからこそ起きることで
この事件の真相の謎解きにも面白く作用している

サスペンスとしてはとてもシンプルで
そんなに捻った内容ではないんですが

この制限された状況が相まって
無理なく複雑になっているんです

冷静に考えれば王道なストーリーだし
オチもそんなに意外ではないんですけども

観ている側も主人公と同じく
この特殊な状況に翻弄されてしまう

電話ごしの言葉って
それしか情報がないので信用するしかない
そこに落とし穴があって

最終的にはすごく振り回されてしまってるんですよ

それがこの映画の面白さです

 

それに見せ方もすごく良くて

会話だけの地味な映画のはずなのに
本作を観終えたときには全然地味な印象がない

それの要因は会話シーンの上手さだと思います

この映画って
最初から最後までオペレーション室が舞台で
ほぼ主人公の姿だけが映されます
動きは全くありませんし
派手なシーンなんてゼロです

実際に事件に巻き込まれている登場人物たちは姿さえ見せられません
どんな顔、どんな風貌かもわからないわけです

でも、この映画を思い出したときに
存在しないはずの映像が浮かぶんですよ
見てない登場人物たちの顔さえ浮かんでくる

実際に見ていないはずの情景も思い返すと
それが浮かんできます

本当はオペレーション室の主人公しか見ていないのに
そんな情景を体感した気になっている

グロくないはずなのにグロいし
気持ち悪くないはずなのに気持ち悪い
スリリングなはずないのにスリリング

ここがこの映画のすごいところで
まるで小説を読んだ後のように
映像をすらすらと思い浮かべることができます


これができるってことは
かなり脚本が練られているということだと思う

想像させる会話が上手くて
情報を一気に出すんじゃなく徐々に順番に出してきたりだとか
声の強弱でその時の状況や精神状態を現したり

喋り方でこんな性格の人なのかな?と想像したりしてしまう
登場人物の表情なんかも見えてきます

赤ちゃんの場面なんて完全にホラーの見せ方で
かなりゾッとさせられてしまった
でも、鮮烈で残酷な映像が目に浮かぶけど
実際は見てないんですよね

とにかく
会話のやり取りだけで
電話の向こう側の状況や景色が見えてきます


それに、主人公の性格やバックボーンも
細かく説明するわけでなく
会話の中で自然と知ることができます

はじめから全てを語るのではなく
会話の節々からアスガーが訳ありなのは察することができる

そのトラブルの原因は性格からだったり
正義感が人一倍強いことなど
わかりやすい説明はないけど
映画を観ていると自然と彼のことを理解できてきます

これに関しても
全てを語らないからこそ想像力が膨らむ


全体的に会話で魅せるということに
かなりこだわってると思います

ただ喋らせるだけでは面白くなんてならないでしょうし
会話で伝える、想像させる
という部分にはかなり力を入れている作品だと感じました

 

そういう作風なので
マイナス面があるとすれば

想像することが苦手な人や好きではない人には刺さらない映画かもしれないですね

この映画は想像することが大前提で
それができなければ
やっぱりただ喋っているだけの映画で退屈に思うかもしれない

これに関しては
好みの問題でしかないので
ハマる人はハマるし
ハマらない人はハマらない
と、しっかり分かれてしまうと思う

僕の場合は大いに想像力が掻き立てられ
最後までハラハラドキドキで楽しむことができました

 

第一印象は地味な作品だけど
ハマってしまえば頭の中でいろんな映像が繰り広げられる

ワンシチュエーションだけどワンシチュエーションじゃない面白い映画でした

 


THE GUILTY ギルティ[Blu-ray]

 

 

映画「マザー!」感想 目まぐるしく変化する世界に引き込まれる

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どうもきいつです


スリラー映画「マザー!」観ました

郊外に住む夫婦の身に巻き起こる異常な出来事を描いたスリラー
2018年に日本でも公開される予定だったが公開中止となった作品

「ブラック・スワン」などのダーレン・アロノフスキーが監督を務め
「世界にひとつのプレイブック」でアカデミー主演女優賞を受賞したジェニファー・ローレンスが主演です

 

あらすじ
ある夜
郊外の一軒家に住むとある夫婦のもとに不審な男が訪れ
夫の意向でその男性を泊めることになる
翌日以降も次々と謎の訪問者が訪れるが
夫は拒むこともなく全て受け入れていく
そんな夫の行動に妻は不安と恐怖を募らせ
やがて、夫婦の穏やかな生活が一変していくのだった

 

感想
正直言って何が起きているのかわからない映画
ただ、ひたすらに不気味さや不快感はひしひしと伝わってきます
そして、どんどんと目まぐるしく変化するこの世界に引き込まれていく

 

前から気になっていた映画で
Netflixで配信されているのを見つけ観てみました


賛否が分かれている映画みたいですけど
実際に観てみると
確かにそれには納得できました

観終えた率直な感想は
意味わかんねーな

作風が独特すぎて
何が始まって何が終わったのか
てか、そもそも始まって終わってるのか
本当によくわからない映画だと思う

正直言って
ストーリーもわかりやすく存在するわけでなく
一方的に不思議な何かを見せつけられているよう


とは言え
宗教的なものを扱っているのはなんとなくわかって
深い意味やメッセージ性が込められているのは理解できます
しかも、ちょっとドギツいと言うか
トゲトゲしさの感じる尖った印象を受ける

 

少し小難しい映画のような気もしますが
個人的には普通に面白い映画だなと思えました

賛否が分かれてますが
シンプルに評価されてもいいんじゃないかと思えるほど

この映画でやってることはすごく面白いと思います

メッセージ性など深い意味を理解できるかどうかは置いといて
この映画には観客を引き込むような魅力があると思う


本作は聖書になぞらえて作られているのは間違いなくて
そういうものに詳しい人が観れば
本作の数々のメタファーには気づけると思います

てか、聖書をそのままこの映画のキャラや設定に当てはめているような映画です

そんな考察をするというのもありだと思うし
それについて解説や考察をしているサイトも多くあります

ただ、この感想ではそういうのはスルーで
なぜこの映画が面白かったのかの話をしたいです

 

まず、この映画が
宗教や聖書についての知識がなければ楽しめないのかと言うと
そんなことはないと思います

べつに知識がなくても
この映画の中で起きていることには興味をそそられ
最後まで飽きずに観させられてしまうのは間違いない

そして、この映画の伝えたいメッセージもなんとなくわかります
メッセージは結構シンプルだと思いますしね

 

冒頭は少し意味深な映像で始まりますが
そこから先は淡々とした夫婦生活を見せられます

ポツンと一軒だけある家に越してきた夫婦
夫は詩人で詩を作り
妻は家の壁を塗り新居を整えている

そこに1人の男が訪れてから物語が展開していくわけですが
いまいち掴み所がなく
この先どうなっていくのか
なかなか予想ができません

ストーリーも全く見えてこず
観てる側からすれば戸惑いも感じてしまう


でも、この掴み所のない中には
妙な不気味さや不快感が表現されていて
なんとも言えないゾクゾク感が個人的には好きでした

基本的に訪問者たちが厚かましくて
勝手に人の家に来て
物は壊すわ
ズカズカと夫婦の問題に口出しするわ

とにかく観ていてイライラさせられる

さらに、夫はそんな厚かましい人々を広い心で受け入れ
大切な物や家を壊されようが許してしまいます

これはこれでイライラさせられる
と言うか
もはや恐怖すら感じてしまいます

観ている側は
完全に妻に感情移入しているので
この一連の出来事には強く不快感や恐怖を感じてしまい
とてもモヤモヤと心を揺さぶられてしまうと思います

この感情の揺さぶりが本作の面白い要素ですよね

 

そして、本作がさらに面白いと思わされるのが
淡々としているのに
とても目まぐるしく展開していくところ

この映画はすごく違和感があって
その1番の理由が
時間経過を全く感じないのに
世界が目まぐるしく変化していくという変な作風

次々と人が訪れ何かが起きて
夫婦の間にも変化が起きているのに
時間が進んでいる様子は一向にない

これがとても不思議な雰囲気を生んでいて
気持ち悪さも感じてしまう


体感時間はゆったりしていて
起きている出来事もそんなに激しいわけではなく
地味に嫌なことの連続って感じなんですが
次から次へと押し寄せてくるようにやってくる

気付けば新しく訪問者がやって来て
いつの間にか家の中は人だらけ
そして、なんやかんやで妻が妊娠
夫の詩が売れて大人気
さらに人が押し寄せる

この目まぐるしさにどんどんと映画の中に引き込まれていくんですよね

 

で、終盤からラストにかけての怒濤の展開
ここはこの映画の目玉でもあると思うし
これだけでこの映画を好きになる人は多いと思います

ここまでも目まぐるしさはありましたが
あくまでゆったりとしていたんです

でも、結末へ向けてのラストスパートに入ると
もはや、目まぐるしさだけが押し寄せてくる

もう何が起きているのかもさっぱり
次から次へとカオスな世界を見せつけられ
めちゃくちゃなんですよ

一言で言えば
意味不明

ただ、この映像がやっぱりすごくて
圧巻と言える

全て一軒の家の中で起きていることですからね
監督の頭はおかしいんですか?
これはイカれてる映画です

意味はわからずとも勢いが半端なくて
どんどんと引き込まれていきます

ショッキングな描写もすごく多いし
あり得ない事の連続で
何故かテンションが上がってハイになる

こんな映像見たことないと思うほど
すごいものを見せつけられたような気がします

この終盤のものすごい映像を観れただけでも
この映画を観た甲斐があったと思わされました

 

そして、本作のメッセージですが
これはかなりシンプルに
人間の愚かしさを描いている映画です

夫婦の家に訪れる人々も傲慢で厚かましい愚かな人間たちなんですが
この映画の一連の流れが人間の愚かさそのもので

もはや、救いようがないな…
とさえ思わされてしまう

ここに監督の毒々しさやクセの強さが現れていて
とても面白いと感じさせられます

宗教の危うさ
破滅してもなお愚行を繰り返す人類
全てを受け入れ許す神と、その一方で蝕まれていく地球

そういうものをドギツくこの映画で表現している

ラストシーンを見たとき
おいおい、まだこれを繰り返すつもりかよ…
と、あきれてしまう

人間…と言うか
人類の歴史はひたすらこれの繰り返しで
いまだにそれを続けている

これは仕方のないことなのか…

この映画を観ても答えなんて見つかるわけはないけども
人間とはこういうものだと理解できた
てか、もとから知ってる

 

かなりクセの強い映画でハマらない人はいるのかなとは思います
でも、勢いはかなりすごくて
普通に面白い映画でもあると思う

エンタメ性が少ない映画のようで
意外とエンタメ性のある映画なのかもしれない

なんか、かなり変な映画でした
僕は好きです

 


マザー! [Blu-ray]

 

 

映画「犬部!」感想 この映画から少しでも何か変わればいいなと思う

 

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どうもきいつです


ドラマ映画「犬部!」観ました

片野ゆかによるノンフィクション小説を原案に作られた青春ドラマ
大学のサークル“犬部”の活動と
彼らが獣医になってから直面する問題に奮闘する姿が描かれます

監督は「影踏み」などの篠原哲雄
脚本は動物保護がテーマのドキュメンタリーを手掛けてきた山田あかね
主演は林遣都が務めています

 

あらすじ
獣医学部の学生の花井颯太は
学業の傍ら動物保護活動を続けてきた
ある日、1匹の実験犬を救ったことをきっかけに“犬部”を設立する
同級生の柴崎や仲間と共に保護活動に取り組んでいく
それから、16年後
変わらず動物保護に関わってきた颯太が逮捕されてしまう

 

感想
ペットの命への向き合いかたをあらためて考えさせられる映画
動物を飼っている人やこれから飼おうと思っている人には観てほしい
例え小さな活動でも
そこから世の中が変わってほしい

 

僕は実家で犬を飼っているので
やっぱりこういうテーマには惹かれるところがあり
映画館まで観に行ってきました


ポスターを見るだけでは
爽やかだし可愛い犬を愛でるような映画なのかとも思ってしまいそうですが

実際はなかなか重いテーマを扱った
ペットの命について考えさせられるような
メッセージ性の強い作品でした

 

まず、ストーリーの話ですが
かなり淡々としていて
そこまで面白い物語ではないと思います

盛り上がるようなドラマチックな展開なんかもありません

犬の殺処分の実態や
犬を扱いきれなくなったペットショップなど
颯太がそのような問題に立ち向かう姿が描かれますが

それを現在と過去を交互で見せていく
というストーリーの演出になってる

それに関しては少し見づらかったですかね

登場人物の見た目にもそんなに変化がないので
今どっちだろう
って少しパニックになることが何回かありました

過去の話の中でも
時間が行ったり来たりするので
余計にわかりづらい

その見せ方に意味はあったのかな?
と少し疑問にも思う

過去と現在のパートを完全に分けて
順番に見せても全然成り立つと思いますし

変に複雑になってるのは
どうしても気になってしまいました

ストーリーや見せ方に関しては若干微妙かな
という気持ちはあります

 

ただ
ペットの命への向き合いかた
というテーマがブレずに軸としてあるので
伝えたいことはしっかりと伝わってくる
そこが本作の魅力です

この映画が伝えたいことの核はしっかりとあるので
その部分は心に刺さってきます


ペットに関する問題にも真摯に向き合っていますし
お涙頂戴にはなっていなくて説教臭くもない

そういう部分にはとても好感が持てました

 

このブレなさは
主人公をしっかりと描けているから
というのが大きいと思います

犬を異常なほど愛していて
異常なほど信念が強い
だからこそ不器用でもある颯太が
自分たった1人でも世界を変えようと
ひたすら問題にぶち当たっていきます

颯太自体が全くブレない人間で
その颯太を中心に最後まで描いているから
この映画のテーマも全くブレていない

それに、颯太がとても魅力的な人物なので
この映画も魅力的になってると思います

ストーリーは微妙だと言いましたが
颯太の存在があるから
最後まで見せられてしまう力強さのある映画

その力強さがテーマにも繋がっていて
バランスのいい作風になっています

 

そして、本作のテーマはと言うのは
ペットの命にどう向き合っていくのか
というもの

ペットに関してはいまだに問題はたくさんあって
本作で取り上げられている殺処分は大きな問題の1つです

ペットショップで人気の犬種がたくさん売られている一方で
行き場のない犬たちが毎日殺されてしまっているという現状があります

そうなってしまっているのは自分たち人間が
動物たちの命を物として扱っているのが原因なのは間違いない

個人で言えば
ペットを家族と言い
命として扱っている面はあります

しかし、この社会全体の中では
やはりペットは物で商品という扱い
だから無意味に増やされ無意味に殺される
という現状が続いています

昔に比べれば多少ましにはなってるかもしれませんが
それでも解決しているわけではない


本作は
主人公の颯太がそんな社会のおかしさに立ち向かう姿を見せることで
現実に起きてる問題点やおかしなところに気づかせてくれる映画です

そして、人間がペットの命にどう向き合えばいいのかを考えさせてくれる

 

で、この映画のいいところは
命の向き合いかたは1つではない
ということを教えてくれる


颯太は1匹の命すら失うことなく
ペットの命が無意味に奪われることのない世界を作ろうと奮闘しています

大学の実習でも実験犬の命を奪いたくないと
実習を受けなかったり
自分の信念を貫く人

獣医になってからも保護活動を続け
無償で手術依頼を受けるなど
ペットの命を救うため自分の命をかけている


かたや颯太の親友の柴崎は
獣医の資格を得るため
大学の実習では実験犬の命を奪い
卒業後は動物愛護センターで犬の殺処分に関わる仕事に就きます

柴崎もペットの命が奪われない世界を作るため
殺してしまった犬の命を背負い
愛護センターの中から状況を変えるために
ひたすら戦ってるわけです


この2人は全く違う道を進んではいるけど
目指しているものは同じで
そこに間違いなんてない


この2人のことだけでなく
ペットを飼うにしたって向き合いかたは多用で

ペットショップで犬を買うにしたって
行き場のない犬を譲り受けるにしたって
どちらが正しいかなんてものはない

重要なのは自分が命を預かっているということを自覚することで
最期まで責任を持って
ペットと寄り添って生きていかなければならないと思います


1人1人がそういう意識を持つことができれば
少しずつでも現状は良い方向へ向かっていくんじゃないでしょうか

この映画を観て少しでもそんな人が増えればいいと思います


この映画はフィクションではありますが
実話を基にしている作品で
実際にこの登場人物たちのような活動をしている人たちは少なからずいる

そんな人たちのお陰で
昔に比べれば現状は変わってきていて

そんな人たちには感謝の気持ちしかないです

 

この映画を観ることで
ペットの命の重さをより感じることができました

やっぱり、可愛いからとか流行だとかで
生き物の命が振り回されてしまうことは良くないことだと思う

みんな1人1人がしっかりと命に向き合うことで
この現状は改善されていくはず

 


([か]8-1)北里大学獣医学部 犬部! (ポプラ文庫)

 

 

映画「プロミシング・ヤング・ウーマン」感想 一面だけを鵜呑みにするとこじらせそう

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どうもきいつです


スリラー映画「プロミシング・ヤング・ウーマン 」観ました

明るい未来を約束された女性が
とある出来事をきっかけに男性への復讐を企てる姿を描いたサスペンススリラー

ドラマシリーズ「ザ・クラウン」で知られる女優
エメラルド・フェネルが監督と脚本を務め
主演はキャリー・マリガンです

 

あらすじ
明るい未来が約束されていると思われていたキャシーは
とある事件をきっかけにその道を絶たれてしまった
それ以降、平凡な生活を送っているように思えた彼女だったが
夜になると周囲の知らないもう1つの顔があり
その謎めいた行動の裏には
ある目的があったのだった

 

感想
なかなか面白いストーリーで
どんどんと物語に引き込まれる魅力がありました
メッセージ性も強く共感させられる部分もある
ただ、主人公目線で全てを鵜呑みにしてしまうとこじらせてしまうかも

 

なかなか評判が良く
気になったので観てきました


復讐劇としてとても面白く
最後まで引き込まれるような映画でした
最終的には復讐が成功してすっきりする映画でもあります

ただ、ハッピーエンドとは言えないですが…
少し切ない終わりでしたね

 

全体的にストーリーや展開の見せ方は上手いなと思わされます

順序よく謎を散りばめて
徐々に真相が明らかになっていく
という流れはサスペンスとしてはベタで王道ではありますけど
安定感がとてもあります

やってることは王道だけど
先の展開はなかなか読めず最後までハラハラもさせられる

ずっと興味が持続して終わりまで飽きずに観れる映画です

山あり谷ありの展開がメリハリを生んでいて
上手い見せ方だなと感心させられる

フリの部分もすごく良くて
不穏な空気から安心させたり
逆に幸せから一気に転落させたり

どんどんと場面が移り変わって
気持ちがクラクラしてしまうような勢いがあるんです

主人公がラブラブに過ごしているところから一転する展開はかなりいいですよね
ここから一気にラストスパートで盛り上がっていきますし
心が揺さぶられてゾクゾクした

本当にジェットコースターみたいに起伏が激しいストーリーで
1度心を捕まれたら離されない魅力がありました

ラストへの持っていきかたも
カタルシスを感じれるように上手く作られていて
あまり良い結末ではないけど
かなりすっきりする終わりになってます

結構、爽快感はありますよね


それと、語りすぎないのも良かった

特に主人公の過去に関しては
かなり曖昧に描かれています

なんとなく何が起きたかは
登場人物の会話なんかから想像できて
理解できるんですが

細かい部分は全く描かれません
回想シーンも全くありませんし

過去の出来事を察することはできるけど
本当のところが実はあまりわからなかったりする

なので、創造力が掻き立てられて
より物語に引き込まれるんです

そういう部分でも
この映画は観客を惹き付ける魅力が生み出されていると思いました

 

そして、本作はメッセージ性もかなりあって
なんか強い思いが込められてるな
と思わされる作品です

特にフェミニズム的な思想はとても感じます

女性蔑視や女性の立場の低さなどは
以前より良くなったとは言え
いまだに社会に根付いていて

そんな社会に対して一石投じてやろうという気概を感じる映画です

ストーリーや描きかたを観れば
そんな社会をぶん殴ってやろう
という気持ちは強いと思います

登場する男性は基本酷い言動ばかりだし
大学の学長とのやり取りでは女性が蔑ろにされる立場の弱さを見せつけられる

結果的に
そんな人たちに復讐するという物語なので
ストレートにそういうメッセージが込められているのは明白ですよね

個人的にも納得できる部分は大いにありました


でも、これにを一方的に鵜呑みにして感化されてしまうのはヤバいな
という気持ちもある

この映画を観て
男なんて最低だ
男なんて所詮みんなクズ
みたいな考えになってしまうのはちょっと違うと思います

それに、確かにそういう一面のある作品ではあるけれど
僕はそんなに極端なフェミニズムの映画には思えませんでした


この映画は
あくまで主人公のキャシー目線の物語です

登場人物は何人も存在するけど
みんなキャシーの目から見た人物たち
キャシーというフィルターを通して描かれています

そこは徹底してるんですよ

そして、本作は善悪では描いていなくて
キャシーの行いが正しいとは言い切っていない

そこはかなり重要なポイントだと思います


さらに、ラストの展開は
エンタメ的にはカタルシスがあって気持ちのいい結末ですが
実はかなり切なくて
決してハッピーエンドとは言えない終わりかた

しっかりと締めて終わってるようで
曖昧なラストでもあります


全ての発端である
キャシーの学生時代の事件に関しても
キャシー目線での過去は語られるけど
事実の部分は見えてこない

出来事自体は事実で間違いないですが
被害にあったキャシーの友人ニーナについても
キャシー目線でしか語られません

本当のニーナはどんな性格でそんな気持ちだったのかは
実は全然見えてこない

過去の描写についても曖昧で
実際にどんな状況でそれぞれにどんな思いがあったのか
そのあたりも明らかにされません

ぞな曖昧な描写というのも
本作ではとても重要じゃないかと思うんです


結論を言うと
この映画はキャシーの姿を通して
あなたはどう思いますか?
と質問を投げかけているんじゃないかと感じました

キャシーの行動はあまりに一方的だし暴力的でもある
そしてただの自己満足でもあります

かと言って
現実に起きている事実に問題があることは間違いなくて
キャシーのそんな言動に納得もできる

現状を変えるにはそこまでしてでも戦わなければ変わらない気はするけど
じゃあ、キャシーが復讐に成功して
それが幸せに繋がったのかと言うと
全然幸せではないですよね

途中で恋愛によってキャシーの気持ちがブレますが
ここが別れ道なのかなと思いました

キャシーが全てを赦して幸せを選んだら
失うものはあったかもしれないけど
悲しい結末にはなっていなかった可能性もある


途中まではフェミニズム的なメッセージが強い作品だと思えたけど
最後まで観ると
一方的に思想を押し付けるのではなくて
観客に答えを委ねるような作品だと感じました

この映画の結末から
答えを見い出だすのはなかなか難しいですね
何が正解なのかはわからない


もしかしたら
そこまで深く作られてないのかもしれないけど
この映画を観てすごく思考を巡らされたような気がします


あと、全ての元凶であるアルやその関係者たちの過去が暴かれて
それに対するアルやライアンの反応や
若気の至りだとという軽い考え方なんかを見ていると

今、日本で起きているオリンピック関連のトラブルに重なる部分があって
とてもタイムリーな感じがして面白かったですね

今のこの状況だからこそ見えてくるものもありました

 

いろいろ考えさせられてしまうメッセージ性の強い作品ではありましたが

エンタメ的にも楽しめる作りの映画でした
演出や音楽などもカッコよく魅力があって
気楽に観ても面白い映画だと思います

 

 

映画「コンフィデンスマンJP ロマンス編」感想 どんでん返しが気持ちいい

 

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どうもきいつです


クライム映画「コンフィデンスマンJP ロマンス編」観ました

2018年のテレビドラマ「コンフィデンスマンJP」の劇場版
信用詐欺師たちが日本を飛び出し
香港で一世一代の大仕事に挑みます

監督はドラマ版の演出を務めた田中亮
出演するのはドラマと同じく長澤まさみ、東出昌大、小日向文世などです

 

あらすじ
詐欺師のダー子、ボクちゃん、リチャードは
香港の裏社会を牛耳る女帝ラン・リウを新たなターゲットに定め
彼女の持つパープルダイヤを奪うため香港を目指す
3人がランに取り入りるため策を講じる一方で
天才詐欺師ジェシーも彼女を狙っていたのだった

 

感想
どんでん返しに次ぐどんでん返しが痛快で気持ちがいい
悪者を倒す勧善懲悪なストーリーも爽快です
仕掛けはシンプルなので驚きはあまり無かったけど
最後まで楽しんで観れました
様子のおかしい長澤まさみも面白い

 

ドラマ版は全く観たことないんですが
成り行きで観ることになりました

ドラマ版は観たことないですし
そんなに期待もせず軽い気持ちで観たんですけど
思ったより楽しんで観れました
ドラマ版を観てなくても全然理解できる内容で
普通についていけた

そもそも、ドラマ版も1話完結らしいので
映画版もそれの延長線上の感じなんですかね

王道でシンプルな内容でもあってかなり観やすいし
勧善懲悪なストーリーに気持ちよさも感じます
悪い奴が懲らしめられるのはやっぱり爽快

正直、映画館で観るほどではない気はするけど
軽い気持ちで何も考えず観るにはちょうどいいかなと思える映画でした

 

この作品のメインでもある
騙し騙されの騙し合いバトルと
終盤のどんでん返しの連続は面白いです

深く考えてしまえば強引な部分は多いし
オチもなんとなく予想はついてしまう
結構わかりやすいどんでん返しではあるので
めっちゃ驚いたというわけでもないです

ただ、基本的に勢いがあるので
細かいところはそんなに気にならなかったし
終盤の展開が気持ちいいのでオールオッケーって感じ

それに、どんでん返しで観客を騙すことが目的でもある映画ですが
観客を騙すことのために登場人物の言動がおかしくなっている
ということはなかったと思います

こんなタイプの映画って
オチのために無理やりキャラを動かしていたり
明らかに重要な部分を隠していたりと

どんでん返しが目的になって逆にいろいろ破綻してしまってる本末転倒なパターンも多かったりします

ただ、本作の場合そのへんは無理なく作られていました

メインの3人の中に新人が入る
という設定が上手く機能していて
無理なく観客を騙すこともできてます

若干、冒頭の流れは無理があって
主人公たちの目的がわかりづらくなってましたが

それを差し引いても全体のバランスは良くて
変な引っ掛かりは無かったと思います

 

あと、この映画が上手かったのは
どんでん返しを繰り返して
ただ観客を驚かすだけをしてなかったところだと思う

本作は上手くどんでん返しを見せているとは言え
そのギミックだけで終わっていたら
たぶんつまらなかったと思う
これで終わり?って感じの映画になっていたはずです

でも、本作の場合は
その仕掛けにカタルシスをプラスしていたのが良いエッセンスになっています

単純な勧善懲悪な展開の気持ち良さを
どんでん返しの仕掛けに組み込んでる
そこが上手くいっている要因です

ただの勧善懲悪じゃちょっと物足りないし
どんでん返しだけでも物足りない
そこを上手く掛け合わせて
相乗効果でより面白くなっていると思います

終盤くらいまでは
キャラ同士のやり取りや軽い騙し合いみたいな話で
正直ちょっと地味ではあるんですが

終盤の1度目のどんでん返しで主人公たちが負けて
そこからの2度目のどんでん返しで一気に主人公たちが大逆転
という流れがとても気持ちいいんですよね

ここに至るまでの
ライバルのジェシーの描きかたもすごく良くて

ジェシーは一枚上手で高みから主人公たちを見下ろしているキャラで
終盤には本性を現してめっちゃ悪い奴になります

それがあるから
終盤のタネあかしがとても気持ち良くなってます

 

言ってしまえばこの映画って
実は最初から全部嘘でした
っていうオチなんですよ

これって下手すりゃ大惨事にもなりかねないオチで
扱うのが難しいと思います
夢オチに近いものがある

でも、この映画はそこを上手く扱えていたと思うんですよね

観客を騙すことを無理なく自然にできていたのと
勧善懲悪のカタルシスを生み出すことで
上手くそこを誤魔化せている

冷静に考えれば強引なことをやってるけど
そこを気にならないように誤魔化せてるのは
この映画が成功してるってことだと思います

 

それと、もう1つこの映画で良かったのは
変なテンションと勢い

コメディなので笑えるようなシーンも多いですけど
所々にクレイジーがちらつく変な映画です

特に長澤まさみの様子がおかしい

変顔は当たり前にするし急に変なことを言い出すし
エンドロール後とか意味わからんし
長澤まさみがバグってます

普段は大人っぽい綺麗な役や
最近では個性的な攻めた役どころが多いだけに
こんな変なことをやってるギャップが面白い

イメージが崩れかねないですけど
逆に可愛くも見えてきます


長澤まさみ以外にも変なシーンが多かったりするし
軽くイカれてる映画でした

個人的にはそれが面白かったですね
嫌いじゃないです

 

名作映画を求めて観ると違うと思うけど
ジャンクフードを食べるような感覚で観れば面白いです

キャラクターも魅力的でしたし
テレビドラマ版も観たくなりました

 


コンフィデンスマンJP ロマンス編 通常版Blu-ray

 

 

映画「片腕マシンガール」感想 ふざけきった96分

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どうもきいつです


アクション映画「片腕マシンガール」観ました

弟を殺された女子高生の壮絶な復讐劇を描いたスプラッターアクション
日活の作品ですがアメリカの映画会社が出資したため
邦画ではなく洋画扱いの作品となっています

監督は「猫目小僧」などの井口昇が務めています

 

あらすじ
不良グループのいじめにより
たった1人の弟を殺されてしまった女子高生のアミ
弟の仇をとるため復讐に乗り出す彼女だが
逆に捕らえられ拷問の末に片腕を失ってしまう
なんとか逃げ出したアミは
失った腕の代わりにマシンガンを装着して戦いに挑むのだった

 

感想
最初から最後までひたすらふざけてる
かなり低予算だろうしチープなB級映画に仕上がっています
でも、構図が格好よかったり展開が熱かったり
妙に引き締まる部分もある変なバランスの映画

 

タイトルは聞いたことあるけど観たことが無かったので観てみました

 

なんかすごい映画でしたね…
完全にB級…と言うかC級で
ふざけすぎだし悪趣味だし
最低の映画であることは間違いない

究極のおバカ映画ですが
清々しいほどのおバカ映画で
それがこの映画の最大の魅力

唯一無二の映画だと思います


ただ、あまりにも低俗な映画なので
意識の高い真面目な映画が好きな人からすれば
大嫌いな映画なんじゃないでしょうか

不快で気持ち悪いと思ってしまうかも…


僕の場合は低俗なものは大好きなので
この映画には大いに笑わされたし
このバカバカしさがとても好きです

 

まず、この映画はアメリカ向けに作られた映画だそうで
ニンジャ、ヤクザ、スシ、テンプーラな変な映画にあえて作られています

敵が服部半蔵の末裔のヤクザとか
わけのわからん設定だったりするし

ジャージ忍者や腕の天ぷらなど
頭のおかしい発想てんこ盛りのクレイジー映画

海外の人が観ても
こんなの日本じゃねーよ
と思うレベルで頭がおかしいです

基本、最初から最後までずっとふざけている映画なので
ツッコミどころは満載
もはや、ボケの応酬にツッコミが追いつかないです
本当にボケ倒してました

 

そして、B級映画らしく
スプラッター描写もとても多い
ほとんどのシーンに血が飛び散ってるんじゃないかと思うほど

人は死にまくるし
グロい場面もふんだんに見せてくれます

でも、これが気持ち悪いリアルなグロさかと言うとちょっと違って
気持ち悪さを通り越してファンタジーになっています

完全に作り物だったり
痛々しさより笑いが勝っていたり
そもそもチープなグロさなのでリアルな気持ち悪さは少ないです

血しぶきの飛び散りかたなんてアホすぎて笑てしまいます

あえてバカバカしく見せてるんだろうけど
鮮烈に記憶に残る描写でもあって
目に焼き付いてしまう場面がすごく多いです

ふざけてるけどセンスは感じるんですよね

 

そして、登場人物たちもバカみたいな奴らばっかり
みんな頭おかしいです

主人公のアミは一見まともに見えるけど
周りがおかしすぎるからまともに見えるだけで
実はかなりヤバい奴です
復讐とは言え残虐すぎるし

生首を鍋に入れるなんて女子高生の発想じゃない
人殺しに戸惑いなんてないクレイジーさを見せつけてくれます

いじめっこのヤクザ一家は
何から言えばいいのかわからんくらい全てがおかしい
イカれてるとかじゃなくバグってる
この人たちが登場する度に笑ってしまいます


アミを助けてくれた夫婦も
普通の人たちに見えるけど
手作りでガトリングガンを作ってしまう異常な夫婦

片腕を亡くすという大怪我を手当てだけで治してしまうという異常な夫
妻は妻で元ヤンという理由だけで強すぎたり
てか、中学生の母親にしては若すぎない?


いじめっこの1人の両親は
普通に殺しにかかってきて怖すぎますよね

警察の権力でイジメを無かったことにするのかと思いきや
出向いたアミを当たり前のように殺そうとする攻めの姿勢には爆笑しました


とにかく登場人物はもれなくイカれてます
こんなの真面目に見たら敗けです

 

基本的に全てがふざけてるおバカ映画なのは間違いなくて
真面目に観ることなんてできない映画なんですが

所々に格好いいシーンがあったり熱い展開があったりと
謎に引き締まる部分があるのが腹立つ

構図が妙にカッコいいんですよね
アミがヤクザの親分と対峙する場面とかめっちゃ良いし

ジャージ忍者とかも見た目はダサいけどカッコいい見せ方をしてたりする


ストーリーに関しても軸はちゃんとあって
復讐劇として熱い展開は多いし
最後は爽快で気持ちがいい

序盤に胸くそ悪さを詰め込んでるから
ラストのカタルシスはとても大きい

意外としっかりと組み立てられてるストーリーなんですよ


それに、アクションシーンも
バカなことをやってるわりにカッコいい見せ方が多くて
アクションで気持ちを上げられる

冒頭のアミの暴れっぷりは最高です


そして、何よりも
セーラー服の女子高生の片腕をガトリングガンにして血を浴びせまくるという
これのセンスは素晴らしい

この画だけでカッコいい
これだけでこの映画は勝ちですよ


ふざけまくってるけども
センスはかなり光っていて
僕は格好いい映画にも思えました

バカなだけで押し通すのではなく
メリハリがあるのがこの映画の強みだと思います


あとは、アミを演じる主演の八代みなせがとても魅力的
アイドル映画としても素晴らしいと思います

人を殺させたり血を浴びせまくったりと
やりたい放題なんですけど
しっかりと彼女を美しく見せています

ベタで無難なアイドル映画の女優よりも
よっぽど魅力的に映されている
可愛いけど、ただ可愛いだけじゃない

いろんな表情でいろんな面の八代みなせの魅力を引き出せている映画だと思います

八代みなせを観ているだけでも満足できる
それくらい魅力がありました

 

究極にくだらなくて低俗な映画
こんなの観ても時間の無駄かもしれない
でも、そんな無駄な時間に意味を感じれるような謎の魅力を秘めています

嫌いな人は嫌いだろうけど
好きな人は好き

 


片腕マシンガール [Blu-ray]